つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

憧憬、仏蘭西。~ラ・セーヌの星。

2016年07月12日 06時35分53秒 | 手すさびにて候。
ほんの手すさび、手慰み。
不定期イラスト連載第九弾は、仮面の剣士「ラ・セーヌの星」。

⇒銅版画のような質感で描かれた、広場に集まる群衆の止め絵。
一段高い位置ある断頭台では、ある女性の刑が執行されようとしている。
NA:『フランス大革命の前夜、花屋の娘として育てられた美少女「シモーヌ」は、
   「ラ・セーヌの星」と名乗り、剣を取って戦う。
    しかし、彼女は自分が、王妃「マリー・アントワネット」の妹である事を、
    まったく知らなかった。』
群衆:『マリーを殺せぇぇぇぇ!!』
⇒画面いっぱいに燃え上がる紅蓮の炎。
標題が浮かび上がり、心を乱すバイオリンの旋律が流れ、タイトルコールが重なる⇒
NA:『E'toile de la Seine (エトワール・デ・ラ・セーヌ)』
⇒白馬に跨った主人公が蹄の音と共に、画面の奥から現れ、主題歌へ。

昭和50年(1975年)に放映された「ラ・セーヌの星」は、
オープニング冒頭から、僕の心を彼方へと誘ってくれた。

「広川太一郎」のナレーションによる物語世界の説明は、これから始まる激動を。
外国人女性ボーカルの日本語歌唱は、海の向うへの思慕の念を掻き立てる。

また、ストーリーも親しみやすかった。
フランス革命を舞台としたエンタメ作品の大黒柱「ベルサイユのばら」が、
主に、貴族社会から見た歴史絵巻だったのに対し「ラ・セーヌの星」は、庶民目線。
市井の花屋の娘が、仮面の剣士として活躍する勧善懲悪ものだ。

そして、ヒロイン「シモーヌ・ロラン」の艶姿。
変装前は“可愛い隣の女の子”。
変装後は妙にセクシーなコスチュームで剣を振るう“女怪傑ゾロ”。…萌えます。
子供心を虜にするには、充分すぎる魅力だった。

この作品をキッカケに、仏蘭西への憧れを抱いた僕は「ラ・セーヌの星」が終了した5年後、
NHKラジオの「フランス語講座」を録音聴取するため、
親に頼み込んで「オーディオ・タイマー」を買ってもらった。

蛍光モスグリーンのデジタル表示がレトロな「ナショナル」の「TE97」。
記憶によれば、幅/30センチあまり、高さ/6センチくらい、奥行き/14センチ程度。
分単位で、電源のON/OFFをセットできるだけの機械にしては、かなり嵩張る。
こいつのお蔭で、僕のエア・チェック環境はかなり充実した。
FMの「クロス・オーバー・イレブン」、AMの「淀川長治ラジオ名画劇場」などを、
カセットテープに落として、楽しんだものである。
…肝心の「フランス語講座」はと言えば、三日坊主。
幾つかの単語とごく簡単なセンテンス、文法の基礎を覚えただけだった。
コメント
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