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ピュイ&キュイの徒然

ポーセリン・ペインティングや美術館・お寺巡り・バードウォッチングのことなどの覚書です

お水取り展

2013-02-16 15:58:20 | お水取り
もうすぐ、お水取り。
毎年、2月に入るとそわそわしてきます

奈良国立博物館で開催中の「お水取り展」に行ってきました



ロビーには籠松明
これだけで、気分が盛り上がります



開催初日の午後は、東大寺長老・狭川宗玄師の講演会がありました
1920年のお生れとは思えないくらい、張りのある朗々としたお声で
1時間半、お水取りのお話をして下さいました
制限が無ければ、あと1時間くらいは、きっと大丈夫なくらいお元気です

こういうお話を聞くたび、二月堂の局までしか入れないのが悔しくて。
外陣まで入れる男性が羨ましいです
いえ、局で声明を聴聞していても臨場感は伝わってきます
毎年、どこまで寒さを我慢できるか・・・
今年は頑張ろう!!

二月堂へと続く階段は・・・
兜率天へと続く異空間トンネルのようです



二月堂お向かいの開山堂では、昨年の籠松明が飾ってありました
この季節、奈良市内のあちこちで、役目を終えたお松明が飾ってあり
目を引きますね





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この季節に・・お水取り?

2012-07-16 23:10:11 | お水取り
「奈良きたまち」エリア一帯で、6月29日から7月1日まで
「もっとずっときっと祭」というイベントが開催されていました

小さなホテル「奈良倶楽部」さんで開催されました
東大寺持宝院住職・上司永照師による「お水取りについて」
のお話会に参加しました。

この季節にお水取りのお話なんて・・・
お水取りが終わって、まだ三ヶ月・・・
来年まで待てない!というマニアックな集まりです


上司永照(かみつかさえいしょう)さん、私と同じ年??
(撮影、ブログ掲載など快く了解していただいてます)



実際に使用されていた「牛玉櫃(ごおうびつ)」
や「紙衣(かみこ)」「差掛(さしかけ)」を持ってきてくださり、
お水取りの期間中に必要な手回りの品の使い方や、由来、
エピソードを伺う事が出来て、その上、法螺貝も吹いて下さいました!

練行僧が着る「紙衣(かみこ)」
和紙で出来ています。ふわ~っと温かな手触り
布よりも保温力に優れているそうです。
(灯明から出る煤で黒くなっています)




「差掛(さしかけ)」




「牛玉櫃(ごおうびつ)」
身の回りの品々は全てこの中に納まっています
数珠だけでも、4~5種類あるのは始めて知りました。
上司家は撫子が家紋だそうです。



最後に、3月5日と12日のみに行われる「過去帳」を
「青衣の女人」まで読み上げてくださったことに、大変感動しました。
「過去帳」には東大寺に縁のある方達の名前が記されていて、
最初は、もちろん「聖武天皇」から。
NHKの「平清盛」に登場する方達の名前もあります。
後白河上皇、源頼朝など・・・
平家一門の名前はありません。
(東大寺は平家に焼かれてますから・・・)

上司さん、とても良いお声で、テノール歌手の独唱を聞いている
ような印象ですが、もの凄いエネルギーがビシバシ伝わってきます。
一言一句聞き逃さないよう必死な私は、瞬きや呼吸も忘れるほど。

目に前で実際の過去帳を読み上げて下さるなんて
女性にはこんな機会は絶対ありません。
本当に有難うございました。

観光イベントのようになっている「東大寺・お水取り」ですが
「お水取り」が行われた本来の意味を考え直す機会となりました。

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お水取り お松明見物 その後

2012-03-11 20:28:50 | お水取り
大仏殿から二月堂への階段
危険防止の竹の柵がですがリズミカルな美しさを感じます



夜7時、鐘の音を合図に1本目のお松明が上登します
すべてのお松明(10本)が終わるまで約20分
(12日だけは11本)

その後、運が良ければ燃え残りを戴けるのですが・・・
今年も戴く事が出来ました!!

近くで、貰えなくて諦めた方に分けてあげているうち、
ほとんど無くなってしまいました・・・
その様子を見ておられたのでしょうか。
「半分どうぞ!」と燃え残りを頂戴いたしました!
自分で拾うより何十倍も嬉しい出来事です。
温かな空気に包まれた一瞬・・・

大切に持ち帰り和紙に包みお守りに致します



燃え残った杉の葉ですが、そこには多くの人々の想いが込められています
山から切り出して来た人、運搬した人、松明に仕上げた人・・・
修二会は多くの人たちの寄進によって支えられて来ています
そんな人々の気持ちに感謝いたします

・・・この藤蔓は、お松明に杉の葉を巻くときに使われます
これも寄進されたのですが・・・・
かまわず、ムシャムシャ食べている罰当たりな鹿!!
とても堅いのに、美味しいのかしら・??







