ドリーム 2(セカンド)

長坂徳久が語る夢教育(ときどき日常)

子ども同士のいざこざの対応

2007年10月28日 22時46分18秒 | 少林寺拳法(ライフワーク)

          【2004年のレポートを掲載します。】
 

 少林寺拳法の道場で「3年生男子M君」と「2年生男子Y君」はいつも楽しそうに遊んでいた。しかし、Y君がふざけてちょっかいを出す事が、M君には「いじめられている」と感じることがあるようであった(そのことを日記に書いてきていた。)

 そのため、たえず気をつけて二人の様子を見ていたが、楽しんでいるという印象にしか見えなかった。また、Y君に「Mと仲がいいなぁ、Mのこと好きか?」と聞くと「うん」という返事が返って来た。そして、これらのことはM君の保護者には所見表で伝えていた。

 M君の保護者から次のような返事があった。

「最近Mはドッジボールが苦手で、学校でそのことを友達に指摘され落ち込む事が多いのです。それで少し神経過敏なり、少林寺拳法でも友達に何か言われると「いじめられている」と思ったのかもしれません。Y君も一緒に遊ぼうと言う表現でMにちょっとちょっかいをだしたのだと思います。しばらくは、親も神経質にならないで見守ろうと思います。」


しかし、先日の稽古終了後、M君がお母さんに伴われて長坂のところにきた。泣きながら「Y君にいじめられた。」と訴えてきた。私のそばにY君とY君のお母さんもいた。

長坂は次の通り対応した。

①M君、Y君、長坂の三人で話をした。お母さん達には外で待っていてもらった。

②まず、いじめられたというM君から状況と事情を詳しく聞いた。

M君「Y君と他の二人に体育倉庫に閉じ込められた。1回目は自分で開けて出た。   次は出してもらえなかった。」

あとの二人は誰かを聞くがよく分からないという。Y君に確認すると正直に教えてくれた。しかし、その二人はもう帰宅していた。他にあいまいな点を確認した。

③Y君に、「今のことは本当か? 違うところや言いたいことがあったら言ってご      らん。」
とやさしく聞いた。Y君は、「本当・・」だと答えた。

④M君はY君に先に何かしたのかを聞いた。
 「何もしていない」という。

⑤Y君に「ふざけてやったのか」「いじめたのか」を聞く。
「いじめた」という答え。これは意外だった。本人の中に悪い事をしたという認 識があり、それが「いじめた」という返答になったと考えた。正直に答えたのは ほめた。

⑥Y君にその理由を聞いた。
 答えなかった。「ふざけすぎたんかな?」とフォロー。

⑦さらにY君に「やったことをどう思うか?」を聞いた。
 Y君「悪いと思う。」

⑧M君に悪い部分はなかったのかを確認した。
 M君は「あとで仕返しをした」と答えた。

⑨Y君は10個のうち、何個悪いと思う?
「9」
「残りの1は?」(回答はなかった。)


⑩M君は全く悪くはないと思う?
「仕返しをしたから5悪い」と答えた。

⑪次のように謝らせた。
「でも、先にやったほうが当然悪いね。だからY君は9の分ちゃんと謝ろう。き ちんと正面をとって目を見て謝ろう。」
そのあと、M君も謝っていた。(指示はしていないが自主的に謝っていた。)

⑫最後に次のようにまとめた。
「たぶん、Y君はM君が好きだから、ついふざけてやってしまったんだよね。で もM君にはそれはとてもいやだと感じたんだね。Y君が悪くないと思ってやって も、M君がいやだと思えばそれはしてはいないね。(あだなを例に簡潔に話し  た。)Y君はこれから気をつけなさい。M君もこれで許してあげてください。で は、二人で握手をしてもうこの話しは終わりにしよう。男だから、終わったこと はごちゃごちゃ言ってはいけない。先生もいいません。三人で約束しましょ   う。」

 二人は納得して帰って行った。次の稽古の時も一緒に遊んでいた。

 次の日記で、M君は次のように書いてきた。

 「Y君と話しが出来てすっきりしました。これからは仲良くします。」

 翌日、Y君のお母さんから、

 「昨日はご迷惑をおかけしてすみませんでした。事情を詳しく聞きたかったで   す。子ども同士はすつきりしても、親同士が気まずくなります。」

 とメールを頂いた。すぐに、直接電話して、

①昨日はばたばたしていてゆつくり説明できず申し訳なかった事を話した。
②今までの事も含めて事情、対応をきっちりと説明した。
③「先方には次に出会ったときに一言声をかけておけばどうですか。」と助言を  した。

 Y君のお母さんは納得してくれていた。

(対応後の感想)
 ①今回は一連の経緯から、けんかの類の対応をしたが、いじめの要素を感じた場  合は、向山型で全員を巻き込んで対応しなくてはいけない。
 ②保護者への説明の必要性も感じた。直接話ししたのは正解。感情的な問題は手  紙やメールではうまく伝わらない事もある。

  ※参考:Y君は塾に行くため3月一杯で退支部の予定。
      M君はひとり遊びが多く、友達との関わりが苦手なところがある。

  ※その後Y君は退支部を思いとどまり、今も拳士として立派に活動している。

この指導法は、TOSS関連の書籍に載っていた方法を追試している。(手元の書籍を調べたが出典はわからなかった。同じよう方法はTOSSランドにはアップされていた。)


2007年10月28日 21時13分19秒 | 少林寺拳法(ライフワーク)
長坂は「クリアブック」ではなく、「クリアファイル」を多用します。

はさむだけでいいからです。また、ダイソーなどで安く手に入ります。

普段のノートは、一冊の一番分厚いノートへなんでも書き込みます。

字はきたなく、乱雑です。マインドマップも多用します。

以前は、何種類かのノートも使い分けていましたが、結局は一冊のノートをつかって、それをいかに情報処理するかがリーズナブルだと思っています。

これもある意味、PISA型かな・・?!

