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MotoGP : 第9戦 ドイツ 初日 コメント

2011-07-16 10:42:21 | MotoGP WSB BSB JRR




GRAND PRIX DEUTSCHLAND

Sachsenring



2011 MotoGP 第9戦 ドイツGP 初日 コメント


■開催日:2011年7月15日(金)初日 コメント
■開催地:ドイツ/ザクセンリンク(3.671km)

FP1:
■コースコンディション: ドライ
■気温: 16度 ■路面温度: 21度
FP2:
■コースコンディション: ドライ
■気温: 22度 ■路面温度: 36度





REPORT

 シーズン折り返しとなるMotoGP第9戦ドイツグランプリの初日、FP1では転倒者が続出する波乱のスタートとなった。
路面温度が低い状況下、特に11コーナーは全くグリップしないストレンジな状況で、4人の転倒者がでた。
ペドロサ、ストーナー、エリアスは、体に大きなダメージがなかったが、ロッシは右腕に影響が残りそうなアクシデントであった。

 初日を制したのはシモンチェリ。タイム差のないハイレベルなセッションを着実にアベレージをあげていき、内容も申し分ない走りで、初日トップタイムで締めくくった。
2番手タイムのロレンソは、大きな問題もなく、淡々とセッションを進め、確実にトップが届く位置につけた。
昨年のウィナーであるペドロサも転倒はしたものの、影響を引きずる事もなく、3番手タイムをたたき出した。フィジカルに問題が出なければ、実績を持つコースだけに、優勝候補に躍り出るだろう。
ストーナーも11コーナーの犠牲者となった一人だが、転倒した1号車のコンディションが良くならず、以降のセッションを2号車で臨むことになりそうだ。ストーナーの今年の勝ちパターンとして、セッションを圧倒的速さで席巻し優勝する事が多かっただけに、今回はそのパターンとはなっておらず、二日目のセッションの動向が注目される。
昨年は怪我で欠場し、MotoGPでのザクセン初走行となる青山は、250との違いに戸惑いと背中の痛みがあいまって、順調とは言えなかった。しかし、まだまだタイムを詰める要素があり、二日目のジャンプアップに期待できる。

 Moto2クラスは、トーマス・ルティがトップタイム。ここ数戦、なかなか結果に結び付かなかったが、今季初優勝が狙える位置につけた。
高橋裕紀は、0.01秒差の3番手だったが、これがメカニックのミスでセッティングをはずした状態でのタイムなので、まともなセッティングで臨めばトップタイムを記録していたはず。この調子で、チャンピオンへの流れをつかんでほしい。

 ザクセンリンクは、3.671Kmと短いコースと言う事で、1秒以内に25人が入る僅差での争いとなっている。僅差となればなるほど、ライダーの速さは当然ながら、チームの総合力が問われることになる。高橋の所属するチームグレシーニは、昨年のチャンピオンチームであるのだが、今年の戦い方を見てみると、決して完璧なチームではなさそうだ。しかし、チームのモチベーションをあげていき、流れを引き寄せることもライダーの能力のひとつ。マネージメントは監督だけの仕事ではないのだ。その事は、本人も分かっていると思うので、チャンスは今年だけだという気持ちで頑張ってもらいたい。


COMMENT



HONDA

マルコ・シモンチェリ (MotoGP 1番手)

「今日はすべてが順調でした。しかし、リアタイヤ左側のグリップに課題を抱え、それがクリアにできませんでした。そのため、完全に満足できる一日とは言えません。みんな同じ問題を抱えているようでしたが、明日は、この部分を改善することに集中したいです。もう一つの目標は、日曜日の決勝に向けてタイヤの選択をしっかり決めることです。このサーキットを30周するのは、すごくハードで、コースでリラックスできるのは、ストレートの1カ所だけ。長いレースになるので、しっかりとマシンを仕上げたいです」

ダニー・ペドロサ (MotoGP 3番手)

