無風老人の日記

価値観が多様化し、自分の価値判断を見失った人たちへ
正しい判断や行動をするための「ものの見方・考え方」を身につけよう。

他人様のお言葉拝借シリーズ…④奥田愛基(アキ)氏

2015年09月17日 | Weblog
今日は、シールズのリーダーの一員、奥田愛基(アキ)氏の国会公聴会でのスピーチの概略を文字起こししてみた。

その前にこの公聴会の「公述人」公募についての記事を載せておく。



読みにくいと思うので、内容を書き出すと、



安保法案に関する参院特別委は9月9日~11日の3日間、9月15日に開く中央公聴会で自分の意見(賛成・反対)を表明する事が出来る「公述人」(意見表明希望者)を公募した。

この公募で過去10年間で最多の95人が国会で意見を述べたい、と応募してきた。(過去最多は17名)

しかも、安保法案に国会で意見を言いたい、と言って来た95人全員が法案に反対の立場を表明していた。

この中央公聴会は与党が2人・野党が4人の公述人を推薦し国会で開催されるもので、当日は計六人が順次意見を述べ、与野党議員との質疑を行なうもの。

公募での意見表明希望者の法案への賛否や意見表明したい理由を見て、与野党が判断して公述人を決める。

与野党が公募者の中に適切な意見表明者が見いだせない場合には、与野党とも有識者に直接依頼する形をとっている。

今回の場合、与党は公募者の中に法案賛成者がいないので有識者に依頼、野党は公募者の中からシールズのメンバー奥田愛基(アキ)氏を選んだ。

その奥田氏の国会での意見表明の概略を文字起こしする。



ご紹介に預かりました大学生の奥田愛基(アキ)と言います。

シールズという学生団体で活動しています。

あのう…スミマセン。こんなことを言うのは非常に申し訳ないのですが、先程から寝ている方が沢山居られるので、もし宜しければ、お話を聞いて頂ければと思います。
僕も2日間ほど緊張して眠れなかったので、(僕も)早く帰って寝たいと思っているので、宜しくお願いします。

はじめに「シールズ(SEALDs)」とは、Students Emergency Action for Liberal Democracy - s、日本語で「自由と民主主義のための学生緊急行動」です。

私達は特定の支持政党を持っていません。

無党派の集まりで、保守革新・改憲護憲の垣根を越えて繋がっています。

最初はたった数十名で立憲主義の危機や民主主義の問題を真剣に考え、5月に活動を開始しました。

その後、デモや勉強会・街宣活動などを通じて、私達が考える国のあるべく姿・未来について、日本社会に問いかけて来たつもりです。

こうした活動を通じて、今日、貴重な機会を頂きました。

今日、私が話したい事は三つあります。

一つは、今、日本全国各地でどの様な事が起こっているのか。

二つ目は、この安保法制に関して現在の国会はマトモな議論の運用をしているとは言い難く、あまりにも説明不足だ、という事です。

端的に言って、このままでは私達はこの法案に対して到底、納得する事が出来ません。

三つ目は、政治家の方々への私からのお願いです。

まず第一にお伝えしたいのは、私達国民が感じている安保法制に対する大きな危機感です。

この安保法制に対する疑問や反対の声は現在でも日本中で止みません。

つい先日も国会前では10万人を越える人が集まりました。

しかし、この行動は何も東京の、しかも国会前だけで行われている訳ではありません。

私達が独自にインターネットや新聞などで調査した結果、日本全国2000箇所以上、数千回を越える抗議が行われています。

累計して130万人以上の人が路上に出て声を上げています。

この私達が調査したものや、メディアに流れているもの以外にも、たくさんの集会が、あの町でもこの町でも行われています。

まさに、全国各地で声が上がり、人々が立ち上がっているのです。

また、声を上げずとも疑問に思っている人は、その数十倍もいるでしょう。

強調しておきたい事があります。

それは、私たちを含め、これまで政治的無関心と言われてきた若い世代が動き始めている、という事です。

これは、誰から言われたから、とか、どこかの政治団体に所属しているから、とか、いわゆる「動員」的な発想からではありません。

私達は、この国の民主主義の在り方について、この国の未来について、主体的に考え、立ち上がっているものです。

シールズとして行動を始めてから誹謗中傷に近いものを含む、様々な批判の言葉を投げかけられました。

(中略)

…つまり、お前は専門家でもなく、学生なのに、もしくは主婦なのに、サラリーマンなのに、フリーターなのに、何故声を上げるのか、ということです。(無風:奥田さんは言及していないが、反対する人を『知識不足』『勉強不足』とする反対意見封じの常套手段もあげておきたい。)

しかし、先程もご説明させて頂きましたように、私達、個人個人として声を挙げています。
(国民一人一人の)不断の努力なくして、この国の憲法や民主主義、それらが機能しない事を自覚しているからです。

政治の事は選挙で選ばれた政治家に任せておけば良い、この国にはどこかその様な空気があった様に思えます。

それに対し、私は「私達こそがこの国の当事者、つまり主権者であること、私達が政治について考え、声を上げる事は当たり前なんだ」と云う事、そう考えています。

その当たり前の事を当たり前にするために、これまでも声を上げて来ました。

そして2015年9月現在、今やデモなんてものは珍しいものではありません。

路上に来た人達が、この社会の空気を変えていったのです。

デモや至るところで行われた集会こそが「不断の努力」です。

そうした行動の積み重ねが、基本的な人権の尊重・平和主義・国民主権といった、この国の憲法の理念を体現するものだ、と、私は信じています。

私は、私達一人一人が思考し、何が正しいかを判断し、声を上げることは間違っていない、と確信しています。

また、それこそが「民主主義」だと考えています。


安保法制に賛成している議員を含め、戦争を好んでしたい人など誰もいないはずです。

(無風注:「戦争反対!だから安保法制賛成!」という馬鹿げた論理がメディアから大量に放出されています。本当にテレビ・大新聞・ラジオの悪業は目に余るものがあります。このあと、ハタチの時に予科練で特攻隊の通信兵をしていた人の話がありますが、少し略します。)

そうした世代の方々も、この安保法制に対して強い危惧の念を抱かれています。

私は(90歳のこの方の)その声をシッカリと受け止めたいと思います。

そして、議員の方々にも、どうか、そうした危惧や不安を、シッカリと受け止めてほしいと思います。

今、これだけの不安や反対の声が広がり、説明不足が叫ばれる中での強行採決は、そうした思いを軽んじるものではないでしょうか?

70年の不戦の誓いを裏切るものではないでしょうか?

今の反対のうねりは、世代を超えたものです。

70年間、この国の平和主義の歩みを、先の大戦で犠牲になった方々の思いを、引き継ぎたい、守りたい。

その思いが私たちを繋いでいます。

私は今日、そのうちのたった一人として、ここで話をしていま す。

つまり、国会の前の巨大な群像の中の一人として、国会に来ています。

 

多少略して一気に書き上げようと思ったが、2回にわける。

今日は、ここまで、②に続きます。