石川県(主に加賀地方)では「ご馳走」の事を「ごっつぉ」と言う。
対象のグレードが上がると「だいごっつぉ(大ご馳走)」となる。
発音は「だい」と「ごっつぉ」の間に微妙な間をもたせ、
感嘆詞を前につけ、語尾に変化を持たせることが多い。
即ち「あら~、だい…ごっつぉやじ!」
「これはまた大変なご馳走ですね!」という訳だ。
僕が子供だった頃の「だいごっつぉ」の一つは「ドーナツ」だ。
そのルーツは、17世紀のオランダ。
クルミを真ん中に載せた揚げ菓子が原型で、
「生地」を意味する英単語「Dough(ドウ)」と、
「木の実」の「Nut(ナッツ)」を合わせ「ドウナッツ(Doughnut)」。
オランダからアメリカへ渡った移民達が、故郷の味を再現しようとしたが、
新大陸ではクルミが手に入りにくかったため、
真ん中に穴を空けて揚げるようになったなど、形状の由来には他にも所説ある。
ともあれ、15世紀後半に生まれ、
1950年代にアメリカでチェーン展開が始まり、海外へ進出。
日本上陸を果たしたのは、昭和46年(1971年)。
石川県・金沢に登場したのは、僕が中学生の頃と記憶しているから、
70年代終盤~80年序盤ではないだろうか。
持ち手が付いた紙パッケージからして都会的。
中には、パウダーシュガーやチョコレートで着飾った美人さんがズラリ。
しかも、彼女たちからは、パフュームよろしく甘い香りが立ち上っているのだからタマラナイ。
いや~コーフンしましたね。
当時、金沢の香林坊で買い求めた「ミスタードーナツ」は、
滅多にお目にかかれない、紛れもなく「だいごっつお」だった。
…あれから30年余り。
ドーナツは、随分と身近な存在になった。

(※今朝の散歩途中に「ローソン本津幡店」前で撮影)
セブンイレブンがPBの淹れたてコーヒーを導入して大ヒットしたのを皮切りに、
コンビニ各社も、後を追随。
今度はコーヒーと相性のいいドーナツ合戦が勃発。
消費者にとっては選択肢が増えて楽しめるのだろうが、前線に立つ業界は大変だろう。
ご苦労お察しする。
ドーナツもまた大変だ。
揚げては食べられ、食べられては揚げられる。
商品を切らさぬため過分に製造・配給され、
結果、廃棄の憂き目にあうものも少なくないだろう。
今頃、ガラスケースの中で「だいごっつぉ」だった栄光を懐かしみ、
我が身の行く末に戦々恐々としているのかもしれない。
対象のグレードが上がると「だいごっつぉ(大ご馳走)」となる。
発音は「だい」と「ごっつぉ」の間に微妙な間をもたせ、
感嘆詞を前につけ、語尾に変化を持たせることが多い。
即ち「あら~、だい…ごっつぉやじ!」
「これはまた大変なご馳走ですね!」という訳だ。
僕が子供だった頃の「だいごっつぉ」の一つは「ドーナツ」だ。
そのルーツは、17世紀のオランダ。
クルミを真ん中に載せた揚げ菓子が原型で、
「生地」を意味する英単語「Dough(ドウ)」と、
「木の実」の「Nut(ナッツ)」を合わせ「ドウナッツ(Doughnut)」。
オランダからアメリカへ渡った移民達が、故郷の味を再現しようとしたが、
新大陸ではクルミが手に入りにくかったため、
真ん中に穴を空けて揚げるようになったなど、形状の由来には他にも所説ある。
ともあれ、15世紀後半に生まれ、
1950年代にアメリカでチェーン展開が始まり、海外へ進出。
日本上陸を果たしたのは、昭和46年(1971年)。
石川県・金沢に登場したのは、僕が中学生の頃と記憶しているから、
70年代終盤~80年序盤ではないだろうか。
持ち手が付いた紙パッケージからして都会的。
中には、パウダーシュガーやチョコレートで着飾った美人さんがズラリ。
しかも、彼女たちからは、パフュームよろしく甘い香りが立ち上っているのだからタマラナイ。
いや~コーフンしましたね。
当時、金沢の香林坊で買い求めた「ミスタードーナツ」は、
滅多にお目にかかれない、紛れもなく「だいごっつお」だった。
…あれから30年余り。
ドーナツは、随分と身近な存在になった。

(※今朝の散歩途中に「ローソン本津幡店」前で撮影)
セブンイレブンがPBの淹れたてコーヒーを導入して大ヒットしたのを皮切りに、
コンビニ各社も、後を追随。
今度はコーヒーと相性のいいドーナツ合戦が勃発。
消費者にとっては選択肢が増えて楽しめるのだろうが、前線に立つ業界は大変だろう。
ご苦労お察しする。
ドーナツもまた大変だ。
揚げては食べられ、食べられては揚げられる。
商品を切らさぬため過分に製造・配給され、
結果、廃棄の憂き目にあうものも少なくないだろう。
今頃、ガラスケースの中で「だいごっつぉ」だった栄光を懐かしみ、
我が身の行く末に戦々恐々としているのかもしれない。