華語り

心に華を!!

星あひの日に寄せて

2010-07-07 23:23:55 | 日々の風景

きょうは七夕。七夕というと、いつも天気が悪く、「彦星のと渡る船のかいのしずく」かと思えるような雨降りの日が多いのですが、今日はどうしたわけか良く晴れていて、天空には星が瞬いています。
長男がいてくれたら、どれがどの星、ということを教えてもらえそうですが、残念ながら、私には星座のことがよくわからない。天空にひときわ輝く三角形が見えるのが、あれが夏の大三角形でしょうか。だとすれば、織姫、彦星は、天空に輝くあの星。多分そう。いえ、そうだということにして空を眺めてみる。

古今集や新古今で七夕の歌を探してみる。「夏」の部ではない、「七夕」は俳句の世界でも秋の季語であり、歌の世界でももちろん「秋」の部に入れられています。立秋が来て、七夕が来て、という順番になるので、実際には、今の暦で一月後というのがふさわしいのでしょう。  

  大空をわれもながめて彦星の妻待つ夜さへひとりかも寝む

という貫之の歌が、一人身の今の私にはふさわしい(男と女の違いはあれど)、などと思ってみたり・・・。

 「七夕」の詩で、はずしてはならないのが、何といっても直江さんの「織女惜別」。七夕に言寄せて、久しぶりの逢瀬を実に艶っぽく歌い上げたもの。詩の解釈は、私のサイトの方に掲載しているもの(コチラ)に譲るとして、 とにかく哀しく艶なる詩です。家康に、イヤミたっぷりな「直江状」を送りつける一方で、こんな優なる心を持ち合わせている直江さん。だから好きなんです。