今年8月で85歳のなった亭主にはキャンピングカーでヨーロッパを走り回るのも今年が最後になった。それでなるべく長期に楽しもうと9月23日から来年4月までの7か月の計画を実行。
長期になればなるほど持っていくものも多くなる。ヨーロッパで手に入らないイギリスの食料品。ティーバッグやグレービーパウダー、英国の柔らかいソーセージ。それに毎朝食のポリッジ(オートミール)ポリッジは今回19㎏(ヨーロッパ南部の国々ではあまり食べない。)そんなこんなで何週間もショッピングに費やした。
9月23日6時半出発、まだ朝日は昇っていないが空は明るくなりかけていた。
まだ暗いうちではキャンパーを走らせることができない。というのはヨーロッパと英国では右運転と左運転の違いがある。そして車のヘッドライトも左右では全く違うのでヘッドライトの光を反対に屈折させなければならない。前日に特別シールを貼って準備してあるから明るくならなければ出かけられないと言う訳。
高速道路をドーバーに向かって走らせている間に朝日が昇った。出勤する車とは全く反対のコースだから対向車が数珠つなぎなのを見て、気の毒に思った。
道路が混んでいなかったせいもあって予定よりずっとはやくドーバーのフェリー港に着いた。フェリーの出発は10時なのに8時過ぎに着いたから、港でゆっくり朝食、お茶を飲んで時間待ち。フランスの港カレーだと1時間毎にフェリーが出港するから早く着いたときは待たずに載せてもらうことが多い。今回はフランスの最北端のフェリー港ダンカークだから2時間に一隻しか出港しない。
船酔いには寝るのが一番、とフェリーに載った初めに長椅子を確保して2時間ぐっすり寝てダンカークに着いた。フランスは1時間の時差があるから英国時間12時はフランスでは午後1時、すぐベルギーのいつもキャンプする運河べりについた。この町に安いディーゼルがあるのを知っているから満タンにし、運河べりで昼食を食べ今度はゲンツ(Gent)の近くのキャンピングプラッツを目指した。
ここで一泊翌朝高速道路を乗り継ぎルクセンブルグからドイツのモーゼル河畔のキャンプサイトで一泊した。昨年この川渕でクルミをバケツ一杯も収穫したが、今年は2週間以上も早いせいで、実が実っておらずがっかりだった。
キャンピングプラッツの近くでカーブーツセールをしているのを見つけ大喜びで見に行った。売っているものといえば大してイギリスのものと変わらず、亭主にはいらないものを乗せるところがないからと釘を刺されていたから、何も買えなかった。
3日目早朝からドイツの高速道路アウトバーンからフランスのアルザス地方を南下した。9月末のドイツでまだひまわりが一面に咲いていて畑の一部が黄色のペンキを塗ったみたい。
アルザス地方はライン川でドイツと分けられた国境線と北はドイツ、ルクセンブルグ、南はスイスと国境を画する細長い地域で、過去2回もドイツに占領され、フランス語を教えることを禁止された。有名なフランスの子供の本に 最後の授業 というのがある。