迷宮映画館

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アンヴィル

2010年02月04日 | あ行 外国映画
ちょっと感動してしまったんですが・・・。



【アンヴィル】なんてグループがいたなんてかけらも知りませんでしたが、副題の≪夢を諦めきれない男たち≫ってのが、おばさんをひきつけました!!

頭頂部がかなり薄くなって、後ろ姿は寂しそうで、かなりくたびれた風のおっさん二人。実は、80年代のハードロック、ヘビメタ全盛時代に、メタルシーンに絶大な影響を与えた!!といわれたグループだった・・・・じゃなかった、現役バリバリなのです。

あの当時は、それなりに売れたけど、その後は完全に鳴かず飛ばず。レコードはさっぱり売れない。コンサートでも人を呼べない。・・・・・そのまま消えて行くのが、普通のグループのたどる道なのだが、彼らは絶対にやめなかったのですよ。

そのエネルギーはどこから来るんでしょう??すべては音楽が好きだから。自分たちが生み出す音に全身全霊をこめて愛していたから。そして、彼らの音楽を愛し、ずっと聴き続けてくれた人がいたから・・、なんでしょうね。

当然、【アンヴィル】で食っていけるわけがなく、別の仕事をしながら30年以上、自分たちの音楽を続けてます。ときどきやってくるツアーの話。今回はヨーロッパツアー。おぉぉ、また会場を一杯にし、会場を沸かせるぜ!!と、出かけていくのですが、話とは裏腹に、とんでものツアー。

客はいないは、ギャラは出ないは、会場に辿り着かないは、電車には乗り遅れるは・・・・もうボロボロ。マネージメントのまずさが、露骨に出るのですが、それでもめげない。メジャーなレーベルからCDを出せれば売れるようになる!!ということで、レーベル探しをせっせとする。

どこからも門前払いを食らって、あきらめたころに著名なプロデューサーから、プロデュースしてもいいよ、という話が舞い込む。やったーー!これでいけるぞと思いきや、費用が200万くらいかかると。あきらめなければ・・・なんてところに兄弟の支えで、可能になります。小説よりも奇抜で、面白い話ですわ。

ロンドンに行ってレコーディングをするのですが、かなりのストレスがあったんでしょう。リップスと、ドラムのロブのマジなケンカが!!えぇぇ、一心同体みたいな二人がここで、決別しちゃうの??なんていう危機も乗り越えて、なんとかやっていくのです。

だからって、すぐに売れるわけでもなく、生活はいつもと同じなんですが、それでも音楽をやっていくんだ!というリップスの熱い思いを吐露する場面では、ジーンとしてしまいました。



そしてクライマックス。日本でのコンサートの話。やった!!84年のロック・フェスから20数年。また日本で熱い舞台を作るぜええ!と日本にやってきました。でも募るのは不安ばかり。こんなでっかい会場(幕張メッセ)を一杯になんかできるはずもない。お客さんは何人来てくれるんだろうか?5人の前でやったこともある。・・・・。いや、5人だろうと、ひとりだろうと、おれたちはやるぜ!!

そして、彼らは舞台に向かいます。そして!!!!!私目、ここで不覚にもぼろぼろ涙を流してしまいました。ひとっていいですわ、やっぱ。「HIBAKUSYA」見て、なんて人ってひどいことができるんだ・・・と愕然とすることもあり、こういうの見て、人っていいなああと思い、マジにエネルギーをもらいました。

最後に「30年以上続けているバンドといえば・・・?ザ・ローリング・ストーンズ。ザ・フー。・・・・・そして【アンヴィル】!!!」いいわあ。

◎◎◎◎

「アンヴィル」

監督 サーシャ・ガバシ
出演 スティーヴ“リップス”クドロー(ANVIL) ロブ・ライナー(ANVIL) ラーズ・ウルリッヒ(メタリカ) レミー(Motorhead)レミー スラッシュ(ガンズ&ローゼス)


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8 コメント

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こんばんは! (アイマック)
2010-03-30 23:54:33
前からみたいと思っていて、感動しましたよー。
不覚にも泣いてしまいました。笑
ヨーロッパツアー、プロとは思えない情けなさでしたね^^;
まあ遅刻するのも悪いんだけど、かれらは憎めないですよ。
感情丸出し、熱い男リップスに惚れました!
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>アイマックさま (sakurai)
2010-04-02 21:11:19
まさかあんなに感動させられるとは思わなかったです!!
予想外にやられましたね。
ま、プロといっても、ほんとに情けないプロでしたが、ここまで続けることが出来た音楽に対するストレートな気持ちがよかったです。
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お久しぶりです^^ (latifa)
2010-08-24 11:39:06
sakuraiさん、こんにちは。
そろそろ学校は始まっているでしょうか・・・

これ私も感動しちゃいました。
結構号泣してしまいました。
どうもこういう内容には弱いようです・・・(T_T)
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こんにちはー (たお)
2010-08-24 13:42:31
決して過去に囚われているんじゃなくて、これからのアンヴィルってのを見つめてるんですよねぇ。その前向きさが、映画全体に影響出してる感じでしたね。
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>latifaさま (sakurai)
2010-08-24 23:00:44
暑いですね。そちらもぼちぼちですか?
もう、真夏よりも暑いですよ。
参りました。
今年くらい、秋が待ち遠しい年もないなあと思いつつ、この映画って、今年の寒い時だったんだ・・・と、感慨です。
まさか、あのきちゃないおっさんたちに泣かされるとは思わなかったのですが、やられました。
人間って、いいじゃん!と思わせてもらいました。
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>たおさま (sakurai)
2010-08-24 23:02:22
そうですね。そこですね、彼らの続ける力が続けられたのは、って変な日本語。
あんな風にいきることができるのも羨ましいですが、やっぱ夫にはいいわ。
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こんにちは (バラサ☆バラサ)
2010-08-28 17:24:02
そうなんです。熱いオッサン二人もいいのですが、日本の聴衆がいいのですよね。

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>バラサ☆バラサさま (sakurai)
2010-08-30 20:27:47
最後の最後に締めがとっても嬉しくなる映画でした。
日本も捨てもんじゃないなあ・・・と。
まだがんばってんでしょうね~。
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