フラメンコ超緩色系

月刊パセオフラメンコの社長ブログ

しゃちょ日記バックナンバー2019年7月

2019年07月01日 | しゃちょ日記

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2019年7月17日(水)その3550★孤高の新記録

「この調子だとフェイスブックの〝いいね〟ゼロも夢ではないですね」
編集部・井口がそう私を激賞する。
何日か続けて書いた「夢の通い路シリーズ~熟睡のための音楽CD」には、
前代未聞の閑古鳥ブログの可能性があると云う。
前人未到の孤高の新記録めざして、どうか思う存分、
ただご自分だけのために書き続けてください!
・・・はあ、そんならそこ(いいね→ゼロ)めざしてがんばりますわ(TT)

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つーことで、孤高の閑古鳥コーナーにお墨付きをもらった今晩は、
シャバダバ的なジャズ・スキャットで見事にハモるバッハ。
大学受験の翌日、ちょっと妖しい日払いバイトで
買ったレコードなので想い入れは深い。
当時興味を持ち始めたジャズとの相性もバッチリで、
さらにバッハに深入りする契機ともなった一枚。
時おりパセオでもかけるが、いま聴いてもクオリティは抜群。
美しいハーモニーのみならず、
世界中をほんわり優しくくるんでくれる包容力が心を軽くする。
きっといい夢みるわ。
そりゃたぶん前人未到の孤高のプーロ系だよ(汗)

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2019年7月16日(火)その3549★夢の通い路コンサート

二十代から四十代まで東京公演を追っかけた。
遠い昔のモーツァルトやベートーヴェンを想起させる
分かり易いピアノ・インプロヴィゼーション(完全即興)に惹かれ、
何を置いても飛んで行った。

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バッハも多数録音(特にチェンバロで弾いたゴルトベルク変奏曲がいい)
しているが、今晩の夢の通い路コンサートは
キース・ジャレットの代表作『ザ・ケルン・コンサート』(1975年/ECMレコード)。
全世界で400万枚!を売り、テレビCMにもよく使われたものだ。
あまりに好き過ぎて、プロモーター時代に主催したギター公演(北林隆さん)で、
ギターソロ編曲で弾いてもらった(ムチャぶり)こともある。(汗)

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2019年7月16日(火)その3548★ミューズの全権

夢の通い路、今晩のナビゲーターはジュリアン・ブリーム。
来日公演(日比谷公会堂と郵便貯金ホール)を聴いたのは二十代前半。
一世を風靡した二十世紀のギター名人で、
その官能的な音色と奇抜で多彩なアイデアは、
今世紀にはちょっと見当たらない。

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しっかり聴くのは四十年ぶりとなる古典アルバムで、
大序曲(ジュリアーニ)とソナタ(ディアベリ)がお目当て。
一難去ってまた一難、早朝からハードな一日だったので
この後すぐに就寝だが、60分スリープをセットし、
懐かしい青春のロマンスが広がるのか、
それとも即爆睡一直線なのか、
親愛なるミューズにその全権を委ねよう。

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2019年7月15日(月)その3547★骨太カンフル

この秋のパセオフラメンコは骨太な読み物ラッシュ。
9月号から、パセオを初めてめくる方々のためのに
好感度ヴィジュアルを強化するので、それとのバランス上、
骨のある読み物をやってみたくなった。
反発も必至だろうが、だからこそ前向きな議論の契機となる。

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どれもフラメンコ界の厳しい現実を見据える未来構想なので、
読み応え以上の発見がある。
切実な問題に鋭く踏み込む内容なので、
業界全体が前進するための大きな刺激となってくれるはず。
すでに原稿は入手し、今日明日で編集整理の段取り。

10月号は、エンリケ坂井による『フラメンコ過去・現在・未来』の
初回『過去』で、12月号までの三回連載となる。
もう一本、全国のフラメンコチームを紹介する人気連載『バモス!』執筆の
白井盛雄による『フラメンコはどこから来てどこに行くのか』。
昨年暮れの2018マイベスト座談会から発展したまにさん渾身の力作だ。

11月号は、フラメンコ界に旋風に巻き起こすカサアルティスタ管理人・
西田昌市による『フラメンコの未来構想』。
これも6月号しゃちょ対談からの発展で、
デッドボール満載の昌ちゃんらしい前向きトルネードが現実的で逞しい。
もう一本は、エンリケ坂井の第二話『フラメンコの現在』

そして12月号は、エンリケ坂井の完結編『フラメンコの未来』。
師の考察には、多くのフラメンコ人が共有できる深い分析と矜持が提示される。
原稿を読み終えたとき、原稿用紙に思わず敬礼しちまった(←軍人かっ)。
この号は夏の協会新人公演特集(表紙とつれづれメンコと本文6頁)が
あるので論文はこれ一本のみ。

異なるベクトルの誠実な賢者勇者たちによる、
いずれ劣らぬ潔いフラメンコ界への提言が、
その未来を拓く実際的な契機となることを願いつつ、
これからシンプルな晩めしを喰う。

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2019年7月14日(日)その3546★ノーコスト・ハイリターン

この数年の終活でその八割あまりを整理したので、
ちっちゃな書斎の書棚に残るCDは僅か二千枚。
全体の半数はバッハ、次いで落語、以下モーツァルト、フラメンコ、
バロック、ジャズ、クラシックギター、西欧ロマン派、昭和歌謡と続く。
時代錯誤のおっさん趣味だが、棚を一新するには手遅れ過ぎる。

朝が早いので、ライヴや呑み会のない平和な夜は、
遅くも23時にはゴロンと転がり、枕元の再生機にスリープをかけ、
棚から選んできたCDを聴くのが、
残り少ない人生の最初の一日を締めくくる温泉気分。
きっとムダに忙しすぎた青春期の埋め合わせなのだろう。
好ましい音楽(落語含む)を味わい尽くす快感が、
人生における三つばかりの主要目的のひとつであることには、
昔も今も変わりはないようだ。

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あれこれイメージしながらCDを選ぶひと時が妙にうれしくて、
枕元に二・三枚持ち込むこともある。
時には半時間も費やす周到なスタンバイにも関わらず、
早けりゃ3分、決まって途中で寝落ちする。
いずれにしても朝の目覚めだけは上々で、
このノーコスト・ハイリターンな夢の通い路は、
佳き冥土の土産となりそうな気がしている。

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2019年7月13日(土)その3545★ノスタルジー症候群

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東京下町、懐かしい生家はほど近い。
昭和三十年代、栄光の都電25番線の終点「西荒川」。

大きくなったら都電の運転手、
ここらで育ったビンボー下町少年にとって、それは極めて自然な願いだ。
ご近所の仲よき人々が各々行きたい場所へと、自らの操縦で運ぶ。
なんてカッコいい仕事なんだろう、
少年たちはリアルな未来図をワクワク夢見る。
運転手がダメなら車掌さんでもいいしさ・・そうつぶやいたのは、
向かいの長屋に住む何ごとにも控えめなキミハル。
ゆーちゃんが運転でオレが車掌だ。

二十代半ば、場末のパブの専属ギタリスト時代、
都内に唯一残った都電荒川線の車内で運転手募集の告知を
見つけた時のバクバクするような動揺は忘れがたい。
あの時なぜ、幼児期からの夢を実現しようとしなかったのか?
・・それはいまだ自分自身に対する謎だ。

それでも好きなものはやっぱり好きで、用もないのに
年に何度か都電(早稲田⇔三ノ輪橋)に乗りに出かける。
運転席越しに眺める車窓の情景にふと、
いまの生業の過ぎ去りし日々が映り重なることもある。
好ましい人々が行きたい場所に行くのを手助けする
・・・おや、この点では案外似てるなと想う。

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2019年7月12日(金)その3544★練習通り

涙が止まらない。
村田諒太の鬼神の如きノックアウト勝利。
2Rラスト30秒は何故かパコのアルモライマが脳内にガンガン響いてた。
そうか、こっちも必死で応援してたんだな。
いいもの観せてもらったわあ。

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2019年7月12日(金)その3543★シビれるわあ

「人生が投影されるのがフラメンコ。
 その人がどう生きているのかがすべて表れる踊りだと思います......」

VOGUEに山口智子さんのこんなインタビューが載ってる。
彼女とその同世代にフラメンコ復活!の気運。

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2019年7月12日(金)その3542★給水地点

6週間でジャスト8キロ減量。
折り返し地点まであと2キロだ。
給水地点でビールと日本酒をグビグビ呑む代わりに
オレンジとトマトをガバガバ呑む。
やるじゃん俺、がおーーーっ!

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2019年7月10日(水)その3541★死ぬまで愛して

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「ずっとフラメンコ続けてね」
「ええ、もちろんです」

二十年以上も昔、フラメンコ公演の劇場で初対面となった女優の山口智子さん。
ロビーのパセオブースにやって来た山口さんに、ご活躍拝見してます、
はいこれプレゼント!とパセオ最新号を手渡すと、
お返しにその場で即席サイン会を引き受けてくれた。
ずいぶんと歳下なのに、好ましい自然体の貫禄が印象的だった。

山口さんはアントニオ・ガデスに並ぶ日本のフラメンコ人口増の立役者である。
フラメンコを踊るこの好感度ナンバーワン女優の影響で、
センスある女性たちの多くはフラメンコ教室に殺到し、
フラメンコは当時の「ケイコとマナブ」人気習い事トップに躍り出たのである。

つい最近、そんな山口智子さんがバイレ練習生現役中であることを伝え聞いた。
やはり自然体はうそをつかない。
いまもあの口約束がイキていることにうれしさがこみ上げる。
「死に際のフラメンコが一番いい!」と佐藤浩希は呑み屋で叫んだが、
死ぬまで愛してナンボのフラメンコなのである。

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2019年7月10日(水)その3540★永続の輝き

今井翼さんのパセオ連載では、オフィスにたいへんお世話になった。
なくなるまで永続した情熱と決断・行動力には頭が下がる。
ジャニーさん永眠。おつかれさまでした。

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2019年7月10日(水)その3539★脱・汚れた天使

「汚れた天使」というのが若い頃からの私のイメージ形容詞だ。
どんな悪さをしても決して清純なイメージは崩れない、
そういう根っ子からの品の良さに、誰からともなく(主に私の主張で)
キャッチフレーズ化したものである。

46年つづく母校(小松川高校)近くのちゃんこ屋の定例同窓呑み会で、
ゲストの美人ちゃんを遠回しに口説く私に、となりのヒデオが云った。
「汚れた天使・・んー、最近違うな、気さくな悪魔だ」

なんちゅうこと云うねん(汗)
お、おい、二年間も同級だった現在64歳の松原秀雄くん、
今すぐ悔い改めなさい、すでに君は包囲されている、
無駄な抵抗はやめて出てきなさい、
君のお母上はここで泣いておられるぞおっ!!!
間髪入れずヒデオは云った。
「何云ってんだおめえ、こないだおふくろの葬式に来てたじゃねーか」

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(↑)何年か前の金沢旅行。向かって右から二番目の貴公子風がトムワルーズ。
   中央となりのチンピラ風(墨田区在住・優良会社社長)がヒデオ。

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2019年7月9日(火)その3538★普遍ということ

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執拗なまでのボディブロウ。
カズオ・イシグロもしんどいが、
乙川を読み切るのは毎度結構しんどい。

乙川優三郎『ロゴスの市』(徳間文庫)。
人類が共有するテーマに、この上ない根気と精度で踏み込んだ。
英訳者はこれまでにない充実を味わうことだろう。
いよいよ世界に羽ばたく予感。

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2019年7月8日(月)その3537★鈴木千琴ソロライヴ

おう、もう113回目なのか。
ソロライヴという性質上マンネリ感がないので、
パセオのプレ記事・レビュー記事を含め制作側も毎度大いに緊張するし、
興奮を冷ます打ち上げでは勢いガンガン呑む。
どれだけ数をやっても慣れることがないのは、毎回毎回が初回だからだろう。
てなわけで、今週木曜はパセオ虎の穴ライヴ。

昨年の岡田昌己公演でひと皮もふた皮もむけた感のある鈴木千琴
(2005年新人公演奨励賞)の初のソロライヴである。
座席予約はソールドアウト寸前、否応なく気合いの入ったライヴが期待できる。
美しい安定感の格調高きバイレは母親(曾我辺靖子=河上鈴子スペイン舞踊賞初代受賞者)
譲りだが、その一方、現代的なシャープな感性は黒光りするドスを呑んでいる。
今回なんとなく、捨て身の大化け!の予感。
パセオ忘備録執筆は編集部・井口由美子。

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パセオフラメンコライヴVol.113
鈴木千琴バイレソロライヴ
2019年7月11日(木)20時開演(19時半開場)
【会場】高円寺・エスペランサ
【料金】4,500円1ドリンク付
【要予約】昼☎03-3383-0246/夜☎03-3316-9493
     selva@tablaoesperanza.com

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2019年7月7日(日)その3535★年齢相応

歳を取るのに比例して、
生きてる人間と死んでる人間の区分けがボヤけてくる。
どちらであろうと会話を楽しむことは可能だし、
どの道短い命なら好きな人間(とか犬とか)とのふれあいに時を使いたい・・
年齢に応じたそういう心理的変化なのだろう。
まあ確かに後ろ向きかもしれないが、生きていようと死んでいようと、
好きな奴は好きなんだから、こればかりは仕方ねえわな。

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2019年7月7日(日)その3534★ナチュラルキラー細胞

「病院行く前に寄席に行きなさい」

創作落語の鬼才、三遊亭円丈はきっぱりこう云う。
がん予防の有力策にも挙げられる〝笑い〟。
笑いというのは、がん細胞を蹴散らすNK(ナチュラルキラー)細胞を
増やすのだという医療的見地だ。

まあそんなのはオマケに過ぎないが、保育園時代から
ラヂオの落語にかぶりついてた変態野郎の私なので、
笑いに重点を置かない暮らしはちょっとイメージしづらい。
真剣な議論の最中でも、笑いのツボの入り口を見つけると、
何をおいてもそっちを最優先してしまうタイプなので、
社会において名声を確立することは難しいが、
犬の世界においては絶大な人気を博している。

もっぱら江戸落語で育ったので、若い頃は上方落語が苦手だった。
そういう幼く閉じた偏見を、ちゃぶ台ごとひっくり返してくれたのが
関西のマエストロ桂枝雀だった。
あくなき挑戦と万人の心に響くアルテの数々・・・
枝雀師匠はまさしく落語界のパコ・デ・ルシアなのである。

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2019年7月6日(土)その3533★ダボハゼの挫折

日曜午前のNHK将棋を観戦し、
月曜晩おとなり大吉で酒の肴に読売竜王戦の一週間分の
熱戦棋譜を小一時間眺めるのがボケ防止のルーティン。

話題の藤井七段のみならず、まー後からあとから、
やたら強えーのが出てくるのが将棋界で、
半世紀前のプロテスト失格がラッキーにも想えてくる。
鬼のように強い連中相手に勝ち続ける苦難に比べれば、
出版世界は険しくも貧しくも平和な楽園なのである。
修業仲間の三割はプロ入りし、落ちた者は東大に進み、
ひとり私だけが路頭に迷った。
当時の私は、人食い鮫の群れに誤って紛れ込んだダボハゼだった。

驚異のAIは将棋界にも浸透し、四百年間の切磋琢磨の伝統は、
過激な革新を目の当たりにして戸惑いを隠せない。
幕末の天野宗歩、昭和の升田幸三、大山康晴、羽生善治ら大天才を輩出しつつ、
八割方構築できたつもりの将棋体系も、実は二割程度の発掘に過ぎなかった。
将棋界は一般社会に先んじてAIの洗礼を受けている状況であり、
やがては確実に私たちの番がやってくる。
未知なる変化に絶望し閉じこもるか、
それとも新たな希望と捉えて再び踏み出すかで、
良くも悪くも人の真価や未来は定まってゆくのだと想う。

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(↑)勘違いと挫折の反動からギターとバイトと女に走り出す十七歳ダボハゼ野郎。
 この段階では、それもまた勘違いであることに気づいてない。

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2019年7月5日(金)その3532★純粋正統バッハ

ひゃあ、やってくれるわあ(汗)

編集部井口がネットで音源を購入したというので早速試聴。
無伴奏チェロを無伴奏ヴァイオリンで弾く・・・あわわ。
この手のキワモノ企画は九割方トホホな結果に終わるものだが、
さすがにそこはポッジャー、ヴァイオリンで弾くことの必然性は歓びに充ちている。
精緻な野趣にはいっそうの磨きがかかり、
重箱の隅をほじくりたい素人評論家(←オレだよ俺)もこれにはお手上げだろう。

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フラメンコで云うなら、ポッジャーは極上プーロ派。
十年ほど前に彼女のバッハを、錦糸町すみだトリフォニーで聴いた。
当時の楽器で当時の演奏習慣に従って弾くのが基本なのだが、
そのもぎたてフルーツのような瑞々しい感性は、
現代ならではのインスピレーションに充ちあふれている。
つまり純粋正統バッハ。
過去から未来を展望する革新、歓喜と充実のいま現在。
まるで先週のエンリケ坂井ギターライヴみたい。

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2019年7月4日(木)その35★イメージ療法

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各種修羅場をどうやら乗り越え、少し気分がたるんじまったようで、
ゆるんだネジを巻き直し、今日からもりもり追い込み始める。
減量も浮いたり沈んだりしながら、
毎日100g減のペースで深く静かに進行中。
ご近所中国人先生の浪越流指圧も効いてるようで、足腰の痛みは六割ほど和らいだ。
オーバーホールしながら前に進むコツも少しずつ分かってきた。
ジェーに引っぱられながらお気に入りの散歩コースを闊歩した
あの頃をイメージしながら、ゆるゆるとこの秋の復調をめざす。

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2019年7月3日(水)その3531★鳴神ワールド

呑み会が立て混んだので、火水木金と酒を抜く。
アル中は回避し、今日も安らかな気分でサクサク仕事をしていると、
ケータイが不気味に鳴り響き、立て続けに二件、
月末のおぢさんだらけの呑み会(平井と池袋)が決まった。うわっ(汗)

呑み会は生業と同じくらい好きだが、寄る年波でどちらも疲れる。
てなわけで早上がりの晩は、程よく心身をほぐしてくれる音楽・読書の出番となる。
きのう読み始めた鳴神響一さんの新刊を今しがた読み終える。
この売れっ子作家の現役シリーズ物は『脳科学捜査官 真田夏希』
『多田文治郎 推理帖』『宮沢賢治 謎ニモマケズ』の順に好きなのだが、
今日はそのドン尻『おいらん若君 徳川竜之進』の第四巻。

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前巻あたりから奇抜な設定にすっかり馴染んで急速に近親感を覚え始めたのだが、
因縁まみれで急転直下の今巻は切れ味鋭いピンチの連続で、
若君を助けることも出来ないがのんびり風呂に入ってる場合でもない。
だが、ラストページには非情にも「つづく」とあり、
さらに追い打ちをかけるかのように「次巻最終回」とある。
えっえーーーーそりゃねーよ、
老い先短い年寄りの楽しみを奪っちゃいけねーよ鳴神先生!と叫んだ瞬間、
すでにお風呂はぬるま水になっちゃってる頃だと気づく。

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2019年7月2日(火)その3530★日本一周・無免許運転

生涯縁のないものと決めつけていた日記をSNSで書き始めたのが五十過ぎ。
雑用と営業と資金繰りに明け暮れる社長歴25年だったから、
書くのはからきしダメで、当初は三行埋めるのに半日費やした。

ある時、カッコつけずに毎日呑み屋で喋ってることを
まんま書きゃいいんだってことに気づいたら、
書くスピードがなんと100倍になった。
例えば800字程度なら、10分足らずでスケッチ風に書き上げ、
直後の小一時間でふだん喋ってる口調に駄文を整え一丁上がり。

日記を始める直接のきっかけは、あの頃の編集部の悪夢的状況だった。
外注原稿の大胆な締切破りが全体の七割を占め、
その約束不履行がスタッフの心をじわじわと蝕んでゆく事態に、
よっしゃあ、じゃあ近いうちにこのオレ様が全部書いたろーじゃねーのと
意気巻いたのがその犯行動機である。

とうとうカンニン袋の緒が切れて締切破りの確信犯をすべて出禁にしたら、
自分で書かなきゃならんページが毎号20頁ほどに膨れた。
例えて云うなら、日本一周・無免許運転の感触に近い。
一刻も早く初心者マークをつけて走ることを熱望した、
あの波乱と不安の日々がなぜだかとっても懐かしい。 

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  写真/苦み走ったあの頃のトムクルーズ(撮影/沖仁)

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2019年7月2日(火)その3529★虎の穴・超ソフトヴァージョン

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(撮影/井口由美子)

プーロフラメンコの虎の穴(スタジオカスコーロ)に通うのは
ちょっと気後れする心優しいタイプのアフィシオナードたちが集う
傾向の気さくな本格ホンド講座。
アウェイ感は最初だけで、いつの間にやらマエストロの深く柔らかな語り口に没入。
プロアマ問わず、奥の細道を垣間見る快感・余韻・蓄積!

