ふんでノート ~ちいきづくり・まちづくりと日本語教育

ちいきづくり・まちづくりと日本語教育をつなぐことを,「場づくり・人づくり」から進めていきたいと思ってつらつら書くノート

ナショナリズム・モダニズム・コロニアリズム

2007年12月11日 21時30分21秒 | 
冨山一郎さんの「ナショナリズム・モダニズム・コロニアリズム」という文章を読んでて(『日本社会と移民』)、めちゃくちゃ刺激されました。

沖縄がどのように日本であり、日本ではないようなアンビバレントな立場に置かれたのか、また、その布置の仕方が沖縄の人びとのメンタリティにどのような働きかけをしたのか、それが資本主義社会、近代社会におけるコロニアリズムとどうつながっているのかという話...なのかな。まとめるほどは理解できてないけど。

気になったことをもう少し書くと。

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日本人の勤勉性と沖縄の遊情という民族性との対比が、良民/不良民という対比に重ね合わせて語られるからこそ、沖縄出身者は自分とは異なる他者を自らの内に打ち立てる必要が生じた。

また、政治的な言説のレベルではなく、自らの生活を改善してよりよい生活を獲得しようとする主体性が関係してくるし、日常生活のレベルに切り込んでいるからこそ、フーコーのいうように自己の規律化が存在する。
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それって他のところ、今も普通に起こってることだろうな。日系人、国際結婚、研修生にしても何にしても民族性が語られるときに、民族性に対する善し悪しは語られないけど、それとは別の軸に民族性があてられる。それが民族性を直接否定はしないんやけど、でもね...って言説を生み出すんやろうな。民族性を語るときに、多様なことはいいんだけれども、それと同時に良/不良という軸が用意されていることが結局は多様性を認めない一つの理由なんだろうと思う。確かに労働や教育、家庭などの領域に話が進んでいくと、難しいところではあるけど。

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植民地主義的な実践が人種や文化の対立としては語れられず、医療や衛生や教育といった社会改良に関わる言説として語られるという「大東亜共栄圏」のありようと関連している。
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アンビバレントなアイデンティティ、びびっときました。
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善元先生

2007年12月11日 20時30分01秒 | 
今日も休み、しかもイレギュラーで入る仕事もないので、梅田をふらふらと。火曜日の日中でも、やっぱ人多いなぁ。梅田で買い物をしたのは久しぶりやったんやけど、ええ買い物ができました。

さて、このあいだ、善元先生の授業を見て、話をして。すごいよなぁ、本当にすごいよなぁ、すごいよなぁって言葉しか出てこないよなぁと思って、机の横に無造作に積んである本を見たら。善元先生の文章が載っている本を見つけたので、読み始めてます。小沢有作編の『日本語学級の子どもたち』という本です。善元先生の文章は最初に載ってます。それにしても、小沢有作編って。そりゃ、すごいわけやわ。

で、文章を読んでて、びしばし感じるのは本気で子どもと向き合ってきたからこそ、こういう文章を書けるんだろうなぁ、とてもじゃないけどぼくにはこういう文章が書けるような経験を積んでないなと思ったんやけど、印象に残った一節。

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被抑圧者からの問題提起はすべての人間を合意させるたけの普遍性を持ちうるということである。私は引揚げの子どもが徹底して自己を認識し、自己の存在を語っていく作業は引揚者だけの財産ではないと思う。この作業から得られた思想はすべての日本人の側も共有できる。ヨウジンと他者とのかかわり方を見てもよく分かる。
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めっちゃずしんときます。
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USJ

2007年12月11日 00時32分46秒 | もろもろのこと
今日は休み。うどんを食べて、午後からUSJへ。本当は天王寺動物園に行きたかったんだけど、月曜日は休みらしいので。特に何を目指すということもなく、ふらふらとしてました。

ヒーロー/ヒロインは当然のごとく白人で、アジアの人は出てこない。見てたアトラクションも途中まではずっと日本人スタッフががんばってたんだけど、気がつくと日本人スタッフは戦いで全部破れて、全員外国人に。で、客は9割日本人で1割が中国や韓国、台湾からの観光客で、それ以外の出身の人はちょびっと。これって変わらんのやろうね。

ま、でも、ここまで露骨というか、何も考えてないと、嫌みも何も感じないのが不思議でした(笑)。司会のお兄ちゃんらが笑いを取るのに命を燃やしてるって感じやったから、それにも救われたんやろな。


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