2010 FIM Endurance World Championship Series, Round 3
鈴鹿8時間耐久ロードレース 第33回大会
決勝
ホールショットは、ヨシムラスズキwithENEOSの酒井大作。
F.C.C. TSR Hondaの秋吉耕佑は出遅れていたが、徐々に差を詰め、10周目にトップに立つ。
酒井は13周目のヘアピンで転倒。すぐにコースへ復帰するが、4番手に後退。
秋吉、伊藤、高橋巧、酒井の順で走行。
F.C.C. TSR Hondaにストップ&ゴーペナルティが通知。
酒井をパスした時にイエローフラッグ無視したことによるペナルティ。
F.C.C. TSR Hondaは、25周で、ジョナサン・レイに交代。
レイが、先ほどのストップ&ゴーのペナルティを消化するが、まさかの2度目のストップ&ゴーペナルティの通知。
レイはコース復帰後、スプーンカーブでバックマーカーと接触し転倒。
再スタートしピットへ戻り、マシン修復。
トップから約3Lap遅れでレースに復帰したが、42番手に後退した。
トップは代わってMuSASHi RT ハルクプロの清成龍一。
2番手はKeihin Kohara Racing Teamの玉田誠。
3番手のヨシムラスズキwithENEOSの加賀山就臣。
加賀山が玉田を交わし、トップの清成を追う。
52周目、ヨシムラスズキは加賀山から青木宣篤に交代。
MuSASHi RT ハルクプロは、その翌周に清成から高橋巧へと交代。
高橋巧は、アウトラップの2コーナーで青木に交わされ2番手に後退。
3番手は伊藤。4番手は亀谷。
約2時間15分が経過したころ、トップと同一周回の4番手だった亀谷がS字で転倒。
マシンを押してピットへ。
3時間経過。
清成が、トップの酒井との差をどんどん詰めていく。
96周目、清成がスプーンカーブで酒井をパス。
清成と酒井の差が5秒以上に広がった106周目、酒井がS字で転倒。
すぐに再スタートし、ピットへ戻り加賀山へ交代。
トップは高橋巧にライダー交代したMuSASHi RT ハルクプロ。2番手はKeihin Kohara Racing Teamの伊藤真一。
3番手にいたヨシムラスズキの加賀山が、4時間30分を迎えるころ、緊急ピットイン。
なんらかの調整後、コース復帰するがポジションは大幅ダウン。
F.C.C. TSR Hondaは113Lap目に2分08秒705のファステストラップを出して追い上げる。
MuSASHi RT ハルクプロがトップを快走。
同一周回は、Keihin Kohara Racing Teamのみ。
F.C.C. TSR Hondaの秋吉耕佑はトップを走る高橋巧を交わし3Lap遅れまで挽回。
ジョナサン・レイへライダー交代した後も、唯一2分09秒台で周回し、前との差を詰めていく。
スタートから約5時間50分が経過。
レイはTEAM PLUS ONEの岩田悟を抜き4番手に浮上。
その4周後に同一周回を走るPLOT FARO PANTHERAの安田毅史をパスし3番手に浮上。
ヨシムラスズキは、6時間が経過した時点で7位。
また、序盤にマシントラブルに見舞われポジションを落としていたエヴァンゲリオンRT初号機 TRICK☆STARは16位まで挽回している。
2時間余りで転倒したHonda DREAM RT 桜井ホンダも必死のマシン修復を行いレースに復帰、37番手で走行。
レース残り約1時間。
各チーム、最後のライダー交代。
残り40分余りとなったころ、トップを行くMuSASHi RT ハルクプロの清成龍一を3Lap遅れとなっていたF.C.C. TSR Hondaのジョナサン・レイがパス。
これでトップからは2Lap遅れとなった。
トップの清成は残り30分でもう一度ピットへ向かい給油のみを行った。
ヨシムラスズキwithENEOS。青木宣篤がテルル・ハニービーレーシングの関口太郎を抜き6番手に浮上。
最後まで順調に周回を重ねたMuSASHi RT ハルクプロは315周を走り、清成がチームにとって8耐初優勝となるチェッカーを受けた。
清成にとっては3度目の8耐優勝。
高橋巧は史上最年少の8耐優勝ライダーとなった。
Keihin Kohara Racing Teamは残り6分で伊藤真一へライダー交代を行い、314周の走行で2位のチェッカー。
2分09秒を連発した最速ペア、F.C.C. TSR Hondaは213周をラップし3位表彰台。
4位は212周を走行したPLOT FARO PANTHERA。
5位は211周のTEAM PLUS ONE。
ヨシムラスズキwithENEOSは同じく211周で6位。
7位は210周のテルル・ハニービーレーシング。
8位は208周のBEET RACING。
206周を走行したTEAM BOLLIGER SWITZERLAND #8、Honda浜松エスカルゴ&PGR&狭山&H-TEC関東がそれぞれ9位、10位でチェッカーを受けた。
エヴァンゲリオンRT初号機 TRICK☆STARはトラブルに泣いたが追い上げの走りで15位でチェッカーを受けた。
決勝結果
1 634 EWC MuSASHi RT ハルクプロ 清成龍一 中上貴晶 高橋巧
Honda CBR1000RR/09 BS 215(8:01'13.428) 156.04km/h -- 02'09.503
2 33 EWC Keihin Kohara Racing Team 伊藤真一 玉田誠
