唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

東京難民/福澤徹三

2013年03月25日 | 
知り合いにあっという間に読めるからと貸してもらった本。あっという間というほど短時間ではないけれど、それなりに短い時間で読めました。あっという間にならなかったのは、主人公に共感がもてなかったからかなあ・・・

追い討ちをかける不幸の連続。これも社会の実際の出来事をつなぎ合わせたんだろうけど、彼自身がそこから這い上がろうとするときに自ら這い上がれない選択をしてしまうもんで、「自己責任」的感情が沸いてしまう。社会が悪いんだろうけど、この人の行動になんか一貫したものがないのが共感がもてない原因なのでしょう。

その上、もてちゃうのが腹立たしい。・・・これがいちばんこの人を信じられない原因かも。完全に嫉妬ですね。でも、それにしたって会う女の人すべてがこの人に好意をもつんだけど、それほどの人間には思えない。
いいかげんな人間のくせにあるときはとても誠実になって。バカなやつなのに、あるときにはとても知的に見えて。周りの人は結構主人公よりも劣ってる感じな印象を持たされてるのもなんかいやでした。長老的なおじいちゃんとか、最後のボランティアのお姉さんとか、後半で知り合った作家志望の知的な人とか、比較的印象深い人でも、ただ単にそういう人という域を出ない薄っぺらな感じがしました。

一つ一つの出来事は誰かが体験したことなんだろうけど、本当にそんなことが一人の人に襲いかかるものなのか。あんな短期間にこんな劇的に生活が変化するものなのか、それが違和感あったわけです。
しかし、にんげん、必ずしもいつも正しい選択をして生きているわけではないのも事実だし、たまたまいいかげんなやつを主人公にしているからといわれればそれまでですが・・・。

自分はここまで落ちることないだろうという安全な場所で読んでいて、仮にそうなっても、この主人公よりはうまく立ち回れるんじゃないかという気持ちになってしまうんだけど、それは現実を甘く見ているからなのかもしれません。
そして、それ自体が、現にそういう生活をしている人たちを蔑みの目で見ていることになるのかもしれません。

この前の衆議院選挙の死に票

2013年03月25日 | ほか
12年衆議院選挙 
300の小選挙区で議席にむすびつかなかった死に票の割合は、当選者以外の票は300選挙区合計で3163万7430票で、得票数の53.06%。東京は25選挙区中19選挙区が50%を超えているそうです。

自分の住んでる東京3区はどうだったんですかねえ・・・
・・・で終わるわけにはいかないのでネットで見てみると、公職選挙法違反か!?と話題になっている自民石原ひろたか氏の得票率は42%で、民主松原仁氏41.3%、未来(もう過去ですね)の池田氏8.8%、共産党の香西克介氏は7.9%だから、52%が死票になったということですか。
生きた票が公選法違反とはなんともお粗末ですが・・・

ちなみに死票の一番高い選挙区は長野3区で72.23%。