無風老人の日記

価値観が多様化し、自分の価値判断を見失った人たちへ
正しい判断や行動をするための「ものの見方・考え方」を身につけよう。

安心して暮らせる社会

2013年09月03日 | Weblog
前回は、本当に何を言いたいのか中途半端に終わっていた。

今日も「ペニーレインでバーボンを」(吉田拓郎)ではないが、したたか酔っている。


マスコミの毎日毎日の喧伝により、

 ※このままでは日本は中国に統合されてしまう。

 ※相手が攻めてくるのだから最低限の守りは必要だ。

と国民は信じ込まされている。



やはり、もう何十回と登場しているこの証言から始める。

第2次世界大戦後、ドイツを裁いた裁判で連合国側が「何故、ドイツ国民はあのような無謀な戦争に突入したのか?」と質問したのに対し、ヒトラーの右腕と言われたゲーリング元帥は次の様に証言した。


勿論、国民は戦争など望んではいません。

でも実は戦争を起すことは簡単なのです。

一般庶民(国民)に向かっては「我々は攻撃されかかっているのだ」と危機をあおり、

そして戦争に反対する平和主義者に対しては「愛国心が欠けている」と非難すればよいのです。

これを繰り返せば、国家など簡単に戦争に向かいます。

これはドイツだけの話ではありません。このやりかたはどんな国でも有効です。



今の日本のマスコミ(特に夕刊フジ)は北朝鮮・中国・韓国を敵国(昔、仮想敵国という言葉が使われたが、今は仮想ではなく、完全な敵国)として、もう何ヶ月もデカデカと一面トップを飾っている。

今の日本の支配者層とマスコミは上の「ナチスの手口」を実践しているのだ。

「このままでは20年後には日本は中国に併合されてしまう」と国のお偉いさん(政治家)が言い、マスコミがそういった発言を垂れ流している。まさに日本国民に対し「我々は攻撃されかかっているのだ」と洗脳している現状なのだ。

私は「このままでは日本はアメリカに併合されてしまう」と言われれば「そうだな」と思ってしまう。
よその国が「日本はアメリカの51番目の州」と良い言葉で表現してくれているが、実は日本はアメリカの「州としての独立性」は皆無で完全な隷属国に過ぎない。

「中国が無ければ日本に戦争などあり得ない!」と考えている人のコメントに「例えばシリア、中国・ロシアが戦争を進めている結果になっている」とある。これも日本のマスコミ情報の嘘をそのまま受け入れてしまった結果だ。

シリアの反政府勢力を影で操っているのがアメリカであることは世界の常識。

中国の軍備拡大は世界の警察国家と称して戦争を仕掛けてくるアメリカの覇権主義に対抗するものなのだ。(これは、次回に詳しく話します)

もう毎日毎日の「ナチスの手口」の例をまた挙げておく。

夕刊フジ2013年9月3日号

《一面トップ見出し》

韓国紙 難クセ

昨年から今年「北ミサイル」と「中国」が一面だった夕刊フジはこのところ数ヶ月は「韓国」の上の様な大見出しを使っている。たまに「中韓」と中国も一緒にした記事もある。さて、この大見出しは3面記事のことだが、一面の記事はというと・・・。

《一面記事のトップ見出し》

■中国 暴走 日本漁船拿捕 狙った


《一面記事の中見出し》

■「いつ戦争起きても不思議ではない」


《一面記事のサワリ書き》

中国が、沖縄県・尖閣諸島に対する領土的野心をあらわにしている

中国海警局の艦船を連日のように周辺海域に侵入させて、日本漁船の拿捕を狙っているうえ、同国初の強襲揚陸艦を上海で建造しているのだ。

これに対し、安倍晋三政権は日本の領土・領海を断固守るため、自衛隊の離島防衛態勢を強化し、海上保安庁も巡視船や人員を増強する方針を打ち出している。

危機迫る尖閣の現状について、地元・八重山日報の仲新城誠編集長が迫った。


《一面記事の内容》

■尖閣国有化1年 国境の島が危ない・・・仲新城 誠

昨年(2012年)9月11日の尖閣諸島国有化後、領有権をめぐる日中の対立は厳しさを増す一方だ。

中国は「日本が国有化で挑発した」と日本に責任があるかのような主張を展開。

「国有化は原爆投下のようなものだ」(無風注:「領土問題はお互い触れないことにして後世の知恵に委ねよう」としていた尖閣を日本が勝手に国有化してしまった行為はわが国中国に日本が原爆を投下したようなものだ。)とまで非難する中国政府高官もいる。

