Superbike World Championship 2012
Round 5. Donington Park 13 - May
スーパーバイク世界選手権 第5戦 ヨーロッパ大会 決勝
■開催日:2012年5月13日(日)
■開催地:ドニントン(1周4,023m)
- アフター・ザ・フラッグ -
ライダース・コメント(総合ランキング順)
1. マックス・ビアッジ Aprilia (5位/2位) 128,5 Point
「2レースともスリリングだった。第1レースのほうが少し難しかったね。僕らはストレートでは速いけれど、コーナーの立ち上がりではBMWとカワサキに水をあけられてしまった。第2レースは状況が良くなった。良い走りをして表彰台争いが出来たよ。ラスト数周はひたすらめちゃくちゃだった。タイヤが摩耗してくると、みんながポジションを上げようとしてブレーキングで抜きあうんだ。最終コーナーで2番手に上がり、それがそのまま最終順位になった。ミラー(アメリカ大会)で僕らのパフォーマンスを再確認するつもりだけど、改良をもっと進める必要はある。」
2. トム・サイクス Kawasaki (3位/3位) 123,5 Point
「第1レースはすばらしいレースだった。とても楽しかった。全体的に非常にいいレースを見てもらえたと思う。たくさんオーバーテイクがあったし、いくつかのコーナーでは、みんな熱くなっていたし、少し頑張りすぎていた。シケインでは何人かが犠牲になっていた。今日は残念ながら1ヶ所苦労したコーナーがあり、それがレースのパフォーマンスに影響してしまった。それでも第2レースでは、ホールショットを奪えたし、何周もレースをリードすることが出来た。今日は風が強くて、少しフィーリングをなくすところがあり難しかった。2レースともにトップをキープしようとしたが、1つミスをすると、あっという間にみんなにパスされてしまう厳しいレースだった。今大会のセッティングは、最良のセッティングではなかったけれど、ポールポジションを獲得したし、2回表彰台に立てた。僕やチームにとって素晴らしい結果となった。」
3. ジョナサン・レア Honda (4位/1位) 108 Point
「第2レースで優勝できてうれしいです。激しいレースでしたし、誰もが優勝したがっていました。クレイジーなレースでしたが、その中で一生懸命がんばりました。中盤、ミスをしてグループの後方に下がってしまいました。その後、先頭グループに追いつきましたが、最終コーナーで大きなミスをしてしまい、また遅れてしまいました。しかし、残り5周で追いつき順位をいくつか上げ、最後は優勝することができました。第1レースの4位にもかなり満足しています。みんながすばらしいマシンを用意してくれました。チーフメカニックのクリスとスタッフは、一生懸命がんばってくれました。ここでいい結果を出せたのはうれしいです。ドニントンパークでは、スーパースポーツでは表彰台に上がったことがありますが、スーパーバイクではこういうことはなかったですからね。今回の優勝はイギリスのファンにとってもよかったと思います。大勢の観客が来ていました。ウイニングランではみんなが拍手してくれました。イギリスラウンドでイギリス人が優勝できてよかったです」
4. カルロス・チェカ Ducati (6位/リタイア) 105,5 Point
「第1レースの結果は悪くなかったので、第2レースはもっと良いレースができると思っていた。良いスタートを切ってポジションを上げようとしたが、コーナーのクリッピングポイントについた時に目の前のラバティが突然ブレーキングしたのが見えた。彼の前にライダーがいたのかもしれないが、それは分からない。僕も全力でバイクを止めようと懸命にブレーキングしたけれど、周囲にはライダーがいたから転倒は免れなかった。足が腫れて少し痛みがあるけれど、僕自身は大丈夫。この結果を乗り越えるには数日かかるけど、それからはミラーに向けて準備を進めるよ。」
5. マルコ・メランドリ BMW (1位/リタイア) 97,5 Point
「BMWモトラッドのようなファクトリーの歴史の1ページに自分の名前が載るなんて素晴らしい気分だよ。僕が若いころにこんなこと夢にも思わなかった。ドイツのBMWモトラッド、現場にいるチーム、そしてこのプロジェクトに関わった全員にお礼を言いたい。僕らは何度トラブルに遭遇しても決して諦めず、すごいハードワークをこなしてきた。僕はこの上なく満足している。これからもがんばっていく。もちろん第2レースの結果は残念だった。難しいと分かっていながら、最終コーナーでレオン(ハスラム)を抜こうとしたんだ。なにより僕はレーサーだからトライするしかない。でも少しふくらんでしまったので、レオンに抜き返されると思っていた。僕は2位になればいいと思っていたからそれで良かったんだ。なのにレオンにぶつかってしまい、彼はクラッシュした。そして彼のバイクが僕に当たって僕もクラッシュしてしまった。レオンに申し訳なく思うし自分も残念だけど、それもレースだ。僕らはこれから前を向いていかなければならない。次のソルトレイクシティが楽しみだよ。そこでまた優勝争いをしたいと思っている。」