いい指導をするためには

2007年10月28日 21時08分10秒 | 少林寺拳法(ライフワーク)

いい仕事をしなくてはいけません。

いい仕事とは効率のいい仕事です。

少林寺拳法でも育夢学園でも多く事務が発生します。
また、書類なども多くあります。

それをいかに適確、合理的に処理していくか。

そのあたりをうまく、きちんとこなさなくては、「指導研究」にまで手が回らなくなります。

育夢学園、橋本西支部の通知、連絡はほとんどメールです。
メーリングリストを使っていっせいに送信します。
保護者、拳士は、メーリングリストは受信するだけです。
返信、回答などは、長坂、ほか担当指導員へ直メします。

たがら、長坂のもとへ多くの返答や各種申し込みのメールが入ります。
それをきちんと処理、対応していく必要があります。

そのメールを次のように保存、処理してきました。

①プリントしてノートに貼る。

②クリアブックに項目ごとに入れる。

①がいいとは思うのですが、あまりにも量がおおく、のりつけなどがきらいな長坂には向きません。書類がたまる一方です。

②はかさばります。手間もかかります。いちいち取り出さないと書き込みできません。

新しい方法として

③として、「クリアファイルにどんどんはさんでいく」でいこうと考えています。

書類は、必要なときにだけ取り出せればいいです。

メール以外の書類などは、行事ごとに一枚のクリアファイルに保管しています。
ファイルに行事名、内容名をいれます。

その行事で専用の封筒がある場合(たとえば、日本武道館の行事ならそこから送ってくる封筒)はそれを活用します。

和田秀樹氏はそんな方法だと思います。

ちなみに、長坂は講義などを担当するときは、その講習会ごとに一冊のノートを作ります。

なにか、いい方法があれば教えてください。

江戸しぐさ

2007年10月28日 15時47分37秒 | 少林寺拳法(ライフワーク)
江戸しぐさは指導の宝庫だ!

昨日は中高生に次の話をした。

発問「すみません」を漢字にしなさい。

済みません。
炭ません。
酢身ません。
吸みません。

が出た。


江戸しぐさでは、

「澄みません」

と書くと教えた。


最後に、板書

【今日は、いい天気でございます。ご機嫌いかがですか】

発問「このような文章からできた言葉はなんでしょうか(・・?
正解者先着5名は本日の作務を免除!」

ここでいう作務とはトレーニングのための雑巾がけ。小学校の体育館の端から端まで10往復の日課。拳士たちはこれが大嫌いだ(当然ですね!)
正解するとこれが免除される。

みんな必死に考える、考えている。

でも雑巾がけをしたくないからではない。

知的好奇心をくすぐっているのだ。

正解は、




【こんにちは】

だから、「こんにちわ」ではないのだ。


江戸しぐさ…当分使えそうだ。

こころ

2007年10月28日 05時43分13秒 | 少林寺拳法(ライフワーク)
ブックレビュー

マンガで読破
【こころ】(夏目漱石・作 イーストプレス)


「こころ」は、実際の小説は読んでいない気がする。
高校生のときに、教科書に載っていたようにも思うが、もう忘れてしまった。

いまの携帯小説などと違い、このような名作は奥が深い。

モチーフがしっかりと内在している。

前か後か( ・・?

2007年10月28日 02時32分55秒 | 少林寺拳法(ライフワーク)

中高生15人に小学生組演武をひとくみずつ指導させた。


マンツーマンだ。


指導といっても、長坂作成の、

【組演武上達級表】をつかうので、指導するものは○か×と評定するだけで大丈夫。

でも、手強いぞ、小学生ってのが指導する中高生の本音。


ちょっと、手助け。

「全員集合!今日でD表をクリアできなかった組とその指導者は反省会をしてもらいます。」

稽古再開。

まだダメだ。小学生は中高生だと、やはり気がゆるむ。

さらに手助け。

「集合!きちんと稽古している組は、道場の前の方へ行かせなさい。やっていない組は後へいきます。指導者はきちんとやっていればどんどん前に移動させてください。やっていなければどんどん後ろへ行かせてください。」


面白いのは、大半が真ん中ぐらいで行うこと。(笑)


長坂は、6組を担当しながら、全体をチェック。

終了後、約束どおりできなかった組は反省会。

なかなかやるな!と思うような反省会をペアで行っていたのは、小学生Aチーム(全国に出場する拳士たち)

全国に団体で出るため、組演武は今日がはじめて。(今日は修学旅行で2名欠席のため、団体をやらずに組演武をした)

だから、D表をクリアできなかった。

ペアで真剣に話し合う姿は素敵だった。