クリスマスで賑わうフィレンツェの街を楽しんだ。
その足で、サン・ジョヴァンニ洗礼堂の前を通り大聖堂・ドゥオーモへ入った。
旅の掉尾を、花のマリア大聖堂、サンタ・マリア・デル・フォーレで飾るのは相応しいだろうと思う。
大聖堂の内陣中央には、待降節の献灯台とプレゼーピオが設けられ、降誕祭のその日を静かに待っていた。
聖堂が所蔵する美術品の数々、なかでも洗礼堂の東扉ギルベルティ「天国の扉」のオリジナル、<ミケランジェロ「ピエタ」>、彫刻家ドナテッロ「マグラダのマリア」と「聖歌隊席」などは付属博物館に収められている。
このドゥオーモ博物館、99年は大聖年の工事のため門前払い、02年にやっと入場が叶った。
夕食の後、ドゥオーモの付近まで散歩に出た。
洗礼堂の天国の扉のレプリカは、相変わらず美しい姿であり、大聖堂は静かに闇に眠っていた。
その時、賑やかな鼓笛の音とともに、<アカデミア美術館>の方から、騎馬警官に先導された時代装束に扮した人々の隊列が広場を横切って行くのに出会った。
その時代行列の面々が、軽快なリズムにあわせ、にこやかにも晴れがましい笑顔とともに通りすぎ、シニョーラ広場の方に去っていった。そして、広場にもとの静寂が戻った。
<花の街 ‐ フィレンツェ>(2011/02/07)から、<斜塔の街 ‐ ピサ>(2011/08/08)への遠足も加え、45回にわたって連載しました。
「何時まで続くの?」との声も聞こえてきそうでしたが、厚かましくも続けました。
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頼りないガイドでしたが、少しでも旅の参考になれば幸いです。
写真上は、ドゥオーモ広場とサン・ジョヴァンニ洗礼堂の天国の扉、写真下は、大聖堂内陣での献灯とプレゼーピオ、そして、時代行列。(99年10月 / 02年12月)
さて、次なる旅は何処へ?
Peter & Catherine’s Travel Tour No.389
このシリーズでは、旅の前に目を通した「フィレンツェ美術散歩」(新潮社刊)「ウフィッツィ美術館」(世界文化社刊)を引っ張り出し参考にしました。