6. レオン・ハスラム BMW (2位/15位) 89 Point
「なんて1日なんだ。第1レースはペースが良かった。2位に終わったのは残念だったけれどね。コピスの立ちあがりでマシンがぶれて、マルコ(メランドリ)に左でなく右側に並ばれてしまった。そのラップで彼は少し早めにブレーキングをしていたんだ。僕は行き場が無くなり、グラベルへ逃げることを選んだ。いろいろな状況が重なってコースアウトしたんだ。でもマルコに対してフェアプレーだったし、BMWがワンツーフィニッシュを飾ったのは本当にファンタスティックだよ。第2レースのことは今すぐ忘れたい。ホームグランプリだし、BMWの初勝利を挙げるつもりだったからフラストレーションを感じる。僕らは優勝する権利を失った。クラッシュは僕のせいじゃない。とはいえそれもレースだ。今は次戦を楽しみにしているよ。ソルトレイクシティでは状況を好転できればいいね。第1レースの結果は、僕の家族の親しい友人であるロバート。フェアノール(ジャーナリスト)に捧げたい。」
7. シルバン・ギュントーリ Ducati (8位/5位) 85 Point
8. ユージーヌ・ラバティ Aprilia (15位/リタイア) 65 Point
「クラッシュと言う最悪の形で今週末を終える事になった。第1レースはテクニカルトラブルに苦しみ、15位でフィニッシュとなっただけに、第2レースはトップグループから脱落したくなかった。ひたすら懸命にプッシュしていたらリアのコントロールを失い、結果RSV4を壊してしまった。身体は無事だったので、今できるのは、こういう問題から学んで、次戦のアメリカ大会でリベンジする事だけだ。」
9. ダビデ・ジュリアーノ Ducati (7位/リタイア) 50 Point
10. ヤクブ・シュムルツ Ducati (14位/リタイア) 44,5 Point
11. ミシェル・ファブリッツィオ BMW (10位/13位) 35 Point
12. レオン・キャミア Suzuki (9位/4位) 34,5 Point
「この週末は、トップ争いのできるペースで走れて、実際に今日はとても良いバトルだったと思います。第1レースは、タイヤとの相性が悪くブレーキがきつかったです。コーナーへの侵入が思うようにいかず、前のライダーに追いつけませんでした。それで第2レースはソフトタイプのリアタイヤを履くと、スタートから上手く出ることができました。ラバティとギュントーリの前に出るのにちょっと手間取ったのですが、あれがなければ間違いなく表彰台に行けたでしょう。ライバルたちとのバトルはとても楽しく、良いレースができました。」
13. 青山 博一 Honda (17位/10位) 30,5 Point
「今回は知っているサーキットだったので、もう少しいい結果を期待していました。初日はいいスタートができましたが、2日目はあまり前進できませんでした。そのため17番手となり、スーパーポールへの進出を果たせませんでした。少し残念でしたが、レースへ向けてセットアップをよくしようとがんばりました。第1レースでは間違った方向へ行ってしまい、がんばりましたがいい結果は出せませんでした。第2レースでは、逆のセットアップをしたらよくなって、10番手争いをすることができました。チームとしては、ジョニーが優勝したので悪い週末ではありませんでした。次戦のアメリカは、もっといい結果を残したいです。しかし、ミラーは走ったことがないので、まずサーキットを学ばなければならないので全力を尽くしたいです」
14. マキシム・バーガー Ducati (13位/リタイア位) 29,5 Point
15. アイルトン・バドヴィニ BMW (11位/6位) 29 Point
16. ニッコロ・カネパ Ducati (19位/11位) 25 Point
17. ロレンツォ・ザネッティ Ducati (18位/12位) 25 Point
18. ホアン・ラスコルツ Kawasaki ( - / - ) 17 Point
19. チャズ・デイビス Aprilia (12位/7位) 17 Point
20. レアンドロ・メルカド Kawasaki (リタイア/リタイア) 9 Point
21. デビッド・サロム Kawasaki ( - / - ) 9 Point
22. ロリス・バズ Kawasaki (16位/8位) 8 Point
「第2レースでは何人かが転倒したこともあり、最終的に8位になれて本当に良かった。それがなければ13位か14位だったかもしれない。最初のレースとしては、とてもポジティブだった。転倒など、レースにはトラブルがつきものだから、そのチャンスを生かすことが出来て嬉しい。最初の周を除けば、トムやレイ、メランドリといった速いライダーたちと約0.9秒差だった。初めてのレースにも関わらず、トップライダーたちと1秒以内のタイムが出せてすごく嬉しかった。」
23. ジョン・ホプキンス Suzuki ( - / - ) 8 Point
24. ピーター・ヒックマン Suzuki (DNF/9位) 7 Point
