無風老人の日記

価値観が多様化し、自分の価値判断を見失った人たちへ
正しい判断や行動をするための「ものの見方・考え方」を身につけよう。

世論調査のつくりだす「空気」

2018年10月16日 | Weblog
今日(2018年10月15日)、ネットの記事にFNNの世論調査(13~14日実施・定期調査)が載っていた。



今まで、固定電話だけの1000人ほどを調査対象にしていたが「家にいる人=主婦やお年寄りだけが調査対象では偏りが出る」との批判に対応し今回の調査は携帯電話所有者も調査対象とした。(下図の通り)


結論から言うと、安倍内閣支持率51.7%は日本のテレビ・大新聞が作り出した「空気」なのだ。

かなり前の時期、まだ森友・加計問題が大々的になる前の2017年1月のフェイスブックのアンケート調査では、

となっていた。
FNN調査では回答した人は電話を掛けた人の53%弱の1248人、フェイスブックの回答者は11,489人。

このフェイスブック調査時と同時期のFNN世論調査(2017年4月)の内閣支持率は、

と発表された。

この日本のマスメディアによる「空気」作りは、国民の信託を得たという権力者の詭弁に使われる。


この様に、日本のテレビ・大新聞の情報操作によって醸し出された日本国の「空気」により日本国民は騙されてしまう。

例えば、安倍首相の悲願である「憲法改正」についても、安倍首相の理屈は、

自民党の党是に「憲法改正」を謳っていて、その自民党を国民が支持してくれている。=自民党支持率は43・1%(産経8月)
それに反対している野党一党の立憲民主党の国民支持率は4%(読売8月)だ。


というもの。(憲法改正については別タイトルでコメントする)


話は戻って、「アベノミクスで国民の生活は豊かになったか?」の日本国民の意見(世論調査)がマスメディアから伝わってこないのに貴方は気が付いているのか!という話、をする。

安倍首相がアベノミクスを打ち出したその年、「今年の秋口には日本全国津々浦々までアベノミクスが行き渡るでしょう」と高らかに宣言した。その年の暮れになって、「来年秋口には日本全国津々浦々までアベノミクスが行き渡る」と訂正した。(アベノミクス、この道しかない。道半ば。)

最近でも国会でマスコミによって作り上げられた「役立たず野党」の『格差拡大』批判に対し、安倍首相は今年8月の内閣府統計局が鉛筆をなめなめ出した(表現が古いね)国民意識調査を盾に取り、

「内閣府の国民意識調査では『今の生活に満足しているか』の質問に74・7%の国民が『満足している』と過去最高の数値を示し、不満足は過去最低となっている。」

と格差社会が日本に充満していることを完全否定した。

しかし、国民生活の現実は、

①2013年秋の調査でアベノミクスによる景気回復を感じていない国民=79%

②2014年秋の調査でアベノミクスによる景気回復を感じていない国民=84.7%

③2015年では、景気回復した実感はないとする国民=80%

④2016年2月の世論調査(読売):あなたはアベノミクスによる景気回復を実感していますか?で、実感していない国民= 82%

⑤2017年は、マスコミが安倍政権に遠慮してか知らないが、世論調査の結果公表なし?(どこかで『景気回復実感なし=74%』を見たかも知れないが...)

⑥2018年9月の世論調査で、景気回復の実感ないとする国民=84%

①と⑥は安倍首相のテレビ生出演の時の調査である。

前に何回か載せたが、①の時、

と『実感がない』とする街の声を四人(インタビューした人は五人)映し出した。

その時、安倍首相は「そのテレビ局が故意に『実感がない』人だけをピックアップして放映している」として公正な報道をするように、とイチャモンを付けた。

直近の⑥でも、

とのパネルを掲げた時に、生出演していた安倍首相は、

「公正な報道をするように」と権力による弾圧をテレビ局に対し行なった。

この様に、国民の生活の実情を把握していない政治権力トップの人が政策を遂行している日本国・日本国民は不幸の極みだ。


まさに日本国民は「肉屋を支持する豚」であり「場に喜々として向かう牛」なのだ。

最近は海外のニュース・外国人の意見をとり上げる「サヨク」や「反日新聞」に対し、「日本独自の風土や歴史を何も知らない海外」の言い分をとり上げるケースが多い、と批判するネット記事をよく見かける。

海外記事が多く取り上げられる理由は単に日本のマスメディアがキチンと報道しない(国民に知らしめない)からなのだが、前に載せた海外のアベノミクス関連記事をもう一度載せておく。

海外では安倍首相がアベノミクスを推進して1年もたたないうちに下の様な風刺画が主流になった。















海外で1年もたたないうちにアベノミクスの失敗を風刺した画像が出回っているのに、日本では「アベノミクス三本の矢」で始まって、「この道しかない」「アベノミクス道半ば」「アクセルを全開に」等がマスコミから流れ、更に「アベノミクスの果実を基に、新三本の矢を放つ」といった報道がなされた。

日本のマスコミは「アベノミクスの失敗」をどこも(日本のテレビ・大新聞のどの社も)国民に伝えない。

だから、日本では5年も6年もたっているのに、アベノミクスは成功しつつある、との「空気」がつくられてしまっているのだ。


貴方も早くこの日本国の「空気」作りを担っている日本のマスメディアの現実(下図)を正確に認識してもらいたい。



今日はここまで、またね。