★月刊パセオフラメンコ主催/フラメンコ奥の細道
対象◆初級者からプロまで、バイレ・カンテ・ギター・観る聴く専門を問いません。
講師◆エンリケ坂井(カンテ/ギター)
日時◆2019年7月19日(金)19時30分~21時(19時開場)
受講料◆90分/3,000円(当日受付にてお支払いください)
備考◆独習のための録音可です!
会場◆スタジオ・アルソル 東京都中野区中野3-3-6 セルバビル1F
  (丸の内線「東高円寺」徒歩6分、JR・東西線「中野駅」徒歩10分)
☆予約受付中、お早目! お電話、メールにて受け付けております。
 ☎03-6382-4611 paseshop@paseo-flamenco.com

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2019年7月2日(火)その3528★立川フラメンコ

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パセオ7/20発売号は立川フラメンコに注目。
その運営スタッフでもあり、本誌コラム「踊る喋り屋」を担当する
凌木智里(=アントニオしの木)が柔らかシャープにこの怪物イベントを紹介分析する。
しのの考察は「地元フラメンコ」発展のバイブル的存在となるだろう。

萩原淳子に続く『だからスペインで暮らす②』はヘレス在住の小里彩
(カンタオーラ/ピアニスタ)←今枝友加とエンリケ坂井のイチ押し推薦)登場。
な、なるほどそーゆーことか!の連続で深く一気に読ませる本格派。
善は急げで即次号からの連載(ヘレスより~一期一会)を決めた。

巻頭モメントは心震わすマリア・パヘスの白鳥(北澤壯太撮影)。
手元に置いておきたいヴィジュアルフラメンコの究極。
ホルヘ・パルドとエンリケ坂井がカンテの巨匠ガブリエル・モレーノを追悼。
東敬子と飯々谷守康(楽譜)による「貴方の知らないルンバの世界」。
ルンバ300%アップを保証する魔法の極意。
プーロフラメンコ最後の巨匠②はアントニオ・マイレーナ。
プロの自主練は土井まさり、エッセイ冷や汗は阿部碧里が登場。

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2019年7月1日(月)その3527★目力頼り

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早いもんであれから半年、ずっと忙しかったのが幸いだった。
先に死んじまったが、ジェーはおれの生まれ代わりだったんじゃねーかと
想うこともある。あるいは逆かもしれないが。
共に内側はスカスカなので、目力頼りの世渡り。

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2019年7月1日(月)その3526★漱石とグールド

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古今東西を見渡しても、漱石の芸術論(草枕)を超えるものは稀だろう。
宇宙に羽ばたく知的アイドル、グレン・グールドがこの『草枕』を愛読した理由も、
彼のバッハやモーツァルトを聴けば自ずと視えてくる。

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慶応3年(1876年)日本に生まれた天才作家は、時と地理を超え、
1932年カナダに生まれた天才ピアニストにファンタスティックな霊感を与えた。
永きを生きる古典には、おいしい湧き水のように愛され続ける理由がある。

有名なあの冒頭とラストシーンには、技術偏重の現代が見失いがちな
人類のシンプルな普遍、あるいはAIが最も到達し辛い領域がくっきり視える。
懲りずに失敗を続ける人間(←おれだよ俺)にさえ深い恩赦を与える
豊かなインスピレーションが、さらに失敗を続けるための勇気を与える。

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しゃちょ日記バックナンバー2019年6月

2019年06月01日 | しゃちょ日記

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2019年6月30日(日)その3525★ふれあい設計図

酒とバッハにゃ金の糸目はつけねえ。

そーゆーヘンタイ風江戸っ子気質の功罪はほぼ半ば。
病んだクレームがもれなくセットの出版世界だから、
気晴らしの技術は案外と重要。
相変わらずバッハの毎日だが、酒は三日にいっぺんのペースが定着。
呑まない日は身体が楽だし、呑む日は心が楽しい。
酒が減った分だけ体重も減ったが、
熟睡とヘンタイ系バッハを聴く時間が増えた。

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グレン・グールド奏でるバッハ『フランス組曲』は
リリース以来四十四年の愛聴盤。
互いの自主性と協働性を織り成す右手左手の対位法二声が、
生命そのものをスリリングに謳歌する癒し。
まるで人と人とのふれあい設計図みたい。

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2019年6月29日(土)その3524★編集長リクエスト

六回分、無事到着!

大和田いずみ画伯のパセオ連載『フラメンコの泉』の
第二期画稿(2019年10月号~2020年3月号)が届いた。
初回群よりいっそうパワーアップされているのがうれしい。
さらに画伯は、来年新年号の表紙絵(三回目)も快諾くださった。
今回のみ編集長リクエストで、画題は『セビジャーナス』!
なんだかワクワクするよな。
次回個展でもイチバンにソールドアウト!を今から予言しておこう。
それにしても画伯のこの鹿(↓)イカすわ。

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2019年6月28日(金)その3523★悲しげに遠のく

久々の二日酔いも何のその。
今宵はパセオの新年度会(5月決算なので)、
美女二名とご近所超高級激安イタリアンで暴れ喰いである。
ああ、減量の二文字が哀しげに遠のいてゆく・・・

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2019年6月28日(金)その3522★魂の骨格

昨晩。感無量のエンリケライヴ。
〝魂の骨格〟の如き深くクリアな響きに、
まるでバッハを聴くような錯覚が生じ、
あの超絶タンギージョが途中からシャコンヌに聞こえた。
うれしすぎで久々の深酒。

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2019年6月27日(木)その3521★広重

国士無双テンパイまであと一枚。
久々に雀荘の夢。
だが、あと一枚がなかなか来ない。
最後の山にかかり、よし来たテンパイ!と
静かに顔を上げると誰もいない。
表に出ると雪が降っている。
遠くに見えるおでんの屋台に向かう・・・

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2019年6月26日(水)その3520★プーロ日和

明晩はプーロフラメンコの頂点、エンリケ坂井のパセオライヴ。
エスペランサ二階最前列で、
西田昌市氏、白井盛雄氏(パセオ忘備録執筆)らと聴く。
今日も酒抜きで万全の体調を整える。

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 エンリケ坂井『フラメンコの深い炎』パセオ通販で絶賛発売中!

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2019年6月25日(火)その3519★暮らしの知恵

忘れるころに読み直す
田口久人さんの暮らしの知恵

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お金も時間もかからない本音磨き
ただ暮らしや仕事の習慣に組み込むだけの豊かな知恵

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2019年6月25日(火)その3518★目力

『立川フラメンコ/凌木智里』と
『だからスペインで暮らす/小里彩』の二大特集。
本日パセオ8月号(7/20発売)の印刷入校完了。
これをもって後戻りできない。

間髪入れず午後より9月号の追い込みに入る。
ハッと息を呑むようなヴィジュアル強化と、
有益で濃密な文面の、両者のバランスに力を注ぐ誌面構成。
当たる当たらないは別として、
万年空振り編集長の豪快フルスイングを見よっ!

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(↑)ハッと息を呑むような筆者ヴィジュアルをアップしようと探しまくったが
 該当写真が無いため筆者が最も若く聡明だった頃の一枚をセレクト。

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2019年6月24日(月)その3516★大吉の呼び込み方

月曜晩の定番はおとなり大吉・独り呑み会。
正義の怪人・松榮祐司大将(←手相観の達人)とブラック京子ちゃん
(〝相棒〟熱烈愛好会会長)の強烈無比なツッコミは、私にとって酸素に近い。
休息日は固定できないので、こちらで一週間のリズムをキープする。

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大吉提供の新聞将棋欄切り抜きを肴に、
しがらみのない絶対世界に没入する真空的一時間。
詰め将棋もばかすか解く。
そのあとゲスト乱入で小一時間過ごすこともあり、
本日ゲストは近ごろやたら頼りになる編集部相棒・テレサ井口。

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2019年6月23日(日)その3515★心意気

緊急情報!
いま知った、われらがタカミツ、カラオケバトル(テレ東)に出演。
まだ間に合うぞお!!!

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結果はご覧のとーり。
機械に点数を出させるカラオケコンテストで
フラメンコの歌手が勝てるわけもない。
それを承知で出場するタカミツのハンパじゃねー心意気。
カンテフラメンコ普及への絶大なる貢献、あっぱれタカミツ!
おれも(あたしも)フラメンコやってみようかなと
刷り込まれた方が少なくとも十万人はいるな。

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2019年6月23日(日)その3514★朝の娯楽

ひと勝負したい9月号の入稿ラッシュなので、
NHK将棋はあきらめ夕方までパセオ。
娯楽となった朝の体重測定も、もうちょいで7キロ減。
これからバナナ・トマト・ヨーグルト・牛乳・はち蜜の定番朝めし。
晩めしはちゃんこ鍋だよ、ごっつぁんです!

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2019年6月22日(土)その3513★鬼才発見!

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人生を豊かにしてくれる写真の数々。

気になって撮影者を調べてみると、なんと四十年前からの旧友だった。
イタリア旅行の折の撮影だとFBに載っている。
すぐさまスペイン旅行の写真があるなら見せてほしいとメールすると、
「ごぶさたです、でもあいにくスペインには行ってないんだ」

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撮影者は宮原一浩さん。
クラシックギターの腕前はプロ並みで、
本業はギタリスト泣かせの腱鞘炎の治療でも定評ある鍼灸師である。

じゃあ、この先スペインに行く機会があったら、
パセオで写真連載を検討したいので撮影よろしく頼むと、
ずいぶん気の長いメールを打った。
色彩と視点に特徴のある懐かしい浪漫性と歌心に、
私の心はイチコロだった。
イタリアを旅した写真を幾つかアップするが、
彼のスペイン版を本誌に連載することは、
パセオ編集長の見果てぬ夢となった。

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2019年6月22日(土)その3512★バカのひとつ覚え

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「フラメンコなんて習っちゃダメ!」
 そういう世の風潮を180度変化させたのが
 1986年アントニオ・ガデス舞踊団初来日公演。
「フラメンコいいわよ、習ったら?」と、
 知性感性に優れる世のお母さま方はそう改心された。 
 あれから33年、ガデスの勇姿を改めて見つめる。

「ずっと続けること」

 パセオに対してはこのひと言のみを残してくれた。
 バカのひとつ覚えで、その約束だけを守っている。
 巻頭写真新連載『Moment』その初回は、迷わずガデスでがす。

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2019年6月21日(金)その3511★ただそれだけで

お客様は神様ではない。

売り手と買い手は、どちらの立場であっても、
互いにギブ&テイクの一期一会のパートナーだと私は想う。
こうしたシンプルな合理が普通に浸透するだけで、
誰もが格段と暮らしやすい世の中になるのになあ。

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2019年6月20日(木)その3510★万全の準備

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プーロフラメンコが日本人に宿る奇跡。
来週はこのライヴに集中。
ギター愛好歴五十年、パセオ発行歴とエンリケ坂井崇拝歴三十五年の経験値から、
このライヴが凄いことになることは、あらかじめわかっている。
あとはそれを受けとめる自分の力量次第。
つまり問われるのは私自身。
体調をベストに整えるべく、この先一週間、酒は一晩のみ。
年に一度だけ、パセオライヴ主催者の特権を行使し、
最良のギター音響を享受できる二階席最前列に陣取る。

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2019年6月20日(木)その3509★あわわ

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きのうの華麗なるドンチャン騒ぎ。
敬称略で写真左から、森田志保、西田昌市、トムクルーズ、鈴木眞澄、平富恵、
鈴木敬子、エンリケ坂井、入交恒子、佐藤浩希、大沼由紀(撮影/井口由美子)。
会場は中野随一、二百名収容の超人気呑み屋。
勘定は太っ腹の昌ちゃん持ちなので、経費ゼロで取材(パセオ9月号)出来た。
ばらばらに現地集合だったのだが、みなさん店員さんに予約名を口にする前に
「フラメンコは一番奥の座敷です」といきなり案内されたという。
皆様ふだんから、どんなけ凄えオーラ出してんねん。

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2019年6月20日(木)その3508★予定調和はめざさない

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云いたいことは云い放題。
予定調和をめざさない、畏ろしい顔ぶれの初呑み会。
まさかの二次会も大盛り上がりで、ただいま帰宅。
いやはや、フラメンコはほんと凄えわ。
誰からともなく次回開催決定(汗)

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2019年6月19日(水)その3507★デブか色男か?

先ほどパセオ2021年3月号までの編集プログラムの骨格を暫定。
何が余分で、何が足りないか? それを見極めるのが今月のテーマ。
そこで己を鑑みるに、
余計なのは油ギッシュな贅肉で、足りないのは金と力である。

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2019年6月18日(火)その3506★遠足気分

ひと月ぶりの家呑み。
硝子戸を全開に、春の名残り。
雑念さえもストップモーション。

エンリケ坂井、佐藤浩希、大沼由紀、森田志保、入交恒子、鈴木眞澄、
平富恵、鈴木敬子、西田昌市、そして編集部井口と私。
ひょうたんからコマ的に決まった明日の呑み会。

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2019年6月13日(木)その3505★消滅の恐れ

朝計ると、三週間前より6キロ減ってる。
どーりで腰が軽いはずだ。
だが、このペースで減らしていくと
一年後にはマイナスしてしまう恐れがあるので油断は禁物である。

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2019年6月13日(木)その3504★今さら聴けないフラメンコの常識

『フラメンコって何?』

パセオ4月号からスタートした志風恭子の連載。
志風はセビージャ大学フラメンコ学科博士行程専攻、
在西三十余年のジャーナリストである。
〝今さら聴けないフラメンコの常識〟について、
かゆいところに手が届くような、 めっちゃ分かり易い突っ込みがうれしい。

4月号「①フラメンコって何?
5月号「②フラメンコの語源」
6月号「③フラメンコができるまで」
7月号「④ヒターノって?」
8月号「⑤駆け足でたどるフラメンコの歴史」
9月号「⑥カルメンとフラメンコ」
10月号「⑦フラメンコの故郷」
11月号「⑧歌と踊りとギター」

高名な舞踊手たちから、 あの読み物続けてねと云われたりもするが、
実際イチバン助かっているのは、 何でも知ってるような顔して
実は何も知らないこのオレである。
ケンカしいしい進めた甲斐があったよなあ志風。

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2019年6月13日(木)その3503★正月準備

8月号★立川フラメンコ
9月号★アントニオ・ナハーロ
10月号★ウトレーラのフラメンコ祭(アントニオ・ぺレス撮影)
11月号★三枝雄輔(新年号から新連載/北澤壯太撮影)
12月号★夏の協会新人公演(大森有起撮影)
新年号★大和田いずみ画伯~シリーズⅢ

半年先までのパセオフラメンコ表紙が決まった。
ここしばらく新連載ラッシュだが、 10月号あたりで一段落の見込み。
新芽がすくすく伸びる様子が何より楽しい。

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2019年6月10日(月)その3502★縁起コース

きのうは重要な打ち合わせ(パセオ編集室)と呑み会(おとなり大吉)。
重たいテーマに明るい結論。
なんと云ーか、会心のチームワークだったな。 このコース縁起よし!

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2019年6月7日(金)その3501★やせ甲斐

雨の中、午後から各種雑用で都内を掛けめぐる。
一日十件、二十代・三十代の外回りコテコテ営業の感触が甦るが、
あと十キロ減らせばもっと楽しく回れそう。

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2019年6月6日(木)その3500★健康ブーム

この二週間で5キロばかり軽くなり、 痛かった腰が少し楽になってきた。
酒を三割程度に減らしたことで、 野菜や果物の旨味がわかってきた。
夜中に起きなくなってきた。
 四十数年ぶりの暮らしの変化が妙に新鮮。

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2019年6月5日(水)その3499★名盤立体評

東敬子(フラメンコジャーナリスト)
中谷伸一(フリーライター)
濱田滋郎(一般社団法人日本フラメンコ協会会長)
原善伸(洗足音楽大学ギター科教授)
大沼由紀(バイラオーラ)
川島桂子(カンタオーラ)
今枝友加(カンタオーラ/バイラオーラ)
佐藤浩希(演出家/バイラオール) 

錚々たるメンバーだが、一体こりゃ何の一覧表なのか?
あっと驚くパセオフラメンコ7月号特集!

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2019年6月4日(火)その3498★編集会議

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タテ軸とヨコ軸のバランス・相性チェック。
どうしてもタテ長になるパセオ編集会議。
見渡す限り愛着のある1ページ1ページ。

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2019年6月3日(月)その3497★忙中閑有

修羅場クリアのご褒美として、しばらくは趣味の酒減生活。
おまけは十日ほどで4キロの減量。
ただし体内のアルコール濃度を急減させるのは危険なので、
今宵はおとなり大吉で適度に補給の段取り。

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2019年6月2日(日)その3496★スーパー三日坊主

銀シャリは一日一食、酒は週2回。
とりあえずそーゆー暮らしに切り替えて十日あまり。
スーパー三日坊主の汚名返上は近い!のか?

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コメント

しゃちょ日記バックナンバー2019年5月

2019年05月01日 | しゃちょ日記

 

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2019年5月31日(金)その3495★相互平和

「亭主元気で留守がいい」
これは相互平和の理念だが、連れ合いが今日帰国するという。
一方で酒断ちは三日目を楽勝でクリア、 ついでに3キロ減ったのにゃ驚いた。

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2019年5月30日(木)その3494★文才

風呂あがりに原稿を書いてたら、
あまりにくだらねえ内容にウトウトして、 そのまま寝落ち。
睡眠効果バツグンの文才によって、 酒断ち二日目、難なくクリア。

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2019年5月29日(水)その3493★酒断ち初日

スッキリとした朝の目覚めの感触、
ってほどではないにせよ、
酒断ち初日は無難にクリア。

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2019年5月28日火)その3492★大名気分

次々と懸案事項が片づいて、 束の間の大名気分。
勢い余って、今日から五日間の酒断ち。
十年ぶりの快挙成るか?

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2019年5月27日(月)その3491★予想的中率100%

6/27(木)のパセオライヴはきっと凄いことになるよ。
終演後はCDの即売サイン会。 ゲストバイレに佐藤佑子さんの可能性もあり!