「第1レースは電気系統のトラブルがあり、2ラップでピットインしました。メカニックが修理して、またレースに戻りましたが、すでにトップとの周回数に大差がついていました。第2レースはトラブルもなく、前に見えてきたライダーを1台ずつパスしながら順位を上げていくことができ、17ラップ目がベストラップタイプでした。この週末は本当に貴重な経験をさせてもらいました。初めてのWSBで9位は、自分としてはレースに勝ったのと同じくらい嬉しいです。自分のために素晴らしいマシンを作ってくれて、全面的にサポートしてくれたチームを心から信頼し、このような機会をくれたフィクシィ・クレセント・スズキに感謝します。」
25. ブライアン・スターリン Kawasaki ( - / - ) 6 Point
26. マーク・アイチソン BMW (20位/14位) 3 Point
27. ジュシュ・ブルックス Suzuki ( - / - ) 1 Point
Standings (Manufacturers)
1. DUCATI 161.5
2. APRILIA 139
3. BMW 131
4. KAWASAKI 129.5
5. HONDA 112
6. SUZUKI 40.5
監督
ジャック・バレンタイン (スズキ・チームマネージャー)
「このところのレースの中では、今回はかなり良い結果です。ピットにも皆の笑顔が戻ってきました。第2レースのレオンの走りは素晴らしく、レース初盤からトップ争いに加わることができていれば間違いなく表彰台に上がっていたでしょう。そしてピーターも、期待以上の活躍をしてくれました。ジョンの代わりとして急遽ぎりぎりに決まった参戦だったにもかかわらず、立派にジョンの代役を果たしたといってよいでしょう。第2レースのピーターの9位は彼自身が頑張った成果です。また、レオンとピーターのマシンが良く仕上がったのも、チームが辛抱強く取り組んだ結果で、チームのメンバー全員に感謝します。次戦のミラーには、上手くいけばジョンもレース復帰予定ですし、チームとしてもポジティブに攻めていきたいところですね。」
ポール・デニング (スズキ・チームプリンシパル)
「第1レースでレオンがブレーキとタイヤの相性に悩んだことと、ピーターのマシンに電気系トラブルはあったものの、今日はシーズン開幕以来、チームは最も強い状態になりました。ピーターのマシンはアース線のコネクターに問題があり、修理して再スタートでき、チェッカーを受けることができました。第2レースは、まさしくフィクシィ・クレセント・スズキの真の実力が発揮されたといっていいでしょう。レオンはスタートのクラッシュ回避からの素晴らしい追い上げで、最後はトップとわずか4秒差でのフィニッシュ。ピーターはBSBと全く異なる仕様のマシンにもかかわらず非常に素早く乗りこなしました。ミスをせず、安定したラップタイムで、さらに技術的なフィードバックを与えてくれたのも印象的です。ただひとつ残念だったのは、ジョンの欠場です。もしもジョンが出場していたら、両レースともにポディウムの可能性は高かったでしょう。カリフォルニアに居るジョンから、まもなく次のレース参戦に関して連絡が入る予定です。怪我から復活して活躍してくれることを心から期待しています。」
Supersport
※ 決勝リザルト順
1. サム・ロウズ Honda 33'43.603
「今週末は少し大変でした。でもレースではBogdanka PTR Hondaのマシンがすばらしかったので、初めて優勝することができて、とてもうれしいです。昨日の転倒で指をケガをして、かなり痛かったですが、レース中は全く気になりませんでした。レースでトップに立ってからは、ただピットボードを見て、できる限り安定して周回しようと集中しました。残り2周でペースを上げ、少しアドバンテージを広げようとしました。それがうまくいったことも、とてもうれしいです。母国ファンの前で初めてWSSで優勝できてすばらしい気分です。サポートにはとても感謝しています。これから少し休暇が入るので、指のケガを治せます。これまで以上にいい状態で、ミサノに行ってがんばれるように一生懸命トレーニングしたいです」
2. ケナン・ソフォーグル Kawasaki + 0.678
3. ジュール・クルーゼル Honda + 3.987
「いいスタートができました。そしてタイヤを温存するためにペースを抑えました。サムが僕をパスしてから、彼についていき、後続にリードを広げることができました。その後、1コーナーで大きなミスをしてしまい、タイムをロスしてケナンに抜かれてしまいました。それ以上タイムをロスしないようにがんばって表彰台圏内にいるようにしました。しかし、前のライダーがミスをしない限り順位を上げるのは不可能でした。マシンは高速コーナーでとてもよかったですが、低速コーナーでタイムをロスしました。とにかく3位はうれしいです」
4. ブロック・パークス Honda + 8.088
