ふんでノート ~ちいきづくり・まちづくりと日本語教育

ちいきづくり・まちづくりと日本語教育をつなぐことを,「場づくり・人づくり」から進めていきたいと思ってつらつら書くノート

抜き書き ~社会的困難を生きる若者と学習支援

2018年08月05日 10時10分25秒 | 

-----
青砥はこれらインタビュー調査の結果や行政の各種資料に基づき、高校中退の原因を以下の8点に整理している。すなわち「①低学力、②学習意欲の欠如、③基本的な生活習慣の訓練(しつけ)がされていない、④人間関係の未成熟、⑤アディクション(もの、動物、性行動への依存)、⑦貧困層の囲い込み政策、⑧やめさせたがる教師たちの存在」


具体的な施策として推進された「地域若者サポートステーション」事業においては、「新たなネットワークの構築」「積極的なアウトリーチ事業(訪問支援)」「貧困の連鎖の防止」「学び直し」「生活支援・就労支援」といった観点から、その取り組みが展開されていく。

社会的困難を生きる若者は、様々な形での抑圧的な状況に置かれていることが多い。そのような抑圧的な状況を、学習支援の戸郁美だけで解消していくことはもちろん困難であるが、逆に学習支援だからこそできっることもあるのではないか。困難な状況に置かれている若者が、支援者との、もしくは若者同士のかかわりの中で学習することを通して、自らの置かれている状況を対象化し、見つめなおすことができれば、それが困難な状況を打開する若者自身の主体性や意欲、自信等を生み出す重要な契機となるかもしれないのである。

今日の日本の学校や家庭では、子どもの将来の職業についての会話が少なく、目先の進学等にとらわれて、職業像の形成が先送りされる傾向がある。

基礎的なリテラシーを学うことを職業教育の前提とすることが多いが、職業教育の中にリテラシー教育が含まれるといった進め方もある。

-----
岩槻知也編「社会的困難を生きる若者と学習支援」明石書店
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« よその人 | トップ | 抜き書き ~自分とは違った... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事