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東大寺 二月堂 お水取り 2012

2012-03-09 12:32:50 | お水取り
東大寺 二月堂の修二会(しゅにえ)・通称 お水取り は今年で
1261回目。
その間、平家の焼き討ち、戦国時代の動乱、第二次世界大戦など
様々な危機はありましたが、お寺と人々の努力によって守り伝えられてきた
法要です

3月1日から本行が始まり、14日で満行となります
二月堂のご本尊は十一面観音。(大・小の2体あります)
前半の7日間は大観音様、後半は小観音様に祈りを捧げます
3月7日はその小観音出御(しゅつぎょ)の日。
夕方5時頃、二月堂に上ります

出番を待つお松明



5時半頃、手向山八幡宮の宮司さんがお堂に入られ、
(長刀をお持ちなので驚きました)
堂内では雅楽が演奏され、荘厳な雰囲気に包まれます

6時を過ぎると、この人出


今年は、階段横の場所で拝観することが出来ました
階段の天井まで届く炎もこんなに身近に見えます





火の粉が降りかかる場所に居ましたので、かなり灰を被りました
この灰を被ると一年間、無病息災で過ごせると言われています

今年はあまり寒く無く、楽でしたがいつもだと凍りそうに成る程
寒い中、2時間以上前から立ったまま待っている訳ですから、
健康でなければ拝観することは出来ないのだと思います

と言う事は、この場所に来る事ができる体力と気力があるうちは
無病息災で過ごせる、という事になるのだと思うのです


人波が去った後、静寂になった境内に読経の声や行法の音が響きます

「水取りや 籠りの僧の 沓の音」  松尾芭蕉

1261年間絶えることなく続き、300年前、芭蕉も見て聞いた光景と音を、
21世紀の私が体験していると思うと、時間の流れって・・と
不思議な気持ちになりました

来年もこの場所に来る事が出来るようお祈りして帰路につきました

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東大寺・修二会(お水取り)の椿

2012-03-04 21:47:59 | お水取り
東大寺では、修二会(しゅにえ・お水取りの事です)の本行が始まっています
椿の造花を二月堂のご本尊である十一面観音に捧げます
その椿の和菓子を作っているのが、なら町のなかにし

季節の和菓子として2~3月限定で買うことができ、
毎年、必ず買い求めて気分を盛り上げます!

いよいよ今週は、お松明見物。
今年はどこから拝観しようか・・・?と楽しみです




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東大寺 二月堂 お水取り 2011

2011-03-11 08:44:03 | お水取り
東大寺・二月堂・お水取り(修二会)に行きました
今年で1260回目
奈良時代から一度も中断することなく続けられている仏教行事です

東大寺境内は隅々まで知っているつもり・・・ですので通常の観光ルートとは
違う裏道から二月堂を目指します

6時に到着
既に大変な人出です
境内は3千人ほど入れますが、ほぼ満員状態





出番を待つ真竹
根が付いたまま掘り出されます
重さ40キロ、長さ6メートル
これを一人で操るそうです
根が付いているのでバランスが取れるそうです






私が撮ったへたくそな写真です
・・・なんだか火の玉みたい・・・
ゲゲゲの鬼太郎の世界です・・・



県の観光協会からお借りした写真



7時頃から始まり、約20分で10本の松明が登場します
3月1日~14日まで、お松明を見学できますが
12日は通常の2倍の大きさの大松明。
14日は10本の松明が欄干に勢ぞろいし、
そこから落ちる火の粉が滝のようです。
ですから、この2日は大変な人出となります。
3万人以上が来られて、お松明1本毎、見物客総入れ替えに。。
この松明、そもそもはお堂に上がる僧侶の足元を照らす為の灯りですが
見物人の為、入れ替えの都度スタンバイしているのです。


お松明が終わり、静けさが戻り、二月堂の舞台へ上がるのが楽しみです
大仏殿のシルエットが奈良らしく、大好きな場所です
お松明が「動」ならこの時間は「静」
お堂の中からは読経の声が聞こえてきます




奈良では、お水取りが終わると本格的な春が来る、といわれます
又、来年も見物に来られますように・・とお祈りして帰路につきました


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