迷宮映画館

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ウォルター少年と、夏の休日

2004年06月29日 | あ行 外国映画
夏休み、ウォルターは、速記学校に行くという母に説得されて、見たこともない大伯父のところに預けられることになった。今まで母には何度も騙されてきた。今度の速記学校だって怪しいもんだ。どうにも人を信じられない少年になってしまったウォルターの伯父さんとは、すんごい老人だった。

荒野の真中に立っているボロお屋敷に住んでいる老兄弟。怪しげな二人だが、資産をたんまり持っているという噂があり、セールスマンらが引きも切らずに訪れる。実はウォルターの母親の狙いもそこだった。ウォルターにお宝のありかを探せというものだった。

セールスマンを銃で追い返し、擦り寄ってくる親戚はうざったいことこの上ない。ひっそり生きたいと願っても、世間はほおっておいてくれない。しかし、半分投げ出してた人生にやってきたウォルターは、いつしか彼等にとって、なくてはならない存在になっていく。

とってもあったかいお話。ハーレイ君は、相変わらずこ憎たらしいほどうまいし、題名になっている「中古ライオン」のたとえもとっても効いている。妙な邦題つけないで、こっちの方がよっぽどいいと思うのに・・。

老人の若いときの冒険談が眉唾物のすごい話。人を信じられない少年が、そんな与太話を信じるのか、でも信じることは素晴らしいというようなどこか教条的なところも若干あり。そういった話が、嘘か本当かよりも、嘘でも本当でも、人に伝える優しさが大事だと思う。そしてどう伝わるかは、聞く方の問題。こういうシチュエーションは「ビッグ・フィッシュ」もそうだったが、結局は聞く方の心の問題だろう。

くすっと笑えるあったかい話。夏休みのひと時、ポッと心の温まるお話をどうぞ。

『ウォルター少年と、夏の休日』

原題「Secondhand Lions」 
監督・脚本 ティム・マッキャンリーズ
出演 ハーレイ・ジョエル・オスメント ロバート・デュヴァル マイケル・ケイン 2003年 アメリカ作品


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