「レース中盤からグリップがありませんでした。レースウイーク中、ずっとリアグリップに少し苦しみましたが、決勝でも改善されませんでした。レースではいいスタートが切れました。みんなについていこうとしましたが、トップの3人にはついていけませんでした。しかし、どのレースでもあきらめません。今年はまだ優勝できていないのでがんばりたいです。今日は表彰台に立てませんでした。残念ながら4位というのは今望んでいるリザルトではありません。チャンピオンシップは休みに入ります。もっと強くなって戻ってこられるように仕事をしたいです」
5. グレン・リチャーズ Triumph + 11.786
6. シェリダン・モライス Kawasaki + 20.849
7. ロナン・クォンビー Honda + 23.795
「今日はスタートに失敗してしまいました。それで前のライダーたちに差をつけられ、ついていくのが難しくなりました。でも、レースが進むにつれてマシンの感触がどんどんよくなっていきました。最後は前のライダーをパスして7位でフィニッシュできました。これには満足しています。今日は楽しいレースができました。そしていいポイントを獲得できたので、次のレースが楽しみです」
8. ヴァレンティン・デビーズ Honda + 24.094
9. ビリー・マコーネル Triumph + 26.663
10. ファビアン・フォレ Kawasaki + 26.806
11. ロベルト・タンブリーニ Honda + 29.832
12. アレックス・バルドリーニ Triumph + 33.755
13. ジェド・メチャー Yamaha + 34.035
14. マッシモ・ロッコリ Yamaha + 34.311
15. ルーク・モッセイ Triumph + 34.601
16. マーティン・ジェソップ Honda + 46.853
17. キーラン・クラーク Honda + 47.133
18. イラリオ・ディオニジ Honda + 48.506
19. ロマン・ラヌーセ Kawasaki + 50.129
20. ルカ・マルコーニ Yamaha + 53.157
21. デビッド・リンオルトナー Yamaha + 53.232
22. アンドレア・アントネッリ Honda + 1'00.246
23. ディノ・ロンバルディ Yamaha + 1'03.852
24. ファビオ・メンギ Yamaha + 1'09.505
25. トーマス・カイアーニ Honda + 1 Lap
26. エデュアルド・ブロッキン Yamaha + 1 Lap
RET ロベルト・アナスタシア Honda + 8 Laps
RET ラファエル・デ・ローサ Honda + 10 Laps
RET ヴィットリオ・イアンヌッツォ Triumph + 11 Laps
RET マシュー・ショルツ Honda + 12 Laps
RET イブ・ポルツァー Honda + 12 Laps
RET イムレ・トース Honda + 14 Laps
RET ジョシュア・デイ Kawasaki + 18 Laps
RET バラージュ・ネメス Honda 0
Standings (Riders)
1. ケナン・ソフォーグル Kawasaki 81
2. サム・ロウズ Honda 76
3. ジュール・クルーゼル Honda 64
4. ファビアン・フォレ Kawasaki 55
5. ブロック・パークス Honda 42
6. アレックス・バルドリーニ Triumph 38
7. ロナン・クォンビー Honda 34
8. シェリダン・モライス Kawasaki 27
9. ウラジミール・レオノフ Yamaha 26
10. ロレンツォ・ランツィ Honda 25
11. ロベルト・タンブリーニ Honda 25
12. ヴィットリオ・イアンヌッツォ Triumph 25
13. アンドレア・アントネッリ Honda 25
14. マッシモ・ロッコリ Yamaha 18
15. ジェド・メチャー Yamaha 14
16. イムレ・トース Honda 13
17. グレン・リチャーズ Triumph 11
18. ステファノ・クラチアーノ Kawasaki 11
19. ルカ・マルコーニ Yamaha 10
20. バラージュ・ネメス Honda 9
21. ヴァレンティン・デビーズ Honda 8
22. トォワン・ヴァン・ポッペル Yamaha 8
23. ロマン・ラヌーセ Kawasaki 8
24. ジョシュア・デイ Kawasaki 8
25. ビリー・マコーネル Triumph 7
26. ラファエル・デ・ローサ Honda 6
27. スチュアート・ボスカンプ Suzuki 6
28. ルーカス・ペセック Honda 6
29. トーマス・カイアーニ Honda 4
30. パトリック・ヤコブセン Honda 3
31. キーラン・クラーク Honda 2
32. マシュー・ショルツ Honda 2
33. ルーク・モッセイ Triumph 1
34. マーティン・ジェソップ Honda 1
35. ファビオ・メンギ Yamaha 1
Standings (Manufacturers)
1. HONDA 111
2. KAWASAKI 106
3. TRIUMPH 51
4. YAMAHA 43
5. SUZUKI 6