フラメンコ超緩色系

月刊パセオフラメンコの社長ブログ

しゃちょ日記バックナンバー/2016年01月②

2016年01月01日 | しゃちょ日記

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2016年1月31日(日)その2477◆おまじない

「フラメンコのスーパーギターデュオ」
     
現時点のヴィジョンを聴かせてと問うと、スッキリこんな即答。
健太郎24歳・康次郎22歳、あの徳永兄弟である。

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東京に拠点を置く生活にも馴染んできたであろう彼らと、
久々にじっくり話をしてみたかった。
ヴィジョンさえ心得ていれば、接点のツボが見出しやすいからだ。

ひと通り現状と構想を聴かせてもらったあとは、
休日出勤の編集部井口も連れ、おとなり大吉の焼き鳥コース。
満席多忙にもかかわらず、手相観の達人マスターが彼らの手相を鑑てくれた。
ドッヒャーの連発だったが、その波乱の未来予想図は
精一杯現在を生きる彼らにとって、悪かないおまじないだと思った(笑)。

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2016年1月30日(土)その2476◆

これからパセオで4月号の編集作業、
夕刻よりギターの徳永兄弟とつれづれ話。

明日はダンスプラン2016(新宿ゼロ)。
19時スタートのフラメンコ部門に駆けつけ、
公演忘備録(パセオ5月号)の執筆担当、
さらに新人発掘で二度おいしい。
バイレフラメンコの出演者は以下の通り。

久次米りえ子(アレグリアス)
小西みと(グアヒーラ)
柴崎沙里(ソレア)
宝(シギリージャ)
山形志穂(カンティーニャ)
関祐三子(特別出演/シギリージャ)

お目当てが二人いる。
未知数の四人にはワクワク感。 
終演後は本年最後の新年会。

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2016年1月30日(土)その2475◆勝っても負けても

「恐れることを恐れるな」
        
誰が云ったか知らないが、
ノミの心臓を誇る私にとっては名言である。

怖いものは怖い、
それがどーした、
ドジってもドジらなくとも一生は一生、
ビビってるなりに突っ走ってみろ、
勝っても負けても完全燃焼、
それでいいじゃねーかという、
身もフタもねえ迷言である。

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2016年1月29日(金)その2474◆あいうえお

漆黒の闇に、しっとり透明でシャープな旋律が踊る。
昨夜の松丸百合のソレア、シギリージャ。
世界発信できるクオリティ。
信じきれる存在感に垣間見る希望が、肌寒い家路を充たす。

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さて。
今宵は、デザインチームと編集部の新年会。
早い・安い・旨い〝元代々木どさんこ〟に集合。

あっとその前に、上原駅前ダンドンでヅラ整備。
いってきます!
うっとその前に、各種お役所めぐり。
えっとその前に、小原稿2本。
おっとその前に、各種こてこて口説きメール8本。

にしても、あっと云う間の一月だったな。
生きてるだけで丸儲け!と、大好きな呪文を唱える。

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2016年1月28日(木)その2473◆松丸百合ソロライヴ

今宵はパセオフラメンコライヴVol.015。
前回の中田佳代子ソロライヴに続き、立ち見席まで完売。
松丸百合のあの〝透明な重量感〟に久々に対峙!
協演陣の顔ぶれにも大興奮!
パセオ4月号・公演忘備録担当は若林作絵。

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(Ⓒ大森有起)

松丸百合ソロライヴ
日時◆2016年1月28日(木)20時開演
会場◆高円寺エスペランサ
主催◆月刊パセオフラメンコ&エスペランサ

出演◆               
松丸百合(バイレ)
川島桂子(カンテ)
有田圭輔(カンテ)
柴田亮太郎(ギター)
石井奏碧(ギター)
森川拓哉(ヴァイオリン)
すがえつのり(パーカッション)

プログラム◆
1. Fukuloh(作曲:柴田亮太郎)
2. Siguiriya
3. músicos
4. Soleá

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2016年1月27日(水)その2472◆もうコンパスが無いなんて言わせない!