Honda CBR1000RR/09 BS 214 1Lap 02'09.898
3 11 EWC 秋吉耕佑 Jonathan REA 高橋裕紀
Honda CBR1000RR/09 F.C.C. TSR Honda BS 213 2Laps 02'08.705
4 48 EWC 出口修 安田毅史 児玉勇太
SUZUKI GSX-R1000/10 PLOT FARO PANTHERA BS 212 3Laps 02'11.397
5 73 EWC 岩田悟 手島雄介
Honda CBR1000RR/08 TEAM PLUS ONE BS 211 4Laps 02'11.589
6 12 EWC 酒井大作 青木宣篤 加賀山就臣
SUZUKI GSX-R1000 ヨシムラスズキwithENEOS BS 211 4Laps 02'09.350
7 999 EWC 野田弘樹 関口太郎
Honda CBR1000RR/10 テルル・ハニービーレーシング BS 210 5Laps 02'12.908
8 9 EWC 高橋英倫 波多野祐樹 西嶋修
KAWASAKI ZX-10R/09 BEET RACING DL 208 7Laps 02'12.988
9 8 EWC Horst SAIGER Patric MUFF
Roman STAMM KAWASAKI ZX-10R/08 TEAM BOLLIGER SWITZERLAND #8 PI 206 9Laps 02'12.564
10 40 EWC 久保山正朗 中津原尚宏
Honda CBR1000RR/10 Honda浜松エスカルゴ&PGR&狭山&H-TEC関東 DL 206 9Laps 02'14.612
11 25 EWC 中村知雅 秋谷守
Honda CBR1000RR/10 Honda Suzuka Racing Team BS 205 10Laps 02'13.534
12 888 EWC 高橋孝臣 大木崇行 清水郁美
Honda CBR1000RR/09 石垣島マグロレーシング・海人withモトバム DL 204 11Laps 02'14.013
13 26 EWC 東村伊佐三 岩崎哲朗 医王田章弘
KAWASAKI ZX-10R/10 RS-ITOH&ASIA PI 204 11Laps 02'16.139
14 221 EWC 寺本幸司 中井恒和 深見貴広
YAMAHA YZF-R1/09 クレバーウルフレーシングチーム DL 203 12Laps 02'16.135
15 01 EWC 武石伸也 芹沢太麻樹 今野由寛
KAWASAKI ZX-10R/09 エヴァンゲリオンRT初号機 TRICK☆STAR BS 203 12Laps 02'12.487
16 1 EWC Igor JERMAN Steve MARTIN Gwen GIABBANI
YAMAHA YZF-R1/10 YAMAHA AUSTRIA RACING TEAM MI 202 13Laps 02'12.201
17 75 EWC 里実 五十嵐明弘 清水匠
Honda CBR1000RR/09 Team NAP´S DL 202 13Laps 02'15.819
18 135 EWC 戸田隆 高田速人 齋藤栄治
BMW S1000RR/10 Tras & G-TRIBE+8810R BS 201 14Laps 02'17.285
19 55 EWC 髙宮義文 高橋芳延 須磨貞仁
Aprilia RSV4 /09 CONFIA H.M.F Like a wind DL 200 15Laps 02'16.642
20 85 EWC 安藤元之 野寄真二 荘智義
Honda CBR1000RR/08 Honda QCT Q遊会明和レーシング DL 199 16Laps 02'16.201
21 67 EWC 西中綱 相馬利胤 安冨 成士
Honda CBR1000RR/07 Honda DREAM RT 和歌山 DL 198 17Laps 02'17.583
22 770 EWC 水澤保 山﨑茂 野田達也
KAWASAKI ZX-10R/08 山科カワサキ&ビジネスラリアート DL 198 17Laps 02'17.041
23 65 EWC 奥田貴哉 吉田忠幸 水谷勝
SUZUKI GSX-R1000/06 Team MIIR Z-TECH 197 18Laps 02'17.180
24 66 EWC 大内田実 矢木清貴 渡辺幸夫
Honda CBR1000RR/08 DOGFISH オーテック・スズカレーシング・YIC DL 197 18Laps 02'17.035
25 111 EWC 中村浩 海老沼孝志
Honda CBR1000RR/08 Honda 向陽会ドリームレーシングチーム&SHOWA BS 196 19Laps 02'21.280
26 3 EWC 浜口俊之 北口浩二 谷誠士郎
Honda CBR1000RR/09 クラウン警備保障RACING BS 195 20Laps 02'11.154
27 20 EWC 行方知基 國松俊樹
SUZUKI GSX-R1000/07 WINNER Z-TECH DL 194 21Laps 02'15.347
28 69 EWC 津田拓也 谷正明 田中圭
SUZUKI GSX-R1000/10 WestPower BS 194 21Laps 02'16.188