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2019年5月23日(木)その3490★森田ワールド

さっさと仕事を片づけ、 今宵は森田ワールドにどっぷり浸かろう

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2019年5月23日(木)その3489★やもめ暮らし二日目

やもめ暮らし二日目。 朝も早よから裏のスーパーで
俺様好みの食材をどっさり買い込んだものの、
 呑み会続きで一体いつ作って喰えとゆーのか。

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2019年5月22日(水)その3488★やもめ暮らし一日目

連れ合いのスペイン行きで、
この一週間ほど朝のルーティンに洗濯が加わる。
昔から洗濯ものを干すのが好きで、
かなり独創的な干し方を好む。
センタクの自由とはこのことである。

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2019年5月18日(土)その3487★島国根性

「島国だけに、普遍性への憧れが強いのである」
  (司馬遼太郎『この国のかたち(三)』)より

日本の古典アートに強い愛着を感じながらも、
ほぼ盲目的にバッハやサルトルやフラメンコに のめり込んだ青春時代の傾倒が、
司馬さんのひと言で腑に落ちる。
やれやれ、ほぼそのまま半世紀を過ごしたことに苦笑。

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2019年5月17日(金)その3486★大和田いずみ『祈り』

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20日発売のパセオフラメンコ最新号。
表紙絵は大人気の大和田いずみ画伯。
先月の東京・銀座の個展では、私の予言通り、
いちばん最初に売れてしまった深い味わいのフラメンコ絵画である。
右手右指の表情は、バイレをよく知る者でなくては決して描けない
画伯ならではの新境地!

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2019年5月16日(木)その3485★筆者近影

筆者近影。

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2019年5月14日(火)その348★森田志保ソロライヴ

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今月は強いライヴがもう一本。
至近距離で観る森田志保。
感性を研ぎ澄ます、透明にして濃厚な時。

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2019年5月12日(日)その3484★三度目

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忙中閑アリ。
全六巻、三十代・四十代につづき再々読中。
素直に読んでた若い頃とは、ずいぶんと印象が異なることに驚く。
つまりヒネた爺になったということなのね。
司馬さんの分析・推理に鍛えられた結果とも云えるか。
 それにしても古典は常に新鮮で頼りになる。

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2019年5月10日(金)その3483★ボケの効用

人と張り合うことは元気があっていいことかもしれないが、
歳を喰ってボケてくると活かし合うことの楽しさもわかってくる。

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2019年5月10日(金)その3482★メッシュ

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美人カリスマ美容師ナナちゃんに、
残り少ない髪を染めメッシュを入れてもらったら、
だんだんとジェーに似てきた。
写真は筆者近影。

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2019年5月9日(木)その3481★自戒

いまの自分に負い目があるから、過去の自慢話に走る。
これが老いの現実だ。
老いも若きもじっくり前に進んだらよろし。

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2019年5月8日(水)その3480★だからスペインで暮らす

それにしても深く潜ろうとすればするほど、 フラメンコは底なし沼であった。
どこが違うのだろう。
彼等ヒターノに、アンダルシア人に在って私に無いものは何なのだろう。
あのエネルギッシュさはやはり浴びる太陽の量が決定的に違うからかしら。
理科で習った日向と日陰の植物の育ち方の違いを思い浮かべる。
必死に模倣したところで、どこか人工的な自分が不自然に浮かび上がるのみだった。
また、「自分が惹かれるフラメンコの秘密を模索すること」と、
自分が最終的な目標としている「仕事として成功すること」は、
必ずしもイコールではないという決定的な矛盾にも薄々気づき始める。

月刊パセオフラメンコ2019年8月号(7/20発売)『だからスペインで暮らす/ 小里彩』より

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本日入稿を終えたヘレス在住カンタオーラ&フラメンコピアニストの小里彩さんの寄稿(本文カラー4頁)。
ああ、そういうことなのかと、目からウロコが満載の独白。
深いところでの本音から学べるものは多い。
この次の号から、ヘレス直送の彼女の連載が始まる。

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2019年5月4日(土)その3479◆とらタヌ

通常なら発売日の前月20日までに終える入稿業務が 明日5日に98%片づく。
その意味ではジャマの入らぬ連休万歳。
そして月曜からは溜めにためたインフラ整備。
10日ほどでせっせと片づければ、3・4日休める計算だ。
こうした緻密な計算式を古来より、捕らぬ狸の皮算用と云ふ。

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2019年5月3日(金)その3478◆ゲーム化

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ピンチをゲームに変えちまう変態野郎だったよ。
してみると、まともな奴がひとりもおらん変態一家だわあ

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2019年5月3日(金)その3477◆入交恒子ソロライヴ

入交恒子、パセオフラメンコライヴ初登場!

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2019年5月3日(金)その3476◆無用の長物

しばらく不通だった自宅PCのネットが急につながった。
不通と開通の原因は不明だが、家にはネットは必要ないことが判明した。
家には私も必要ないことはすでに判明しているががが           

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2019年5月1日(水)その3475◆湯豆腐日和

電話やメールは激減、穏やかでなんだかいい感じの連休。
おもろいくらいに仕事がはかどる。 帰ったら湯豆腐でぬる燗だな。

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しゃちょ日記バックナンバー2019年4月

2019年04月01日 | しゃちょ日記

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2019年4月28日(日)その3474◆大人呑みの定義

きのう今日と、入稿の連休ダッシュは好調な滑り出し。
今週の外呑みは四回だがすべて大人呑み(←誰と呑んだかちゃんと記憶している)の予定だ。

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2019年4月26日(金)その3473◆ところがどっこいしょ

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世の中はお休み、しめしめゆっくり仕事ができると ほくそ笑んでたGW10連休。
おらには無関係と思いきや、物流関連でけっこう支障が続出し、
まあ、世の中つながってるんだから仕方ねえわと苦笑中。

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 2019年4月23日(火)その3472◆めんたんぴんドラドラ

数か月ぶりで平和な心で仕事している。
まあ、それも今週一杯がいいとこなので、
 せめてタンヤオ・イーペーコー・ドラドラな週末を送ろうと想う。

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2019年4月19日(金)その3471◆ぐーたらの限界

現在階下のスタジオではマエストロ・エンリケのカンテ講座中、
私は3F編集室で6月号ラストの追い込み中。
明日土曜は久々すぎる全休の見込み。
人間どこまでぐーたらに暮らせるか、 その限界を試してみたい。

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2019年4月18日(木)その3470◆黄金はしごコース

パセオ(2階は日本フラメンコ協会)、 カフェバーJIL(ジル)、
焼き鳥大吉と三軒仲良く並んでいる。
昨夜は大吉→ジルの黄金はしごコース。
新たな業界三人会発足の晩でもあった。

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2019年4月13日(土)その3469◆預言者

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ああ、やはり。 私の予言通り、パセオ6月号表紙『祈り』は一番に売約済となった。
また、1月号表紙『フラメンコ』も人気の小説家さんが購入。
続々と売約済の赤札が貼られる大和田いずみ個展4/13初日。
それにしてもおれの予言は怖いほど当たる。
 1000回予言すれば少なくとも三回は当たる。

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 2019年4月10日(水)その3468◆谷朝子ソロライヴ

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プロが観たいと想うプロのライヴ。
明晩は谷朝子さんのパセオライヴ。
高円寺エスペランサ20時スタート!
19時35分までに原稿を書き終え、
19時55分までにエスペランサ到着の段取り。
それにしても、このフライヤーたまらんわあ

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2019年4月9日(火)その3467◆因果巧妙

朝っぱらからつい今しがたまで、
ピンチとチャンスがひっきりなしに押し寄せ、
そこに塞翁が馬的因果が巧妙に絡む。
なるほど人生は馬くできてる。

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2019年4月8日(月)その3466◆豪華絢爛

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豪華絢爛、カサアルティスタ新装一周年記念ライヴ。 
6月号しゃちょ対談㉛(西田昌市の巻)執筆のため、 なんと私は欠席(涙)、
撮影はしゃちょ代理・井口由美子。

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 2019年4月8日(月)その3465◆優勝者!

パセオ4/20発売号表紙は、
先月のCAFコンクール優勝の中原潤(撮影は大森有起)。
巻頭で関範子の直撃インタビュー!

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2019年4月7日(土)その3464◆罰ゲーム

金曜晩はガチンコ呑み。
土日は夕方まで罰ゲーム出社。

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2019年4月4日(木)その3463◆有識者

「有識者になるにはどうしたらいいのですか?」

 とのみみずく女史の問いに真摯に回答。
 「有識者になるには名刺の肩書にそう印刷するのが一般的です。
 また提出する書類の職業欄などに迷わず『有識者』と記載すると
 不思議とその気になれます」
                   (中野区在住・63歳/有識者)

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2019年4月3日(水)その3462◆うれし過ぎ

広く愛される画風だが、フラメンコを知り踊る人でなければ描けぬ瞬間。
大和田いずみ画伯から6月号の表紙絵が届き狂喜。
み、みんなに早く見せた~いっっっ!

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2019年4月2日(火)その3461◆西暦一本化への道

命令された平和・・・ですか

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2019年4月1日(月)その3460◆エイプリルフール

「令和」  きっと何かの間違いだと想う。

 

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しゃちょ日記バックナンバー/2019年3月

2019年03月21日 | しゃちょ日記

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2019年3月31日(日)その3459◆オイル切れ

土曜全休のツケ、とりあえずメール返信40本ほど。
そして重たいメールが残り6本。
仕事前にすでにオイル切れだが、
構ってもらえるうちが華にてござろう。

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2019年3月29日(金)その3458◆ご自愛

いつまで続く連チャン呑み会 ご自愛ください、おれ         

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2019年3月28日(木)その3457◆油断

締切のアリ地獄からひとまず脱出し、
これからはもう少し肩の力を抜いてゆこう!と決意した瞬間、 肩に力が入った。

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2019年3月23日(金)その3456◆エバの新作

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エバ来日公演。
明日土曜は有楽町・国際フォーラム取材。
里アンナさんの世界とどう協働するのか?
あれこれ想像するのも楽しい。
外来公演なのでおやつは350円まで。

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2019年3月22日(木)その3455◆便利なものはみんな悪魔

平和の価値はダントツ。
この時代、あらゆる宗教は集団化を放棄し個人裁量化へ、また多様性は受容の方向で。
諸ルールを磨き、いじめや殺しはやめにするのが人類の矜持。
便利さはもういいから、AIには諸ルール磨きを。

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2019年3月21日(木)その3454◆平和

朝からバッハ(グールド)三昧。
電話も来客もないので仕事がはかどる休日は天恵。
グールドBGMの自由奔放が作業を助けてくれる。
もうあと一仕事で、パセオ5月号の入稿準備完了。
そして明日からは6月号に全力投球。

今宵は鳴神響一新刊とともに極楽湯船にとっぷりつかり、
麦酒~ぬる燗をやっこ・イカ刺しで晩酌、
名人・小三治の独り至芸に酔うの段取り。
落語界のマイレーナとはこの方のこと。

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2019年3月20日(水)その3453◆落日の哀しみ

落日の哀しみ。
とうとう最後の時はやって来る。
今シーズン『相棒』最終回。
万難を排し、ジャスト20時、
テレビ前に正座の段取り。

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2019年3月17日(日)その3452◆強い!

羽生さんNHK杯優勝!
七大タイトルすべてを失ったが、底知れぬ強さは健在。
棋史に残るであろう謎の〝4三歩〟が強敵・郷田九段の猛攻を誘い、
強烈なカウンターを決め大差で勝利した。
〝4三歩〟で羽生さんは負けたと思った。
しかし、その着手は将棋に新しい伝統をもたらす可能性を秘めていた。
全国の将棋ファンが注目する短い持ち時間の大勝負で、
そこに踏み込む英知に唖然とする日曜午前。

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2019年3月16日(土)その3451◆やがて上達ホトトギス

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3/20全国大書店発売、でも送料無料で年間定期購読が
ずっとお得な月刊パセオフラメンコ4月号。
おもろくてやがて上達ホトトギス!をコンセプトに、
この改編でそこそこ質的アップを実現したが(自画自賛)、
自我爺さんの編集長はいましばらく暴れる見込み。

5月号から佐藤浩希(大沼由紀との交換エッセイ)と
井上泉(フラメンコ野みち)の新連載スタート!
6月号から白井盛雄が『バモス』(全国の地元フラメンコチーム紹介)の
連載ホスト役に!
7月号から福久達哉の『カンテフラメンコ最後の巨匠たち』と
東敬子スペイン版インスタグラムがスタート!
8月号から巻頭カラー超イカすヴィジュアル新連載!
9月号からヘレス在住・小里彩の新連載スタート!
10月号から3号連続で、フラメンコの過去現在を検証し未来を考察する
エンリケ坂井『フラメンコ過去現在未来』!
そして来年4月号からはいよいよ、
赤丸急上昇の人気作家・アフィシオナード鳴神響一(タイトル画は大和田いずみ)
による連続フラメンコ小説スタート!

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2019年3月15日(金)その3450◆マルティネーテ

無伴奏で、特定のリズムを持たず歌い手の感性で自由に歌われるマルティネーテは、
フラメンコで一番原始的な、人間の本質を丸裸にする曲種です。
飾りは要りません。必要なのは繊細な心。その細い感情の糸が切れた時に、
保っていたそれが崩れた時に、何かが溢れ出て、
その声は巨大な力で否応無く辺りを埋め尽くすのです。
そして濁流のうねりの中で、私達はセギリージャの深淵へと押し流されていきます。
何かを模索する様に動き出した踊り手の指や足は、
そうして怒涛のクライマックスへと突き進むのです。

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定期購読者にはフライングで届く3/20発売号、
東敬子『貴方の知らないマルティネーテの世界』その冒頭。
根強い人気のこのヌメロ・シリーズだが、今回も中級からプロの方々まで、
この難曲に対する新たな発見に小躍りすることだろう。
毎回毎回スペインでも学ぶことの難しいニュアンスを、
歌詞を明快に紐解きながら、その核心に迫るアプローチにはいつも驚きと得心がある。
回し読みでもいいから、ステージに立つ方は必読!と断言しまくる。←(自我爺さん)

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2019年3月14日(木)その3499◆サパトス辞典

「公演の前に急いで夫に靴の色を塗り替えてくれるよう頼んだことがあったわ。
 夫は気持ちを込めて、少しずつ小さな筆でこのピンク色に塗ってくれたの。
 だからこの靴は特別大事にとっておいてある。
 私には分かる、そして感じるの、
 少しずつ塗ってくれた夫の"PINCELADITAS(筆あと)"を......」

  『サパトス辞典/時は流れ、記憶は留まる』より~マティルデ・コラル
           

パセオ4月号からスタートするサパトス辞典、その第一回目は「P」の巻。
靴の撮影と大物舞踊家へのインタビューは、やる気満々のアントニオ・ぺレス。
これまで数々の国際写真賞を受賞したアントニオは、
スペインで活躍するバイラオーラ萩原淳子の夫君でもある。
彼は連載はこんな前書きで始まる。
          
「この辞典は、女性フラメンコ舞踊家たちが自身の靴を通して語った
 フラメンコ観や彼女たちの記憶から紡ぎだした言葉で構成されています。
 今使っているものや履きつぶしてもう使わなくなってしまったものも含め、
 フラメンコの靴というのは時の流れや思い出、
 そこに凝縮された彼女たちの人生というものを
 私達に思い起こさせてくれるものなのです」

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2019年3月14日(木)その3498◆おもろいアンチョコ

いまさら聞けないフラメンコの常識。
パセオ3/20発売号からスタートする志風恭子の新連載『フラメンコって何?』
(本文カラー2ページ)は、むしろ編集長のための
実用新案フラメンコ辞典と云えるかもしれない。

云わずと知れた志風恭子はスペイン在住32年、
セビージャ大学フラメンコ学博士課程前期終了のフラメンコ仕事人である。
多忙な彼女を急かせに急かせた連載原稿は
すでに6回分のデザイン稿まで仕上がっている。
むろん本場スペインにおける近年のフラメンコ研究の成果も盛り込まれている。

4月号 ①フラメンコって何?
5月号 ②フラメンコの語源
6月号 ③フラメンコができるまで
7月号 ④ヒターノって?
8月号 ⑤駆け足でたどるフラメンコの歴史
9月号 ⑥カルメンとフラメンコ

私の意図を察した彼女は、これら基本テーマを読みやすく解りやすい、
そして面白い読み物に仕上げてくれた。
校正するふりをして、「えっ、そーだったの?」「ひゃあ、あぶねーあぶねー」
などと心の内で叫びながら、デザイン稿を食い入るようにのめり込む私を、
まるで教科書のアンチョコにかぶりつく猪のようだと人は云う。
断言しよう、そう、一年12回分の連載を読み終える頃の
私はいっぱしのフラメンコ通である。

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2019年3月13日(水)その3497◆見開き連載三本

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毎号鉄板のクオリティを保証してくれる、
パセオの見開き連載三本について、
せしめたばかりの上等スコッチ片手に、
今宵は存分に想いを馳せたい。

★東敬子の『フラメンコのいま』
スペイン在住フラメンコジャーナリスト。
溢れる愛の辛口評論で、本場スペインのフラメンコを解き明かす
鮮やかなタッチからは、信頼に値する誠実さが滲み出る。
タイプこそ違え、彼女の音色は先日他界された名匠ドナルド・キーンを想起させる。
最新四月号のテーマは『スペイン国立バレエ団の軌跡』。
わずか七年で世界トップクラスの舞踊団に躍進させたナハーロ監督の手腕、
そして昨年12月マドリーにおける、すべてソールドアウトだったという
設立四十周年公演シリーズの模様を余すとこなく伝える。
この連載の愛読者はスペイン人よりフラメンコに詳しい。
だってスペインにフラメンコ専門誌はないから。

★白石和己の『和己も歩けば・・フラメンコの森で』
 全体に柔らかで優しいが、痛みから目をそらさないシャープな踏み込みは、
日本人病とも云える朱子学の毒性から逃れ、底知れぬ共感性と善性に充ちている。
回を重ねるごとに、この連載を心の拠り所とする読者層は着実に増え続ける。
意外なことに私を含めたおっさん連中も多い(汗)。
本当は自ら考えたいことだが、身近に善き詩人がいるなら、
遠慮なくヒントをもらっていい。
十話目となる今回は『幻影?』というお話。
毅然としながら理路整然と「だからフラメンコが好き!」と
しなやかに語れる女子たち(おっさんたちも)をきっと増やすに違いない。

★中谷伸一の『レトラから見るヒターノの世界』
 若き日はパセオ編集部で敏腕をふるった硬派ライター中谷伸一、
あのエンリケ坂井も一目置くツワモノである。
まったく奴には手を焼いたものだが、ここまで来たならチャラである。
レトラ(歌詞)からヒターノの原風景を垣間見るこの物語は、
河口から水源地を遡るかのようなロマンティックな趣きがある。
そしてどこまでも渋い響きに徹するのが彼の流儀だ。
37回目を迎える今回は『タランタの呻(うめ)き』。
例えばこうした具体的なイメージを豊かに内包することで、
バイレの質は自然と好ましく深化されて往くのではないか?・・だから連載は続く。

