モーブッサンさん、どうなんでしょ～

最近は、新作がなかなか増えなくてすみません。なぜなら、ここんところ、ハワイアンジュエリーの彫りの練習がROSEのメイン・アクティビティとなっているためです。まだ真鍮板で模様を彫る練習ですが、これがまあ一筋縄ではいきません。今はひたすら、マイレをホリホリしております。練習したのは悲惨すぎて、とてもお見せできません。。。

来月、ラヴァーグで、『イヤーアクセサリーフェア2009』が開催されます。先生から出品を誘われました。なかなか忙しくてワックスとか彫ってる暇がないので、CAD、組み物、ワイヤーワークで検討中です。・・・あ、けして手抜きってことではないです。(笑）

さて、フランスのジュエリーブランド、『モーブッサン』銀座店が、昨日、先着5000名に、0.1カラットのダイヤを無料でプレゼントするという企画を発表したところ、ものすごい数の人が列をなしたそうです。
asahi.comでその行列の様子がご覧いただけます。

以下は読売新聞の報道をそのままコピペさせていただきました。

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　フランスの宝飾ブランド「モーブッサン」が東京都中央区銀座５丁目の店舗で１日からはじめたダイヤモンドプレゼントに希望者が殺到、銀座中心部を取り囲む長い列が出現した。

　先着５０００人限定で約０・１カラットのダイヤ（５０００円相当）が無料配布されるとあって、この日は午前９時の配布前から約１５００人が並ん だ。列はさらに伸び、約１時間後には店舗のある中央通りから外堀通り、晴海通りから店舗前まで約１５００メートルを１周、銀座をぐるりと囲んだ。

　整理券５０００人分は午前１０時３０分には配り終え、もらえない人も。モーブッサンの広報担当者は「ブランドの知名度を上げたかった。こんなに来て頂いて驚いている」と話した。

　３０日まで、順次整理券からダイヤへの交換が行われる。

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雨の中、昨日から並んでいる人もあり、路地が濡れて座り込みもできないから徹夜で朝9時から配る整理券をずーっと立ったまま待っていたわけですね。ご苦労なことです。いったい、もらった人はそのダイヤ、どうするのかな？

この方々、『わざわざ銀座に来たことだし・・・』と帰り道に銀座のマックでお食事したり、デパ地下で惣菜の買い物くらいするかもしれない。銀座商店街の人たちは喜んでると思いますよ。どっちみち、経済効果的にはVERY　GOODでしょう！

昨日のニュースでは、配布したダイヤのルースは、5万円で指輪に、7万円でペンダント、9万円でピアスを制作してくれるとのことですが、タダでもらおうと徹夜してまで並んでるような人が、そんな大金を出すわけもないですよね・・・。(笑）

ＴＶで、『もらったダイヤ、どうするのですか？』との問いに、並んでいた男性が、『彼女にプレゼントします。』といってましたが、ルースだけもらっても彼女だって困っちゃうでしょう。

5000円X5000個ということは、計算上は”2500万円相当”の広告費になるわけですが、5000円相当、はあくまで希望小売価格なので、おそらくもっとうーんと安いコストで済んでると思います。

おそらく、殆どの人は質屋かヤフオクに売り飛ばそうとしてると思いますが、グレードの明記のないダイヤですし、5000円で買ってもらえるってことはありえないと思います。500円位かしら？このダイヤを貰った方、質屋さんで鑑定してもらって、いくらだったか教えてください。(笑）

　　　

この話には２つの側面があると思います。

まず、”モーブッサンさん、えらいうまいことやりましたねー、宣伝成功しましたねー”、という見方があります。

5000人にダイヤを配るということをプレスリリースしただけで、全国のメディアが飛びつきました。テレビニュースでも取り上げられました。

翌日は、行列が出来ているところを報道陣がレポートしており、銀座の店舗が撮影されたり、広報部が取材を受けたりして、モーブッサンを知らない人に対しては認知度を大いに上げることになったわけで、TV CMを作ることを思えば、非常に安上がりな広告となったわけです。

しかし、もう１つの面があると私は思っています。

モーブッサンは、フランスの高級宝飾店です。ブランドイメージを非常に大切にするはずです。老舗の品位が落ちてしまうと思わないのでしょうか。高級ジュエラーのブランドマーケティング戦略としてはあまりにもセンスが無いなんじゃないかと私は思います。

モノをタダでばら撒くのは、瞬間的な話題性は提供しますが、宣伝のやり方としてあまり品が良い方法といえません。モノがダイヤであれ、街頭のティッシュ配りとやってることは変わらないのです。あの行列騒ぎをＴＶで見た多くの人は、辟易としたことでしょう。

『モーブッサン？ああ、ダイヤをタダでばらまいてた怪しいとこね。』と言ったへんなイメージがついて回るようになっては、逆効果じゃないでしょうか。フラグシップショップなんですから、しっかりしてくださいね。

・・・・で、０．１ｃｔのダイヤのサイズを知らない方のために。

手のひらの真ん中のちいさい点です。
吹けば飛ぶ、とはこのことです。

つまむのも一苦労。
撮影時に畳の上に落として紛失してしまい、
はいつくばって探しました。（＾＾；

リングになったイメージが湧きますか？

2mm程度ですからかなりちっさいですが、使い道はいろいろあると思います。お花デザインの芯部分にするとか、平打ちリングのワンポイントとか・・・。あくまでも主役というより脇役かアクセントかなぁ。

これをモーブッサンがデザインすると、どんな商品になるのかしら？？デザインサンプルみたいな。