29 23 EWC 松井秀樹 下地申悟
Honda CBR1000RR/09 鈴鹿コミュニティーレーシングチーム DL 193 22Laps 02'14.088
30 34 EWC 吉田光弘 飯田将人 北折淳
Honda CBR1000RR/08 Honda緑陽会熊本レーシング DL 192 23Laps 02'15.353
31 51 EWC 萱原正啓 樋口幸博 中尾健治
YAMAHA YZF-R1/09 T.モトキッズ/獺.RT with ミカーレ MI 191 24Laps 02'19.386
32 44 EWC 津田一磨 Ivan GOI
Aprilia RSV4 Factory /10 aprilia D.D.BOYS with A-STYLE BS 185 30Laps 02'14.617
33 50 EWC 高野弘毅 小林哲朗 岡田聡
Honda CBR1000RR/08 ミトモト&e,freaks DL 184 31Laps 02'18.996
34 39 EWC 茂木正人 田中大介
Aprilia RSV4 Factory /10 ブルドッカータゴス×東本昌平 RIDE PI 183 32Laps 02'19.508
35 2 EWC Wayne Maxwell 亀谷長純
Honda CBR1000RR/08 Honda DREAM RT 桜井ホンダ DL 181 34Laps 02'11.069
36 28 EWC 古澤基樹 浜口喜博
Honda CBR1000RR/08 Team ホンダ学園 DL 181 34Laps 02'16.190
37 112 EWC 栗林剛 本道雅樹 藤島翔太
Honda CBR1000RR/08 Honda EG Racing BS 172 43Laps 02'15.825
Not Classified:
- 16 EWC 尾藤哲也 林正大
YAMAHA YZF-R1/08 チーム・エッチング ファクトリー 16 DL 166 49Laps 02'20.707
- 58 EWC 原田洋孝 苅田庄平
KAWASAKI ZX-10R/08 RS ガレージハラダ姫路 DL 160 55Laps 02'18.189
- 18 EWC 高杉奈緒子 川原英実 堀義光
DUCATI 1098R/08 ラベレッツアスピード&PIAA PI 130 85Laps 02'19.412
- 903 EWC Stephane COUTELLE Magali LANGLOS Zef ENAULT
YAMAHA YZF-R1/07 MOTO-JOURNAL & UEMATSU 903 PI 127 88Laps 02'18.920
- 77 EWC 金山和弘 稲垣誠
SUZUKI GSX-R1000/10 Team 櫻花・橋本組 DL 103 112Laps 02'12.938
- 70 EWC 難波恭司 安孫子勝利 北島大和
YAMAHA YZF-R1/10 北海道SABEDER DL 55 160Laps 02'17.729
- 32 EWC 新庄雅浩 民辻啓 鈴木大五郎
SUZUKI GSX-R1000/10 MotoMap SUPPLY DL 50 165Laps 02'14.270
- 27 EWC 兼田智浩 団和仁 横部武宜
DUCATI 1098R/08 BANNER RACING BS 48 167Laps 02'22.460
- 110 EWC 鷲見洋介 福山京太 岩谷圭太
SUZUKI GSX-R1000/08 Moto DoC DL 43 172Laps 02'18.986
- 94 EWC David CHECA Kenny FORAY Damian CUDLIN
YAMAHA YZF-R1/09 YAMAHA FRANCE-GMT94-IPONE BS 35 180Laps 02'12.770
- 15 EWC 竹見升吾 宇佐見保弘 安達光司
YAMAHA YZF-R1/10 チーム・エッチング ファクトリー 15 DL 19 196Laps 02'17.710
- 35 EWC 今津比呂志 西川雅人
KAWASAKI ZX-10R/08 プラスワン MCRT DL 16 199Laps 02'18.922
- 74 EWC 須貝義行 渡辺一馬
Honda CBR1000RR/08 チームスガイPLUSONE BS 8 207Laps 02'14.108
Fastest Lap of Race was No. 11 F.C.C.TSR Honda 2'08.705 113/213 162.82km/h
Number of Complete Laps: 162
ペナルティ
No.50
耐久世界選手権規則第1.16(ウォームアップ゛ラップ周回数不足)の違反により、2回のストップ&ゴーペナルティを科した。
No.11(x2)
耐久世界選手権規則第1.19.2(黄旗無視)の違反により、ストップ&ゴーペナルティを科した。
No.34
耐久世界選手権規則第1.18.2(他者への危険行為)の違反により、ストップ&ゴーペナルティを科した。
No.18
特別規則第44条-9(ピット作業)の違反により、ストップ&ゴーペナルティを科した。
RIDERS COMMENT
#634清成龍一(優勝)|MuSASHi RT HARC-PRO.
