無風老人の日記

価値観が多様化し、自分の価値判断を見失った人たちへ
正しい判断や行動をするための「ものの見方・考え方」を身につけよう。

大衆心理学

2011年02月03日 | Weblog
最初に訂正をしておく。

私が検察が'09年3月3日の大久保秘書逮捕を訴因変更で「無かった事にしてしまった」と書いたのは、正確には下記の誤り。

「大久保秘書の西松事件の第二回公判で検察側の証人が大久保秘書起訴事由を否定する証言をした為、大久保秘書の無罪が確定的になった2日後、検察は石川議員・池田元秘書を『4億円虚偽記載』で逮捕、その翌日に大久保秘書を再逮捕。
ナント検察は大久保の裁判を『西松』と『4億円』との二本立てにする訴因変更を行なったのである。
4億円に軸足を移し、西松事件の立証は事実上断念した格好なのだ。
従って『西松献金事件』に関する裁判は1年以上止まったままだ。

小沢事件の発端となり、その後『小沢の政治とカネ』と騒がれ続けた『西松献金事件』は小沢疑惑の中心からスッポリ消えた。
マスコミ報道も、まるで無かったかのような扱いなのである。

あまりにも異常だ。(後略)」
(日刊ゲンダイより編集して引用)


最近ブログでも「異常だ」「あまりにも異常だ」とする表現が多く見られる。この異常さに気が付かない国民。

これも、テレビ・新聞の情報操作・世論誘導によるものだが国民は早く気が付かないと大変なことになる。

今日は掲題のタイトルで話を進めようとしたのだが、テレビ・新聞のあこぎなやり方(報道の仕方)に国民が早く気付いてもらいたいとの気持が「現実の各論」へと私の手を誘導してしまう。今回もタイトルの話までは行かないかも知れない。

テレビ・新聞はどこも揃ったように「小沢氏の政治資金をめぐる問題」「小沢氏の政治とカネの問題」と表現している。

国民はもうこの表現に慣らされてしまって「当たり前の表現」として頭に入っている。

下記の最近のテレビでの言い回し・報道順序を書きますので、今の日本のマスメディアのおかしいな?と思う点を考えてみて下さい。

「小沢氏の政治資金をめぐる問題で逮捕・起訴されている石川被告ら三秘書の公判が今日行なわれました。石川氏は虚偽記載は認めたものの小沢氏が関与したとする前回の供述を否定しており、この裁判の結果次第では今後の小沢氏の強制起訴に大きな影響を与えることが見込まれます。」―――と、小沢氏の強制起訴時の(自分は)『無罪になるものと確信しています』を映し出しておいて―――「三人の秘書はいずれも容疑を否認していますが、検察は小沢氏の関与を徹底して追及していく構えです。次のニュースです。保険金目的で子供を殺害したとの容疑で逮捕された○○容疑者は、前から近くのスーパーで××を購入していたことが明らかになりました。(計画殺人)」

このテレビの報道(今のマスメディアの典型的な報道)を読んでどこがおかしいの?と思う人は“ともだち”マスメディアに完全に洗脳されてしまった人達だ。


この初公判の記事は下記のように報道されなければならない。

石川知裕衆議院議員、大久保隆規氏、池田光智氏に対する裁判が始まった。
検察側は水谷建設から違法に受け取った1億円の裏金の存在を隠蔽するために、原資を政治資金収支報告書に記載しなかったとして、虚偽記載を主張しました。

検察は冒頭陳述で3名の元秘書が水谷建設からの裏金を受け取ったことを前提に置き、この事実を隠蔽するために不動産取得資金を銀行借り入れとした、と主張しましたが、小沢一郎民主党元代表の3人の秘書は、裏金の受領を全面的に否定した。

この法廷では検察の取調べの際の脅し・スカシ・泣き落とし等の実態が被告3名の口から明らかにされた。

石川議員はいう「(逮捕・拘留時の)毎日の取調べは10時間に及び、精神的に疲れて、眠ろうにも眠らせてくれない。調書にサインしさえすれば眠れる(楽になれる)といった気持になった。」と。

弁護側冒頭陳述によると、昨年1月の逮捕後に石川議員の取調べを担当した吉田正喜特捜副部長(当時)は「自供しなければ、贈収賄で別件逮捕もできるんだぞ!」と恫喝。
石川議員の女性秘書が11時間監禁されて聴取されたこともあり、石川議員は「このままでは自分だけでなく、女性秘書も逮捕されかねない」と、検察のデッチ上げ供述調書に署名した、という。

また検察審査会の1回目の「起訴相当」議決後の昨年4月の再聴取の際、石川議員は吉田検事に脅されて署名した前回の調書を翻そう(否定しよう)としたが、担当した田代政弘検事は「(供述が変われば)『何で変わるの?』ってなっちゃうからさア。めんどくせーからさア」などと言い「石川さんを別の事件で逮捕しようと思ったら、できないわけじゃない。(何でも別件逮捕できるぞ!)気持悪いよね。」などと脅した。
田代検事は「特捜部は何でも出来る。恐ろしい組織で大変なことになるよ」とも言った、という。
大久保秘書を聴取した前田恒彦検事は「石川さんはオヤジ(小沢氏)を助けるために認めているんだ。大久保さんも認めたら」と迫り「認めないと石川さんも困るし、池田さんはもっと困ることになるぞ」と恫喝していた。大久保秘書は「逆らえば何をされるか分からない」と恐怖感を覚えた、という。

