無風老人の日記

価値観が多様化し、自分の価値判断を見失った人たちへ
正しい判断や行動をするための「ものの見方・考え方」を身につけよう。

日本社会から正気が消えていく!・・・続き

2014年05月15日 | Weblog
安倍首相は記者会見で集団的自衛権の行使容認を記者会見で発表。

恐ろしいことに「夕刊フジ」の一面は相変わらず「中韓」に関するものである。

日本は本当に恐ろしい国になってしまったのだが、前回の続きを書いてから「集団的自衛権行使容認」=憲法違反について書く事にする。


《原発事故の被災者について》

今、「鼻血が出る」と“美味しんぼ”で書いた雁屋哲氏への政府自民党や自民党系福島県知事の「風評被害」を創り出すけしからん表現としている騒動について書いておく。

雁屋哲氏は「美味しんぼ」で2年間取材した結果、人物を実名で登場させて「私も鼻血が出ます」「福島では同じ症状の人が大勢いますよ。言わないだけです」「福島に鼻血が出たり、ひどい疲労感で苦しむ人が大勢います」「(鼻血は)被ばくしたからです」「今の福島に住んではいけないと言いたい」(双葉町の前町長の井戸川克隆氏などの発言)を載せ、同じく実名で登場している福島大の荒木田岳准教授の「福島を広域に除染して人が住めるようにするなんて、できないと思います」との発言を載せている。

これに対し、政府・福島県知事等お上が「風評被害をもたらす」もの、と噛み付き、福島テレビ(FNN系)はそれをフォローしている。

自民党政権(政府)発言


■石原伸晃環境相は、東京電力福島第1原発を訪れた主人公らが鼻血を出す漫画「美味しんぼ」の描写に対し、9日の記者会見で「何を意図し、何を訴えようとしているのか、全く理解できない」と批判した。


■下村博文文部科学相は12日(20140512)、小学館の「週刊ビッグコミックスピリッツ」の漫画「美味しんぼ」で、主人公らが東京電力福島第1原発を訪問後に鼻血を出す描写について「科学的、医学的な根拠はない。福島県民にとってひどい迷惑だ」と批判した。

■官房長官、「美味しんぼ」の鼻血描写に不快感 2014/5/12

菅義偉官房長官は12日午前の記者会見で、漫画「美味しんぼ」で主人公らが東京電力の福島第1原発を訪れた後に鼻血を出す描写について、不快感を示した。
被曝(ひばく)と鼻血には因果関係がないとの見方を示したうえで「科学的な見地に基づいて正確な知識をしっかりと伝えていくことが大事だ」と強調した。〔日経QUICKニュース〕

■美味しんぼ 福島県知事が「残念」と不快感(20140512)

12日発売の雑誌に連載されている漫画「美味しんぼ」の中で、登場人物が「福島県内には住むな」などと発言する場面があり、福島県の佐藤雄平知事(自民系)が「復興に向かって県民が一丸となっているときに風評を助長するような内容で、極めて残念だ」と不快感を示した。

■小泉進次郎氏「美味しんぼ」描写に反論 「あれだけ行ってるのに鼻血流したことない」「行くたびに元気に」(20140514)

「私、不思議なことがあるんですよね。あの『美味しんぼ』の中には福島に行った人が鼻血は出るし、疲労感が襲ってくると書いてある。私あれだけ行ってるのにね、鼻血流したこともないし、毎回行くたびに元気になって帰ってくるんですよ」



これを「風評被害」とフォローするテレビ・地方紙



■「美味しんぼ」問題 県内温泉旅館などで団体旅行キャンセルも(福島テレビ2014/05/13)

放映内容:(漫画「美味(おい)しんぼ」で、福島第1原発を訪問した主人公が鼻血を出す描写。)

…さらに、「今の福島に住んではいけない」などの表現がされたことに、福島県が抗議した問題の影響が広がっています。

こうした描写がされてから(美味しんぼの「福島の真実」が取り沙汰されてから)、県内の温泉旅館で、キャンセルが発生していることがわかりました。

(観光客の「全然気にしない」「(美味しんぼについて、どんなふうに思いました?)漫画までしなくても」「ひどいと思いました。そんなにね、言わなくてもいいじゃんって思いました」などのインタビューをとったあと…。)