「日本人にはコンパスがない」

そもそもが、スペイン人にそう笑われたことが全てのキッカケだという。
そんな彼が発明したメトロノームは現在、あのロシオ・モリーナ、
ベレン・マジャ、トマティートたちに愛用されている。
この冬フラメンコ・メトロノームがめでたく特許を取得したカルロス博士こと、
ギタリスト原田和彦さんが先ごろ来社。

メトロノーム同様、Kikudakeフラメンコも売れ行き好調だし、
ここらでコンパス講座でもやってみない?と思いつきを振ると、
やりましょう!との即答。
すぐに一階の貸スタジオ(アルソル)をチャックしてもらい、
その一時間後には具体的な講座内容も決まった。

パセオフラメンコ・オリジナル講座 ①
もうコンパスが無いなんて言わせない!
2016年4月24日(日)13時~14時半

この春からの新規プロジェクトをもろもろ思案中だったのだが、
この路線はドンピシャだとハマった。
対象は初級者からプロまで、
バイレ・カンテ・ギター・観る聴く専門も問わない広角レクチャー。

日本人特有の宴会手拍子(ニ拍子)は日本人なら誰でも出来るけど、
あの独特の間合いはウィンナーワルツの三拍子同様、外国人には難しい。
博士が着目したのは、そういうアナログ部分のデジタル化だった。
本場フラメンコのコンパスのノリを丸ごと身体に呑み込んでしまおうと。

さて。講座のお知らせをパセオHPにアップするや否や、
受講希望のメールが一通だけ殺到した。誰あろう?・・・この私である。
極度にリズム音痴な私が参加することで、
このレクチャーの敷居は地面にメリ込む勢いである(汗)。

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2016年1月26日(火)その2471◆アダージョ

お代を払いたくなるような、日曜未明のスリル満点の長編夢。
起床後すぐに映像の要点をメモり、記憶に固定する。

かつては都電に揺られ、よく娘と出かけた荒川遊園。
隅田川につながるその遊園沿いの荒川べりを独り散策する私は、
実直そうな係員に呼び止められる。
「ここで受付しますので」。
訳の分からぬまま受付を済ませ、案内されたエレベーターに乗り込む。
ぐんぐん上昇するエレベーターに運ばれた高所は、
少なくとも標高500メーターのトタン屋根の駅舎で、
その端には旧型の新幹線が泊まっている。
高所恐怖症の私はすでに冷凍マグロ状態である。

先頭車両の中二階の運転席に導かれ、シートベルトを着ける瞬間、
いきなり発車した新幹線はほとんどジェットコースター的に直角に下降してゆく。
何でえーーーーーーっ?!
あまりの恐怖に目の前が真っ暗になる。
やがて失神から目覚めると、新幹線は海上の荒波に架かる線路を
もの凄いスピードで疾走している。
荒れ狂う吹雪がフロントガラスを容赦なく直撃する。
左手に見えるのは朝鮮半島、というアナウンスが頭上から聞こえ、
やがて新幹線は巨大なトンネルに呑みこまれる。

トンネルを抜けるとそこは雪国だった。
ただし温泉街ではなく、映像で見るシベリアによく似ている。
やがて停車する列車から私たちは降りるのだが、
みな濃紺の軍服に身を固めており、私も例外ではない。
だが、使命や役割はまったく不明である。
ホワイト、ブラック、イエロー、人種は実にさまざまで、しかも日本人は私だけのようだ。

散弾銃を肩に、配下らしき数名と猟に出かけるのは、
食料が不足しているからだろう。
得意らしき射撃で猪や鹿やキジなどを射止め、キャンプ地に戻り、
それを焚き火で焼いて皆で喰う。
夜が明け、ふたたび列車が出発するというので、再び皆で乗り込む。
動き出した車中で、上層部らしき数名とやり合う私だが、
この集団の目的さえ一向に分からないのでラチがあかない。
すると突然、進み出たひとりの女性兵士が大声で叫ぶ。
「ホクセンの人々を見殺しにするのですか!」