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2019年3月12日(火)その3496◆ソールドアウト

「一見地味だけど凄いのがいるから、一度観に来いよ」

パセオライヴを共催する老舗タブラオのオーナー(田代淳)のひと言がきっかけだった。大まかにはフラメンコ界を把握してるつもりだったが、知らないところにもの凄いアーティストがまだまだ存在していることを思い知った。
 その日エスペランサの通常クアドロに出演した小島裕子(ひろこ)は、フラメンコがフラメンコであるために必要な要素を万全に充たしたオーソドックスな踊りで客席を魅了し尽くした。そのおよそ一年半後の2017年10月、小島裕子はパセオライヴに初登場した。
 決してブレることのない基礎力の凄味ある優美。寸分の手抜きもない誠心誠意。ここぞと定めたクラシカルな核心を一生懸けて磨いてゆこうとする志は明快だ。超絶とは感じさせない自然な佇まいのテクニックは、ひたすらフラメンコそのものに己を捧げる姿勢と直結している。あらゆる瞬間に充実と洗練とインスピレーションがある。極めて舞踊的だが、明晰で美しいサパテアードがフラメンコ舞踊の魅力をダイナミックに炸裂させる。ソレアの重みがピタリと決まる心地よさ、嘘や誇張のないアレグリにも真っ直ぐな芯が視える。等身大で身近な誠実さの極みはやがて粋に転じる。
終演後の絶賛の嵐の中、こんな欲深い願望が聞こえてきた。
「うっとりするほどいいフラメンコ、いい人の踊り。でも、もう一歩鮮烈な真実が見たい、その底にあるものを見たい! 腹の中かち割って、その毒、見せてくれよ小島裕子!」 
      (月刊パセオフラメンコ2019年3月号より~小山 雄二)

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パセオフラメンコライヴVol.106
小島 裕子ソロライヴ
2019年3月14日(木)20時開演
於:高円寺エスペランサ
主催:月刊パセオフラメンコ&エスペランサ
★前売ソールドアウト、当日は立ち見数席のみです
【出演】
小島 裕子(バイレ)
モイ・デ・モロン(カンテ)
パコ・イグレシアス(ギター)
【演目】
1 プレセンタシオン マルティネーテ
2 タンゴス
3 ギターソロ
4 アレグリアス
5 カンテソロ
6 ソレア
7 フィン・デ・フィエスタ

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2019年3月11日(月)その3495◆まったくの偶然

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3/20発売、パセオフラメンコ最新号、
新連載をふたつ、対抗ページに配置。

新年号表紙が大当たりを獲った大和田いずみ画伯『フラメンコの泉』。
百年の実績を誇るフランスのサロン・ドートンヌ展に三年連続入選中、
上質をキープする、まったく新しいアプローチの魅力。
自身も優れた踊り手(MARUWAファイナリスト)であるところにも、
深い味わいと共感の理由があるだろう。

その右となりのページにはカリスマ・バイラオーラ大沼由紀による
エッセイ『ゆきは降る』。初回からいきなり、
ぐさりナイフが突き刺さるのが由紀さんらしい。
このスペースでは、最強のフラメンコ演出家&バイラオール佐藤浩希
(連載タイトル『広き門』)との頂上コンビによる交換エッセイを展開する。

いずみさんの『フラメンコの泉』、ゆきさんの『ゆきは降る』、
ひろきさんの『広き門』と、同じ見開きページに奇しくもある共通項が生じたが、
これらはまったくの偶然である。

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2019年3月10日(日)その3494◆唯一の特権

編集長ただひとつの特権。
   
期待と不安の交錯する沸点で、パセオ四月号の出来立て刷り上がりをめくる。
この三十五年、真っ白だったらショック死する瞬間である。
          
マイベスト座談会2018で、スペイン国立バレエ団を逆転で追い抜き
ベスト賞に輝いた〝新宿ガルロチ〟を表紙に。
(昨夏出演したエル・フンコ/撮影は近藤佳奈)
  
フラメンコの未来を展望する上でも、8ページ座談会は大収穫だった。
まに(白井盛雄)さん大活躍、具体的な近未来戦略が視えたので、
この号より小さく着手(VAMOS)。
6月号からは着想したまにさん担当で連載。

人気のスペイン人写真家アントニオ・ペレス「フラメンコの大地から」は、
『フィエスタ』テーマに6ページ特集。
「アルテとコンパスが写真家を一人の愛好家にする瞬間」
・・・う~む、充分に納得でござるよ。

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2019年3月9日(土)その3493◆逃げ足

あの頃は日曜午前のご近所ドッグランが定番だった。
ベンチに腰かけイヤフォンでバッハや落語に興じる私の周りを
うろちょろするんだが、自力でベンチに登ることはできない。
なにせ猫より小さい、2キロあまりの小犬である。

弱いくせにナマイキだから、大きな犬に突っかかることも多い。
あるとき、三倍くらい大きい柴犬にちょっかいを出し、
やがて追い掛け回され、全速力で逃げまわりながら、
私の座るベンチめがけ、だあああっ!と中空を泳いだ彼は、
楽々とベンチに飛び乗った。
なんだよ、やれば出来るじゃねえかよ。

はあはあ息を切らせながら私を見上げるジェーは、生涯初の快挙、
100%達成感のドヤ顔である・・・正真正銘こいつアホやねん。
類は友を呼ぶのか。
弱いくせにナマイキで逃げ足だけは速かった昭和四十年代の100%危ねえ青春が、
とめどなく走馬灯を爆走する。

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2019年3月8日(金)その3492◆カメラを止めるな!

期待値はゼロ。
パセオ5月号入稿ラッシュでぐったりよれよれ遥かなる家路(徒歩五分)を
辿り帰宅すると、なんと、あの話題の映画が始まるところだった。
『カメラを止めるな!』。
制作費300万、文句なし、めし喰う間もない傑作だった。
やれば出来るさ、、、ほんとだなあ。

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2019年3月7日(木)その3491◆バッハふみふみ

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春の夜の雨上がりは、
やっぱこれだわ。
イタリアンコンチェルト的、バッハふみふみ。
レモンたっぷりのカンパリソーダ、
肴は酢キャベツにオリーブ。

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2019年3月5日(火)その3490◆冤罪

 近ごろの同級会では
「汚れた天使」を通り越し
「気さくな悪魔」との異名をとってる

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2019年3月4日(月)その3489◆奥の細道

パコ・デ・ルシアに導かれ十代でフラメンコの普遍を知ったが、
そのまた奥の細道が在ることを知ったのはパセオ創刊後の三十代前半である。
言葉というのは逆に壁を作るものだが、言葉によって視えてくる狭い入口もある。
極右プーロの外国人アフィシオナード、ドン・ポーレンの名著
『フラメンコの芸術』が私にとってのそれだった。
そして、その僥倖の導火線となったのは、三十余年前に初来日した
カンテプーロの鬼神マヌエル・アグヘータであり、
ペペ島田とともに鬼神のギター伴奏を務めたエンリケ坂井による
池袋カスコーロ・伝説のライヴだった。

プーロフラメンコの化身・エンリケ坂井師の最新CDが、
早ければ五月連休明けにリリースされる。
待ちに待ったこうした機会にエンリケさんとサシのガチ対談をしたかったのだが、
三月号エンリケ・今枝対談で大いに気がすんだものだから、
ならば今回、出来るだけ多くの本物たちによるアルバム短評を
ふんだんに頂戴したいと想い至ったのである。
合計13の短評は5月号と7月号に分載するが、
以下のストロングラインナップ(ラストのボケ助を除く)の了解を取りつけ
テスト盤を送付し、ラブレターの返信を待ち焦がれる憧れ気分な日々。

【5月号/4・20発売】表紙/CAFコンクール優勝者
〇加部 洋(ギタリスト/アクースティカ代表)
〇白井 盛雄(本誌ライター/6月号より連載執筆)
〇井口 由美子(本誌編集者)
〇福久 龍哉(アフィシオナード/7月号より連載執筆)

【7月号/6・20発売】表紙/エンリケ坂井
〇濱田 滋郎(日本フラメンコ協会会長)
〇大沼 由紀(バイラオーラ)
〇佐藤 浩希(バイラオール)
〇川島 桂子(カンタオーラ)
〇今枝 友加(カンタオーラ)
〇東 敬子(スペイン在住/フラメンコジャーナリスト)
〇原 善伸(洗足学園音楽大学・大学院ギター科客員教授)
〇中谷 伸一(ライター/本誌『名盤探訪』執筆中)
〇小山 雄二(本誌編集長)

こういうスケールのCD評特集は見たこともないので一度やってみたかったのだが
諸問題あり、エンリケさんだからこそ踏み切れた。
読みたい本を創る強運は、いましばらく続く見込み。

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2019年3月3日(日)その3488◆問われる実力

さくら待つ時期は、抵抗の術なくこころが弾む。

うっかり西行シンドロームに陥る朝湯あがりのBACHタイムは
ヘ短調のキーボード協奏曲。
水面に舞う桜吹雪をカツァリスのタッチがさらさら、ふんわり描く。
都内十数ヶ所、満開と散り際を独り歩き巡った
四十代の悲喜交々が等しく懐かしい。
桜の輪廻をいまどう観るか、老いぼれの実力が問われる。

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2019年3月2日(土)その3487◆花も嵐も

昨晩は母校近くの老舗ちゃんこ屋にて、
高校同期・腐れ縁男子六名に謎のゲスト美女一名で、
年に数度のドンチャン騒ぎ。
同期とは45年、ちゃんこ紫鶴とは40年の付き合いだから、
ともに人生の三分の二ほどを歩み過ごした計算になる。
日常の無用な沈殿をすっきり洗い流す懐かしの故郷の恩恵。

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さて、本日夕刻よりMARUWAコンクール本選。
とうに締切を過ぎた4/20発売号に、表紙に起用する優勝者の取材記事
(終演後インタビュー・関範子/舞台撮影・大森有起)を掲載するので
何かと慌ただしいが、僅かでも出場者の緊張と勇気に想いを馳せるなら、
花も嵐も何のそので乗り切れるはず。

コメント

しゃちょ日記バックナンバー/2019年2月

2019年02月21日 | しゃちょ日記

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2019年2月28日(木)その3486◆どうにも止まらぬ面白さ

中野駅を背に南へ三分、住めば都の中野五差路裏。

ラーメン屋にしては豪奢な造りで〝中華料理〟とある。
ワイン自慢のイタリア料理が一年ほど前に閉店し、
そのあとへ数日前にオープンした。
裏のコープで肴を見繕うつもりだったが、
少し体調を崩してる連れ合いが、具合がよくなったら行ってみたい
と云うのを思い出し、偵察を兼ねて晩めしを喰う。

ひと息に月末実務をやりきって、かなりおつかれ気味だったので、
酒を呑みそびれた。とりあえずビールと云わない自分が妙に新鮮。
高額メニューをすっ飛ばし、麻婆ナス定食と中華そばを頼む。

どちらも値段のわりに素材も調理も本格的でちょっとビックリ、
税込計1660円だった。かなり味(出汁と塩分)が濃いのが
爺さんにはちょっと辛い。
ただ、路地を出て大久保通り渡ってポン、
家から歩いて1分弱というのは魅力的で、
空間もゆったりしてるし、めし時の打ち合わせにも使えそう。

明晩は墨東の故郷で高校同級の死に損ないどもとドンチャン騒ぎだし、
今宵呑まなかった勢いで久々に酒を抜いてみよう。
このあとは浮世を忘れ、ぬるめの湯船にどっぷり浸かりながら、
どうにも止まらぬ面白さの『多田文治郎推理帖③』(鳴神響一新刊)
の続きを読み切る極楽。

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2019年2月28日(金)その3485◆がしんしょうたん

がしんしょうたん(臥薪嘗胆)にもいろんな意味があるようだが、
我心小肝(肝が小さいのに我がまま)よりも、
賀新正旦のほうがなんか明るい正月みたいで好きだ。

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2019年2月27日(木)その3484◆ダメ元

「ダメ元」。

ステキな響きだ。
てゆーか、労力頼りにずっとそうして来た。
そして実際99%ほどダメ元だった。
つまり、宝くじほど費用は掛からず、
宝くじよりよく当たる1%の幸運。

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2019年2月26日(火)その3483◆祟り

やる気がないのは、悪いことではない。
生き急ぐ人類自滅の時期を遅らせる側面もあるから。
ただ、やる気もないのに、やる気があるフリして
甘い汁だけ吸おうとするのは危ない。
一生続く信用失墜の祟りが怖すぎるから。

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2019年2月25日(月)その3482◆プライド

善いから売れる、
なんて時代は古今東西そもそもそんなにはなかった。
だからと云って、善いものをスルーするなんてのは馬鹿げてる。
五月の連休明けに発表予定のエンリケ坂井の最新CD。
そのプレス用テスト盤が上がってきたので、
今日は半日かけて、パセオ5月号と7月号用に、
12人の名だたる腕っこき(凄いラインナップ)にそのCD短評を依頼した。
寄稿オッケーの一番手はあの佐藤浩希、名人は名人を知るのである。
流派は異なれども「真善美」を求め相互にバックアップするのは、
よく生きよく死ぬための人類のプライド。

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2019年2月24日(日)その3481◆危険な安全策

「安全そうに見えるルートが一番危ない」

47年前に二つ先輩の天才賭博師・福沢に教わった真意不明の戦略が、
近ごろはことごとく腑に落ちる。
つまり、安全そうなルートには人々が集中し、
厳しい競争に巻き込まれる。
むしろ一見危険そうに見えるルートにこそ自分に適した様々な活路がある。
同じ苦労なら、自分好みの苦労をせよと。
          
「定跡よりも自分の棋風を大切に育てろ」

呑むたびに、定跡と先読み力に頼り過ぎる私に大局観
(私心私情を除く冷静な俯瞰)の重要性を説いた、
乱暴な福沢語録がいまごろになって効いて来る典型的な手遅れ。
奴にはすでにAI時代が視えていたのか。

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2019年2月23日(土)その3480◆エネルギー源

まるまる一日、自由気ままに非生産的に過ごし、
なんとゆーか気がすんだ。
江戸から続く向島百花園とその周辺を徘徊し、
荷風が墨東の風情人情を愛した理由が少しだけわかった。

あす日曜は中野ゼロ大のフラメンコ協会アニフェリア、
第一部セビ大会ではパセオ賞を選考・提供する。
念のため就寝前にパコのギターでエネルギー充電中。

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2019年2月22日(金)その3478◆ずる休み

パセオにも行かず携帯もオフ。
今から24時間、待望の自由時間。
何年ぶりだろう、
完全なる開放。
ただ、わかってる。
コンパスに飢える24時間は、
それほどまでには楽しくない。

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2019年2月22日(金)その3477◆媚びないみみずく

「三月号対談読みました! これだけ有名な方々が普通にフェアに、
 そして俯瞰で語れるなんてやっぱり凄い人達って存在するんですね。
 なぜ媚びないか?は、なぜ媚びなくなったか?だとも思うんです。
 傍若無人の性格とか強い人だからでは片付けて欲しくないだろうな、
 ぐらいは感じました」

mixi時代の不良仲間みみずくからのFBコメント。
当時このグラマーさんにはよく遊んでもらった。
世の中にはよく分かってらっしゃる美人さんがいるもんだと常々感心したものだ。
東京のエバ来日公演の大会場で一度だけお目にかかったが、
やたら色っぽい彼女を見るなり思わず抱きしめたくなった。
もしも抱きしめていたなら・・・
確実に十八番必殺サバ折り固めで肋骨の5・6本もへし折られたことだろう。
そのみみずくがFB参入、この二月最大の慶事である。

「なぜ媚びないか?は、なぜ媚びなくなったか?だとも思うんです」
 イカスねえ、このくだり。ひと晩呑めるお題だねえ。

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2019年2月21日(木)その3476◆四十九日

逆に多忙に救われた。
早いもんで、ジェーの四十九日とあって、
現在ヤツの大好物おでんを仕込み中。
里芋の皮をむいてると、
左脇にピタリくっつく(手伝ってるつもり)気配に和む。

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2019年2月20日(水)その3475◆

クロール25メーター、
無呼吸で泳ぎ切った(←ブレス方法がわからない)悪夢を想い出す。
ただいまパセオ4月号校了。
とりあえず風呂、それからビール~ぬる燗~『相棒』『俺たちの旅』。

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2019年2月19日(火)その3474◆後悔日記

あとで崩壊 先に立たず

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2019年2月18日(月)その3473◆何想う

午前6時には始める仕事を、午後5時には終える。
屋上で一服つければ、ひたひたと確実に迫る暗闇の気配。
人生の夕暮れにあって人は何を想うか・・・
とりあえず焼きうどん喰いてえ。

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2019年2月17日(日)その3472◆推薦盤

この五月リリース予定、エンリケ坂井ひさびさのCDアルバム。
依頼された日にメモったライナー草稿に、今日いっぱい喝を入れる。
人眼に晒すとたちまち文の欠陥が視えてくるので、
自分の原稿どころではない昨今はこのやり方で修正、
すでにずいぶん削って直した。
ただし、欠陥部分を全部削除してしまうと
「、」とか「。」しか残らないのが辛いところだ。


 収録曲はどれも昔ながらのライヴな一発録音。いまこの瞬間に生まれたかのように新鮮で衝撃的な音魂に、わかっちゃいるけど、何度聴いてもハッとさせられる。
 意志は硬質だが、迫真の響きは誠実な温もりとユーモアに充ちている。年齢を感じさせない超絶技巧を技巧と感じさせないのは、そのギターテクとコンパスのすべてが、彼のその瞬間の真情と濁りなく直結しているからだ。つまり、ひとつも嘘がない。
 一滴ずつ溜まるコップから自然と水があふれ出るように......これは我が師エンリケ坂井の常套句だ。無数の伝統の中から現在未来に貢献する良質なフラメンコを探り当てるセンス。本場スペインの強者たちにも愛される膨大にして深遠なる知識量。スパコン並みに周到に常備された純粋フラメンコの結晶たちは、ライヴやフィエスタの場において、この世に一度限りのインスピレーションを武器に、プーロフラメンコの華を全開させる。

 何年か前、すでに四十年近く敬愛する世界でも有数なクラシックギターの巨匠がエンリケ坂井のギターに深く驚嘆したのは、彼もまた純粋(プーロ)を愛し極めるギタリストであることの証明でもあった。
 プーロの巨匠全滅の危機の時代にあっても悲観を云わぬこのマエストロは、自らのギターでフラメンコと人類の未来に光を充てる。
「バイレもカンテもギターも、その時代時代で本質に根ざしたフラメンコをやる人は続いてゆくし、必要以上に未来を心配しても仕方ない。僕らアルティスタは、状況が良かろうが悪かろうが、ただ一所懸命に自分の信じるフラメンコを追い求めることだけ」
 パセオフラメンコ創刊35年、いまだ軸の定まりやらぬ私だが、エンリケ坂井のフラメンコギターに浸るたび、まあ出来る出来ないは置いといて、ともかく自分なりにやってみようじゃないかと、もらった勇気でややクタビレ気味の腰を上げるのだ。

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エンリケ坂井CD原稿/20字×20行×2段=800字
※CD発売決定時にファックス、レイアウト先方任せ
 タイトル「未来に向かうプーロ」
 (小山雄二/月刊パセオフラメンコ編集長)

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2019年2月16日(土)その3470◆どっきり対談

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大物同士の初協演翌日の対談。
司会進行がいなければ(おれだよオレ)、
もっと純度の高い対話になったと思うが、
両雄のやり取りにはさすがに得るところが大きい。
プロでもアマでもそれぞれのレベルに応じ、
ドキリとするフレーズをどこかに必ず発見することだろう。

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2019年2月15日(金)その3469◆夢の途中

「ひとに喜んでもらえることが嬉しいです」

ぼくの爺さんの影響ですかね、
思い出したようにショウちゃんはそう付け加えた。
永い目でみればそういう快楽は最良級のものだし、
私も場合も父母や親しい先輩たちの行動そのものからそれを教わった。

そこまではセンスを同じくしながらも、二人の相違点というのは、
彼が徹底した「下から目線」であるのに対し、
この私は根拠のない「上から目線」であるという点だ(汗)