「美味しんぼ」の描写を、多くの観光客は気にしていない様子ですが、飯坂温泉のある旅館では、数百名の団体客がキャンセルするなど、影響が出ているところもある。

旅館関係者によると、美味しんぼの表現を気にした保護者の反対で、県外の学校の団体客-数百人が、宿泊をキャンセルしたという。

ほかにも、漫画の影響とみられるキャンセルが10件ほど確認されていて、温泉街からは怒りの声が上がっている。

つたや旅館(飯坂温泉)の佐藤 ひとみさんは「今まで、一生懸命頑張ってきたことが、台なしになってしまいかねないので、本当にやめてほしいと思います」と話した。(場面放映)

福島を代表する「円盤餃子(ギョーザ)」の店では客足が戻っていて、2014年は、2013年より1割ほど売り上げが増えている。
餃子照井飯坂店の佐藤吉則さんは「『美味しんぼ』は、食に関することなので、わたしたちも敏感に対応しないと。飯坂温泉は、観光客相手なので、深刻ですよね。風評被害が広まるのは」と話した。(場面放映)

客足を戻したい観光業界に、「美味しんぼ」騒動が突然、降って湧いた。


■宿泊キャンセル 福島の旅館 美味しんぼ問題影響か

福島市の温泉旅館で13日までに、小学館の「週刊ビッグコミックスピリッツ」掲載の漫画「美味(おい)しんぼ」の主人公らが東京電力福島第一原発を訪問後に鼻血を出すなどの描写があった問題の影響とみられる宿泊キャンセルが2件あった。

この旅館では、関東の一組の家族客から電話で「美味しんぼのニュースを見て不安になった。申し訳ない」とキャンセルの申し込みがあった。

さらに25~30人の予約をしていた高校生の団体からも宿泊を取りやめる連絡があった。
保護者が「今話題になっている騒動で、子どもを福島で泊まらせるのは不安だ」と、キャンセルを申し出たという。

旅館の担当者は今回の問題が原因とみている。( 福島民報 20140514 )



これに対し、作品に実名で登場した前福島県双葉町長の井戸川克隆さん(67)は9日、東京都内で記者会見し、「実際、鼻血が出る人の話を多く聞いている。私自身、毎日鼻血が出て、特に朝がひどい。発言の撤回はありえない」と述べ、風評ではなく事実であることを改めて強調した。

作者の雁屋哲さんは次の様に言う。

私は自分が福島を2年かけて取材をして、しっかりとすくい取った真実をありのままに書くことがどうして批判されなければならないのか分からない。

真実には目をつぶり、誰かさんたちに都合の良い嘘を書けというのだろうか。『福島は安全』『福島は大丈夫』『福島の復興は前進している』などと書けばみんな喜んだのかも知れない。

しかし今度の「美味しんぼ」の副題は「福島の真実」である。

私は真実しか書けない。

きれい事、耳にあたりの良い言葉を読み、聞きたければ、他のメディア(テレビ・新聞)でいくらでも流されている。

今の日本の社会は「自分たちに不都合な真実を嫌い」「心地の良い嘘を求める」空気に包まれている。

「美味しんぼ」が気にいらなければ、そのような「心地の良い」話を読むことをおすすめする。



産経新聞は"低線量被曝が原因で鼻血が出ることは、科学的にはありえない”と記事にし、テレビでも某学者の「低線量被曝で鼻血がでることはない」とのコメントを放映。政府の「鼻血と原発事故の因果関係は否定されている」発言とマスコミ報道によって、雁屋哲氏の描写が「風評被害」をもたらした、とされているのだ。


だがここで、少しさかのぼって見てみよう。

東北大震災は民主党政権の時に発生した。

当時、野党だった自民党議員の国会質疑。

2012年3月14日の参院予算委員会で、自民党の参議院議員の熊谷大(ゆたか)氏は、民主党政権に対して、次のように質疑をしている。

(大臣や官房長官は)大きな不安はないと言っていますが、これは(宮城県の)県南のある小学校の保健便りです。
4月から7月22日までの保健室利用状況では、内科的症状で延べ人数469名に頭痛、腹痛、鼻出血が出ているんです。
こういう結果が出ているのに、それでも本当に不安はないと言えるのですか?


