ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

【ガラスを彫る】あさがおのぐい飲み

2012年08月19日 | ガラス工芸・サンドブラスト


夏らしく、あさがお柄のぐいのみをです。 涼やかな透明感を演出するため、”平彫り”で作りました。

このステムつきのぐい飲みグラスは、形も素晴らしいのですが、色がなんとも気に入っています。ベース地はアンバーという、ごく薄い琥珀色で、なんともいえない優しい古風な雰囲気があります。

色の層をかぶせた、”被(き)せガラス”は、東京(江戸)の伝統工芸に指定され、もともとは江戸切子の素材です。しかし、被せガラスは、職人さんの後継者不足や、独特の色を出すための材料となる希少金属の高騰、不況による売り上げの減少などから、工房の経営を圧迫し、多くの工場が閉鎖してしまったそうです。

被せガラスが製造されなくなれば、当然ながら、江戸切子は絶滅してしまいます。サンドブラストも同じことです。

しかし最近、東京スカイタワーの人気に伴って、東京の下町に息づく江戸文化とともに、江戸切子がにわかに見直されて、お土産に求める人が増えているようです。

ぜひ、この良い流れが、被せガラスの復興につながっていくことを願っています。

さて、今宵は、あさがおのグラスで、きーんと冷えた冷酒といきますか。



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