「朝のプラクティスでアクシデントがあったにも関わらず、思ったよりもいい一日になったと思います。転んだのは、右の高速ダウンヒルコーナー。ここで何人も転んでいましたが、何の兆しもなく、いきなり転倒してしまいました。幸い、ケガがなくてよかったです。転倒の後はコースに出る時間があまりなかったので、タイムも順位も上げることができませんでした。しかし、2回目のセッションは順調で、ラップタイムを上げることができました。午後は太陽が出て、路面温度も少し上がりました。午前中に転んだ11コーナーのグリップもよくなりました。路面コンディションは昨年より悪いと思いますが、タイムは昨年に比べてそれほど悪くありませんでした。明日も引き続きセットアップに全力を尽くしたいです。もしかしたら、月曜日にムジェロでテストした新しいスイングアームを試すかもしれません」

ケーシー・ストーナー (MotoGP 4番手)

「今日の結果には、あまり満足していません。午前中のセッションでは、2周目に転倒してしまいました。これが最後まで影響しました。この転倒で時間をかなり無駄にしてしまいました。ツナギを着替えて、セッティングの決まっていない方のマシンで走らなければなりませんでした。だから午前中は、最後の数周を除き、ほとんど無駄になってしまいました。午後は修復したマシンで走りましたが、フィーリングがおかしかったので、もう一台のマシンで走ることにしました。フロントとリアにハードタイヤを入れて走り、セットアップはかなり進んだと思います。でも、まだまだ完ぺきにはほど遠いです。転倒してあっちこっちを打撲したので、まだ痛みはありますが、明日へ向けて気持ちを引き締めたいです。トップとの差を、もう少し差を詰められたらと思っています」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ (MotoGP 5番手)

「今日はまずまず順調だったので、とても満足しています。ここは複雑なサーキットで、右コーナーがたったの4カ所しかありません。右側のタイヤの温度を上げるのが難しいのですが、今朝は思っていたより寒くて、右コーナーで転倒者が多かったです。そのため、限界まで攻めることはせず、コンスタントに走ることに集中しました。このサーキットではタイヤのエッジグリップに頼ることになるので、いいリズムをキープして、タイヤに負担をあまりかけないように走れるようにしたいです。今日は午前から午後にかけて確実に前進することができました。30周の決勝では、最後までいいリズムを維持するのが難しいです。明日もレースタイヤで、なるべく長くコンスタントに走るようにしたいです」

青山 博一 (MotoGP 15番手)

「午前中はグリップが悪くて慎重に走らなければなりませんでした。特にケーシーとダニが転んだ11コーナーはグリップが悪く、慎重を期して走りました。たぶん、ケーシーもダニも気をつけていたと思いますが、それでも転んでしまうくらいグリップしませんでした。午後はやっと普通に走れるようになり、セットアップを進めました。MotoGPマシンでザクセンリンクを走るのが初めてなので、ちょっと戸惑ってしまった部分もあります。250cc時代のイメージとタイミングでは、まるで走れませんでした。特にT1とT2のスローセクションでタイムロスしていました。このサーキットは休むところがないので、身体に厳しいです。オランダで傷めた背中の状態が完全ではないので、セッティングをきちんと決めて決勝に挑みたいです」

トニ・エリアス (MotoGP 16番手)

「今朝のフリー走行で、2度も転倒してしまいました。しかし、ケガがなかったのは本当にラッキーでした。どちらの転倒も、時速200キロ以上のスピードが出ていたし、とても大きな転倒でした。このサーキットは大好きですが、これまでに何回も転倒しています。特に11コーナーは、今日の転倒で嫌いになってしまいました。しかし、午後のセッションは、計画通りに進みました。しかし、フロントの感触とリアのエッジグリップに少し問題があります。明日の目標は、このタイトなコーナーで旋回性を上げることです」

中本修平 (Repsol Honda Team 監督)

