フラメンコ超緩色系

月刊パセオフラメンコの社長ブログ

しゃちょ日記バックナンバー/2018年05月

2018年05月01日 | しゃちょ日記

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2018年5月31日(木)その3241◆野趣な快感

月末の銀行回りと怒涛の原稿依頼、そして湯上りのビール、
続くぬる燗にさっぱりした肴がほしい。
今朝買った瑞々しい大根を、皮むき器で薄皮にむいてゆく。
長さは8センチ、幅2センチ、厚さは1ミリ弱ほど。
合わせは塩と酢と酒とタカの爪、
そこへ昆布出汁といきてえところだが今日は味の素。

うっ、うめえっ!
パリッと活きのいい大根の野趣な快感がたまんねえ。
制作時間は三分、材料費は60円程度。
ビンボー暇なし江戸っ子にゃあ絶好のアテ。

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2018年5月30日(水)その3240◆大沼由紀ソロライヴ

2018年6月14日(木)20時
パセオフラメンコライヴVol.91
大沼由紀ソロライヴ
http://www.paseo-flamenco.com/daily/2018/06/2018614.php#006039

大沼由紀(バイレ)
クーロ・デ・ラ・チクエラ(カンテ)
西容子(カンテ)
山内裕之(ギター)
伊集院史朗(パルマ)

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近年は毎年のようにテアトロ公演を開催する大沼由紀。
テアトロ公演は大変な消耗を伴なうものだから、
どこで踊っても超能力を発揮できる彼女にそこまでの必要はないと
観客サイドは思ったりもするのだが、
大沼由紀の内面に生じた必然性というのは彼女の中では唯一無二の絶対であり、
だからこそ彼女のステージにはこれぞ一期一会!という
重量感と忘れ得ぬ余韻とが伴うのだろう。
               
「例えばボクシングなんかだと、小手先のパンチじゃ効かないけど、
 胴体全体を効かせたパンチなら相手を倒せるでしょ。
 本当は誰でもそのことを知ってる」
ステージ上の大沼の存在感に驚愕し、
その秘密を追及した折の彼女の回答がこれで、
チャラい私は仕事や私事でドジを踏むたんびに、
さらり彼女が云ってのけたこの重たいボディブロウを思い出す。

例年大沼のパセオライヴが終わるころ、彼女のスタジオのある
中野北口のルノアールで数時間討論会(?)をやるのが恒例行事なのだが、
そこでのスリリングな対話からは、一方的に新たな糧を得ることも多い。

「もともと安住したくない人だから、破壊と再生をくり返しています」。
年齢とともに実質を増しながら深化しゆく理由はここにあり、
彼女は休む間もなく自らリスクを引き受け続ける。
有り得ないと考えられていた協演、
鍵田真由美との生と死の二重奏(2015年『infinito~無限』)の耽美なる凄絶などは
日本フラメンコ界至高の伝説となった。
いつでも本気な〝会津の女〟にハズレはない。

 (月刊パセオフラメンコ2018年6月号~小山 雄二)

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2018年5月28日(月)その3239◆ピクニック

表紙と巻頭特集は、9月来日の巨匠カニサレス。
8月号の編集作業(若干増ページ)にメドが立ち、
今日は付随するもろもろ編集事務を片づける。
状況によっては土日連休の可能性も出てきた。
正月以来の大型連休、
お天気と彼の調子次第だが、ご老体同士、
久々に裏の緑道ピクニックもありかもだ。

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2018年5月27日(日)その3238◆ご生還

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「たあっ!」
          
パセオから戻った私に飛び込んでくるジェー。
この一週間ほど体調を崩し、いよいよかと覚悟も決めていたが、
どーやら持ち直したようだ。
歯も抜け耳も遠くなり、すでに肉体年齢は私より熟しているご老体だが、
精神年齢的にはいい勝負と云えるだろう。