よくみると彼女は日本人であり、私の直属の部下らしい。
どうやらそれは禁句だったようで、
もはやそこには居られなくなった彼女と私は列車を降りる。
広大なシベリアの原野が広がり、私たちは吹雪を避ける家屋を求め歩き始める。
状況的にはシベリア心中だが、あの直角ジェットコースターよりはなんぼかマシだ。
ラフマニノフ2番アダージョの名旋律を脳裏に鳴らしながら、
食料ならこの銃で何とかなるさと、放心状態の彼女に笑いかける。
見通しなどある訳もないが、それほど私は悲観してない。

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2016年1月26日(火)その2470◆難敵

玄関から新宿まで10分、東京駅は30分。

家から北へ4分歩けば、JR&東西線の中野駅。
駅からさらに北へ1分歩けば中野サンプラザで、
東へ7分歩けば中野ZEROホールだ。

家から西へ5分歩けば、パセオ編集部(&日本フラメンコ協会)。
そこから南西に6分歩けば丸の内線の東高円寺駅で、
桃園緑道を西へ15分歩けば高円寺エスペランサや座高円寺がある。

編集部での取材が多いし、業界の集まりなども階下のフラメンコ協会に下りるだけ。
犬も歩けば棒にあたる。
まあ地理的にはこんなふうだが、都内にしては比較的ひなびた穏村に住んでいる。
車に乗ってもワンメーターだし、時間も金も大いに節約できるのだが、
運動と読書の時間不足が目下の難敵である。

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2016年1月25日(月)その2469◆女神

日曜宵はフラメンコ協会の新年会。     
近ごろは若手の参加者も盛況で、その華やぎがうれしい。
新人公演授賞式などは、美男美女コンテストの如きである。

会場をあちゃこちゃブラつき、何十人かと立ち話をするうちにお開き。
薄~い水割りを数杯呑んだが、例によって食物にありつくヒマは無い。

パーティ前には腹ごしらえを済ませ、
お会いする機会の少ないたくさんの人たちとの会話を楽しめというのは、
今はなき米長邦雄将棋元名人の教えだ。
一人ひとりに会いにゆくのは大変だが、
確かにこうした機会ならその効率はこの上ない。

「運は育てるもの」。
勝負の女神に愛された名人の信条が鮮やかによみがえる。

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2016年1月24日(日)その2468◆フラメンコ新年会

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参加者へのお土産に、パセオからは
鬼才アントニオ・ペレスの2016オリジナルカレンダーを進呈。
http://www.paseo-flamenco.com/daily/2016/01/2016.php#005867

日曜宵は社団法人日本フラメンコ協会の新年会。
会場の中野サンプラザは、家から歩いて五分。
どーよ、業界じゃあオレんちが一番近いぜ!って、
もーちょいマシな自慢ネタはねーのか!

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2016年1月23日(土)その2467◆犬の手

サッカー、テニス、タモリ倶楽部で大寝坊。

本日土曜はパセオに缶詰めで、神妙にお仕事。
今日の実務はつまんねえと思ってる俺よ、そんなこたぁねーよ、
やってるうちに絶対面白くなるって!と、
無理くり暗示をかける熱めの朝風呂。

パセオ同行を望むジェー。
ったく猫の手も借りてえ忙しさだが、
犬の手ではどーにもならんがな。

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2016年1月22日(金)その2466◆あんちょこ

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「誰っ?」

年齢とともに美しさを増すマエストラ。
733円+税で、その理由がわかるという。

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2016年1月21日(木)その2465◆さあ、お次は

通しナンバーの初回を「001」としたのは、
記憶に突き刺さるガチンコ・フラメンコライヴを、
冥土の土産に100本ほどは観たいと思ったから。
月1ペースで約八年、それくらいなら永生きできるかもしれないと。