「FP1では、ケーシーが転び、その後ダニも転び、アッセンを思い出してしまいました。午前中は気温も路面温度も低く、グリップしなかったようです。十分に気をつけていたようですが、同じ11コーナーで転んでしまいました。午後は気温も路面温度も上がり、やっと普通の状態で走れるようになりました。マシンの評価も、このセッションからできるようになりましたが、ケーシーもダニもマシンのセットアップが遅れています。明日は、この遅れを取り戻さなくてはなりません。ケーシーは打撲がひどく、レントゲンを撮りましたが、骨折はありませんでした。痛みがあるかも知れませんが、ライディングには影響はないようでよかったです。アンドレアは、もう少しセッティングをつめていかなければいけない部分はありますが、大体まとまってきています。マルコは順調で、強いて言えば、左側のグリップをもう少し上げたいようです。過去2戦、オランダとイタリアでは、色々あって優勝を逃しているので、今回はそのリベンジ。決勝に向けていい状態を作りたいです」



Moto2

高橋裕紀  (Moto2 3番手)

「今日は走り出しから順調で、マシンのセットアップを進めながらタイヤのテストもできました。午後の走行でも、前半はすごくよくて、常にトップタイム争いができました。ところが後半になって急にチャターが出るようになりました。それでも時間がないのでアタックしましたが、セッションが終わってから、サスのセッティングを間違えていたことが分かりました。チーフメカニックは、このセッティングで3番手なのかと驚いていました。いい感じで乗れていると思います。明日はちゃんとしたセッティングで走れるし、フロントローに並びたいです。チャンスがあればPPを狙っていきます」




YAMAHA

ホルヘ・ロレンソ (初日総合 2番手/1分22秒320/45周)

「ラップタイムを更新することができたので、とても満足しているよ。去年よりも全体に速くなっているし、明日はさらに一歩前進したいと思っている。マシンに変更を加えたことでフィーリングが格段に良くなっていて、速いし、力があるんだ!低速コーナーは難しいけど、高速コーナーではタイムを縮めることができて、とくに第3、第4コーナーは非常にいいよ。明日は気温がもっと上がってほしい。そして予選ではフロントロウを狙いたい」

ベン・スピース (初日総合7番手/1分22秒894/42周)

「最高の走りというわけにはいかなかったよ。風邪をひいてしまって頭がぼんやりしているので、100%の力で走ることができないんだ。それに加えて午後は路面温度が上がり、コンディションが大きく変化してセッティングが難しかった。今晩はよく眠って、明日までに体調を回復したい」

ウィルコ・ツェーレンベルグ (ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チーム監督)

「午前中に比べ、午後はとても好調だったと思う。路面温度が高くなったことで、とくにタイヤのセッティングがやりやすくなったからだ。ホルヘは非常に安定していたし、我々も安定性とコーナリング性能を向上させることができたので満足している。今日はずっとハードコンパウンドのタイヤを使用したので、明日はどこまで前進できるか楽しみにしている」

マッシモ・メレガリ (ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームディレクター)

「ベンはあまりいいところがなかった。セッティングが完璧でなく、午前と午後のコンディションが違っていたために思うような作業ができなかった。タイムはいくらか更新できたので、このあとはデータをチェックしてさらに一歩前進できるよう準備を整えたい。ホルヘは両セッションとも非常に順調だった。自信を持って走っていて、このコースでのセッティングを素早く見つけることができたようだ」

コーリン・エドワーズ (初日総合11番手/1分23秒431/41周)

「金曜日はもっとうまく走れるはずなんだけれど...。なぜかはわからないけれど、このコースに慣れることができなかったんだ。2003年に初めて走った時にもひどい暑さに見舞われて苦労したし、その後もいつもあまりいいところがない。どうも僕らの関係はあまり良くないようだ。セッティングをつかむために、いつもマシンをいじりすぎてしまうようなんだ。午前中のセッションでは、フロントタイヤの右側がなかなか暖まらなかった。転倒のリスクをかけてまでハードに攻める気持ちになれなかったせいかもしれない。バレンティーノやダニのクラッシュを見ているので、フロントにこのような感触があるなら僕にも同じことが起こりうると思ったんだ。寒くて風が強くて、理想的なコンディションからはほど遠かったからね。
午後はずっと前後ともにハードコンパウンドを使用して、マシンの調子は良くなったけれども依然としてリアのトラクションは不十分だった。まるでアスファルトの上でスケートをしているみたいな感覚だったんだ。でも明日に向けていくつかのアイディアを持っているし、このままいけば上位との差を縮めていけるはずなんだ」

