いい写真、使ってほしいよね。

電車の中でのOL同士の会話である。「野川のトンネルで事件あって以来、あの辺、こわくない」

「あそこはJRの貨物車庫のトンネルで、・・・」などと、話しが始まった。ちょっと前の殺人事件である。

「なんにも取られてなかったんだって。でもあの子、ちょーかわいいよね。私もあんなことあって、写真出るんだったら、いい写真使ってほしいよね」。おいおい、なんだそれ。

「へんな写りの悪い写真使われたら、いやだよね。あの写真、親が選んだのかしら」。そうか、ワイドショーか何かで報道されたのですね。親にとってはつらい事だったのでしょうね。それにしても、なんで写真のことになっちゃうんだろ。

女性なんですね。どうあっても美しく見せたい、と。でも、待てよ。そんな事件に巻き込まれないように、日頃から注意する方が先決でしょうが。死んでも美しく見せたいのか。

もうみんな、危機感がないというか、日々、犯罪は多くなっているのに、平和ボケ日本は変わらないのか。ワイドショーも、犯罪の抑止力を高めるような報道を、人々にもっと危機意識を備えるようなことをポイントに、番組を構成してほしいですね。

ま、ともかくも、犯人を早く捕まえてほしいものです。日本全国いたるところ、10メートル間隔で監視カメラ、なんてことが必要にならないように。あとは、体内にGPSの発信器を全員に埋め込むとか。もうエイリアンの世界ですね。ちょっと古いか。死んだら、明日は、もうこない、ですから。

資源ゴミの朝。

私の部屋からは、隣の地区のゴミ集積所が見えます。今日は資源ゴミの日。昨日、お酒を飲んだにもかかわらず早く目が覚めました。

ガシャガシャと音が聞こえる、これはビン。音の方を見ると、今度は袋をひっくり返してカランカランとカンのゴミを箱に入れています。

やがて段ボールやら、新聞、雑誌やらが集まっています。まだ午前7時前。おじさんの自転車が横に止まりました。そしてしきりに雑誌をめくりはじめています。遠目に見てもグラビア雑誌か。何冊かを前カゴに放り込みました。

ゴミ出しのおばさんが接近。かまわず次の雑誌をパラパラと。なにやか会話があった様子。おばさんは戻りました。まだ、読んでいる。次々と雑誌を放り込む。そして、去っていきました。

しばらくしてトラックが登場。まだ早すぎるぞ。ドアをあけるとかたまりを３個ぐらい、ボンボンと荷台に放り込む。すぐ運転席に戻り、車は去ります。荷台にもうひとり、かたまりを整理しているみたい。

まだまだゴミは出てきます。するとさっき自転車の荷台にシートに覆われた段ボールを積んで、しげしげ見ていたじいさんが止まりました。シートを外し、何冊かを段ボールの箱に入れ、雑誌のかたまりを2つその上に積み上げ、シートをかけました。

自転車に乗ろうとするが、荷物が落ちそう。なんとか支えています。とても重そうです。そのまま自転車を押しながら消えてゆきました。いろいろな仕事や生活があるのですね。私は細かいことはいいません。

何台かの車が積み込んで、集積所はすっきりきれいになりました。むーかし昔、新聞や雑誌は小銭になりました。やがてトイレットペーパーに変わり、今はただ放り出すだけ。貴重な資源ですから、有効に活用してくれたなら、それでいいです。