京今新在家西町おあふかあ二十九－五－二十八

高級料亭の玄関の右側で、配達役の出入り口として、狭く開いている通路、鍵状の床。
これは実に狭く、僅か幅五十五糎で、玄関近くでは高さ九十糎の天枠とえんじ色の暖簾をくぐるべく、屈む事になる。

美術品展示施設の壁、金星産コンクリ。

漆喰しっくい、がやや緑がかり、用いられている岩の面積が、武骨に巨大化すると、高級旅館の玄関。

周囲、垂涎技量、平然駆使後、縫合指標展示施設。
床は、コンクリ。

電球を多く垂らすと、質実指標展示施設。

手の平大、金属製、薄い緑色の水筒に、ガラスの球体が埋まっている。
人の手が、確かに握り中、との克明作為を、図らずなる、真なる文明民生の頼り手、家事上の憂い、体温宿り、に対し、無音の白い稲妻にて、応える。
球体は直径二・五糎程度で、感応は、異空間技術がしつらえていた。
設定緒元は、“民生の真なる頼り手、婦人の手、抱くべしは、科学者の眼と頭部を、毎度、容易に、幼くたぎらせる、超常現象への平然感慨。
これを、平然と在らしめるべし。”
設定緒元の向こう、異空間技術と当該現物の間、人間倫理は確かに、かくなる諸元を書籍の索引に含む事としたらしい。
機器、現物はかく、人の手に対し、振る舞っても是也と認め。
この施設には、月技術製品目が多数展示されていた。