華語り

心に華を!!

行く夏(2)  長野

2008-08-30 11:41:13 | 道々之記

8月26日火曜日

前日夜9時過ぎに長野着。
火曜日午前中、散歩がてら歩いて善光寺、そして城山公園にある美術館へ。

善光寺は子供の頃から慣れ親しんでいるお寺なので、今更どうという感慨もありませんが、平日にもかかわらず、思いのほか人が訪れていました。

山門まで来ると、山門の上に人影が・・・
普段は登ることができないのですが、その日は特別に公開していて山門に上がって、中を見学することができました。
長いこと長野にいましたが、山門内部の見学は初めて。母に言わせると、子供の頃は自由に上がれたそうですが・・・

急な階段を上がると、内部には十一面観音と弘法大師の像、中央に獅子に乗った文殊菩薩像と四天王が安置されていました。
三方の壁上部には四国八十八か所の仏像が安置され、ぐるりと巡ることでお遍路巡りの疑似体験ができるようになっています。

壁にはかつてここにきたと思われる人たちの落書きが・・・
「越後国蒲原郡なんとか村」とか、時代を感じさせる落書きがあちこちに。
最近の落書きはいただけませんが、達筆な筆文字で書かれたかつての落書きは、落書きといえども趣があります。

山門を下り、本堂でお参りしたあと、善光寺東側の城山公園内にある美術館へ。
10数年前に信濃美術館に併設されて東山魁夷館ができ、テーマに沿っていろいろと展示されているのですが、今回は生誕100年の記念の特別展ということで、美術館の方もあわせて展示されていました。

初期の作品からはじまって、「残照」、白い馬のシリーズといったおなじみの作品、そして圧巻は唐招提寺の襖絵の一部が展示されていたこと。
唐招提寺の襖絵は、絵が完成したときに東京で公開されたのを見に行ったことがありましたが、まさか再びまみえることができるとも思っていなかったので、感激一入でした。

東山の作品は、見ていてとても心温まるものがあります。筆遣いの温もりが直接伝わってくるような。

結構な量の絵を見たあと、時間はちょうどいい具合にお昼時。
仁王門を出て、中央通を少し下り、藤屋旅館でお昼をいただきました。

この藤屋旅館はかつての御本陣で、前田の殿様も、参勤交代の道中、宿泊したお宿だったところ。
現在の建物は明治か大正頃に建てられたものですが、お宿を上手に改造してモダンなレストランになっています。
そこでパスタのランチをいただきました。お料理がおいしかったのはもちろんですが、給仕してくれるお店の人が、これまたイケメンぞろいで・・・(女性もきれいな人たちばかりでした。)
ひとしきりランチを食べ終わると、ティールームに場所を変えてデザートを出してくれました。嬉しい心遣いです。

夕方長野を発ち、再び「謙信トンネル」を抜けて帰路につく。(つづく)