このちょっといかめしいタイトルを冠した青春小説を読みながら、とても切なくて、素敵で、大好きな小説なのに、今一歩乗り切れなかった。なんだか微妙だ。かって『放課後の音符』と『僕は勉強ができない』の2作品で、青春小説の頂点を極めた山田詠美マジックが今回は僕を魅了しない。それは作品の方に問題があるのではなく、きっと今の僕の感じ方に難があるのかもしれない。
高度成長期を背景にした自伝的フィクションは、 . . . 本文を読む
四国の徳島で生まれた。徳島での子どもの頃の記憶はない。幼い頃、両親と共に大阪に出てきて、大正区で暮らした。沖縄出身の人たちが住むアパートで暮らした。とても温かで居心地のいい場所だった。あの頃の記憶が一番古い記憶として今も心に残っている。そこでのアパートの階段に坐る僕の姿が最初の風景だ。まだ、5歳にもなっていない。
4歳まで、四国で暮らした。大阪に出てきてからも毎年夏が来ると四国に帰っていた。 . . . 本文を読む
北加賀屋のブラック・チェンバーの上に新しく出来たサイド・チェンバーに初めて行く。このキャパシティーがいい。30から50くらいの小空間だが、舞台はなかなか広いし、空間は自由に作れるから、客席も増やすことは出来る。ただ、最大の難点はここは空調が効かない!だから、この季節は果てしなく暑い。なんでこんな時期にオープンさせたのだろうか、とあきれる。芝居を見るどころではない。暑さとの戦いだ。それってやばすぎ . . . 本文を読む