迷宮映画館

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50回目のファーストキス

2005年08月26日 | か行 外国映画
バカンスにやってくるリッチなマダムは何しにバカンスに来るのか・・。なんせ、バカンスなどというものをしたことがないのでよーわからん。そこに登場するプレイボーイ一人。その名はヘンリー。あとくされない恋を楽しんでいる。「俺は女になんかおぼれないぜぃ」。

しかし、この世紀のすけこまし男の前に現れたのが、めっちゃキュートな女性、ルーシーだった。うーん、ちょっと個性的な彼女はなかなか落ちない。あの手この手で何とか話をして、「またね」の約束を取り付ける。「ふふ、俺には不可能はないぜぃ」。

しかし、じゃーん、彼女は翌日には彼の事をすっかり忘れていた。なんと、事故で記憶が一日しか持たない。家族はそんな彼女が不憫で、毎日あの日を再現していたのだった。一日かかって彼女に捧げた努力がすべて水の泡。

しかし、ヘンリーはめげなかった。プレイボーイ返上。毎日、毎日、ルーシーに愛を捧げる。彼女に毎日自分に恋させようと孤軍奮闘の日々を送るのだった。

最近、年とってきてモロに記憶障害が出てきた自分は、マジに自己嫌悪に陥っている。なまじ昔異様に記憶力が良かったせいで、余計ショックが大きい。しかし、ルーシーの記憶はそんなモンじゃない。その一日から前に進むことが出来ない。その事を知って落ち込んでも、次の日にはその事すら頭にはない。それはあまりに悲しい。

ならば、毎日を楽しかったあの日に設定してしまおう、という家族の気持ちもわからないではない。偽りの毎日を送る日々。そこに現れた運命の男、ヘンリー。涙ぐましい努力を毎日、毎日重ねる。アダム・サンドラー、こんないい役者だっけ?どっかぬけたボケ役のイメージを払拭して、愛に生きる一途な男になっちゃった。

ルーシーは、そんなヘンリーの重荷になりたくないと、彼を完全に自分の中から抹消しようとする。うーん、女ならその気持ちわかります。でも、結局は・・・。と言う事でハッピーエンド・ラブコメディなので結末は想像してもらいたいのですが、女のために生きる人生だっていいじゃないか。それも男の人生だぃ。

こういう話は、時として整合性がなくなって、うーんと腕を組んでしまいがちになるのだが、これはとってもよく練られた本、うまい。外し気味のギャグもアダム君ならでは。短期記憶障害について書かれた「博士の愛した数式」という本がある。コレも沁みる本だった。映画化されるそうな。

人間の記憶に迫った本や映画が続々と作られている。奥深い脳に迫りたい人間の欲望。そんな気持ちが見え隠れする。


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1 コメント

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これ、イイのよー。 (Masayo)
2005-09-17 12:12:07
このコンビはとてつもなくいいよね。

ウエディングシンガーからなんだけど、ドリューバリモアは前につきあってたトムグリーンといい、笑いのセンスのある人とのコンビがうまい。



この二人の映画はビデオでバカうれするのだそうで、映画館むきではないかもしれないけど、テレビで再放送をやっているたびに必ず見てしまうの。おかしいパワーがある。



わたしもねえ、ショートタームメモリ(小時間記憶)になってきたのよ。
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