バラ好きだった歯科医 ドクター・ヒューイ

これは日本のノイバラ・ツクシイバラのようにたいへん丈夫で、海外
とくにアメリカで Shafter という名でバラの台木に使用される品種です。
ダークレッドの中輪半八重咲きで、株全体を覆うようほど花付きの
良い、ドクター・ヒューイ Dr. Huey (Climber, Hybrid Wichurana,
Large-Flowered Climber)。

強い日差しで花びらが黒ずむことがあるようです。微香性で、トゲが
ほとんどありません。 とても生命力が強く、時に枯れたバラから台木
の Shafter ＝ドクター ヒューイ が芽吹いて、咲くこともあるそうです。　
別名に　• Dr. Robert Huey　　　• Shafter

ロバート　ヒューイ博士　Dr. Robert Huey　はフィラデルフィアの歯科
医で、1877年に購入した2エーカー (約 8,090㎡) の土地でバラを育て
始めました。宣伝文句ばかりで信頼できる情報の少ない1880年代
当時から、博士は成功であれ失敗であれ自らの経験に基づいた生き
た知識を広く一般に提供し、そうすることで ARS (アメリカン・ローズ・
ソサエティ) に、「初心者への広報セクションを確立しなければならない」
という理念を植えつけたのでした。 アメリカ・バラ界の功労者の一人
です。
　　(参考： American Rose Society　コラム 'Two Doctors In The Garden’)
　
その記事のもう一人のドクターは Docteur Jamain ですが、そちらは
未だ見たことがありません。

作出者　　アメリカ　　Captain George C. Thomas　　1914年。
販売者　　アメリカで　　Bobbink & Atkins 　1920年。
　　　　　　　(千葉県佐倉市　佐倉草ぶえの丘バラ園　2015年5月26日、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2013年６月１日)

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