17ほど年下の呑み仲間をゲストに迎えたパセオ六月号しゃちょ対談。
冒頭のやりとりから対話はほぐれ始め、
話題はフラメンコ界の諸問題発見とその改善策に向かう。
諸問題のキーワードは「鎖国」であり、その解決策は「エコシステム」。
それが目からウロコの彼の着眼だった。
フラメンコの活路はまさしくここに在るのかもしれない。
きのうのやり取りを回想しながらそう思う。
多様性をトコトン認めようとする凄絶なる彼の合理と覚悟と言動が生々しく蘇る。

まったく五十代以降に学ぶことは多い。
特に歳下世代に教えられることは実にしばしばだ。
六十代はさらに拍車がかかる。
学び実践することの楽しい充実は、
いつ死んでも悔いの残らぬ「夢の途中」を約束する。
スーツを脱ぎ捨て頭を丸め作業服が着たくなるお年ごろである。

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2019年2月14日(木)その3468◆ダブ南ドラドラ

早朝よりパセオ四月号追い込み、
強烈極まりない六月号〝しゃちょ対談〟取材、
超絶ライヴ(三枝雄輔、荻野リサ、梶山彩紗ほか)鑑賞、
ゆるゆる過ぎる寿司屋打ち上げを経由して先ほど帰宅。
麻雀で云うならダブ南ドラドラで楽勝満貫の一日。
若いと云えば若い。

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2019年2月14日(木)その3467◆統一見解

若いうちにやることやっとかねーと後の後悔は目に見えてる。
では、「若いうち」とはどこらへんまでを指すのか?
賢者たちの意見を統合するなら、
それは死の直前まで、らしい。

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2019年2月13日(水)その3466◆新連載

ついこないだ、おとなりカフェで初会見ランチを喰ったばかりの
井上泉さんの連載『フラメンコ野みち』が急きょ5月号からスタートする。
理由は三つ。

①打ち合わせ翌日には、試し原稿を二本送ってくれたこと。
 私もそのタイプなので妙にうれしかった。
②今枝友加さん絶賛大推薦のとーり、
 ハイクオリティ&めっちゃ面白い。
 ここは私と正反対なのがくやしうれしい。
③FBに寄せられた皆さんのお題にすべて応えてくれたこと。

ああ、初回レイアウト完成が待ち遠しい!
ふと遠い昔に聴いたフラメンコのレトラを想い出す。
「ぐずぐすしねーで さっさと行こーぜ」
そう、人生は案外短い。

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2019年2月12日(火)その3465◆富士急並み

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今月20日発売のパセオフラメンコ3月号。
表紙は来日迫るエバ・ジェルバブエナ。
何かと格別に思入れの強い号なのだが、
久々のギリギリ入稿は昔の富士急ハイランドの
ジェットコースター並み(古っ)のスリルがあった。

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2019年2月11日(月)その3464◆タブラオの女王

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ワタベの純ちゃんが帰国して十年、
早いな、彼女のパセオライヴももう五回目か。
歳月に刻まれた記憶は、誰にとっても唯一にして最良の宝だ。

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2019年2月10日(日)その3463◆初級社会人

気ままでお笑い好き。
常軌を逸脱しやすい性格。
学問・修行・薬やらでは治らない。
なので日常的にバッハに親しむ。
現在グールドのパルティータ第三番で経理中。
何があっても潔くケリをつける美しい構築性の響き。
そんな効用から、バッハ中はそこそこ社会人初級。

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2019年2月9日(土)その3462◆文学健在

『緋の河』本日最終回。
作:桜木紫乃、画:赤津ミワコ。
東京新聞の夕刊連続小説で、ほとんど欠かさず読み切った。
ラストの収束も自然で、透明で好ましい余韻を持続させる。

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ゲイという宿命を誇り高く生きる秀男(モデルはカルーセル麻紀さん)の、
幼年期から青春期までを描くリアルディープな純文学。
まともな選考委員が仕切れる文学賞ならブッチ切り受賞は確実。
職業柄身近なテーマだし、なるほど、そういうことだったかという細部の発見も多い。
この先無駄な偏見や忖度をそぎ落とすことも可能だろう。
マスメディアの啓蒙記事などでは決して踏み込めない領域に真っ向突っ込んだアルテ。
文学の実力を改めてうれしく心強く思ったことです。

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2019年2月9日(土)その3461◆ストラヴィン症候群

雪は降るのか降らんのか。

土曜午前、早くも壁にブチ当たり、我知らずハルサイCDに手が伸びる。
この特異な管弦楽の野趣と官能が直接の問題解決につながるわけではないが、
焼いた魚をバリバリ頭から喰うような逞しい気分に充ちてくる。

苦手なロックの原初の生態を聞くようで、
当初はたちまち耳が拒否反応を起こしたものだが、
冒頭近くの有名な攻めのリズムが何ともセクシーで、
くやしいことにミイラ取りがミイラになった。
十代から二十代にかけては、チャイコフスキーやプロコフィエフそっちのけで、
このストラヴィンスキー『春の祭典』のバレエ公演を片っ端から追っかけたものだ。

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機会さえあればまたあの頃のラディカルなエロエロ気分に浸りたいものだが、
昨秋スペイン国立バレエ団の極美の余韻が充満している間は、
かつての発作(ストラヴィン症候群)が再発することもなかろうし、
また、あのリズムで狂ったように踊り出すこともねえだろう・・ってゆーか、
つべこべ云わずはよ仕事しろっつーの。

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2019年2月7日(木)その3460◆萩原淳子ソロライヴ

底なし沼のような実務を切り上げ、
さあ、今宵はこれから飛び切り上等ライヴ!
プログラム(↓)も斬新じゃあ!

1. 最初の宴
2. ギターソロ
3. 20年目にして踊る。
4. カンテ・ソロ
5. 20年前から、そして20年後も。
6. 最後の宴

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演目が変更になることもございます、とあるが、
変更になっても、どこがどう変更になったのか
まるで分からないところが斬新であるっ!
ではご来場のみなさん、受付でお会いしましょう。
ぱっと見トムクルーズなのがわたすだす。
で、パセオ公演忘備録の執筆担当は
往年の大女優風・関範子でござる。

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2019年2月6日(水)その3459◆一眼国

「諸国を歩きまわっているお前さんだから、
 ヘソで唄を歌ったとか、足がなくても駆けだしたとか、
 そういう変わった人間もたくさん見てるだろ?」
それを見世物にして金儲けを企む興行師の親方が旅人にこう問う。
旅人は、旅先の森で五つくらいの女の子に声をかけられた話をする。
その子供には眼がひとつしかなかったので、
驚き腰を抜かしながら必死で逃げ出したという。

そりゃ儲かる見世物になると、親方は旅人に教わった森に出かける。
日も暮れ煙草をふかしていると「おじさん、おじさん」と呼ぶ小さな女の子の声。
しめた!と振り返れば、そこには一つ眼の女の子が。
親方は女の子を小脇に抱え一目散で駆け出すが、
子供の悲鳴を聞きつけた百姓たちが大勢追いかけてくる。
なんと、みんな一つ眼である。
「この人さらいめ」と寄ってたかってふん縛られ、突き出された先がお奉行所。

「こりゃ人さらい。面を上げい」
 捕まった親方ひょいと見上げると、お奉行も役人もみんな一つ眼。
 奉行の方も、二つ眼のある人間にびっくり。
「やや、こやつ眼が二つあるぞ。
 調べは後まわしじゃ、すぐに見世物に出せい!」

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初めて先代正蔵師匠の『一眼国』を聞いたのは小学生時分だが、
いなりに妙に気にかかる落語だった。
不可解な人間の業について、遠い未来までをも見通すSFの鬼作。
いわゆる差別・逆差別の問題を整理するとき、
この『一眼国』の視点は、ちょっと頭を冷やすのに最適な原点。

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2019年2月4日(月)その3458◆善は急げ

最新定跡では先手良しとあるが、
これこれこう指せば後手良しではないか?

昔も今も最も権威ある月刊将棋専門誌の質疑応答欄に
そう投稿したのはプロ棋士をめざした高一のころ。
戦型は当時の流行〝飛車先交換腰掛け銀。
その終盤入り口の最も過激な変化。
恐るべき結論を示してくれた回答者は、当時の若手最高峰、
のちの第十六世永世名人・中原誠である。
むろん軽はずみな私のアイデアは、秘手とも云うべき
受けの妙手によって木っ端微塵に吹き飛ばされた。
だが、問わなければ真相は闇のままだったその質疑応答が
アマチュア将棋界の話題となり、
当時高名だった民間のスポンサー付き研究会に私は迎え入れられた。
花の16歳、そのことが人生最後の栄光だったことに当時は気づくはずもない。

今枝友加さんの熱烈大推薦(パセオ3月号、エンリケ坂井師とのガチンコ対談)から、
パセオで大喜利的質疑応答の連載を担当してくれることになった
〝さすらいのカンタオーラ〟井上泉さんとやり取りするうちに、
ふと半世紀近く前のこんな懐かしいエピソードが蘇った。
締切三ヶ月前に送ってくれた、フラメンコな本音を隠さない泉さんの初稿は、
青春の薫りと旅芸人らしい美しい矜持でいっぱいで、
ページ不足もなんのその、こうなりゃもう前倒し掲載を検討するのみ。

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2019年2月4日(月)その3457◆楽しみ多き

人生を懸けた勝負と切磋琢磨の研究は、
すでに絶対的な正解に向け八割程度まで進んでいる。
時の権力(信長~秀吉~家康)や明治以降の巨大メディアの援護を仰ぎつつ、
さらに選りすぐりの最高頭脳をもってして、
囲碁や将棋の真理探究はここまで来るのに四百年以上かかった。
            
ところがAIの急進化により、実際には棋界の研究の成果は
全体の二割程度に過ぎないことが判明した。
それが現在の将棋界・囲碁界における最大の悩み&希望である。
絶対知性を誇ったジャンルはもとより、あらゆるジャンルにおいて、
それまでの〝絶対〟が崩壊する時代。
   
伝統は一定の評価を小さく得るものの、革新の可能性は倍以上に膨らむ。
つまりベテランは青ざめ、逆に若手は成り上がる希望を見い出す。
AIが核戦争をもたらさぬ限り、これからしばらくは若きチャレンジの時代となるだろう。
色褪せぬ伝統や古典を愛し続けた私にとっては受難の時代なのかもしれない。
              
だが、あらゆる伝統や古典が、当時の先鋭的革新だったことに想い至れば、
むしろこれからは楽しみの多い時代なのだと整理できる。

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2019年2月3日(日)その3456◆まずは足元から

原稿締切の約束を守ってくれる執筆者は二割で、
残り八割は確信犯のシカトだった。
そういう腐れきった状況にうんざりし、営業一本の生活に区切りをつけ、
自ら文を書く練習を始めたのが十余年前。
いざとなったら全部自分で書いちまえという方針で編集長になってから、
約束を踏みにじる執筆者は激減した。
締切破りの確信犯に関心を持つのをやめた〝鬼〟の誕生である。
仏の顔も二度までで、ニッコリ笑って人を斬るのが鬼である。

かつての三人分の仕事を一人でこなすのが零細出版界の現状だから、
そういう綱渡り連携の中、仲間同士(編集・執筆・デザイン・校正・印刷・配本等)
の締切破りは全体の命取りになる。
それはライヴ本番に出演者が到着しない状況と同じだから。
ネットの隆盛もあるが、出版界の衰退に拍車がかかる理由はここにもある。
出版が好きなので、内輪で出来ることから改善したい。

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2019年2月2日(土)その3455◆出ごろ

相棒の旅立ちからひと月。
十六年の余韻はしばらく続くのだろう。
やわらかに背中を包む夢が、いまも胸を和ませる。

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向こうで待ってる、
みたいなファンタジーも悪かないけど、
今しばらくオレはこっちで仕事がしたい。
おいジェー、待てねえようなら化けて出てきな。
明日の朝からおめえの好物(おでん)仕込むんで、
出てくるのは昼ころがベターだ。

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2019年2月1日(金)その3454◆全開するアート

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鍵田真由美の清冽な名人性、アルテイソレラの精緻と熱情、
佐藤浩希の構成演出の鬼才、そして小川未明『牛女』の普遍性に改めて降参。
そこに今回、中島千絵の音楽が最良リンクしていた。
天皇皇后両陛下を感嘆させる、これほどまでのアートの全開に
フラメンコ界はほぼ無関心。
まあ、だからこそフラメンコとも云えるわけだが、、、
ほんとうにそれでいいのか?

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しゃちょ日記バックナンバー/2019年1月

2019年01月21日 | しゃちょ日記

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2019年1月31日(木)その3453◆シフトチェンジ

続く呑み会には身体がもたず、近ごろはおとなりカフェGILの
ランチミーティングにシフトしつつある。
    
そのランチ会議で、今週は7月号からの新連載が二本決まった。
エンリケ坂井プロデュースCDシリーズ〝グラン・クロニカ〟の
執筆でもおなじみの福久龍哉さんによる『プーロフラメンコ最後の巨匠たち』。
もう一本はカンタオーラ井上泉さんの何でも相談室的『フラメンコ大喜利』。
今日も午後からご近所バイラオーラ井山直子さんと珈琲ミーティングだ。

今日で1月もおしまい。
月末の銀行まわり、デザイン入校多数、小記事執筆が三本、
そして宵から元地元・代々木上原ムジカーザで待望のデスヌード『牛女』。
パセオ忘備録執筆は三月に編集部復帰の井口由美子。
終演後は徒歩7分、懐かしの代々木八幡〝どさんこ〟にてへべれけ定跡。
酔いどれ編集長返上への道のりは今なお遠し。

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2019年1月28日(月)その3452◆ダメ元

いまもそうだが、時おりサントラを聴く。
男女の綾という点では、やはりこれが一番か。
淡すぎる希望に向けて突っ走るラストシーン。
ダメ元・・・!
それこそがこの映画、いや、人生の肝だ。

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2019年1月27日(日)その3451◆太陽がいっぱい

『太陽がいっぱい』

秋からの多忙がひと段落し、いっぱいの朝陽を浴びながら
ささやかな幸福に浸る日曜朝の桃園緑道。
映画だとこのあたりでデカにとっつかまるオレ(ドロン)なわけだが、
無事パセオにたどり着く逃亡者的快感。

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編集整理、メール連射、髪カット、2020セビ発起人会、協会新年会、
おつかれ会と、楽しい休日の暮らしそのものに没頭しよう。
今日という日は残り少ない人生の最初の日。

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2019年1月26日(土)その3450◆月光の調べ

世界征服を企む巨大闇組織に潜入し、そのスパコン機能を盗み取ることこそ、
われら四名からなる壮年忍者部隊の任務だ。

幾つもの難関を潜り抜けスパコンにたどり着くが、キーワード入力でつまづく。
ふと気づけば、傍らにたくさんの楽器が並んでいる。
「ひょっとして、きのうのルパン映画のアレじゃねぇ?」と云う影丸は、
得意のピアノでショパンの幻想即興曲を完璧に弾き終えるが、
スパコンはまるで反応しない。

次いでヴァイオリンの赤影がバッハのシャコンヌをノーミスで弾き切るのだが、
スパコンはうんともすんとも云わない。
三番手はフルートの名手・サスケ、技術は平凡だが
その音色と歌い回しは天下一品で、ドップラー田園幻想を哀しげに奏でる。
するとスパコンは微かに起動ランプを点滅させる。

「そうか、わかったぞ月光、お前の出番だっ!」
リーダー赤影はそう指名し、ギターを手に取る月光(おれ)は
のろのろと間違いだらけのアルハムブラを弾き始める。
すると十秒も待たずに起動ランプはらんらんと輝き、
すぐにスパコンは起動し始める。
いやな予感通り、開かれたトップ画面にはこうあった。

「Ⓒこの装置は人間らしい欠陥に充ち溢れた
 悪趣味な生音演奏にのみ反応いたします」

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2019年1月25日(金)その3449◆ひと抜け

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パセオ2月号『屋良有子のブエルタ・ケブラーダ』が人気沸騰!
     
昨日はパセオ3月号校了。
今日は夏の新連載の詰めと編集事務。
明日は4~9月号の編集整理。
明後日は、フラメンコ協会の2020年セビ発起人会と新年会。
ここまですませばひと抜けで、来週からは通常営業の見通し。

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2019年1月24日(木)その3448◆よっしゃ、ハイフェッツ!

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朝から鬼神ハイフェッツ。
骨太ヴィジョンと精密テクニックは、
もろもろビシッッと決めたい折の定番。
特にパルティータ2番のテンションは実用的で、
脳みそのネジがもりもり巻かれてゆくのがわかる。
ランチは知る人ぞ知る大型新人への連載執筆依頼とブレスト。
何事もフィジカル・コンディションは成功の決め手だが、
いつものようにネジ巻き過ぎで、ゼンマイぼよよん状態にならぬよう祈る。

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2019年1月22日(火)その3447◆細部にしてヴィジョン

善きものに触れること、観ること聴くこと、味わうこと。
それらは佳き人生のための手段でもあるが、
同時に最終目的でもあるような気がしている。

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2019年1月22日(火)その3446◆牛女

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絶対ハズさないアルテイソレラのデスヌード。
今回は小川未明シリーズ③『牛女』。
1/31(木)を観る予定。
デスヌードはこれで第16回目だが、
初回のみ見逃したのは痛恨。
デスヌードシリーズにはいい想い出がいっぱいだ。
それにしても、昨年末の天覧舞台、
Ay曽根崎心中のロングランを終えてすぐの正月公演、
その気力・体力に最敬礼!
待ち遠しいぞおおおおお!!!!!
帰りは懐かしのドサンコ寄って一杯やっか。

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2019年1月18日(金)その3445◆パエージャ日和

きのうは新宿ガルロチでもろもろ打ち合わせ。
早めに出掛けて噂のパエージャコースにありつく。
魚介の出汁加減と焼き具合がヤミツキレベルの☆☆☆! 
何かと理由をつけちゃあリピートしそう!

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2019年1月17日(木)その3444◆おやぢギャグ

春の新連載タイトル。

大沼由紀「ゆきは降る」
佐藤浩希「広き門」
大和田いずみ「フラメンコの泉」
       
さ、作為はない(汗)

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2019年1月14日(月)その3443◆四十年一日の如し

スペイン在住志風恭子のコメントで昔を想い出し、
今日はエンドレスでキース・ジャレットのケルンライヴ。
その音色は、微妙ながら作業に色彩と強弱を与える。
土日月の三日間で、平日では処理し辛い作業が片づいた。

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これから焼き鳥大吉で独りおつかれ会。
新聞の切り抜き将棋欄で一杯呑る毎週月曜リセットタイム。
一流棋士同士の指し手の殺し合いで、
実戦には現われなかった鮮烈な局面を発見するスリル。
脳内に映すその際どく美しい盤面の表情が、明日への活力に直結する。

四十年一日の如し。
やりたいことしかやらない働き者のやさぐれモラトリアム。
どこにも就職出来ず、ヤケクソで独立してかれこれ四十年、
やってることはあの頃とほとんど変わんねえわあ。

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2019年1月13日(日)その3442◆ほうとう旨い

これからパセオで骨の折れるミッションを幾つか。
晩めしはほうとう鍋と朝から決めてる。
豚バラ、じゃがいも人参、えのきになめこ、長ネギと春菊その他、
かつお出汁を利かせた味噌鍋。日本酒多め、ミリン少々。

太くて腰のあるきしめんみたいな〝ほうとう〟は、
かの武田信玄が広めた軍事食だと云う。
小麦粉を練った太麺に味噌をまぶしたボール状の乾燥保存食。
陣営近くの畑で獲れた野菜を放り込み、
水を入れて大鍋で煮込めば出来上がり。
これなら料理番は楽だし防寒対策もバッチリ。
カップ麺の原型となるアイデアだが比較にならねえほどウメーし。
後方支援を重視する信玄の、戦上手を垣間見る生々しいエピソード。

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2019年1月12日(土)その3441◆小雪はらはら

歩いて五分、朝からパセオに缶詰。

単調な事務作業なので、フラメンコ(今日は何故かオブレゴンの
ピアノ・セビジャーナブーム)、バッハ、落語、
ジャズの循環でがんがんCD聴いてる。
朝はみかん四つ、昼はこれから打ち合わせイタリアン、夜は焼肉新年会。
本調子までもうあと一歩。

髪撫でる 小雪はらはら 惜別に

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2019年1月11日(金)その3440◆耳をすませば

「素直が一番」と知ったのは五十過ぎ。
冷酷非道・権謀術数の勝負の世界にツボったのは中二だったから、
主人公の中三カップルには教えられることが多い。

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今日で三回目、また観てしまった。
ただ今回気づいたことがひとつ。
「素直が一番」というのは、保険を掛けない潔い究極の勝負形態。
本筋、である。

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2019年1月11日(金)その3439◆バス旅行

週に一度の郵便局・銀行まわりの楽しみは、
駅前の立ち食い(天ぷら蕎麦&ミニカレー)と珈琲ロード、
そして銀行真ん前から乗る束の間のバス旅行。
二駅目がパセオのほぼ正面なのだが、
今日も車窓に見惚れていると、
なぜか眼前から焼き鳥大吉~ジル~パセオの三軒並びが
淡々と遠ざかってゆく・・・乗り過ごした。

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2019年1月10日(木)その3438◆しょっぱい薄味

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「おでん見るだけで想い出しちゃうよ」
涙声でそう云いながら、彼の大好物だったおでんを遺影に供える連れ合い。
食欲のない時、春夏秋冬ジェーは必ずおでんで復活したものだ。
パセオからの昨夜の家路、彼の好んだ桃園緑道で思いつき、
急きょスーパーで素材を仕込んで作った出汁を効かせた薄味おでんは、
ややしょっぱかった。

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2019年1月9日(水)その3437◆エガちゃん賛歌

急に寒くなった。
エガちゃんタイツを着用すべきだった。
一年中用意を怠らないエガちゃんはさすがに鋭い!

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2019年1月8日(火)その3436◆ああ晩酌

朝型生活は、なんだか儲かったような気がする。
早朝から計21ページを仕上げ、完全原稿をデザイナーに送信。
昨日届いた大和田いずみ画伯の絵画連載六回分、
今日届いた青木愛子さん『プロの自主練』は傑作だったなあ。
この束の間の充実快感は何ものにも代えがたい。
ダニエル・ホープ(ヴァイオリン)のバッハで明日の作業を準備中。
肴を仕入れてひとっ風呂浴びて、のっそり晩酌の段取り。

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2019年1月7日(月)その3435◆集中

17:05より新春初大吉!
年末からの切り抜き将棋欄が二週間分たまっているはず。
早く読まないと叱られるので、ご臨席の皆さま、
どうか私に話しかけないでください。

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2019年1月6日(日)その3434◆郷愁

年明け一番のオケ開きはドヴォルザーク『新世界』。
休憩時に肉まんパくつきながら、ボリュームいっぱいでのめり込む。
かつては壮大でハチャメチャなファンタジーを、
次いでインテンポで端正な構成を好んだが、
ここ数年は中庸で眺めの佳いイシュトヴァン・ケルテス&
ウィーン・フィルがお気に入り。

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それにしてもこいつは、ドヴォルザーク捨て身の名曲だ。
まるでパコのアメリカライヴやカマロン・時の伝説みたいに
孤高にして人なつこい郷愁。

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2019年1月6日(日)その3433◆明日という字は

時おり哀しみは駆け足でやって来るが、
そんなんでも無いことには
腑抜けてしまうタイプだから文句は云えない。
明日のことは分からないから人生はおもしろい。
だから、明日という字は〝明るい日〟と書くのね。

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2019年1月5日(土)その3432◆月見とろろで

炊きたて銀シャリに月見とろろ、カブ漬けナメコ汁に豚味噌焼き。
ゆったり朝湯で朝めし喰ってこれからパセオ編集室。
即攻仕切り直しでズル休みをカバー、
晩は連れ合い引き連れお疲れイタめし会。

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2019年1月4日(金)その3431◆いつものような

年始の経理を片づけ、
迎えの車でジェーの弔いに。
深大寺の動物霊園からいま戻った。
ちっちゃな桐の箱に納まり、
いつものような存在感でそこに居るジェー。
十六年の走馬灯は案外とゆっくりまわる。

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2019年1月3日(木)その3430◆安眠中

そんなこんなで今日はズル休み。
ジェーはリビングの寝床で安眠中。
いつ起き上がってもおかしかない感じなので、
プリンとゆで卵を用意してある。

https://www.facebook.com/keiko.suzuki.376/videos/1814876918624478/

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2019年1月3日(木)その3429◆眠るように

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フラメンコスタジオの番犬を十六年。
よく働き、よく遊び、善く生きた。
おそらく悔いはなかろう。

本日1月3日8時45分、
十六年ともに暮らした我が家の守護犬ジェーが他界。
連れ合いに抱かれたまま、痛みも苦しみもなく、
静かに穏やかに眠るような最期だった。
明日の昼ころ、先代メリの眠る調布・深大寺の動物霊園に一家で出掛け、
ジェーの旅出を見送る。

ジェーと仲良くツルんで下さったすべての皆さまに、
心から感謝申し上げます。

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2019年1月3日(木)その3428◆マイペース

リズム壊すので連休は二日でおしまい、木曜午前よりパセオ出社。
ジェーがいよいよ危ねえが、身内のための痛い延命はしない。
おれもそうしてほしいから。

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2019年1月2日(水)その3427◆ベストアルバム

鈴木大介はパーフェクトを実現する稀有なギタリストであり、
その上限なき大胆志向はカニサレスの冒険を想い起こさせる。
彼がまだ少年だった頃から気になるギタリストだったが、
ここ数年は『鈴木大介/キネマ楽園6~バロック』
『原善伸&鈴木大介/ギターラ・ギターラ』を愛聴している。
昨年末にその最新盤『鈴木大介/the Best 2019』を入手し、
早朝から繰り返し聴いている。

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CD冒頭の武満徹の小品と、ラストの大ちゃん自作の小品は
言葉を超える深い対話のようで、静寂を基調とするその響き合いには、
善性を帯びたゆるやかな連帯を感じる。
正直なところ、武満ワールドに本音で好反応できたのはこれが初めてかもしれない。
鈴木大介のラストの返歌がなければ、おそらくそれは難しかったろう。

クラシック中心ながら全体はボーダーレスな選曲で、
驚きと歓びに充ちた編曲・快演がいくつもある。
その筆頭は華麗なるピアソラ『リベルタンゴ』であり、
ライナーを読むまでそれがソロ編曲であることに気づけなかった。
バッハ『シャコンヌ』をリコーダー1本で吹き抜いた
オラシオ・フランコ以来の驚愕で、どうにも笑いが止まらない。

この最新アルバムによって、鈴木大介さんとの遥かなる距離は
かなり縮まったように想える。
いやもちろん、縮めてくれたのは大ちゃんである。
遅まきながら新たに芽生えた感性によって今日はじっくり、
十数枚はある彼のアルバムを聴き直してみよう。
     
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2019年1月1日(火)その3426◆協働元年

2019年の関心は〝協働〟。
これまでの枠を景気よく取っ払い、
ダイナミックな流れをイメージしながら、
いろんなタイプの協働の可能性を発見したい。

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コメント

しゃちょ日記バックナンバー/2018年12月

2018年12月21日 | しゃちょ日記

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2018年12月31日(月)その3425◆佳いお年を

★大沼由紀さんと佐藤浩希さんの月替わり交換エッセイ
★大和田いずみさんの絵画連載
★志風恭子さん渾身のフラメンコ講座
★東敬子さんのスペイン版インスタ
★アントニオ・ペレスさんのサパトス辞典
★全国各都道府県のフラメンコ活況レポート連載

さしあたりパセオ4月号の新連載は六つ。
私の執筆企画はすべて編集長に却下されたががが
さて、パセオ3月号も八割方仕上がり、
今日から本格的に4月号制作スタート、
ついでに恐怖の新年会シリーズも24時スタート!

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今年もお世話になりました。
2019年もよろしくお願いします。
どうぞ佳いお年をお迎えください!

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2018年12月29日(土)その3424◆仕事始め

きのうが仕事納めだったので、
今日は仕事始めである。
ズル休みのツケがまわってくるのが年末年始の常道であり、
逆にこのスリルなくして正月気分は味わえない。

最近のパセオを眺めつつ、今日から三日の奮起を促す。
やはりおれはフラメンコと紙媒体が好き、
いや、フラメンコの紙媒体が好きなんだと、
どーにもならねえこの単細胞気質を再確認する。

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2018年12月28日(金)その3423◆仕事納め

大掃除と忘年会がもれなくセットでついてくる、
本日パセオの仕事納め。
今年は異様に多かった忘年会、
何回年を忘れたことか、それさえ忘れてしまった。

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2018年12月27日(木)その3422◆ヘボにはヘボの

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年明けのパセオフラメンコ2月号。
やたら気の早い江戸っ子のフライングアップ!
表紙と巻頭読み物(だからスペインで暮らす)は萩原淳子さん。
撮影はもちろん夫君のアントニオ・ぺレス氏(前回来日時に打ち合わせたサパトス新企画は4月号スタート)。
    
淳子さんの文章は潔い。まるで彼女のフラメンコのようだ。
「うそつかない」「潔い」は統計的にトップたちの共通項。

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2018年12月27日(木)その3421◆ヘボにはヘボの

11月の大沼由紀さんの公演プログラム寄稿以来、
ぽつぽつ執筆依頼が舞い込むようになった。
たいへん光栄なことだが、実質プロ2.5人前の人件費を要す業務をこなす
多忙な昨今では、お受けできるものは限定される。
受けたその翌朝には書き終えられるものについてのみお受けしている。
なのでプロにはなれない。
昨日もエンリケ坂井師より来年リリースのCDへの寄稿を依頼されたが、
これは1秒だけ考えよろこんで引き受け、朝食時には校正・推敲も済ませた。
ヘボにはヘボの都合とそれなりのやり方がありそうだ。

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2018年12月25日(火)その3420◆猛チャージ

年末業務と忘年会ラッシュで半日ばかりバテた。
月曜大吉の定例独り呑みも初キャンセル。
すでに回復に向かいつつあり、
現在紅茶とバッハで充電中!

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2018年12月25日(火)その3419◆伸びしろ

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売れる表紙ってのはあるもんだと、今回はっきり認識。
大和田いずみ、デビュー戦1ラウンドKO勝ち。
大森有起の誌上個展(14頁)と関範子の森田志保論(4頁)の質感・重量感。
連載では白石和己『フラメンコの森で』が毎度光る。
『プロの自主練』(AMIさん登場)はいまのニーズをとらえた感触。
来日公演の立体評(今回カニサレス、三名執筆)は続ける方針。
ストライクを投げれば反応してくれる市場はあり、
その伸びしろはおよそ八割(汗)

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2018年12月23日(日)その3418◆ガチンコ討論

10~15時、3月号4月号の編集整理。
15~18時、2018マイベスト座談会。
出席者は石井拓人、井口由美子、さとうみちこ、
白井盛雄、関範子、と私の計六名。
18時より、おとなり大吉でお疲れ忘年会。

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2018年12月21日(金)その3417◆年の瀬

パセオ2月号の印刷入校を無事すませ、
きのうは発作的に半休とって久々の都電の旅、
宵からご近所の安旨寿司で呑んだくれた。

余すところあと十日、3月号のごっつい追い込み、
4月号2018マイベスト座談会収録、2020年の新規原稿依頼、
各種システム改善、遺言更新、残り五本の忘年会などもりもりの日程だが、
年の瀬のせわしなさが、それでも何やら懐かしくうれしいのは、
年齢的にも年の瀬だからかと納得。

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2018年12月19日(水)その3416◆前科三犯

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このオッサン、
ひとめ前科三犯の凶悪犯である。

瞬時のチャンスを逃さず、被写体の本質を斬り撮る。
影者はあの沖仁。数年前、彼の暮らす逗子へと取材に訪れた折、
当時カメラに凝っていた仁さんに、逆にうっかり手配写真を撮られた。
今宵、官憲の追跡をかわしつつ、やがて国民的ギタリストになるであろう沖仁の、
全国コンサートツアー最終の東京公演を取材!

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2018年12月18日(火)その3415◆開拓者

この秋発売されたばかりのCDを毎日のように聴いている。
あす水曜は待望の沖仁コンサートツアー2018東京公演 in 東京オペラシティ。

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メジャーな領域において、フラメンコの伝道師として、スケール大きく、
かつ地道に全国を駆け回るパワフルな彼の活動には計り知れないポテンシャルも感じる。
                  
先月の森田志保さん『はな公演』で久しぶりにお目にかかった若きマエストロ。
パセオ3月号にCDと東京公演の記事を書くねと云うと、
「うわっ、怖いなあ」と笑った。

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2018年12月17日(月)その3414◆それはそれ

いろいろあっても、ここに戻る視野

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2018年12月16日(日)その3413◆

宗教を持たない人間も何かと忙しい。
日曜午前は何はともあれバッハだ。
生理的快感と善との夢の通ひ路。
何が聴きたいかで、気分や体調の状態もピタリわかる。

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今朝の選曲はブランデンブルクだったからかなりの快調。
難しい交渉事には絶好のコンディションである。
だが本日はあいにく事務のジャングルを地道に小まじめに切り拓く一日で
これが私なりのお祈りに相当する時なのだろう。
大バッハの無伴奏チェロの渋いところを数セット抱えて、これからパセオ。

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2018年12月15日(土)その3412◆御幸

「小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば
 今ひとたびの 御幸待たなむ」

今宵『Ay 曽根崎心中』は天皇皇后両陛下の天覧公演。
無私なる存在感に〝御幸〟の意味をようやく実感。

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2018年12月14日(金)その3411◆異邦人

なぜ異邦人が
フラメンコをやるのか?
地球を貫く、真っ直ぐな回答。
今宵『Ay 曽根崎心中』へ!

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2018年12月13日(木)その3410◆暮らしの原則

「大切なことは三秒で決める」

振付(定跡)を避け直観研磨を重視した、今はなき大棋士の常套句だが、
二十代後半にはそれが暮らしそのものの原則となっていた。
パセオも連れ合いもジェーも、皆そんな踏み込みが出発点だったから、
少なくとも私の場合はそんな単細胞路線が性に合ってる。
ちなみに、人生の通算成績はこれまで3勝997敗である。

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2018年12月11日(火)その3409◆ステレオコンサート

晩めしをご近所ですませ、ひとっ風呂浴び、
これから書斎で気兼ねのないステレオコンサート。
グールド、ピアソラ、パコ・デ・ルシア、フルトヴェングラーと出演陣は多彩。
演目は『ゴルトベルク変奏曲(旧盤)』『ブエノスアイレスの四季』
『熱風』『モーツァルト交響曲40番』と、オーソドックスな編成。
寒いとなぜか、こんなふうな並びとなる。まあ、充電効率は高い。

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2018年12月10日(月)その3408◆ジル

この夏、パセオおとなりにオープンした〝ジル〟。
正確には、焼き鳥大吉とパセオの中間にある小洒落た店。
気さくな美人姉妹が健気に仕切るカフェで、昼はランチで夜はバー。
ランチ時には大吉関係者やフラメンコ協会を
訪れるお馴染みの面々と出喰わすことも多い。
年末のパセオ忘年会も「大吉~ジル」のハシゴで決まり。
今日もこれから旨々の日替わりランチ!

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2018年12月9日(日)その3407◆退屈か後悔か

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やらないで後悔するより、
やって後悔したいタイプなので、
無駄に失敗多く、そこそこ忙しい。
人生の実相をこの神話に例えたカミュの辛辣は絶妙だが、
だからと云って自らは動かぬ退屈はさらに辛かろう。
ベーシック・イン・カミュでも構わないけど、
素朴な積み上げそのものに一喜一憂したいよな。

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2018年12月8日(土)その3406◆萩原淳子ソロライヴ

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2019年のパセオライヴ第一弾!
萩原淳子ソロライヴ、ラブコール叶ったよ。

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2018年12月7日(金)その3405◆花のプロブレム

パセオ新年号を無事納品し、2月号の校了も間近、
今日から本格的に3月号の制作に取り組む。
これを年内に8割方終え、歓喜の正月三連休をもくろむ。

年の瀬の主たる公演取材は残すところ、
12/14『Ay曽根崎』と12/19『沖仁ツアー2018東京公演』。
12/23は来年4月号『マイベスト2018』の座談会収録とライター忘年会。

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その間、会合や呑み会は続くものの例年より
だいぶすっきりしそうなこの年末!と予測したいが、
社長業その他はプロブレム花盛り、
そうは問屋が卸さなねえとあらかじめ覚悟しておく。

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2018年12月6日(木)その3404◆大和田画伯の表紙デビュー

今宵は今季忘年会シリーズのクライマックス。
日ごろより瞠目する四十代・五十代の
若き業界ジェントルマンと初組み合わせの三人会。
幹事・勘定は持ち回り方式で、
初回は云い出しっぺの私担当で中野北口で呑む。
情報と意見のゆるやかな交換が眼目であり、
下ネタなどはもっての他だぞ!と、固く自分に云い聴かせる。

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さて、パセオフラメンコ2019新年号到着。
念願だった大和田いずみ画伯の表紙デビュー、
写真家・大森有起の壮大なる誌上個展で大量増ページ。
定期購読で応援してくださるサポーターの皆さんには、
近藤佳奈撮影のオリジナルカレンダーとともに早めに送るね。

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2018年12月6日(木)その3403◆パセオオリジナルカレンダー

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というわけで、
2019オリジナルカレンダーも実にいい感じの仕上がり。
近藤佳奈さん、おつかれさまでした!
先ほど自宅に設置、書斎はすでに2019年!

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2018年12月4日(火)その3402◆俺たちの旅

そこに普遍性があるとも思えないし、
その時代時代のありふれた青春ドラマなんだが、
二十歳にしてそこにすっぽりハマってしまった幼児性こそが、
いまの生業につながっていたりするわけで、
いまさら知らんぷりでもなかろうかい。

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1975年放映、中村雅俊さん主演『俺たちの旅』。
テレビ神奈川、今晩22時再放送スタート。

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2018年12月3日(月)その3401◆ゾウリムシ

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「明日のことが分かっていたら、つまらないじゃないか」
   
泪に滲むエンディングロール。
今宵はおよそ四十年前の青春ドラマ『俺たちの朝』の再放送最終回。
70年代後半、大学五年、親父の介護と
場末のパブのギター弾きに明け暮れた頃のオンエア。
不安と希望に充ちたその懐かしさを、
冷静に大人の視線で眺めるつもりが200パーセント感情移入という頓狂。
つまりはこの四十年、考えにも行動にも
これと云った進歩はなかったという事実が浮き彫りとなり、
たははと力なく笑う。単細胞シンドローム。
パセオ創刊は『俺たちの朝』の六年後。

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2018年12月2日(月)その3400◆キッチンBGM

豚バラ、白菜、筍、木くらげ、うずら卵、ブロッコリ、椎茸、
にんじん、ベビーコーン、枝豆、そして主役はしゃっきり蓮根。
鶏ガラ・オイスター・ゴマ油等のソースを片栗でまとめる。

きのうの晩めしは八宝菜。
家のもんの喰い付きもいい。
中華丼のつもりだったが、
炊きたて銀シャリを焼き海苔・明太子で喰いたくなった。
これがまあ旨えの旨くねーの、まあふつーだった。
キッチンBGMは、なぜかハルサイだった。なぜだっ?

