ピュイ&キュイの徒然

ポーセリン・ペインティングや美術館・お寺巡り・バードウォッチングのことなどの覚書です

この季節に・・お水取り?

2012-07-16 23:10:11 | お水取り
「奈良きたまち」エリア一帯で、6月29日から7月1日まで
「もっとずっときっと祭」というイベントが開催されていました

小さなホテル「奈良倶楽部」さんで開催されました
東大寺持宝院住職・上司永照師による「お水取りについて」
のお話会に参加しました。

この季節にお水取りのお話なんて・・・
お水取りが終わって、まだ三ヶ月・・・
来年まで待てない!というマニアックな集まりです


上司永照(かみつかさえいしょう)さん、私と同じ年??
(撮影、ブログ掲載など快く了解していただいてます)



実際に使用されていた「牛玉櫃(ごおうびつ)」
や「紙衣(かみこ)」「差掛(さしかけ)」を持ってきてくださり、
お水取りの期間中に必要な手回りの品の使い方や、由来、
エピソードを伺う事が出来て、その上、法螺貝も吹いて下さいました!

練行僧が着る「紙衣(かみこ)」
和紙で出来ています。ふわ~っと温かな手触り
布よりも保温力に優れているそうです。
(灯明から出る煤で黒くなっています)




「差掛(さしかけ)」




「牛玉櫃(ごおうびつ)」
身の回りの品々は全てこの中に納まっています
数珠だけでも、4~5種類あるのは始めて知りました。
上司家は撫子が家紋だそうです。



最後に、3月5日と12日のみに行われる「過去帳」を
「青衣の女人」まで読み上げてくださったことに、大変感動しました。
「過去帳」には東大寺に縁のある方達の名前が記されていて、
最初は、もちろん「聖武天皇」から。
NHKの「平清盛」に登場する方達の名前もあります。
後白河上皇、源頼朝など・・・
平家一門の名前はありません。
(東大寺は平家に焼かれてますから・・・)

上司さん、とても良いお声で、テノール歌手の独唱を聞いている
ような印象ですが、もの凄いエネルギーがビシバシ伝わってきます。
一言一句聞き逃さないよう必死な私は、瞬きや呼吸も忘れるほど。

目に前で実際の過去帳を読み上げて下さるなんて
女性にはこんな機会は絶対ありません。
本当に有難うございました。

観光イベントのようになっている「東大寺・お水取り」ですが
「お水取り」が行われた本来の意味を考え直す機会となりました。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
支度 (boss)
2012-07-17 07:25:05
一般人が目にする行事
でもその7割位までは支度段階での作業なのでしょうねぇ
良く云われる根回し7割ってとこでしょうかね?
準備に準備を重ね、粛々と先代からの受け継いだ手順に沿って執り行われる意味、興味深いお話は読んでいても感銘を受けますね
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bossさま (ぴゅい)
2012-07-18 07:25:03
本当に仰る通り!
見物人である私達は、「いいとこ取り」なんですよね。
女人禁制は色々な物議をかもしだしますが・・・男性の僧侶にとって女性が近くにいると気が散る、いい所を見せようと張り切りすぎて、後が続かない、というのが本音のようです。
あまりにも俗な事なので、格好悪いから、女性は穢れてるとか、都合の良い表現をしているのだとか・・・
やっぱり人間なのですね~
暑い季節です。ご自愛くださいませ!
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