「3回目の優勝ができて最高の気分です。最後のピットを出てからはとても長く感じて、一生忘れられない思い出深い時間になりました。今までは頼れる先輩についていくだけでしたが、今回は頼れる後輩とチームが本当にがんばってくれました。チーム、ライダー、スタッフ全員の後押しのおかげで優勝できました。応援ありがとうございました。来年もチャンスがあればぜひ参戦したいと思います」
#634高橋巧(優勝)|MuSASHi RT HARC-PRO.
「優勝できて涙が出るほどうれしい。最後は体力的に辛くなって、清成選手に託しました。自分自身、運は強い方だと思いますが、今回優勝できたのはすばらしいマシンに仕上げてくれた清成選手をはじめ、チームスタッフ全員のおかげだと思います。今後もチャンスをもらえるなら、毎回必ず優勝するという気持ちで挑みたいです」
本田重樹監督|MuSASHi RT HARC-PRO.
「やっと優勝することができました。このコンディションなので、体力的に辛いのは分かっていましたが、2人とも本当によく走ってくれました。MuSASHiをはじめ、今まで我々をサポートしてくれたみなさまに感謝したい。また、最後まで声援を送ってくれたファンのみなさまに後押しされました。8耐に参戦した全チームを代表してファンのみなさまに心から感謝したい。応援ありがとうございました」
#33伊藤真一(2位)|Keihin Kohara Racing Team
「昨日の予選がいまひとつで、今日の気温も考えると苦しいレースになると思いました。久しぶりのレースということで、細かいところまで玉田選手やチームがバックアップしてくれました。上位のアクシデントはあったものの、2位は2位、満足しています。また、ファンのみなさん、応援ありがとうございました。今日は幸せな時間を過ごせました」
#33玉田誠(2位)|Keihin Kohara Racing Team
「2位表彰台という結果はうれしいが、今日の自分の走りには満足できません。本来であれば伊藤選手の体力的な部分を補いたかったのですが、逆に伊藤選手に頼ってしまうような走りをしてしまいました。伊藤選手やチームに申し訳なく思っています。今日は不完全燃焼のまま終わってしまいました。また機会があれば、完全燃焼できるレースをしたいです」
#11秋吉耕佑(3位)|F.C.C. TSR Honda
「今回の鈴鹿8耐はとても楽しかったです。最初のスタートで出遅れ、1コーナーの混走で接触してしまい、クラッチが曲がるというトラブルがありました。その後もペナルティを2度も受けて納得できない部分もありました。そんな状態でジョナサンにマシンを渡さなくてはならず、申し訳ない気持ちでした。ただ、ジョナサンも一生懸命に走ってくれて、またマシンの状態もよく、フルにパワーを発揮できたことで、3位まで順位を上げることができました。チーム、そして応援してくれたファンのみなさんには感謝しています。今日は暑い中ありがとうございました」
#11ジョナサン・レイ(3位)|F.C.C TSR Honda
「チームをはじめ、応援してくださった日本のファンのみなさん、ありがとうございました。今日は、タフな一日でした。思いがけないトラブルや僕のミスで順位を落としてしまい、正直悔しい気持ちが強いです。ただ、秋吉さんと協力し、絶対にあきらめないと自分に言い聞かせて走ったことで、表彰台に上がることができました。また機会があればぜひ鈴鹿8耐に出たいです」
というか、八耐に参戦する事を目標にしていました。忘れてた。
私もpegasusさんの様に以前は八耐に参戦する事を目標に頑張ったことがありますが
最近は昔の様な魅力が無くなりました。
以前はもっと熱い何かがあった様な気がします。
ま、それと私も歳をとってしまったのかも。^^;
カワサキもヤマハも参戦しない、今の八耐では、どのホンダのライダーが勝つかという戦いでもあります。そんな、環境だから、競争という魅力が半減してしまった感もあると思います。しかし、AKIさんがおっしゃるように、もっと熱い何かが、以前はあった事も確かだと思います。これは、八耐に限らず、選手権レースでも同じ事を感じています。
と、話せば長くなりそうなので、続きは居酒屋で・・・ とは行きませんが、日本の若者が、流行語は使いたくないが、草食系になって覇気が無くなってきたのだろうか。未来が心配です。