そして、自民党の熊谷大氏は、翌週3月22日の文教科学委員会でも、同様の質疑をしている。

(多くの子どもたちが体調を崩している)そういった状況で、(当時の枝野幸男)官房長官は『人体には影響はない』と繰り返し発表していました。この前の予算委員会でも紹介しましたが、宮城県の南部のある小学校の保健便りを見ると、4月から7月22日までの保健室利用状況では、内科的症状で延べ469名が利用し、頭痛、腹痛、鼻出血の順に多かったのです。平野(博文文部科学)大臣、この事実をどのようにお考えになりますか?


そして、翌月4月25日の憲法審査会では、自民党の参議院議員の山谷えり子氏が、次のように質疑している。

(双葉町の)井戸川町長が雑誌のインタビューでこんなことを言っています。
『国や東電は、止める、冷やす、閉じ込めると言い張って絶対に安全だと言ってきたが、このような結果になり我々は住むところも追われてしまった。
放射能のために学校も病院も職場も全て奪われて崩壊してしまった。
私は脱毛しているし毎日鼻血が出ている
この前、東京のある病院に被曝しているので血液検査をしてもらえますかとお願いしたら、調べられないと断られましたよ。我々は被曝させられたのに、その対策もない検査もしてもらえない』、これは本当に重い発言だと思います。



また、6月14日の東日本大震災復興特別委員会では、自民党の参議院議員の森まさこ氏が、次のように質疑している。

(将来的に子どもたちが原発事故が原因で病気になった場合)被害者の方が、子どもたちの方が、この病気は原発事故によるものだということを立証しなければならない。
これはほとんど無理なのです。(中略)具体的には、こんな心配の声も聞いています。
子どもが鼻血を出した、これは被曝による影響じゃないかと心配で、診察してもらった、検査してもらった、そのお金はどうなるんですか?ということです。



これらの自民党議員の質疑を見れば分かるように、今から2年前の民主党政権下では、自民党は「原発事故による被曝の影響で、周辺地域では子どもたちに鼻血などの症状が多発している」として、当時の民主党政権の事故対応を批判していたのだ。
「安全だ」「直ちに健康に影響はない」と言っていた事故当時の枝野幸男官房長官や、後の平野博文文部科学相を批判していたのだ。

あなたは今の自民党政権の先に書いた「美味しんぼ批判」やマスコミの「風評被害」報道を「変だな?」「おかしいな?」とは思わないのでしょうか?

今は自民党政権のほうが「安全だ」「鼻血は原発事故とは因果関係はない」と言って、実際に鼻血が止まらないと言っている多くの人たちのことを批判してる。
2年間も取材して原作を書いてる人のことを批判してる。

双葉町にしたって、福島県にしたって、今回の「美味しんぼ」の内容を批判するのなら、どうしてこの当時、自民党のことを批判しなかったのか?

当時、複数の自民党議員たちが、これだけハッキリと「多くの子どもたちが鼻血を出している」「原発事故による被曝が原因じゃないのか」と国会で連呼してたのに、どうして「風評被害だ!」って騒がなかったのか?

少なくとも、自民党は、当時の双葉町町長だった井戸川氏の鼻血の例を挙げて民主党政権を批判していたのだから、今になって井戸川氏の主張を否定するのは、絶対に筋が通らない。

国会で「子どもたちがたくさん鼻血を出している。これでも安全だと言えるのか?」と民主党に詰め寄ったり、当時の双葉町町長だった井戸川氏の鼻血の例を挙げて、民主党政権の原発事故対応を批判していたからだ。…以上、きっこのブログより拝借。


私が日本を「正気を失った恐ろしい国」と感じたのは、次のブログ。

図書販売協会が美味しんぼを「店頭に置くな」と指示!!
2014年05月16日 とある原発の溶融貫通(メルトスルー)

■(美味しんぼ掲載の)ビッグコミック・スピリッツは、事実上の『閉架処置』で 『販売粛清』

【美味しんぼ】を掲載している話題の『ビッグコミック・スピリッツ』は、近所のスーパーマーケット『グルメシティ』の雑誌棚には無くて、(私は)既に売り切れかと思っていました。


私は、今日、全国展開している『大手の書店』に行ってみたら『ビッグコミック』と『ビッグコミック・オリジナル』の最新号は棚に並べてありましたが、話題の『ビッグコミック・スピリッツ』は、ありませんでした。