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2018年5月27日(土)その3237◆トカゲの尻尾

「いいかい、君には見ず知らずの人々の大切な時間を奪う権利なんてないんだよ、
君だってそんなことされたらイヤだろっ?」

そりゃ誰だって人には優しくしたいが、100%仕事に集中している最中に、
まるで無関係な営業電話が掛かってくると、それも本数が重なると、
やるせない怒りがバクハツする。
おそらくは春の新人研修の一環なんだろうが、
自社の社員教育のためによその会社を疲弊させるやり方には許し難いものがある。
呆れたことに、そのほとんどはよく知られた大会社である。

駄目はダメ。        
そういう理不尽を命令する者も云いなりに従う者も同罪である。
自分の利益のために監督やコーチの云うことなら
どんな悪事もやっちまう構造とまったく一緒で、
そんな組織にしがみつくセンス、
しがみつかせるセンスなど分かりたくもないし、
バカ騒ぎ中の忖度問題も同様。

「無責任上司の云うことなんか鵜呑みにしないで、
 事の善悪は自分で判断しなさい」ガチャ

なんだか最近、むかしのご近所のおぢちゃんおばちゃんみたいになって来た(汗

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2018年5月26日(土)その3236◆日曜はカンテ講座!

さあ、お待ちかね、
あす日曜は石塚隆充カンテ講座!
お題は『カーニャ』である。
タカさんのCD付カンテ教本『カンテ・デ・タカ』第二集は
飛ぶような売れ行きで、第一集はなんと四回目の増版が決まった。 

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講座は13時スタートで90分一本勝負。
場所は編集部の一階のスタジオ・アルソル。
まだ席はあるので、
カンテに初チャレンジされたい方、
フラメンコ界最強イケメンに触れたい方、
善は急げっ!!!
http://www.paseo-flamenco.com/daily/2018/05/post_100.php#005916

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2018年5月24日(木)その3235◆天の女王

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女王の貫禄。
今宵の川島桂子ソロライヴは超満員の模様。
ギターはあのエンリケ坂井である。
そう、知ってる人は知っている、きっと何かが起こることを・・・。

開演前に高円寺で「しゃちょ対談」取材。
ゲストはフラメンコファンにはもうお馴染みのあの人気小説家である。
どうしても川島&エンリケの一期一会に立ち会って欲しくて、
茅ヶ崎在住のこの超ご多忙作家を無理くり招いた。

先ほどより準備運動的に『天の女王』を再読中。
この作品、装画はあの大和田いずみさんである。
で、この絵よくみると川島に似てねー?

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2018年5月23日(水)その3234◆謙虚な性格

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「地球じゃなくて、
 宇宙唯一の月刊フラメン専門誌なんじゃないの?」

フラメンコ協会の田代淳事務局長がそう笑う。
だが、この広い宇宙のことだから、例えばM78星雲あたりに、
もうひとつくらいはあるんじゃないかとゆーのが私の考えであり、
こういうところに私の謙虚で繊細で控えめな性格が出てしまうのであった。

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2018年5月22日(火)その3233◆風邪

ふぐ、アワビ、鮎・・・
ゆうべの新入社員歓迎会で風邪を引いた。
おれじゃなくて財布ががが

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2018年5月20日(日)その3232◆おつかれさまでした

同じ歳のモテモテ人気者には嫉妬が生まれるものだ。
そのトホホな感情が、おめえも頑張れやと煽ってくれる。
悪戦苦闘の果てによーやく自分らしき道がぼんやり視えてくる。
嫉妬するヒマもなく道なき道を切り拓くことに熱中する。
何とかなるかもと一息つけたとき、初めて嫉妬の対象に共感を覚える。
ひと皮むけるというのは、そういう時期のことだろう。
そういう循環運動なら悪くないと想う。

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2018年5月19日(土)その3231◆凹み仲間

旧式の感性では理解不能で、感動できない。

ヒョードル(総合格闘技)の全盛期に近い、
目の眩むような強さ。
竜王戦で若手強豪を破り「藤井七段」が誕生した。
棋譜を並べていて鳥肌が立った。
新しい伝統の原型はすでに生まれている。
その衝撃にまだ適応できないでいる私は、
とりあえず今日一日思いきり凹もうと思う。

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2018年5月18日(金)その3230◆識別能力

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新宿ガルロチ、カナーレス&レデスマ夢の協演。
パソコン画面に目をパチクリさせながら、
帰りの遅い人生の相棒(左から三人目)を識別、
ひと声ワンっ!と吠えるジェー。

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2018年5月18日(金)その3229◆川島桂子カンテソロライヴ

 恐ろしく艶のあるのびやかな声が天から降ってきたかと思うと、腹の底にまですうっと溶けこんで私と一体化する。女神の歌声は私の喉のあたりを震わせて腹まで入りこみ、まるで自分も一緒に歌い出してゆくかのような(オコガマシイ)錯覚を起こさせる。
 もう何年も前、当時はまだ少なかったカンテライブに初めて行った。舞台は高円寺の老舗タブラオ、カサ・デ・エスペランサ。マイクを通さない舞台で聴き、涙した川島桂子のアレグリアスは一生忘れることができない財産となって私の裡に色濃く遺っている。私にとっては永遠の歌姫、ディーヴァである。
 その偉大なる女神にこんなことを言うのは気が引けるが、最近この人の歌にはある種独特の人なつっこさがあるんじゃないかと思うようになった。おしゃべりをするときの、はにかんだ少女のような甘い空気、相手をほわっと包んでくれる声の温もりが好きだ。恋の告白のようになったが、この人なつっこさが彼女をフラメンコへと導き、人を守る歌へと広がっていったのではないか。
 前回のパセオライヴで二階バルコニーから響いたサエタは、まさに愛そのものだった。すべてを許される幸せに酔った。歌には本気で人を救う力が在ると知った。彼女のオレ!を聞くと守られていると感じると語った踊り手は誰だったか。踊り手が背中で感じる川島桂子の無限の愛を、カンテソロのライヴでは客席の全員が受け取れるのだ。甘やかされ、抱擁され、弄ばれた挙げ句の怒濤の至福の時間が待っている! 高円寺へ行こう!

(月刊パセオフラメンコ2018年5月号~新田 陽子)

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2018年5月24日(木)20時
パセオフラメンコライヴVol.90
川島桂子カンテソロライヴ
川島桂子(カンテ)
エンリケ坂井(ギター)

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2018年5月18日(金)その3228◆昇格

「一心不乱」
好きなことには寝食忘れて没頭する精神疾患が大人になっても治らない。
さらに、歳を喰うとそこに運動不足も加わるから
「一身腐乱」も夢じゃない!

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2018年5月17日(木)その3227◆良い席&割引!

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招聘元との交渉で「良い席&割引」のパセオ先行予約受付が実現する。

芸術監督アントニオ・ナハーロが創出するその強靱なクオリティに、
いまや世界中が注目する、この十月のスペイン国立バレエ団来日公演。
任期の問題があるから、鬼才ナハーロ&国立バレエの来日ステージを
観ることができるのはこれが最後かも知れないから、
プレ記事もレビュー記事もたっぷり追いかけたい。

さて、パセオ読者のための「良い席&割引」の詳細。
受付期間は一般発売に先立つ5月20日(日)10時~25日(金)18時
☎03-3234-9999(チケットスペース)
「パセオフラメンコを見た」とオペレーターに伝えれば、
それで自動的に良い席と1000円割引(S席とA席)が確定する。
どのみち観逃せない舞台なので、ぜひこのチャンスにいい席確保を!

☆スペイン国立バレエ団 創立40周年記念公演☆
会場はすべて、上野:東京文化会館大ホール
【Aプロ】エリターニャ/マントンのソレア/
     サラサーテのサパテアード/アレント
10月19日(金)19時開演
10月20日(土)13時半
10月20日(土)17時半
10月21日(日)13時半
10月22日(月)13時半
【Bプロ】カンティーニャス・デ・コルドバ/ビバ・ナバーラ/
     ボレロ/セビリア組曲(新バージョン)
10月26日(土)19時開演
10月27日(土)13時半
10月27日(金)17時半
10月28日(土)13時半
【パセオ先行予約割引】
S席=13000円→12000円
A席=11000円→10000円

フラメンコを知らない友だちを誘うならBプロ。
そして、後悔しないための正解は両方ガチ観!

