これぞ”一期一会”といった、心あたたまるすばらしい文章に出会いました。
ノンフィクション作家・中村安稀著『食べる』という、食を通した世界旅エッセイ本の冒頭にあった文章です。
『老婆は 山道を行く私を呼び止め、家の中へ招き入れた』、、、
『それから、手垢ですっかり黒ずんだ茶椀を手に取り、ちぎりかけたぼろ布でその表面を磨き始めた。
何度も何度も丁寧に。
老婆は磨きあげた茶碗をそっとその台にのせ、そこへポットの湯を注いだ。
光沢を取り戻した真っ白な茶碗を受け取り、私は軽く会釈した。
標高4千メートルの地で沸点に達した一杯の白湯は、乾ききった唇を湿らせ、喉もとを滑り落ち、あっという間に胸の奥へ消えた。
地図をしまい、私はバックパックを背負った。
ベルトをきつく締め直し、手を合わせ、もう一度深く頭を下げた。
そして老婆の家を辞すると、また、南に向かって山を歩いた』
短い文章ではありますが、なかなかだと思います。
”一期一会”の一期の意味は、てっきり”いち度っきり”と思っていたのですが、実は”一生”という意味だそうです。
人生思い起こせば、”一期一会”どころか、何度も何度もお会いし、長い間お世話になった人にも不義理ばかりの連続、、(あの人にもこの人にも)、、そんなことを思い浮かべる今日この頃です。
悔いることのない人生、、、嗚呼、夢のまた夢。
ノンフィクション作家・中村安稀著『食べる』という、食を通した世界旅エッセイ本の冒頭にあった文章です。
『老婆は 山道を行く私を呼び止め、家の中へ招き入れた』、、、
『それから、手垢ですっかり黒ずんだ茶椀を手に取り、ちぎりかけたぼろ布でその表面を磨き始めた。
何度も何度も丁寧に。
老婆は磨きあげた茶碗をそっとその台にのせ、そこへポットの湯を注いだ。
光沢を取り戻した真っ白な茶碗を受け取り、私は軽く会釈した。
標高4千メートルの地で沸点に達した一杯の白湯は、乾ききった唇を湿らせ、喉もとを滑り落ち、あっという間に胸の奥へ消えた。
地図をしまい、私はバックパックを背負った。
ベルトをきつく締め直し、手を合わせ、もう一度深く頭を下げた。
そして老婆の家を辞すると、また、南に向かって山を歩いた』
短い文章ではありますが、なかなかだと思います。
”一期一会”の一期の意味は、てっきり”いち度っきり”と思っていたのですが、実は”一生”という意味だそうです。
人生思い起こせば、”一期一会”どころか、何度も何度もお会いし、長い間お世話になった人にも不義理ばかりの連続、、(あの人にもこの人にも)、、そんなことを思い浮かべる今日この頃です。
悔いることのない人生、、、嗚呼、夢のまた夢。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます