フラメンコ超緩色系

月刊パセオフラメンコの社長ブログ

無人島にて [050]

2006年03月05日 | 超緩色系



       
無人島にて 


 来たね、八通。ありがとう。
 チョーうれしいぞ。
 一通もこなかったら、グレてやろうと思ってたところだ。

 さて、下のように集計してみると、ウチの読者はたいへん格調が高いことがわかる。ひとりだけ自分も出演しているCDを推薦している有名演芸研究家の変なおじさんもいるが、そこさえ除けば大変美しい結果が出たようだ。


もんた&ブラザース/1stアルバム
キース・ジャレット
ジプシーキングス
秋山小兵衛
/甘えるでない!
パコ・デ・ルシア/アランフェス協奏曲(ロドリーゴ)
三遊亭円丈落語コレクション2nd/横松和平、いたちの留吉
マイテ・マルティン/Querencia
マルタ・アルゲリッチ/ヨハン・セバスチァン・バッハ


 やはり、類は友を呼ぶというのは本当である。
 格調高い執筆者には、格調高き読者がつくのである。
 投稿いただいた高貴な皆さまには、やはり私と同じように失敗にあえぐ毎日であろうとお察しいたすが、どんなに世間さまから見下されてもグレることなく、強く明るく生きてゆこうではありませんかって人さままで巻き込むなよ。



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 さて、誰にも書いていただけないことも想定して、とりあえず書いておいた私の分を発表しよう。
 私の無人島CDはこれまで幾度も変わっているのでこれからもたぶん変わると思うが、金曜深夜「タモリ倶楽部」のポンポン船を見たあと、このたび真剣に考えた結論はこれだった。


       
   [三代目桂三木助:芝浜/ざこ八]


 無人島では食物を確保するのと、コンセントを捜す以外はヒマだろうと思う。
 よって私は、この時期に「芝浜」と「ざこ八」の二席を徹底的に練習してそれなりにマスターしちまおうという魂胆なのだ。

 数年前に半分くらい処分してしまったが、それでも現在のわが家には300枚ほどの落語CDがある。その中から何故三木助を選んだのか、自分でも不思議だった。
 たしかに名人三木助のこの名盤は20年以上前にハマって以来少なくとも百回以上は聴いてる愛聴盤なのだが、それ以上にハマっている落語家はたくさんいるのだ。

 で、考えてみたのだが理由はすぐにわかった。
 よく芝居などにもアレンジ上演される有名な「芝浜」は三木助十八番の名作だが、もう一方の「ざこ八」という話(三木助でなければならない)が知名度はイマイチながら私の中では最もお気に入りな落語、というわけなのであった。


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 さて、ロビンソン状態が三年ぐらい続いたあとで、通りかかった船に私は救出されるが、結局は二束三文で旅回りのストリップ一座(そんなのあるのか?)に売り飛ばされ、そこでナンチャッテ落語家としてデビューすることになる。
 もしあなたが田舎のストリップ小屋(あるのか?)などで「芝浜」と「ざこ八」が入り混じったワケのわからん話をするインチキ落語家に出喰わした場合、十中八九それは私である。