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2018年5月16日(水)その3226◆ファンタジスタ

第一に月刊パセオ締切、
第二に業界をあっためるもろもろ種まき、
第三にその他(全体の約五割)という日常なので、
だいたい休日は「その他」と戯れることになる。
なので、頭をカラにする最大のリフレッシュタイムが〝パセオライヴ〟となる。
そういう無農薬・自給自足の本日は森田志保ソロライヴ、
この畏るべきファンタジスタの舞台で心身を丸洗いし、とことん旨い酒を呑む。

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2018年5月15日(火)その3225◆犬の矜持

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迷いのない潔い眼差し。

「散歩いこーよ」
「なんかくれよ」

どちらかを希求しているが、媚びる風情はない。
理性よりも本能と感性を頼りに、
転んでもメゲることなく、
シンプルに暮らしを楽しむ姿勢は、
わが家のルームメイトによく似ている。

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2018年5月14日(金)その3224◆森田志保ソロライヴ

 あの日エスペランサで、観客は舞台へと移動させられて戸惑いながら開演を待った。午後8時の暗転ののち、正面のバルコニーから両手を差しのべるディエゴの、きらめく光のシャワーのような歌声を全身で受けとめて幸福感に満たされた2015年2月12日パセオフラメンコライヴの扉が開かれた日。vol.001は森田志保。記憶に残るシーンは、いつも素敵な"驚き"で観客を魅了する森田の、もはや伝説となった演出で今回は4度目の登場となる。

 昨年2月、「なぜフラメンコに引きつけられるのか」をテーマに、東京・永福町ソノリウムで、今枝友加、エミリオ・マジャらと映像とライブで3日間4公演を開催した。2014年2月には、写真家の高木由利子が監督した「短編映画GRAVITACION(引力)」を発表している。

 そしてこの6月、石川県・金沢21世紀美術館シアター公演を控えた今回のパセオライヴは、ソノリウムという「点」と金沢という「点」を結ぶ線上の、力を蓄え渦を生む通過地点として位置付けられるという。フラメンコの原風景を探す旅の途中なのだ。

 さて、森田志保は、構成・演出力が突出しているために、ダンサーとして進化し続けている凄さを私たちは時に見過ごしてしまう。それは、存在そのものの大きさや独特の間や醸し出す雰囲気などに圧倒されるという言い訳も成り立つ。けれど、日々の研鑽がなければ、あのソレアも、シギリージャも、グアヒーラも生まれてくるはずはないのは容易に想像できる。消えてゆく一瞬を永遠に脳裏に刻ませてしまう凄さ。そこがまた森田の真骨頂なのだ。

     (月刊パセオフラメンコ2018年5月号~関 範子)

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5月16日(水)20時
パセオフラメンコライヴVol.89
森田志保ソロライヴ

森田志保(バイレ)
今枝友加(カンテ)
エミリオ・マジャ(ギター)
森川拓哉(ヴァイオリン)

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2018年5月13日(日)その3223◆平和な日曜

NHK将棋トーナメント観戦後ジェーと出社し、
パセオ7月号の追い込みとやり残しの実務処理。
ジェーは番犬と昼寝を担当。
早く終われば桃園緑道を散歩。
晩めしはタイムサービスの刺身とサッパリ系ちゃんこ鍋。

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2018年5月12日(土)その3222◆鬼の名曲

最終盤、まさかの鬼手筋「天使の跳躍」で快勝。
           
これで羽生竜王の二勝一敗となった将棋名人戦。
平成ベスト3に入るであろう激戦で、並べていて震えがきた。
フラメンコで云うなら、リカルド&チョコラーテの名盤に匹敵する名局。

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2018年5月12日(土)その3221◆人生の快感

まあ、多少は制約があったほうがもっと面白いなんてことも多々あるけど、
人間やりたいことをやりたいようにやるのが、そりゃ一番うれしく楽しい。

基本の大切さについては、踏み込み始めた瞬間にわかるから問題ない。
才能うんぬんについては、そりゃそういうのも確かにあるだろうけど、
だいたいどんなことでも好きで三十年くらいやり続ければ、
それ自体が〝楽しめる才能〟となるからこれも問題はない。