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2018年12月1日(土)その3399◆アニフェリア取材

勝手知ったる高田馬場ラ・ダンサ。
来年2/24フラメンコ協会のアニフェリア。
その実行委員長は協会副会長・小林伴子さん。
取材は白熱するが、犬の話が九割!

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コメント

しゃちょ日記バックナンバー/2018年11月

2018年11月21日 | しゃちょ日記

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2018年11月30日(金)その3398◆祇園精舎
     
諸行無常がゴ~ンと鳴り
日参するのはパッカード

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2018年11月29日(木)その3397◆ハードル高し

今日・明日・明後日はへばり付きでデスクワーク。
日曜休業で英気を養い、
月曜から編集長に復帰予定。
ハードルは高いが、脚は短く髪は少ない。

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2018年11月27日(火)その3397◆哀しいアレグリ

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深夜の唯我独尊タイム。
四十年来の愛聴曲、
ヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタを、
名匠アンナー・ビルスマの5弦チェロ・ピッコロで。
コンクール向きではない渋く豊かな語りにホロリひと息。
狭い書斎の大きな古ステレオがうれしそうに協鳴する。
そんな感傷を無意識に欲して選んだのかもしれない。
第三番(ト短調)のアレグロは、哀しいアレグリアス。

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2018年11月26日(月)その3399◆マイウェイ

料理と本づくりは、よく似ている。
料理好きの七割強は編集者向きだし、その逆もまた真なり。

献立は編集企画そのもので、どのような素材を選び
どのように構成するかというワクワクする歓びがある。  
続く買い出しは原稿依頼と同じで、予算内で出来るだけ旨いものを
探して作ったろうという工夫そのものが楽しい。

料理本番は締切的クライマックス。事前準備が万全なら慌てることなく、
知識と知恵を駆使しながら、盛り付けはレイアウト、
目前の食べる(読む)楽しみを夢見る時。
キッチンの片づけは料理と同時進行だから、
食後は使った食器を洗うだけなのも編集と同じ。
後片づけはすでに次作のスタートを準備している。
本づくりは現在から数年先の未来を同時進行で準備するが、
料理の蓄積も似たようなものだろう。

どちらも自己流ながら、これら両方を見果てぬ夢としながら、
そのどちらにもまったく上達の気配の無いことが、
マイウェイ七不思議の代表的超常現象だ。
それでもあきらめないのは、
周囲と自分を同時に歓ばせる作業そのものへの執着である。

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2018年11月25日(日)その3398◆新宿荒木町

昼から残り少ない頭髪を涼しくカットし、
新宿荒木町カサ・アルティスタへ直行。
その管理人でもある噂の大物を取材し、
春の『しゃちょ対談』に掲載。
夜はそのままライヴだ。

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2018年11月24日(土)その3397◆昭和元禄落語心中

『昭和元禄落語心中』。
人気コミックの実写化ということすら知らなかったが、
さすがはNHK、こういうドラマが観たかった。
俳優の演じる落語の部分が心配だったが、
そりゃ間抜けな上から目線の杞憂というものだった。

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静かなブームと云われる落語だが、こうした現象が
それを後押しすることはまず間違いのないところだろう。
将棋も来たし、落語も来た。
なんだ、案外と腰の入ったいい時代じゃないか。
次はバッハかフラメンコ、と念じてみる。

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2018年11月23日(金)その3396◆ズル休み

四時間の大寝坊。
新年号入稿と月末処理を終え、たましいブッ飛んだ。
まあえーか、土日ハードだし今日はズル休みに決定!

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2018年11月22日(木)その3395◆思い当たるフシ

毎日六時間ほどはそこで遊ばせてもらうが、
むろん編集長手当はノーギャラである。
安ギャラで執筆や撮影を快く引き受けてくれる
お仲間たちとのバランスはそこでどうやら保たれる。
それはパセオライヴのプロデュースも同様。
まあこれは私個人の才覚の欠如が招く現象だが、
好きで好きでおもろい仕事というのは、
そうした本質を内包してることもまた事実だとわかってくる。
フラメンコな皆さんなら、思い当たるフシは幾つもあるでしょ。

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2018年11月20日(火)その3394◆生活三原則

「積み上げ」は日々の暮らしの基礎。
「本音」は原点を明快にする知恵。
「ユーモア」は周囲と自分へのマナー。

五十代で暫定した生活三原則。
仮戦略のつもりが、いつの間やらこれら自体が目的化している。
どれも到達点はないので、いつ死んでも問題はない。
お利巧とは云えないヴィジョンだが、
仕事も私事もワンキャラで間に合うので演じ分けの必要もなく、
省エネ省ストレスだけは実現している。
ちなみに三原則としたのは、四つ以上だと覚えられないから。
以上、パセオ原産地の現況ですた。

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2018年11月19日(月)その3393◆パロマのソロライヴ!

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2018年11月21日(水)20時
パセオフラメンコライヴVol.104
小島慶子ソロライヴ

小島 慶子(バイレ)
川島 桂⼦(カンテ)
⻄井 つよし(ギター)
尾藤 ⼤介 (ギター)

 2017年、年の瀬のパセオ編集部。私はぎりぎりと奥歯が軋むほど、その年最大の後悔に苛まれていた。執筆陣が今年一番だと思うフラメンコを熱く語り合う恒例のマイ・ベスト座談会。多くのアルティスタの名前が挙がるなか、小島慶子のパセオライヴがいかによかったか、とりわけ熱弁が振るわれた。曰く、とにかく期待を上回るすごさ! 倒れてしまうんじゃないかというほどの烈しいフラメンコ、120%の力を出し切って踊っていた、等々。あーあ、不覚にも見逃していた。しかもぺテネーラを踊ったなんて本当に観たかった。さらに追い打ちをかけたのが、小山社長のことばだった。「踊ったあと、抜け殻になってエスペランサの階段を這うように登っていくんだよ。『そんな生き方してたら死んじゃうよ』と言ったら『アートの世界でセーブして生きて何の意味があるの!』と言い返されたよ」                             
 痺れた。そして打ちのめされた。ドラマのセリフでもなんでもない。リアルでこんなカッコイイセリフを言えちゃうなんて。リラクゼーションとか癒やしに血道を上げ、少しでも楽に生きようとしていた己に喝! 私もマネして自分に言ってみる。「そんなにすごいソロライヴ、観ずに生きてて何の意味があるの?」
 2018年のパセオライヴのトリを飾る小島慶子。それまでおあずけとは長すぎる。ぬかりなく、申し込み開始日をスマホのアラームに保存した。クリスマスを待つ子供のように、指折り数えて小島慶子のパセオライヴを待ちわびている。 
(月刊パセオフラメンコ2018年11月号より~さとう みちこ)

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2018年11月18日(日)その3392◆まわし者

日曜朝のインフラ買い出しをすませ、現在ジェーとNHK将棋観戦中。
午後からはパセオで、急ぎの仕事を三つばかり。
晩めしはチーズ祭りにバケットとサラダ、メインはカルボナーラ。
意外なキーマンはよつ葉バター。
激安スパークリングワインがきんきんに冷えている。

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※よつ葉バターのまわし者歴:厨房時代より約四十四年

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2018年11月17日(土)その3391◆森川シンドローム

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十五年くらい前のジェー。
弾きもしないギターの前で日向ぼっこ。
まだおれも四十代だったんだな。

ひと仕事片づき、のんびり過ごす土曜の午後。
寝っころがってスーパーの買い出しメニューを書いてると、
ぴたり寄り添うジェー。
あれ(肉やらプリンやら)を頼むぜ!と顔に書いてある。
連れ合いが風邪気味なので、今晩は鶏系ちゃんこ風うどんすき。
  
買い物前にとっ散らかった書斎の整理。
衣服と文庫とCDの衣替えだ。        
ステレオからはずっとバッハの無伴奏ヴァイオリン。
木曜パセオライヴの端正にしてシャープな森川くんの
ヴァイオリンにどうやら触発されたようで、
ハイフェッツ、シェリング、シャハムなどを次々に聴いてる。

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2018年11月16日(金)その3390◆森田志保/はな9

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今宵は森田志保『はな9』。
協演はダビ・ラゴスとアルフレッド・ラゴス。
何かが起こらない訳がない。

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2018年11月15日(木)その3389◆この一枚!

11/20発売のパセオ最新号。
数千枚に及ぶ、大森有起撮影の新人公演全プログラム
渾身ショットの中から、この一枚!をセレクト!

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2018年11月13日(火)その3388◆即日重版

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発売日当日に、重版が決まったという。
おそるべし鳴神響一!!!
今週末のお楽しみはこれに決定!

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2018年11月12日(月)その3387◆友繁健人ライヴ

2018年11月14日(水)20時/高円寺エスペランサ
パセオフラメンコライヴVol.103
友繁健人&マリア デュオライヴ
      
【出演】        
友繁健人(ギター)
マリア・ホセ・カデーナス(カンテ)
森川拓哉(ヴァイオリン)
容昌(パーカッション)
荒濱早絵(バイレ)
        
『ソロ・コンパス』。
フラメンコを習う人なら誰もが持っている、教則CDの決定版を開発したその人、友繁健人さんの登場!
 1954年兵庫生まれ。15歳でギターに触れ、伊藤日出夫氏にラスゲアード、三澤勝弘氏にリカルドの手ほどきを受けた。1980年にはスペイン政府の招聘で、フラメンコギタリストとしては初の名誉留学生として渡西。マノロ・マリンに認められ、専属ギタリストとして国内外の劇場、ライヴに出演。現地での受賞多数。
 1994年セビージャにOFS社を設立、『ソロ・コンパス』リリース。大物アルティスタたちのコンパスを伝える音源は海外の需要も多い。筋金入りのフラメンコ人生だ。僅かな帰国の折には、熱烈なアフィシオナードたちに囲まれ、長くパートナーを務めるマリアさんとのデュオライヴも続けて来た。そういった中で記憶に刻まれているのは、実のところ、パセオへのCD納品に当たっての、友繁さんとの素朴なメールのやりとりだ。欠品が生じた時の少ない注文にも、親切に応じてくれたことが有り難かった。

「フラメンコは音楽ではないと思って弾いています。それは魂の叫び、嘆き節、喜び節。馬蹄を作る鉄を叩くリズムがマルティネーテとなるように、民衆の生活の匂いがするものです」

 セビージャの地に根を張る友繁さんに訊いてみたい。なぜスペインに暮らすのか、それでもなぜ日本のアフィシオナードに『ソロ・コンパス』を届け続けるのか。その答えを聞くべく、彼のギターの音色に静かに耳を傾けたい。
     (月刊パセオフラメンコ2018年11月号~井口 由美子) 

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2018年11月11日(日)その3386◆この世の歓び

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二年前の秋には百死に一生を得、
この夏と季節の替わり目には九死に一生を得た。
この日は来ないと心得ていたが、
11月11日、本日ジェー満16歳。
中野北口の犬も人もオッケーなバルで誕生会。
二度目となる旨店だが、皆で出掛ける彼の歓びが尋常ではない。
お前も俺もやがては逝くのだから、まあせいぜい、
苦難とともにこの世の歓びを味わい尽くしておこーや!

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2018年11月10日(土)その3385◆ロゴスの市

寄る年波でバッハや文学や落語で呑める友人が年々減ってゆくのは寂しいが、
フラメンコや将棋で呑める友人が年々増してゆくことで、
どーやらバランスしているのだろう。
           
久々に呑んだ文学仲間から、乙川優三郎の現代物の新刊文庫を二冊もらった。
心の通うプレゼントには、私の払う呑み代の十倍以上の価値がある。
短編集と長編、いずれ劣らぬ名作である。
特に『ロゴスの市』は、マエストロ乙川が海外でも高い評価を得る
きっかけとなるであろう長編。
あと十年から二十年でノーベル賞候補に推されることを確信した一冊だった。

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2018年11月9日(金)その3384◆修行僧

何だかんだの五連チャン呑み会。
くたびれ果てた徘徊じじい。
ほんとに懲りねえ奴だわ。
明日こそは修行僧のように仕事がしたい。

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2018年11月6日(水)その3383◆愛しのマレーネ

パセオフラメンコライヴVol.102
チャチャ手塚ソロライヴ
2018年11月8日(木)20時/高円寺エスペランサ

【出演】
チャチャ 手塚(ルンベーラ)
山﨑 まさし(ギター)
永潟 三貴生(カンテ)
三枝 麻衣(ゲスト)
【問合】http://www.paseo-flamenco.com/daily/2018/11/2018118.php...

 マレーネ・ディートリッヒ演じる女が、酒場の客たちの間を歌いながら毅然と歩く。チャチャ手塚さんの舞台を観るたび、私は映画『モロッコ』の名シーンを想い出す。観客ひとりひとりと視線を交わし、気持ちを惹き付け、余裕の微笑みで男たちをさらりとあしらい、女たちの恋心をつかむ。人の胸を射る眼差しは、ウイットと色気と、そして包容力の深さを湛えている。粋な佇まいに惚れ惚れする。

 ルンベーラがパセオソロライヴに初めて登場する。もちろん、チャチャ手塚さんだ。歌うこと踊ることが大好きだった少女時代を経て、舞踊家の草分けである河上鈴子氏に師事。クラシックバレエを習得していく中でフラメンコに出会い、渡西。そして名ルンベーラ、アンヘラ・ドラードの愛弟子となり、日本における第一人者としてこのジャンルを牽引して来た。好きなものに対して迷いなく挑戦してきたからこそ、王道を歩む険しさを感じさせない。歌い踊れる歓びが全身を貫いているのが気持ちいい。

「お客さま方がそれぞれの過去、現在、未来を感じ、未知を体験してくれたら嬉しい。その風景、匂い、人の表情や言葉を思い描いていただけたらと願いつつ、いつも舞台に立っています」

 そんなイマジネーションの豊かさが女優の貫録を滲ませる。チャチャ手塚さんのグラマラスなスタイルとその脊髄から響き渡るようなドラマティックな歌声に包まれて、ルンベーラの華を味わい尽くしたい。       
(月刊パセオフラメンコ2018年11月号~文/井口由美子 撮影/大森有起)

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2018年11月5日(月)その3382◆追いかける理由

光栄なる依頼にひと晩で書き上げたプログラム寄稿。
ほんの僅かながら、あの満開の本番にリンクできたかもしれない。
  
 『追いかける理由』
           小山 雄二(パセオフラメンコ編集長)

「ほら、これだけで充分じゃない?」
 なんて便利!などと油断している間に、魂を抜き去ろうとする現代文明の悪魔性。そうした便利さの向こう岸に、ブレない存在感で人本来の素朴で逞しい生命力を呼び醒ます預言者。ステージで踊る大沼由紀は、生きる源点をフラメンコ経由でしなやかに差し出す。

 ひと昔前、凄い凄いと玄人筋がこぞって太鼓判を押す謎のカリスマバイラオーラの舞台に初めて触れた衝撃はいまも忘れ難い。多くのプロ舞踊手たちが詰め掛けギラリ静まりかえる開演待ちの客席上空には、何かを予感させる黒いテンションが充満していた。そして大沼由紀登場と同時に魔はやって来た。鋭い痛みをともなうカタルシスを客席に残し、やがて魔は去った。

 以来私は大沼由紀の追っかけとなった。だから例えばスペインの超一流どころの公演と彼女の舞台が重なる場合なども、迷わず由紀さんの舞台に駆けつける。なぜ私は彼女を追いかけ続けるのだろう? そのこととフラメンコの専門誌を毎月出し続ける理由が、多く重複することに気づくのはずっと後のことだ。

 好き嫌いを超え、真理を予感させる魅力的なエネルギーには強烈無比な引力がある。誰しもそんな存在を心に抱くものだが、私の心にもグレン・グールドのピアノバッハや、将棋の羽生善治永世七冠のアルテと同様な位置づけで大沼由紀のフラメンコは棲んでいる。

 すでに国際舞台で活躍できるクオリティの舞踊家だが、だからと云って彼女のすべての舞台に歓んで共鳴するわけではない。彼女がフラメンコから大きく離れて独創表現に走る時、頼むからフラメンコに戻ってくれよと叫びたくなることもある。彼女に出演を乞うパセオ主催ライヴの反省会で長々と討論するのが毎年恒例だが、由紀さんはいつも実直に誠実に想いを語り、少しずつこの鬼才に対する理解は深まりつつある。

 愛するフラメンコを踊ること、他方には敢えてフラメンコから離脱する独創表現。二律背反とも云い切れないこの二大ベクトルは彼女の中で互いに反発し合いながら共存している。両者は互いにせめぎ合いながら高め合っていて、それらはエロス(生の欲動)とタナトス(死の欲動)の関係によく似ている。そういう真摯な葛藤の危ういバランスの上にこそ、唯一にして人並み外れた深化を追い求めることが出来るのだろう。

 安易な近道を頑固に拒むそうした難行苦行の先に、いよいよ大沼由紀の独創表現が花開く可能性、あるいはフラメンコそのものと一体化してゆく可能性、さらにその両方を実現する可能性もある。だが彼女は、そうした結果を予め確定しようとはしない。なぜなら大沼由紀の本望は常に、手抜きをせずに今現在を丁寧に生きるプロセスそのものにあるのだから。

 さて。人々の日常に大きな変化をもたらすであろうAI時代はすぐそこまで来ている。格差社会のひずみとともに、うっかり安易に生きれば人類は滅びる。そういう悲観に陥るとき、思わず渇望するのが大沼由紀のフラメンコだ。人は何のために生きるのだろう?

 彼女のステージにはその明快な回答がある。それらは底なしの苦悩に充ちているが、同じ分だけ底なしの歓びに充ちている。その痛烈なコントラスト自体に甘くはない生きる充実の確かさが宿る。大沼由紀の踊りに、この先もずっと喜怒哀楽を背負う人類の、決して暗くはない未来像が視えてくる。由紀さんはこう云う。

「その時に生まれたもの、嘘じゃないこと、
 自然なこと。それが最も素晴らしいし、
 実は最も難しいってわかってる」

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2018年11月2日(金)その3381◆がっぷり四つ

リスペクトとは、
がっぷり四つで闘うことなり。
大喝采に抱擁された大沼由紀舞踊公演、
休憩なし75分のフラメンコ協奏詩。
やったな由紀ちゃん。
いまだ醒めやらぬ余韻酒。

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2018年11月1日(木)その3380◆ほどよい秋

季節の替わり目をどーやら乗り切り、
ここ数日やたら元気なジェー。
朝からおでんで昼寝も十分。
裏の緑道をゆっくり散策して、おやつはプリン。
来週11/11(わんわんわんわん)で満16歳となる。
今宵は歩いて二十歩のご近所焼肉さんで連れ合いと月イチおつかれ会。

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2018年11月1日(木)その3380◆ほどよい秋

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今日から11月。
編集実務はややハードだが、
ライヴ・公演取材はほどよい感じ。
1102金 大沼由紀舞踊公演
1108木 チャチャ手塚パセオライヴ
1114水 友繁健人パセオライヴ
1116金 森田志保 はな9
1121水 小島慶子パセオライヴ
1125日 カサ・アルティスタ小島智子企画
そして忘年会三本、生誕記念会(ジェー)一本。
ほどよい秋を満喫できそう。

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コメント

しゃちょ日記バックナンバー/2018年10月

2018年10月21日 | しゃちょ日記

 

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2018年10月31日(水)その3379◆突貫工事

月末業務を今しがた終え、
これから突貫シャットアウトで
パセオ3月号ガチ対談(エンリケ坂井VS今枝友加)のまとめ。
着地目標は本日22時!

