ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

ジュエリーCADで石座をうまく作りたいのですが・・・

2008年10月28日 | ジュエリーよもやま話
またまた、ジュエリーCADについてのひとりごとです。

昨日、お花の形をしたストーンのリングを展示させていただきました際にもコメントしましたが、変形カットの石座をジュエリーCADでどう造形すればいいのかがよくわからなくて悩んでいます。石好きな私としてはそれが克服できない限り、CADの醍醐味も半減ともいえます。

ラウンド・ファセットカットの石はプラグインに石座を作るツールがついているので、言うまでもなく簡単です。問題はそれ以外の石なのです。

たしか、3DESIGNやライノゴールドは標準的なカット石(ハートやマーキス、エメラルドカットなど)の石座をつくるインタフェースがあるそうですが、今使っているソフトにはついていないので、新たに追加されたらとても嬉しいですね。さらに踏み込んで変形石の石座はCADにて皆さんがどうやって作っているのか、よろしければご教授くださいませ。m(^_^)m

  

私が習ったCAD の講習ではオーバル(楕円)型のファ セットカットの石座の作り方がありましたが、そのときは石のテーブル側をスキャナーで撮った画像からシェイプをデータ化する方法でした。しかし、2D的 に表面の形(上から見た形状)は取れてもパビリオン(下)側は石によってプロポーションがまちまちなので、石を座らせる部分の3D化はどうしたもんだか・・・。そこで行き止まりです。(止まっているのは私だけ?笑) 

限 られた鉱石から削りだした天然石ですから、石 によっては、パビリオンが深かったり浅かったり、途中でカットの勾配が変わっていたり、ガードルが薄すぎるまたは厚すぎる、キュレットが石の中心からビ ミョーにズレていたり、などなど、複雑な”事情”があり、かならずしもCADで簡単に描画できるような理想的な均一のプロポーションではありません。人造石のキュービックジルコニアですら、ひどいプロポーションのものをつかまされた暁には、べそをかきかがらイジイジと石座のすり合わせをしています。

どのみち、どのCADを使っても石がピッタリと丁度良く座ってくれるような石座をつくるという作業 は 正確・精緻な仕事をするコンピュータでも難しいと思われ、最終的には人の手が入らざるを得ない部分かと思います。

  

当座のやり方としては、

(A) 石座パーツだけ別に作って、CADで造った原型(ワックスまたは地金)に後からくっつける。

(B) CADで大雑把に石座のだいたいの外形だけ形を作ってお き、(厚みはあらかじめ多くとっておく)造形後に後から手でワックス(樹脂)原型を削って石とすりあわせる。

といった方法が現実的でしょうか?もし違っていたら、正しい方法を教えていただけるとありがたいです。

そのうち、石のサーフェスを光学的に3Dスキャンしてプロポーションをデータ化し、ぴったり納めてくれる石座を理想的な形に割り出してくれるような便利なツールが出てくるかもしれませんね。必要は発明の母なりて。(^_^) 

   

さて、いろいろ石の用語がでてきてしまいましたが、ファセット石のカット部位の名称をFlashで学べるサイトをみつけました。見慣れない単語がありましたら、是非こちらを参考にしてくださいね。

ご参考サイト: ジェムランド
Flashで見るファセットの名称
ダイヤモンドのカットについて