だから「石の上にも三年」ってのはちょっとインチキ臭くて、
歳をとって実は最終到達点なんか無いなんて事実に気づくと、
日々のプロセスそれ自体の快感を実感できるし、
余分なプレッシャーもなくなるから、腰を据えて楽しむことに
さらに集中できるようになる。

落語(歴57年)、読書(55年)、将棋(49年)、バッハ(48年)、
パコ・デ・ルシア(46年)と趣味の自歴をふり返れば、
月刊パセオフラメンコ(35年)なんてまだまだ新入りヒヨッ子と分かる。
義務でも求道でもない、楽しみの伸びしろがビューンと視えてくるが、
こうした瞬間に唐突にサボることにもまた格別の快感がある。

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2018年5月11日(金)その3220◆誌上個展

「生命力」「美しさ」「深み、もしくは重み」。
このうちどれかひとつ強烈に突出するもの、
あるいはこのうち二つ以上を充たすもの。
それが現パセオフラメンコ編集部の写真選出基準。
パッと見だけじゃなく、幾度も観返したくなる写真。
写真だけじゃなく、ライヴや文章も
そこらへんに着目していることに改めて気づく。
AI革命を目前とする、年寄りならではの暴走である。

秋のスペイン国立バレエ来日公演のオフィシャル・カメラマンが
写真家・大森有起に決まった。
それを伝えるついでの雑談で、パセオ2019年新年号の目玉企画が決まった。
『大森有起の誌上個展』がそれで内容は大森に一任、
通常より16ページ増やしてこれに対応する。
彼がキャッチするフラメンコの躍動感には突出する美しさがある。
やりたいことを存分にやってもらいたい。
おかげで正月の楽しみが増えたわ。

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2018年5月9日(水)その3219◆フラメンコ上達法

フラメンコ上達法。
    
① パセオ熟読
② 七転八倒
③ 下記熟読

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2018年5月8日(火)その3218◆60になったら

 私が50歳になった十年前、60になったら自分のわがままだけで舞台をやろうと決めました。好きなフラメンコは?と考えたら、生き方も含め尊敬しているのがエンリケ坂井さんと三澤勝弘さんだと気づきました。お二人に「60歳になったらご一緒に舞台お願いできますか?」と尋ねるとお二人の答えは
「生きてるかなあ(笑)」    
 そして昨年60歳を目前にエンリケさんにもう一度フラメンコ(カンテ)を習うことにしました。フラメンコ歴45年の還暦、それでもまだまだ知らないことだらけということに気づき、お二人との還暦記念の舞台を私の新たな出発点と決めました・・      
 そんな眞澄さんの話を仲間内の呑み会で聴いた。シギリージャを踊りそして歌う『シギリージャ特集』だという。そりゃ凄いな、ぜひパセオライヴでやってよと、その場で話がまとまった。
「人間復活って云ったら大げさだけど、フラメンコの原点はそこじゃないのか、もともと自分の中に備わっている力をまずは思い出すことからフラメンコは始まるのじゃないかって」    
 AI時代の到来に想いを巡らすとき、そのアンチテーゼとして浮かび上がるキーマンこそが鈴木眞澄である。あるがままの自分をシンプルに見極め、大切なことだけを一生懸けてじっくり磨いてゆく。それが鈴木眞澄のフラメンコ道であり、すでに三十余年、そんな彼女の生きざま人間性に全幅の信頼を置き続ける私は、改めてライヴの抱負を尋ねる。
「素晴らしいアーティストがずらり並ぶパセオライヴですけど、私は敢えて鈴木眞澄発表会です。
     (月刊パセオフラメンコ5月号より~小山雄二)

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2018年5月10日(木)20時
パセオフラメンコライヴVol.88
鈴木眞澄ソロライヴ
鈴木眞澄(バイレ/カンテ)
エンリケ坂井(ギター/カンテ)
三枝雄輔(パルマ)
三枝麻衣(パルマ)
鈴木英夫(特別出演)

