一年締め括りの大相撲九州場所も無事千穐楽の柝(拍子木)が入った。
今場所も、予想違わずモンゴル産のお相撲さんばかりが目立ったが、賜杯が彼らで持ち回りされているのは、いい加減にご勘弁をという気もしない訳じゃない。
幾らスポーツに国境がないと言ってもそこは国技、日本産のお相撲さんよどうしたと声をかけたくもなる。
その場所中、元横綱の北の湖理事長さんの訃報が報じられた。
中学生から特に認められてプロになったという彼、憎たらしいほど強く、土俵上の立居振舞をふてぶてしく感じたりもしたが、勝負を終えて土俵を降りれば心配りのきいた好青年だったという。
そんな強さも他の力士に倍する稽古が支えたのだろう、理事長という要職にあってモンゴル産に立打ちできる日本産の力士が現れないことに、歯痒くも悔しい思いをしていたのではと思う。
62歳という若さ、原因は直腸がんによる多臓器不全、イレウスで入院も繰り返していたと聞き、まるでわが身・・・と、憮然ともなった。
暗い話で恐縮だが、人生の晩年になって大きな手術をしたり、何度も入退院を繰り返したり、また掛け替えのない人を病であっけなく見送ったりすると、おのれの越し方を顧みて業(ごう)とか因果とか、おどろおどろしいものへ思いを巡らせたりしないでもない。
キリスト者が何を戯(たわ)けたことをと嗤われるだろうが、輪廻転生、因果応報なるものゆえの今とあれば、もう如何とも仕様がなく、もうこの辺でご勘弁を・・・と、願うしかない。
イレウス騒ぎで救急搬送、二週間ばかりベッドで過ごし、彼女の年忌も外出許可を貰って掌を合わせるような始末。
殊更(ことさら)に、そんな詰まらんことばかりを考えてた霜月・11月だったような。
北の国から雪の便りが届くこの時季になると、またこの花で芸もないが、やはりこの花が似合うように思う。
入院中のこと、NHKの朝の番組に小椋佳さんの姿があったが、ちょっと気取った題の歌 「シクラメンのかほり」が巷に流行ったのは四十年前、北の湖さんの横綱昇進と時代は重なる・・・、 ご冥福を祈りたい。
Peter & Catherine’s Travel. Tour No.1061
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