純米燗オヤジの戯言 佐用の酒屋 地酒のDON

「完全発酵の純米酒を燗で呑む文化を普及させたい」そんな純米燗伝道師を自負する酒屋のオヤジ奮闘記。

純米酒…数珠つなぎ!

2012年10月08日 | 純米酒
祭りは純米酒が売れる。

昨日も

「今の時期しか呑めないお酒をください。」

と女性客がご来店。

今の時期なら・・・

当然お薦めするのは・・・

旬の「ひやおろし」の純米酒だ。


諏訪泉「阿波山田錦ひやおろし純米1.8L」 3360円

諏訪泉「純米吟醸 満天星ひやおろし1.8L」 2940円

武蔵乃里「山廃純米ひやおろし 1.8L」 2625円


この辺りの純米酒は蔵元様が

今が呑みごろだ!

と判断してこの時期に出荷した’純米ひやおろし’だと紹介。


「同じ’ひやおろし’でもこの価格の違いは何で・・・?」

との御客様の質問。


「単純にいうと使用する酒米の価格の違いです。」

と返答した。


実際に徳島の’阿波山田錦’は

元大阪国税局鑑定官室長の永谷正治先生指導のもとにつくられ

兵庫の’特A地区’で造られる最高級といわれる山田錦にひけをとらない・・・

そんな酒米だ。

この阿波山田錦に惚れ込んだ蔵元のみなさんは

ファンドにより資金確保をして買い上げる・・・

それほどのブランド力をもつ酒米だから価格が高い。


’満天星’は鳥取県産米の’玉栄’75%と’山田錦’25%で醸造されている。

’武蔵乃里’は特定銘柄表示でなく’国産米’表示となっている。


このように純米酒の価格は

原料となる酒米価格の違いが販売価格に反映される。

また精米歩合の相違

生もと・速醸・高温糖化といった造りの相違

熟成年数の相違・・・なども価格に反映されやすい・・・



と・・・こんな説明や味わいの相違を説明していると・・・


あとから来店された別の女性客もそんな説明を聞いてくださっていて

「わたしは予算が無いから一番お安い武蔵乃里をいただくわ。」

との暖かいお言葉・・・

そして質問をいただいていた御客様は・・・

「わたしは純米吟醸という表示が美味しそうなので満天星をいただきます。」

とのありがたいお言葉をいただいた。


また次にご来店いただいた男性のお客様は・・・

「祭りやから’スキヤキ’するんやけど

スキヤキに合う日本酒ってどれ?」

と・・・またまた

ありがたい言葉をいただいた。

待ってました!・・・とばかり・・・

協会7号酵母の「奥播磨 夢錦山廃純米」2625円・

あるいは・・奥播磨2号酵母の「奥播磨 ダブルエックス」3045円

この独特の酸に特徴がある2本をお薦めした。


「スキヤキ・焼き肉・牡丹鍋などの肉料理・ジビエ料理には

’奥播磨の酸’が肉の臭みや脂を洗い流し

それぞれの旨味を増幅し

見事にマリアージュするんですよ。」


このような能書きをしゃべりつつ・・・

自己満足的に

’プロフェッショナルな酒屋のオヤジ’

を堪能していると・・・


「奥播磨 夢錦山廃純米」をお買い上げいただいた。


こんな「純米酒をお求めになる御客様の数珠つなぎ」の状態が

わたしが目指す今後の酒屋像だ。


このようなお客さま方に支えられながら

勇気づけられ

久しぶりに闘志が湧いてきた。


酒屋冥利につきるぜぇ!


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