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2018年5月6日(日)その3218◆犬も歩けば

来年の話をすると鬼が笑うが、
再来年の話なら福が訪れるという。(うそ)
昨日今日で、そういうパセオ新連載の万歳プロジェクトが決まり、
今月末にはその準備が勢いよくスタートする。
しくじりも多いが、動いてナンボだと毎日想う。

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2018年5月5日(土)その3219◆学習とは

連発する北朝鮮の〝鬼手〟には後のない凄味とユーモア(卓球とか)がある。
獰猛で小狡いアメリカの次の一手は?
韓国は朱子学の腹黒いハラを決め、中国は静かに〝漁夫の利〟を狙う。
そしてロシアは?
丁半博打で云うなら日本は〝ケン(じっと様子見)〟に徹すべき時期・・・
みたいな実践的授業だったら、〝人類の業〟についてもう一度中学で学んで、
大人の世界でちっとは改善したい。

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2018年5月4日(金)その3218◆棲み分け

十代半ばから二十代後半までは主に勝負師系、
それ以降は主にフラメンコな人たちと親しくツルんできた。
彼ら同様、一般的な会社員としての経験は皆無であり、
うそ社長としての経験(38年)だけは売るほどある。

あぶれ者の宿命というか、ここらが私の欠陥の源だが、好きな仕事を続けるためには、
まるで不向きな社長業の道以外なかったこともまた現実だった。
まあしかし立場はどうあれ、好きな仕事で暮らしてゆくことは、
どんな時代・境遇にもカラっと明るく腹をくくって手間ヒマ惜しまず働き、
そんな積み上げのプロセスに米と充実と仲間と次なる希望を得ることであり、
いま流行の働き方改革の議論とはほとんど無縁のように感じる。

どのみち死ぬのだということも知らず、
〝楽すること〟ではなく〝楽しむこと〟に迷わず集中する
彼のシンプルな生態に触れてると、なおさらそう想える。
闘争ではなく労使双方「いかに棲み分けるか」の問題。

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2018年5月3日(木)その3217◆方程式

実は3・4・5の三連休を目論んでいたのだが、
昨年末からの仕事してえ病が猛威をふるい連チャン出社となった。
「そこに山があるから」。
いまはその感じがよくわかる。
「たいへん=面白い」という懸案の方程式も、
あともうちょいで解けるかもしれないという錯覚。
じじいの狂い咲きとはこのことかい。

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2018年5月3日(木)その3216◆あしたのハムレット

代々木カデーナか、
中野パセオ編集部か、
それとも家で留守番か?

明日金曜の勤務地を問われ、
ハムレット状態となるベテランプロ番犬。
さあジェー、明日はどっちだっ?!
          (〝あしたのジェー〟より)

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2018年5月2日(水)その3215◆追跡

「あんた刑事さんやろ。面子が足りんので、
 ちょっとだけマージャン付き合ってくれんか」

逃亡犯を追ってこの島に来た私は、そこで自分が刑事であることを知る。
情報収集を条件にマージャンに加わり、山の頂上の森に逃亡犯が潜むことを知る。
山頂には部屋の真ん中にある階段を登って行けば到達するのだという。
その階段は各階の民家を貫いており、島民たちの暮らしぶりが丸見えである。

ずいぶん昔に別れた最初の女房が知らない男とイチャついていたり、
いきなり後ろからキン〇マをつかむオバちゃんがいたり、
大広間の台所で肉まん作りを手伝わされたりで、当初の目的がぼやけてくる。

それでも何とか階段を登って行くと、天窓にぶつかる。
難なく開けて、首を出して周囲を見渡すと、話に聞いた森はそこになく、
閑散とした海水浴場が広がっている。
おでんの屋台を見つけ、旨そうなはんぺんとちくわぶとぬる燗を頼む。
とりあえず呑もうと思った瞬間、目が覚める。
久々の長夢は筒井康隆風であり、けっこう楽しめたが、
まったく意味は不明である。

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2018年5月1日(火)その3214◆邂逅

 

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フラメンコを愛し、
実際のフラメンコ界を知る者にとって、
このライヴの意味は強烈である。
参加者はすべて、フラメンコ史の生き証人となる。

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