しかし、石垣島から見ると、中国の「反発」などポーズでしかない。なぜなら、中国の攻勢は、国有化後に突如として始まったものではないからだ。


(この内容は中略とするが、おかしな内容だ。国有化の1年チョイ前(2011/8/24)に「中国の監視船が尖閣周辺で初めて領海侵犯した」のだが、これは八重山地区で「尖閣は日本の領土である」と記述された中学教科書が採用されマスコミが大騒ぎした翌日の出来事である。
記事では、「『中国が教科書問題に反発している』と石垣島で冗談まじりにそう言われた」と書いているが、冗談ではないのではないか。
教科書に「尖閣は日本の領土」と書かれ、日本の子供たちにそれを叩き込もうとするのであれば、「中国当局者は国有化の半年も前に『日本の実効支配を打破する』と公言。」(これは日本で『尖閣は日本の領土』とする教科書が採用された事に対する半年後の中国の反応なのだ。日本国民はマッチポンプを繰り返すこのマスコミの「ナチスの手口」に騙されてはいけない。)

中略後を続けます。

尖閣周辺での調査船の出没、石垣島近海での潜水艦の領海侵犯・・・。

日本が尖閣の実効支配強化を怠ってきた間に、中国の動きが活発化する兆候は至るところにあった

地元住民は「中国はいずれ、国力を充実させた時点で尖閣を取りに来る」とうわさしていた。


(無風注:上の様な書き方は「関係者からきいた話」と同じ責任を取らない言い回しである。「『11月に中国軍は尖閣侵攻を予定している』(中国の有力指導者の話」)」と同じである。昨年11月には何も起こらなかったではないか。つまりウソ記事!)

そして今や、中国のGDP、軍事費は日本を凌駕し、世界第2位の水準に達した。時は来たわけだ

国有化を知った中国は内心、「これで尖閣強奪の口実ができた」と、ほくそ笑んだに違いない。

中国にとって、国有化とは好機到来だったのだ。

現在中国公船はほぼ連日、24時間体制で尖閣周辺を航行している。

今年8月7日、領海侵犯した中国海警局の船4隻は、尖閣周辺を航行していた石垣島の漁船、高洲丸に急接近、スピーカーで「ここは中国の領海だ。ただちに退去せよ」と警告した。
さらに「海警」は高洲丸と対峙し、過去最高の28時間、領海内に居座り続けた。・・・中略・・・

高洲丸を拿捕するため、船内のボートを海に下ろそうとする示威行為も見せたという

高洲丸に被害が無かったのは、海上保安庁の巡視船役10隻が必死の警護を続けたからだった。

乗船した石垣市議の仲間均氏は、国境が踏み荒らされている現状に「いつ戦争が起こっても不思議ではない」と危機感を募らせる。

日本人が「国有化が危機を引き起こした」と罪悪感を抱いていては、対応が後手に回るだけだ。

中国の野心こそ危機の原因であることを直視し、今後の対応を考える必要がある。


本当に、毎日毎日こんな記事を読まされていたら国民は「中国が攻めて来る」と考えてしまうのだろう。

あなたに考えてもらいたい書き方・言い回しを赤字にしようとしたら、文章のほとんどが赤くなってしまうのでポイントを絞った。

この記事の通り、高洲丸が領海内で拿捕されそうになったのならば、何故、日本政府(強固な断固たる姿勢で対応するといっている安倍首相)は中国に公式に抗議しないのか! その辺を良く考えて読むように心掛けて下さい。


テレビも新聞も「平和な社会の実現に寄与することを使命とする」「報道の使命は平和な社会の実現に貢献すること」とうたっている。


≪NHKと民間テレビ局で定めた放送倫理基本綱領≫

■放送は、その活動を通じて、福祉の増進、文化の向上、教育・教養の進展、産業・経済の繁栄に役立ち平和な社会の実現に寄与することを使命とする


≪日本新聞協会で定めた新聞倫理綱領≫

21世紀を迎え、日本新聞協会の加盟社はあらためて新聞の使命を認識し、豊かで平和な未来のために力を尽くすことを誓い、新しい倫理綱領を定める。


≪某民放テレビ局の放送倫理ガイドライン≫

■報道の使命は、真実を広く伝え市民の知る権利に奉仕し、人権を尊重する自由で平和な社会の実現に貢献することである。


さてこのテレビ・新聞の倫理を読んで最初の夕刊フジを読み返して下さい。

あなたは、これらの記事をみて「安心して暮らせる平和な社会」が実現すると思えますか。

最初に断っておきますが、いくら軍備を拡大しても、いつまでたっても「安心して暮らせる平和な社会」は実現しません。

もう一度、何故、敵が攻めてくるのか?から考え直してみて下さい。

相手の核攻撃に備えて1基281億円の迎撃ミサイルを何基配備したら安心して暮らせる社会になるのですか?
今のところアメリカに買わされている迎撃ミサイルは命中確立38%位らしいのですが、これは日本に向かってくる1発の核ミサイルに3発発射すれば100%確実に命中すると保障されているわけではありません。迎撃ミサイルがたくさん配備されても「安心」できないですよね。

では、核ミサイルを100%確実に打ち落とすことのできる迎撃ミサイルを日本の優秀な技術で開発できたとします。
そんな国に敵は打ち落とされると分かっている核ミサイルを撃ち込もうとしますか?
前に話したように、私の家には敵の毒ガス攻撃に備える為の「ガスマスク」が配給されていました。
そう、敵はミサイル攻撃が無駄だと分かれば他の方法で攻めることを考えます。
地下鉄でサリンをばら撒くとか、日本に54基ある原子力発電所の冷却装置系統に「自爆テロ」を敢行するのも有効な手段でしょう。

国民は北のミサイル等ミサイル攻撃や戦闘機・戦車とかによる攻撃ばかり頭に入っていますが、今は化学兵器・細菌兵器・HAAS・地震兵器・石油ルートを断つ兵糧作戦(石油備蓄1年としても長く続く戦争に対応できません。高級車もガソリン無ければただの箱。)等々、敵をやっつける手段はいっぱいあるのです。
良く映画であるのは人を大量に殺すことが出来る細菌を開発し、その免疫剤も開発しておく、自分たちはその免疫の薬を飲んでおいて敵国で殺人ウィルスをばら撒く、というストーリー。(映画ではその陰謀を主人公が事前にストップ・解決するのですが・・・)

つまり、敵を作ったら、(敵と戦争状態になったら)あなたは1日として「安心して暮らせる」ことは無くなってしまうのです。


「勿論、国民は戦争など望んでいません。でも実は国民を戦争に駆り立てるのは簡単です。・・・」


夕刊フジの一面大見出しをもう一度列挙しておく。


■日中開戦 シュミュレーション 

自衛隊 が 圧勝



中国軍 尖閣強奪へ 11月 攻撃 準備


■中国潜水艦 丸裸・・・(上の欄に) 海自が鉄壁シフト


■中国軍 反乱危機・・・(上の欄に) 党幹部不正蓄財で


■中国軍 欠陥・・・(上の欄に) 致命的(=「欠陥」にかかる)


■中国軍 凋落・・・(上の欄に) 尖閣攻防の士気


■中国 卑劣

■悪辣 中国


■日本は中国に統合される。

■中国軍 尖閣強奪へ 11月 攻撃 準備

■中国尖閣に侵攻 軍事介入の恐怖

■中国増長 対日制裁 兵派遣

■あまりにも醜悪 中国・・・

■中国 卑劣な罠

■日中開戦

■横暴中国

■専横中国

■中国 墓穴

■中国 核ミサイル 特殊部隊

■尖閣海戦で日本は中国に圧勝する

■暴走 中国 沖ノ鳥島 強奪へ 次は沖縄

■中国 赤いハイエナ



夕刊フジではないが、週刊誌各誌にも「悪者中国をやっつけろ」的な記事が盛んに載っている。


■醜悪 中国・権力闘争の全内幕

■自衛隊 VS 中国人民解放軍 「尖閣海戦で日本は中国に圧勝する」

■韓国・中国を屈服させる方法・・・・・無法韓国・専横中国をこう攻める



私には、これらマスメディアが「平和な社会の実現に寄与することを使命としている」とは到底思えない。

むしろ、上記のような記事を連日大見出しで掲げるマスコミを見ていると「実は戦争を起こすことは簡単なのです。・・・このやり方はどこの国でも有効です。」という、ナチスの手口を実践していると確信する次第である。

最近は耄碌して書きたいことと実際書く内容がずれっ放しとなるケースが多くなった。

今日も、タイトル(私が最初に書こうと思ったこと)と内容(実際に書いたこと)にズレが生じているが、とりあえず、今日はここまで、またね。



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