つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

見えない危険の監視装置。

2015年09月22日 09時48分48秒 | 日記
今朝の散歩中、見慣れない機器を発見した。
 
設置場所は、津幡町・中橋の「石川県中央保健センター河北保健センター」裏庭。
数字と単位らしき電光掲示から、何かの計測をしているだろう事は想像できたが、
イマイチ正体が分からない。
…で、ネット検索してみたところ、どうやら「モニタリングポスト」らしい。
大気中の放射線量を継続的に測定する、据え置き型の装置だ。
電光掲示の「56nGy/h」は「56ナノグレイ毎時」と読む。

ナノグレイとは「日本原燃株式会社」のHPによると…
【いろいろな物質に放射線があたるとき、
 吸収される放射線量をはかるものさしがグレイ(Gy)です。
 1グレイの10億分の1を1ナノグレイ(nGy)といいます。】…と説明があった。
また、以下の記述も。
【放射線による人体への影響は、シーベルト(Sv)という単位で表します。
 1シーベルトの千分の1を1ミリシーベルト(mSv)といいます。
 ふだん私たちは1年間に平均して、宇宙から0.4mSv、大地から0.5mSv、
 食物から0.3mSv、呼吸によって1.2mSv、
 合計約2.4mSvの自然放射線を受けています。 】(※原文ママ)

なるほど。
ちなみに1Sv=1Gyである。

確か、200ミリシーベルト以上の放射線を短時間に受けると、
癌が発症しやすいと聞いた記憶がある。
それを基準にすれば「56ナノグレイ毎時」は、健康に悪影響を与えかねない量ではない。

2011年3月11日14時46分18秒以降、「放射能」への関心は高まった。
目に見えず、匂いも味もなく、身体に当たっても痛くもかゆくもない。
しかし、オソロシイものらしい。だって避難しているくらいなんだから。
ところが、役立つ面もあるらしい。医療現場でも使われているくらいなんだから。
しかも、自然界には放射線が飛び交い、自分も自然と被ばくしているようだ。
「う~ん、イマイチ正体が分かりにくい。」
僕も含めた多くの方が、そう思っているのではないだろうか。

4年余りが経過し、罹災地から離れた土地での放射能への警戒心は、
当時と比べて薄まったように思う。
緊張し、恐れ続けるのは大変だ。
環境適応能力に優れた種である人間は、やがて慣れてしまう。

だが、東北地方太平洋沖地震に端を発する福島第一原子力発電所事故は、
未だ終息を見ていないのである。
コメント
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