
前作もそうだったけれど、主人公の三歩はあまりにマイペースで、ドジ過ぎて、さすがにイラっとさせられる。三年も働いていたらもう少し成長してくれよ、と同じくらいマヌケな僕だってそう思う。彼女は正採用の大学図書館の司書だから、それなりには能力があるはずだけど、こんな奴をよく雇ったな、と人事の能力まで疑ってしまうくらいにイライラさせられる女なのである。
これはそんな彼女の日常を描く連作。12のエピソードを読み終えて、ほっとしている。なかなか読み終えれなかった。なんと5日もかかってしまったのだ。その理由は、難解でなかなか読み進められないとか、そんなワケはない。イライラして途中で、本を閉じてしまうからだ。こんなこと普通はないけど、でも今回はある。つまらないからでは毛頭ないけど、そうなった。これはそんな不思議な小説。ダラダラ400ページもある。
ただイラつくけど、そんな三歩は嫌いではない。僕も職場ではたぶん周りのみんなをあんな感じでイライラさせていたからね。ただそれにしてもこれはないなぁ。噛みすぎだし。好きなものをどんどん列記していきながら描かれる日常生活のスケッチ自体は悪くない。ただ文体も含めてダラダラしていて締まりがない。三歩とこの小説はよく似ている。