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音楽・小説・その他、思いついたことをだらだらと綴る
アールグレイの気まぐれ日記

海の底

2011-02-13 | 
●海の底●  有川浩
メディアワークス  2005.6

桜祭りで開放され、賑わう米軍横須賀基地。
停泊中の海上自衛隊潜水艦『きりしお』の隊員が異常事態に艦を退去しようとしたその時、喧噪は悲鳴に変わっていた。
巨大な赤い甲殻類の大群が人々を襲い、食べていたからだ。
逃げ遅れた子ども達を救出し、潜水艦へ逃げ込んだ自衛官の夏木と冬原。二人と救出された少年少女の運命は…
一方、警察と自衛隊、米軍の駆け引きの中、機動隊は壮絶な戦いを強いられていく…


著者の自衛隊三部作といわれるものの一つ。
とはいえ、自衛隊が中心というより、警察や機動隊の活躍の方が多いかなぁ…
巨大ザリガニが人を食うという、ビジョン化するとものすごくグロい情景もあるんだけど、ラストで数年後が描かれているから、後味としてはやっぱり恋愛小説になるのかな。
潜水艦に逃げ込んだ子ども達のいろいろな背景だったり、政治的なプライドや縄張り争いだったり、キャラが立っていて人間関係も面白いので、やっぱり著者の作品は好きだなぁと思いました。

…しかし、なんかものっすごく泣けたんですよね。人が死ぬという描写は自分にとって琴線なのかな…
そうでない場面でも泣けたんですけど、多分普通の人なら泣いてないと思うので…弱ってるのかな?(苦笑)
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