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2018年10月30日(火)その3378◆ヒロシゲブルー

お茶の水あたりから、水源の井の頭公園をめざし神田川沿いを歩いている。
永年歩き慣れた散策コースだが、環八を過ぎたころから
見慣れない景色が左右に広がり始める。
それとやたら人が多い。その上ラドンとかモスラみたいのが
中空を飛び交っていて、いつもとはだいぶ様子が違う。
井の頭線・三鷹台あたりで蕎麦でも手繰るつもりだったが、
そこらはほとんどジャングルと化している。
弱ったな、大雨も降ってきちゃったし、もちろん傘はない。
行かなくちゃ、君に逢いに行かなくちゃ♪~と、
行く当てもないくせに歌い浮かれるヤケクソ。
喉の渇きで目覚めれば、まだ夜明け前。
トイレ行ってもう一眠りすりゃええものを、寝床にくるまったまんま、
この奇妙な夢を時系列で反復整理しはじめる。
ビジュアルは幕末の巨匠・安藤広重描く『井の頭の池弁財天の杜雪の景』。
この〝ヒロシゲブルー〟が、おフランス印象派に
大きな影響を与えたという史実はとても痛快!

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2018年10月29日(月)その3377◆秋の夜長

幾度かお話ししたが、
優しくお洒落で気丈な方だった。
夕刻より石井智子さんのお母上の通夜へ。
協会の淳ちゃん、薫さんと軽く通夜呑みして先ほど帰宅。
これからひとっ風呂浴びて、秋の夜長を呑み直す。

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2018年10月28日(日)その3376◆万能つまみ

夏は枝豆だが、秋冬の前肴はじゃが芋バターがいい。
かた茹での芋に味噌を塗って香ばしさの頂点までオーブンで焼いて、
よつ葉バターとドライパセリで喰う。
うめーよ、どんな酒にも合うしね。

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2018年10月28日(日)その3375◆ダブルキャスト

「死んでもいい恋をしたことがあるか」
じゃあ云うが、三十代に一度だけ、あるにはあるが一方的に空振った。

さて、パセオ11月号は『Ay 曽根崎心中』特集。
日本の創作フラメンコ史上に輝き残る大傑作である。
撮影は川島浩之、文は井口由美子で、どちらも力作!

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尚、今回曽根崎は初のダブルキャスト。
鍵田真由美(⇒工藤朋子)、佐藤浩希(⇒三四郎)という発表には少なからず驚いた。
若い工藤&三四郎がどう演るか、楽しみは尽きない。
そしてもちろん九平次役は、変わらず矢野吉峰。
矢野の九平次は奇跡的なハマリ役であり、
ダブルキャストがちょっと思いつかない。

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2018年10月27日(土)その3374◆怪しい段取り

二週続いた公演黄金週間も終わり、
ぼろぼろに壊れたスケジュールを復興すべく、
明日から実務の鬼と化す。
高めのハードルが幾つもあるが、
お魚さんを頭からバリバリ喰うような感じで、
金曜の大沼由紀公演までにはオールクリアの段取り、ってほんとかよ。

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2018年10月27日(日)その3374◆怪しい段取り

二週続いた公演黄金週間も終わり、
ぼろぼろに壊れたスケジュールを復興すべく、
明日から実務の鬼と化す。
高めのハードルが幾つもあるが、
お魚さんを頭からバリバリ喰うような感じで、
金曜の大沼由紀公演までにはオールクリアの段取り、ってほんとかよ。

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2018年10月27日(土)その3373◆世界を股に

きのうはスペイン、今日はイスラエルと云えば
世界を股にかける男みたいだが、
実際には中野と上野と埼玉を股にかけている男だ

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2018年10月25日(木)その3372◆タラント

山道を歩いていると、数名の少年たちに取り囲まれる。
私も同じくらいの年齢らしい。
家がないのならウチに来ていっしょに働けばいいと誘われ、
彼らや大人たちに混じっての寮生活が始まる。
仕事は炭鉱掘りで、夜明けから日暮れまでびっしり働く。
夜は皆して街に繰り出し、煮込みや焼き鳥で大酒を呑む。
いつの間にか私は大人になっていて、
そろそろここを出て好きなことをやったらいいと、
リーダー格の兄さんに諭される。
蒸気機関車に乗り込み、皆に見送られながら、
後ろ髪を引かれる思いで鉱山を出る。
淡々とそこで終わるのだが、悪くない夢だと想った。

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2018年10月23日(火)その3371◆至福の日々

今週は気の早い忘年会が二つ。
そして(金/上野)スペイン国立バレエ団(Bプロ~セビリア組曲!)、
さらに(土/埼玉)イスラエル・ガルバン『黄金時代』
(カンテはダビ・ラゴス!)という黄金週間。
新年号編集整理も山積みで、ド迫力にして至福の日々が続くが、
季節の替わり目でややくたびれ気味のジェーとともに、
ここはひとつ、軽やかに乗り超えてゆこう!

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2018年10月21日(日)その3370◆

スリリングなボケ防止策。
近ごろは我が家のおでんブームも手伝い、年寄り同士、
ジェーと煮物の番をしながら将棋ソフト(初期のボナンザ)と対戦することもある。

初期ボナンザは、序盤・中盤・終盤それぞれ、
プロもびっくりの好手・勝負手を繰り出し、
トータルでは強いアマ五段くらいの実力か。
ただし、中盤の戦略思考に一部わずかにデジタルならではの欠陥があって、
このチョー弱のウラシマ六段が巧くそこを突ければ優位を築けることもある。

ところがAIというのはやたら終盤が正確で、
うっかり読み抜けがあるとイッキに逆転を喰らう。
その攻めは獰猛にして辛辣であり、
かつては良しとされていたアナログ対応はまるで通用しない。
多彩にして柔軟なその鋭い狙い筋のすべてを事前に看破し、
デジタル対応しない限り、受け切ることは難しい。

親しい仲間とゆる~い馬鹿話に興じるほどではないにせよ、
そういうシビアに張り詰めた純粋対話に集中するひとときもまた楽しい。
やり込められることの方が圧倒的に多いが、
AI相手に主張を通しながら弱点を突き刺し合う容赦なきディベート学習は、
裏を返せば、人間の弱点をあえて突き刺さぬ歓び、
そして大らかな希望につながるような気もする。
デジタルから学ぶアナログ強化。
それは本音と想いやりの程よいバランス設定を
よりベターにするかもしれない。

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2018年10月21日(日)その3369◆ひとつ覚え

大波小波の四日間をさまざまな感慨とともに過ごし、
日曜朝イチの原稿整理を済ませたら、どっぷりジェーと黄昏たい。
彼の歓びそうな晩メシをあれこれ考えるものの
・・・おでんしか浮かばん。

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2018年10月20日(土)その3368◆スペイン国立バレエ団

早くも評判は上々、
今宵は待望のスペイン国立バレエ団!
新年号の入稿日なのでバタつくが、
早めに片づけ、久々の上野の森の散策をもくろむ。

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2018年10月19日(金)その3367◆日本橋劇場

木曜は早朝から12月号の広告整理をすませ、
午後から高田馬場でビッグ対談(エンリケ坂井&今枝友加)の収録。
かつての行きつけで天玉そばを流し込み、
そのまま馬場でぎりぎりまでテープ起こしに没頭し、
夕刻より日本橋劇場の平富恵さん『愛の賛歌』に。
丁寧に創り上げたフラメンコ・エンタの労作!
帰りの半蔵門線で入交恒子さんにバッタリ、
来秋日本橋劇場で四十周年公演を開催するという。
途中下車で呑む気力もなく、
帰宅するとジェーと連れ合いが待っていて、
ステーキとまぐろ山かけにありつく。

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2018年10月17日(水)その3366◆フライング情報

開演五時間前。
ソワソワするのはいつものことだが、今日もまた尋常ではない。
18時リハの立ち合いからガチンコ対談(パセオ来年3月号)取材がスタートする。
さあでは例によって、本日演目のフライング公開。
        
今枝友加 カンテソロライヴ
(ギター/エンリケ坂井)
Solea
Malagueña y jabera
Alegrías
Romance
 (休憩10分)
Solo de guitarra
Fandango
Siguiriyas
Bulerías

http://www.paseo-flamenco.com/daily/2018/10/20171017.php?fbclid=IwAR1s_MP04YdWXJXtZotHCCSWLpBx7ehg1qkZujOHmyVDZEtDnInTpGh3p90#006051

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2018年10月15日(月)その3365◆おでん

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春夏秋冬、毎週日曜の早朝、
元気に代々木公園を駆けまわっていた頃のジェー。
ズラっぽい私の頭が笑えて哀しい。
明日からの熱血4連チャンに備え、
今宵はこれから彼とお約束のおでんを制作!

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2018年10月16日(火)その3364◆くじ運

六枚中六枚当たったコンビニのくじ引き。
これで年内の運はすべて使い果たした。

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2018年10月15日(月)その3363◆今枝友加ソロライヴ

2018年10月17日(水)20時
パセオフラメンコライヴVol.101
今枝友加カンテソロライヴ
(ギター/エンリケ坂井)

 今枝友加が、日本のフラメンコにおける"至宝"であることに異論の余地がないのは、今枝が誰よりも深くフラメンコへの畏怖の念を持ち続け、誰よりもストイックに追い続けているからだ。今枝が命を吹き込み歌う古いカンテは絶品の域にあり、尚も深化させていることに驚く。その過程にある想いを訊いた。

「フラメンコを始めた頃から、昔のカンテを完全コピーすることが一番のカンテへの道だと確信していました。しかしそれ以前の問題(スペイン語の理解、発音、歌手としての発声等)が山積みで、やればやるほど道のりは遠ざかる一方。それでも諦めずに続けてきたことが20年目にして身を結びつつあり、今やっと昔のカンテを学ぶことのスタート地点に立てた。それは例えば、彼らの音の流れがいかに本物のフラメンコであるかということ、そして伝統継承の大切さを本当の意味で理解出来たこと。もちろん私がやっていることは今でも単なる真似に過ぎないけれど、前には解らなかった音がスッと聴こえるようになってきたことや、スペインの文化、歴史を学んできたことが、自分なりのフラメンコとリンクし始めたことが、歌の変化に繋がってきたのかなと思います」

 真の謙虚さのみが真の成長となることに気付かされる。

「エンリケ坂井さんとの共演はあまりにも恐れ多く夢のよう。でもここでやらなければ機会は訪れないような気がしたので意を決して受けました。魂と対話しながら歌いたい」

 今枝友加は誰よりも重いフラメンコの十字架を喜んで背負い続ける。

  (月刊パセオフラメンコ2018年10月号~井口 由美子)

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2018年10月15日(月)その3362◆四連チャン

歓びの四連チャン!

10/17(水)今枝友加カンテソロライヴ(ギター:エンリケ坂井)
 ※翌日はお二人のパセオ対談収録(来年3月号)
10/18(木)平富恵リサイタル『愛の賛歌』
10/19(金)エンリケ坂井『カンテフラメンコ奥の細道』
10/20(土)スペイン国立バレエ団(Aプロ)

今週はサマータイム制導入で締切を乗り切る!

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2018年10月13日(土)その3361◆天然ビーム光線

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土曜の昼下がり。
パセオでひと仕事(来年の連載原稿依頼)終え、
桃園緑道を歩いて五分のわが家に戻り
書斎で書きものをしてると、
ふと例の視線に気づく。

待ってろ、もう少しで終わるからな。

だが、天然ビーム光線は突き刺すような輝きを増す。
結局、サンダルつっかけプリンを買いに出る。
眼力ファイター圧勝の図。

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2018年10月13日(土)その3360◆事実調査

12月号締切のドタバタの中、クレームに対する事実調査のため
過去五年のパセオバックナンバーをめくってみたのだが、
先方の抗議する内容がどこにも見当たらない。
狐につままれた気分で先方にその旨をメールで二度伝えたが、
いまこれを書いてる時点で何故か返信がない。

なにか問題が起きたら犯人はこの私と推定するほうが解決は早いので、
FB上で先週起こった問題にもそういういつものスタンスで臨んでいるが、
パセオをご心配くださる方々へ、とりあえず経過報告。
こういう問題はシステム改善のいい機会にもなってくれるし、
また瓢箪から駒が出ることも多々ある。
どこにも悪意がないのなら皆前を見てサクッと解決するのが一番というのが私の考え方。

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2018年10月11日(木)その3359◆この人本物

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いやあ、凄え奴だと思った。
終演後、小一時間しゃべった。
先のことはわからないが、この人は本物だと思った。

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2018年10月10日(水)その3358◆アミューズメントホール

ヴァイオリンの鬼神パガニーニの名曲カプリス第24番。
大観衆を前にこの超絶技巧曲のギター編を弾いているのは私だ。
端正にしてメリハリある流麗さはジョン・ウィリアムスのようであり、
エンディングの速弾きをパコ・デ・ルシアのように
鮮やかに決めた瞬間ブラボーが飛び交う。

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いつまでも鳴り止まぬ喝采に違和感を感じ、
舞台から降りて客席をよくよくみれば観客の絵を描いたベニヤ板である。
鳴り止まぬ大歓声は録音であり、
また奇跡的な私の大熱演も作り物であったことに気づく。
つまりここは、プレーヤーには成れなかったおっさんなどが、
その屈託を晴らすためのアミューズメントホールというわけか。

会場を出ると、来年小学校に上がる暁子がソフトムリーム片手に待ち構えている。
父の実力を知る長女はあえて聴きに来なかったのだろう。
アコの右手にはあの懐かしいわが家の番犬が繋がれていて、
イチはぷるんぷるんに尻尾を振り回しながら飛びついてくる。

民家に突っ込みそうな見覚えのあるジェットコースターが視界に入り、
ここが当時のご近所・浅草花屋敷であることを知る。
夢はそこでぷつんと切断されるのだが、
聴覚・視覚の生々しい臨場感は今年度ピカイチ。

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2018年10月10日(水)その3357◆100回目

出来るものなら100回まではと、
馬鹿のひとつ覚えで突っ走ったパセオフラメンコライヴ。
例外を設けないシンプルなルールで観たいライヴに執着してきた。
願いが叶うまであと一歩、10/11の土方憲人ソロライヴでその第100回目を迎える。
来年は本来の月1ペース(多くて2回)に戻し、
願わくば息の音がとまるまで続けたい。もう少し増やしたいが、
現在決まっている来年のラインナップは次のとおり。

2019年
03/14 小島裕子(バイレ)
03/28 小林伴子(バイレ/パリージョ)
04/11 谷朝子(バイレ)
04/25 渡部純子(バイレ)
05/09 入交恒子(バイレ)
05/23 森田志保(バイレ)
06/27 エンリケ坂井(ギター)
07/11 鈴木千琴(バイレ)
08/08 井上圭子(バイレ)
09/12 鈴木敬子(バイレ)
09/26 ディエゴ・ゴメス(カンテ)
10/10 今枝友加(未定)
10/24 川島桂子(カンテ)
12/12 大沼由紀(バイレ)

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2018年10月7日(日)その3356◆長期戦略

バツイチ同士の再婚から二十年。
暮らしの習性はまるで異なり、
見つめる方向だけはいっしょという相性。
写真は当時の初代守護犬メリ。

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明日の晩は二代目ジェーもオッケーな店にて二十周年祝賀会。
すでにジェーはお出かけの状況を察知し準備態勢を整えている。
毎年10/8の入籍記念日は連れ合いの誕生日でもあり、
年にいっぺんで済んでしまう長期戦略はいまも生きている。

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2018年10月6日(土)その3355◆焼きうどん

バタバタと忙しく、焼き鮭とオリーブで一杯やって、晩めしは焼きうどん。
学生時代の厨房修業で覚えた賄いめしだが、手軽さや原価からすると、
これはけっこう優れもんで皆喜んで喰う。
うどん、豚コマ、キャベツだけでも充分うまいが、
今日は在庫整理で蓮根、にんじん、ほうれん草、もやしなども投入。
醤油・酒・みりん少々が今宵の味付けで、ジェーや連れ合いの注目を浴びつつ、
仕上げにふわふわのカツオ節をたっぷり。
料理は段取りだが(企画・買い出し・調理・片付け)、
二十代から段取り屋という商売を選んだ理由は、
どうやらそこらへんと無縁でもなさそうだ。

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2018年10月6日(土)その3354◆逃亡者

なにかと浮き沈みが激しいのが江戸っ子。
楽しい酒と記録的な大寝坊でこころの複雑骨折はほぼ完治、
今日からパセオ新年号と2月号に本格着手。
   
とりあえず、ジェーと新聞を相手にのらりブランチ。
近ごろは朝夕の新聞小説もやたらおもろい東京新聞。
朝湯やら晩酌やらで将棋欄とともに欠かさず読むが、
中村文則さんの新連載『逃亡者』はスタートから鬼のようなツカミで、
手に汗握る展開とはまさしくこのことだろう。
        
逃げるのも追っかけるのも、そこにはエキサイティングな人生の高揚があり、
一方では安楽に憧れるのが人間。
AI時代もそうしたシンプルな矛盾は不変であろうし、
いよいよバッハやフラメンコの出番だと、ひとり妄想に走り英気を養う。

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2018年10月2日(火)その3353◆リピートの予兆

カニサレス・フラメンコクインテット来日公演2018。
9月29日・めぐろパーシモン公演のパセオ忘備録初稿。

カニサレスが世界中からコンサートのリピート要請を受けるのは、
この日のライヴのように至福なひとときを必ず約束するギタリストだから。
そのクオリティはそれも約束事であるかのように、
毎回着実に美しさ楽しさと深さを増し続ける。

懐石料理の究極フルコースのように、それぞれ良質な素材を活かした
丁寧で手間のかかった美味しさをベースに、
全体のバランス構成に最良の采配をふるう。
素人にも玄人にも観どころ聴きどころは満載で、オールマイティな普遍がある。

今回は新たにホセ・アンヘル・カルモナ(カンテ/マンドラ/パルマ)が
加わるクインテット編成。
カンテの補強はやはり吉と出て、またパルマの増強も予想以上の成果を上げた。
ここまで極めてくると、次は重低音を厚くするコントラバス(あるいはチェロ)の
加入が渇望される。

2017年NHK交響楽団とのアランフェス協奏曲と同じく観客席はほぼ満員だが、
パコ・デ・ルシアやアントニオ・ガデスの初期の来日時と同じように
フラメンコのファン層は少ない。
新たな地平を切り拓くスーパースターの出現には慎重であり、
他ジャンルからの圧倒的支持を確認してから重たい腰を上げるのが
アフィシオナードの常だが、
それはフラメンコの伝統的美質を廃らせない理由でもあるだろう。

この世に完全無欠なアートは無いが、すでにカニサレスはその近みに在る。
休憩を含むジャスト二時間、高揚と癒やしのコントラストの積み上げは
アンコールでクライマックスに達する。
踊りならスペイン国立バレエやマリア・パヘスのように、
豊かな感性知性にあふれるフラメンコエクスタシーは、
この先フラメンコがより多大に国際貢献してゆくための
最も有力な切り口に想える。
フラメンコの伝統もそれらを歓んでバックアップする構図も視える。
終演後家路をめざす人々の明るく上気する表情には、
次回も必ずリピートするに違いない予兆がある。

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2018年10月1日(月)その3352◆引き分けとハシゴ酒

10月1日。
たいへんなラッキーがひとつ。
心が折れる大負けがひとつ。
連れ合い連れて
久々のご近所ハシゴ酒。

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