言うまでも無く前田検事は村木事件の証拠改竄で逮捕された人物である。弁護側は、大久保秘書の供述調書は前田検事がほぼ単独で作成したという。この大久保氏の供述調書は検察が証拠としての提出を取り下げている。

池田氏の取調べでも担当検事は「調書の内容を認めなければ保釈もされないし、量刑も重くなるぞ」「調書に署名すれば悪いようにはしない。署名しなければ、他の秘書の取調べもきつくなるし、別件で再逮捕も出来る」と脅していた。
池田元秘書は抗議をしても無駄と諦め「検察の作文とも言うべき調書に心ならずも署名した」という。(弁護側陳述)

石川議員が、保釈後に受けた再聴取の取り調べを録音したレコーダー内容は、検察官がしきりに、捜査段階の供述を変更すると小沢一郎民主党元代表に不利になる、という趣旨の話を執拗に繰り返している。
石川議員が、いくら「(小沢氏に借り入れた)4億円を隠すために時期をずらしたわけではない」と説明しても、検察官は聞き入れない。
3時間半後には石川議員も「分かりました。忸怩たる思いが…仕方ないです」と主張を通すことを諦めた。
そんな内容が証拠として提出された。


この検察による小沢3秘書の逮捕・起訴には司法関係者・ネット等から批判の声が相次いでいる。

※「期ズレ」の虚偽記載というが、5年間に180件以上ある「訂正」で済まされている事項であり、それなのに検察は現役国会議員である石川氏を逮捕した。

※仮登記時('04.10.29)であれ、本登記時('05.01.07)であれ、報告がなされていれば政治資金規正法上問題は無い。従って陸山会の提出した報告書に問題があるとは言えない。(総務省・政治資金課)

※3秘書が逮捕された時、テレビでは検察OBを含む専門家たちが口を揃えて次の様にコメントした。
この逮捕事由が本丸であることは考えられない。
巨大な裏金の存在・それに関連する収賄などの巨大犯罪が存在しなければ、このような「虚偽記載」という微罪で検察が逮捕するということはあり得ない。と。
しかし、検察はその後1年以上にわたって違法とも言える強制捜査を繰り返して、裏金の存在、収賄などの事案をしらみつぶしに調べたが、何ひとつ立証することが出来なかったのである。

※検察は冒頭陳述で3名の元秘書が水谷建設からの裏金を受け取り、この事実を隠蔽するために不動産取得資金を銀行借り入れとしたと主張したが、水谷建設からの裏金は検察が立件しようとして立件出来なかった事柄ではないのか。
立証も出来ない事柄を、あたかも事実であるかのように強調し、マスメディアにイメージ報道を流布させるのは、あまりにも卑劣である。



「本件は一体、何の事件なのか」―――初公判で石川議員らの弁護側は冒頭から検察の立証姿勢を厳しく批判した。
今回の裁判(3秘書の逮捕理由)は政治資金規正法違反であって、贈収賄事件ではない。簡単に言えば「陸山会」の不動産取得について、収支報告書の記載時期が2ヶ月ほど「ズレていた」だけ。
それなのに検察・弁護双方が申請した証人計14~15人のうち、当該事件に関係する証人は6人だけで残りは全て水谷建設絡みの証人なのだ。
起訴事実と直接関係の無い証人が大半を占める裁判など前代未聞。弁護側が「本裁判は一体何の裁判なのか」と詰め寄ったのも頷ける、というものだ。

本紙はこの初公判における検察取調べについての弁護側の陳述及び、検察審査会を追及・調査している森ゆうこ議員に対する検察幹部の「鉄槌を下してやる!」等の発言と「検察が森ゆうこ議員の不祥事を捜している」との話を重視し、検察のファッショ化を憂えるものである。

森ゆうこ議員はツイッターで「気をつけなくちゃ」と言いながら「(検察がその気になれば)『不祥事』は、何でも、いつでも捏造できる。私に何かあったら検察にやられた、と思ってください。」と言っている。
国民はこの検察の特高警察化を糾弾しなければならない。
……まともなジャーナリズム精神を持った新聞社だったらこう書くだろうと思われる創作記事終わり

上から下まで“ともだち”の酒池肉林接待を受けてきた日本のテレビ・大新聞には望むべくも無い記事内容だ。


検察審査会は本来「検察」を審査・糾弾する機関であり、従って検察とは対立する組織である。
その対立機関を調査している森ゆうこ議員に「鉄槌を下してやる」という検察。
国民はここから小沢を強制起訴した検察審査会と検察の関係に気が付かなければバカとしか言いようが無い。


本当に、いつも入り口で終わってしまう。読者を騙す方法の「見出しと内容が違う」を地でいってしまった。

次回も各論になるが、裁判所等、日本の司法の癒着腐敗振りについて是非書いておかなければと思っている。

今日はここまで、またね。