さすがに話題になるだけあって、『売り切れ』かと「ガッカリ」したのですが、もしかすると、棚にある分は売れてしまったが、バックヤードには残っているかも?と思って、カウンターまで行って『ビッグコミック・スピリッツ』は売り切れでしょうか?と尋ねた処、店員がカウンターの後ろから、おもむろに取り出してきて買うことができました。

ところが、ここからが肝心な所なのですが、その書店の店員さんが言うには、(所在地と書店名を原稿では書いていたのですが、その書店と店員さんに類が及ぶといけないので、ブログUP前に固有名詞を『伏せ』ました;笑)

「『ビッグコミック・スピリッツ』は、【美味しんぼ】の問題があるので、店頭での販売はしないように、上からお達しがあって、お問い合わせのある方にだけ販売しております。」 とのこと。

私が、上からというと『書店組合』か何かですか?と訊くと、店員さんは⇒「『書店組合』より、もっと上の協会か協議会からと聞いています」と。

私「○○書店(その書店の名前)だけで行われているのですか」⇒「おそらく、全国全ての書店で行われていると思います」

驚きました!政府の『指導』が有ったのかどうかは、この会話だけでは解りませんが、業界団体上げて、【美味しんぼ】の問題があるので、『ビッグコミック・スピリッツ』は、図書館で言えば『閉架処置』とするよう指導しており、末端でも実行されている訳です。

これは、もう『自粛処置』とは、到底言えません。

大きな圧力による『粛清』と言わなければなりません。

これだけ、大きな政治的圧力が言論の自由の『橋頭堡』でもある出版業界に掛けられていると云う事は、当ブログで「書店名」を明らかにすると、その書店や店員さんが弾圧される可能性もあるので、書店名を伏せましたが、これはフィクションではありません!

多くの方が、近所の書店で、このような事態を御確認頂きたいと思います。


民主主義国日本で国民に真実が伝わらず、歪められた世論(政府マスコミによって雁屋哲氏は『風評被害』作り出し、地元の旅館が大迷惑しているけしからん奴だ)が作り出されている。本当に日本はこのまま「正気を失った社会」になってしまうのだろうか?

結論は植草氏のブログより、

(確かに「美味しんぼ騒動で旅館予約をキャンセルする人が2~3人出たとの報道は事実なのだろうが)…他が調べたところテレビ報道の数百人キャンセルの事実はなかったようだ。


「旅館の予約がキャンセルされた」のは風評被害ではなく、「事実」に基く影響である。

旅館は被害者であるが、加害者は雁屋哲氏ではない。

加害者は原発事故を引き起こした国と東京電力である。

旅館予約のキャンセルによって、旅館に被害が生じるのであれば、その被害を補償する責任は国と東京電力が負うべきであって、その負担を雁屋哲氏にかぶせようとすることは、論理のすり替えでしかない。


最後に政府、森雅子消費者担当相の「美味しんぼ」批判と、以前、森氏が言っていた言葉を載せる。

☆森消費者相「大変残念」=美味しんぼ鼻血描写
URL http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2014051300335引用:

森雅子消費者担当相は13日の閣議後記者会見で、小学館の週刊「ビッグコミックスピリッツ」に連載中の漫画「美味(おい)しんぼ」で、東京電力福島第1原発を訪れた主人公が鼻血を出すなどの場面があったことについて、「放射能と鼻血との因果関係は科学的に証明されていない。影響力の大きさを考えると大変残念だ」と批判した。

森消費者相は福島県から避難してきた家族らから美味しんぼの表現について電話をもらったことを明かし「政府としては正確な情報を発信していきたい。福島県民に対して根拠のない差別や偏見を助長するようなことは遺憾だ」と話した。


森消費者相は過去に「(福島は)もう復興なんて、できっこ無いと思います。いますぐ止めて欲しい。」等と国会で発言していた事があるので、彼女が美味しんぼをこのような形で全面否定するのは矛盾していると言える。

私には美味しんぼの描写・吹出しの記述(=2年前には自民党議員も認めていた事実)が、どうして「福島県人に対する差別や偏見」になるのか、が理解できない。

あなたはもう政府マスコミの喧伝によって「美味しんぼ」を福島県人に対する差別や偏見として捉えてしまっているのでしょうか?

今日はここまで、またね。


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