ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

サクラサク! ~桜のタンブラー 2018バージョン~

2018年03月18日 | ガラス工芸・サンドブラスト


東京、いよいよ桜開花宣言でましたね。今年はとても早いですね。入園・入学式の頃までお花が持ってくれればいいのですが、こればかりはお天道様にお願いするしかありません。

さてさて、久しぶりに金赤のグラス素材が手に入りました。金赤、つまりピンク色のガラスは、希少な存在になってしまいました。この色を出すために使われる材料にレアメタルが含まれており、レアメタルの暴騰と品薄で、金赤のグラスの製造量も激減、価格が高騰しているのだそうです。

金赤、といえば、もはや、「桜」を彫るしかありません。

サンドブラストの王道的な彫り方は、モティーフ(桜の花)部分に色を残して、背景の色を落とす手法です。
たとえば、こんな感じでございますね。


今回の作品は、金赤の色を尊重したいので、花のほうを立体感が出るレリーフ彫りにして、さらに欲張ってちょっぴり色を残すグラデーションに挑戦です。

実は、背景を残してモティーフを彫る手法、以前、キャンドルホルダーでやってました。
このときは、花弁は簡略化したので、平彫りのような感じになっています。

そして、改良を加えて完成したのがこちら。


花びらのマスキングを、1枚ずつはがしては彫り、はがしては彫り、して花びら同士の重なりの部分を立体的にしていきます。なおかつ花芯の部分にピンク色のグラデーションがほんのり残るようにしなければならず、気が遠くなるような根気のいる作業です。


グラス一面、豪華絢爛の桜三昧です。


上から見たらこんな感じ。グラスの外側を彫るため、内側から見ると、桜の花びらやつぼみがこちらに向かってふっくらと凸に見える、つまり”正しい”立体感になります。お酒を飲むときに内側から見てより綺麗に見えるよう彫る、というのも、また一興かと。



底の部分にも散る花びらを。ふんわりグラデでかわいらしく。


イメージどおりに仕上がりました。時間がかかった分、達成感もひとしおです。この作品だけは門外不出です。面倒すぎてもう2度と出来ないです。(^^;;



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