習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

『アウシュヴィッツの生還者』

2023-08-15 12:12:06 | 映画
大好きだったあのバリー・レヴィンソン監督作品の久々の新作だ。懐かしい。80年代初め2本の映画がほぼ同時に日本で公開された。初期の傑作『ダイナー』『ナチュラル』である。彼のデビュー作と第2作であり最高傑作だ。あの2本があまりに素晴らし過ぎてその後は何を撮ってもイマイチ。一応代表作と言われる『レインマン』(88)『わが心のボルチモア』(90)以降は泣かず飛ばすでもう30年が経った。その間たくさんつまら . . . 本文を読む
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『リボルバー・リリー』

2023-08-15 11:30:36 | 映画
いろんな意味で謎が多い宣伝体制の映画シリーズ第2弾(もちろん第1弾は『君たちはどう生きるか』だろう)という感じだが、こちらは行定勲監督がメガホンをとった初のアクション映画大作。事前の情報がほとんどなかった謎の映画。(このパターンがこれからは流行っていくのか?) 映画はなかなかの緊張感でグイグイと前半を引っ張る。何が起こっているのか、わからないまま話が進むのだが、綾瀬はるかの演じる謎の女を見守って . . . 本文を読む
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森絵都『獣の夜』

2023-08-15 07:43:00 | その他
久しぶりの森絵都の新作か、と思ったが、調べたら僕が気づいていないだけで結構コンスタントに新刊が出ていた。まぁそれはともかくこの短編集だ。7つの短編が収まっている。最初の『雨の中で踊る』と真ん中の『獣の夜』、そして最後の『あした天気に』が少し長めになっている。その間のふたつずつはショートショートと普通の短編という構成になっている。かなり意図的な並べ方かもしれない。綺麗に左右対称。しかも表題作がセンタ . . . 本文を読む
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成田名璃子『いつかみんなGを殺す』

2023-08-15 07:18:00 | その他
グランドホテル形式の小説だ。先日見たバカリズム(敢えて彼の、と書く)の傑作『ウエディング・ハイ』同様に。だけど、微妙な点であれは傑作、これは駄作になっている。ほんとなら読んだことを忘れて、無視してもいいところだが、やはり少し気になってしまい、書き始める。この作品の失敗はあまりにGにこだわり過ぎたことにあるのではないか。アイデアはいいけど、それに足を掬われた。   有名ホテルにGが出る . . . 本文を読む
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