ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

バーゲンシーズンのジュエリーショップ

2008年08月01日 | ジュエリーよもやま話
夏のバーゲンシーズンですね。街中はどこも、Sale、Price Off、 の文字が目に付きます。バーゲンしながらも、同じ店内でもう秋物が 展示されてます。盛夏だっちゅうに、コートとブーツを見るのは いささか暑苦しい感じです。

さて、先日、何かのついでで、あるファッションビルをブラブラしました。専門店がモール状に集まったそのビルは、フロア真ん中にアイランド状に ジュエリーショップが数店並んでいて、通路を挟んで取り囲むように 洋服や靴、雑貨のショップがロの字形に立ち並ぶ構造になっています。

ジュエリーショップってちょっと入りにくいのですが、ファッションビルに 入っていて、しかもこのように四方がオープンな店舗の作りならば、 通りがかりに気軽にウィンドウショッピングできますよね。小心者の 私には、”偵察”するのはだいたいこういうお店に限ります。(^^)

でも、歩いていて、なんだか妙な感じがしたので、あらためて見渡してみると すべてのショップがバーゲンで賑わっているのに、なぜかフロア真ん中の一番良い場所を占拠しているジュエリーショップのコーナーだけが閑散として浮いていました。 いかにも店員さんが暇そうで、その退屈ぶりが一層近寄りがたい雰囲気を 出していてました。



まあ、ジュエリーはあまり季節感がないため、バーゲンシーズンだからと いって通常展示品を特別値引きとかすることもできないのかもしれません。しかし、同じフロアの周囲の店が乱舞状態にある中で、 『うちは、バーゲンとは関係ありませんから。』みたいな顔をして何事もなかったかのようにすましているのはもったいないなと 思います。ジュエリーは、クリスマス、ホワイトデー、母の日の三大イベントが 大勝負と 言われていますが、季節のバーゲンシーズンに便乗してしまうのもよいのでは ないかと思います。

季節ごとのセールというのは、洋服や靴といった季節物の処分品ばかりにしか人が 集まらないわけではありません。季節賞与、つまりボーナスをもらった人は、金額の多寡は別にして、 なんとなくみんな財布のヒモがゆるみがちでホクホクしている時ですから。家具、電気製品、車といった ローンや月賦を組むような高額商品でさえこの時期によく売れます。 なんとなく携帯の機種変更をしたくなるのもこの時期だそうです。携帯各社も、”夏モデル”、を出すくらいですもんね。

バーゲンで人が集まるからこそ、ビジネスチャンスなのになぁと思います。 私がそこのショップの店長さんだったら?この機会を見逃さないだろうと思います。せっかく集まった人の流れを”自分”のお店に呼ぶいろんなアイデアが沸々と湧いてきました。

  

そんなことを考えつつ、別の場所で、スタージュエリーという人気のドメスティック・ブランドショップ も覗いたのですが、こちらはなんか違う雰囲気があります。人気ブランドだから、というのも あるかもしれませんが、普段より人が入っている感じです。(だから私も入りやすかった!)

 そこでは、サマージュエリーフェア「Diamond Fever 2008」という企画をやっていました。 夏限定デザイン(もちろん数量限定と銘打ってます)の商品に加えて、期間中に 一定額を購入した人には、ハート形のオリジナルポーチをプレゼントするという プロモーションを展開していました。 期間限定商品はどれもそれ以上の値段だから、その中から何か1つ買えばポーチはもらえるという算段です。


IKSPIARIのHPから借用
6/7~7/21迄でした

自分で買うジュエリーって、洋服や靴やコスメといったお買い物と違って、ちょっと格上というか、”自分へのご褒美”っていうんでしょうか、”マイ・イベント”的な特別なイメージがあります。だから、 洋服のように通常商品の在庫処分セールのような感じにしてもあまり売れないと 思うんです。やっぱり女の子は欲しいと思ったものが欲しい。

しかし、皆が衝動買いOKの気分になっている季節セール時期は需要拡大のチャンス。利用しない手はありません。でも在庫処分ではなく、スタージュエリーのように、特別な企画商品を作って普段とは違うプレミアム感を出すというのはいいアイデアですよね。いや、これは素晴らしいマーケティング戦略かと思います。日本人は”限定モノ”に何かと弱いですし、オマケにも弱い。オマケが目当てじゃなくても、今だけの限定な上に、オマケもあるなら・・・、という得した気持ちにさせる。

スタージュエリーの販促担当の人は女心を分かっている。成長企業の原点はそこにあるんですね。さすが光ってるなぁと思いました。