唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

私の中のあなた

2010年03月17日 | 好きな映画・良かった映画
私の中のあなた [DVD]

Happinet(SB)(D)

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もう、泣きっぱなしでした。
病気で死んでしまう話だから泣くのは当たり前みたいなところはありんだけど、それだけじゃなくて、家族の心の中を見せてくれて・・・

病気のお姉さんが中心で、彼女を通して、みんなが結びついて・・・この結びついてというのは必ずしもいい面ばかりでなく、いろいろな葛藤もありながらですが・・・。
悪く言えば、彼女に振り回されるわけだから。

この家族は、彼女を生かすことを使命にしてそれまでの生活をしてきました。
責任であり、義務であり、それが当たり前のこととして生活してきました。
妹はお姉さんを生かすために生まれてきました。お姉さんを生かすために、我慢模したし、強制もされて生きてきました。
自分の存在はなに?と、考えたこともあったと思います。
でも、たぶん、その思いに寄り添ってくれていたのはそのお姉さんだったんだろうと思います。

お母さんは彼女の命を守り、家族を守るためにたたかい続けてきたんですね。それが家族に無理を強いることにもなるんだけど、そうやって必死に勝つためにたたかい続けているお母さん。映画のながれで、悪者的になってしまうんだけど・・・

それぞれがそれぞれで結びついて愛し合っているんだけど、やっぱり心のずれが出てくるわけで・・・
だけど、そのずれというのは、あっちゃいけないものではなくて、いくら家族だからって、心の中が読めるわけではなくて・・・だからこそ、お互いを認め合って話し合うことが大事なんだけど、お母さんは、・・・お父さんもなのかな?必死さのあまり、そこがおろそかになってしまったんですね。いや、おろそかというほど何もしてなかったわけではないと思うけど・・・みんないい子に育っているし・・・
ようは、ちょっとしたキズが少しずつ大きな溝になってしまうこともあるということですね。

妹のドナー拒否の真相を知らされたあとの母親は、家族の中で、一人孤立させられたような気持ちにもなったでしょう。一生懸命頑張ってきただけにショックも大きいと思います。
あそこのお姉さんとお母さんのやり取りは、思わず嗚咽してしまいました。

映像もとても美しいです。
いい映画でした。