カル・クラッチロー  (初日総合14番手/1分23秒760/43周)

「タイムシートを見ればあまりいいところがないけれど、実際はそれ以上にずっと順調なので不安はないよ。上位との差も大きくないし、とくにセッション終盤は、クラッシュの後、かなり使ったリアタイヤを履いていても安定して走ることができた。ただ、コースを覚えようと必死になっているときの転倒は本当に悔しい。時間を無駄にしてしまうからね。あのラップはゆっくりとスタートして、そのあと前方にストーナーが見えてきたので彼のラインを追っていこうと思ったんだ。その矢先に第9コーナーではらんでしまった。高速でグリーンに飛び出したあと、見たこともないほど大きなくぼみに突っ込んでしまってどうにも持ちこたえられなくなった。
シルバーストーンで骨折した肩が心配だったんだけれど、どうやら問題はなかったようなので安心したよ。このコースはタイトでツイスティー。全長が短いといっても、楽に攻略できるようなところではないんだ。今日はフロントエンドのフィーリング向上を目指して、ある程度の成果があったけれど、誰だってもっと上を追求したくなる。いつもなら6位から8位くらいに入っているので14位は不本意だけど、もう少し状態が良くなればポジションも上がってくるはずだ」




DUCATI

ヴァレンティーノ・ロッシ

「朝の転倒で、右前腕に、まるで筋肉の内部を診ることができるように切ってしまった。手術した右肩も打ってしまい、痛い。重症と言う訳ではないけど、動かすのに限界があった。明日以降、特に肩に影響が出ないことを願う。
セットアップの貴重な時間を失ってしまい、2度目のセッションにも影響が出た。テクニカルトラブルではなく、小石が詰まっていて、自動的にエンジンが止まってしまった。
ムジェロからの方向性でセットアップの仕事に取り組んでいるから、明日は良くなると考える。GP11.1のリアに関しては、加速で安定感があるけど、フロントのグッドなバランスを見つけることができなかった。もし、これが見つかれば、大きく良くなることは確かだ。」

ニッキー・ヘイデン

「天候に関して、ノーマルなセッションを楽しむことができ、仕事を進められた。午前は全てが良かった。最初から速く走ることができ、トップ5に位置した。同じタイヤを使って進歩した。午後は、少し苦労したけど、タイムを伸ばした。最後に2つの小さな調整を試して、気に入ったけど、まだアジャストする必要がある。今夜、方向性を決める。全体的にはポジティブな1日だった。」

ロリス・カピロッシ

「トライしたけど、体調は十分ではないから、ストップして、シルバンに僕のバイクを渡すことを決断した。状況はストレンジ。肋骨はそれほど悪くないけど、鎖骨が大きな問題だ。腕に力が入らず、方向展開ができない。ラグナセカに向けて、3日間リハビリをする機会となる」

シルバン・ギュントーリ

「すごく楽しい。決定的にすごく遅いけど、大切なセッションだった。一生懸命に仕事をして楽しもう。こんなに遅かったけど、これほど楽しめたことは、今までになかった!最高の気分だ。ここのライダーたちは、すごく速いし、シーズンの途中だから、現実的な目標が何か分からない。それに3年間スーパーバイクで走っているから、全てが違う。まるで全てをもう一度改めて学習している感じだ」

ランディ・ド・プニエ

「困難なレースが続いた後で、ハッピーだ。ドゥカティから新しいフレーム(ステップ2)が投入され、少し良くなった。これは小さな前進だけど、仕事を続けないと。ベースはすごく良い。幾つかアジャストする必要がある。昨年のレースがシーズンのターミングポイントとなった。今年も反対の意味でそうしたい。アクシデントのことは考えない。過去のことだ。」





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