好感触の反響を追い風に、次々番組の決まるパセオライヴ2016。
http://www.paseo-flamenco.com/daily/2016/02/post_82.php#005881
ラヴコールを送り続けていたヴァイオリンの平松加奈さんの
出演日(7/20)が今朝決まった。

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この段階で昨年分と合わせて計40本となる。
このペースなら100本到達は2018年あたりか。
さらに今日はあの伝説のバイラオーラ碇山奈奈さんと、
このシリーズについて話せたこともうれしかった。

「アウェイ感なし、お一人さま一般顧客の誘導」をコンセプトに、
紙メディア(月刊パセオフラメンコ)と電子メディア(パセオフラメンコHP)の連携で、
前記事・後記事のプロモーションを果敢に畳みかけるシステムも組み上がり、
すでにこのポンコツ野郎抜きでも運営できる状況だ。
さあ、お次は何よ?
この春の新たな課題が、大口開いて待ち受けている(汗)

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2016年1月21日(木)その2464◆埋め込みコンパス

「原田先生!おめでとうございます!!CDも買ったし。
 でもいまいちメトロノームの使い方がわからにゃい・・・・」

こんな質問がきのうのコメント欄に。で、以下は私の返信。

普通のメトロノームは音符通りの長さで均一に音を刻むよね。
ところがこのメトロノームは、均一には刻まない。
それぞれの曲種に応じ、わずかに伸び縮みするんだ。
そしてその伸び縮みの法則の規範になったものは、
スペインのフラメンコギタリストの弾く刻み方の濃淡分布。

日本人特有の宴会手拍子(ニ拍子)は日本人なら誰でも出来るけど、
あの粘りは外国人には難しい。ウィンナーワルツの三拍子なんかもそうだよね。
博士が着目したのは、そういうアナログ部分のデジタル化だった。
そういう特殊なノリを身につけてしまえと。
フラメンコのコンパスのノリを丸ごと身体に呑み込んでしまえと。
その機能をメトロノームに埋め込んだわけ。

だから使い方は、ただメトロノームのコンパスに合わせて練習するだけ。
その体感が染み込む頃には、自然と全体がフラメンコになってるという理論なんだ。

つまりそのオリジナルな理論が公に認められ、とうとう特許取得に至った。  
このメトロノームを日常的に使うという、来日中のベレン・マジャの
その実際の練習風景を見て、それまで若干眉ツバだった私はコテンパに納得。
あなたの両親はこのメトロノームをどう思うだろう?という私の問いに、
あっさりベレンはこう応える。

「母(カルメン・モーラ)はわからない。
 でも研究熱心は父(マリオ・マジャ)はきっと夢中になるわ」・・・で、さらに納得。

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2016年1月20日(水)その2463◆特許!

パセオ通販でもコンスタントに売れ続ける人気メトロノーム。

とうとう特許を取っちゃったよ。
なんとフラメンコ界では初の快挙。
ハラダ博士(ギタリストの原田和彦さん)発明による
フラメンコ・メトロノームが昨年末にいよいよ特許取得。

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ロシオ・モリーナの映像でも驚いたが、
来日時のベレン・マジャが実際にこれで練習するのを見て、
その優秀性(コンパスが生き活きと呼吸している)がよく分かった。

ヒターノのコンパスのノリを科学的に解明して電子機器化し、
あのトマティートにも絶賛された。   
それにしても申請から特許取得まで四年半もかかったんだね。
凄いぞ博士、おめでとう!

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2016年1月20日(水)その2462◆タカミツ初のカバーアルバム

ミ・アモーレ、愛の讃歌など、タカミツ初のカバーアルバム!
https://www.facebook.com/takante/

フラメンコモードで古今東西の名曲を歌う『REVERSO』は今週ハイレソ配信を開始し、
レコーディング参加ミュージシャン全員が出演するリリース記念ライヴを
東京と仙台で開催する。

1月26日(火)目黒/ブルース・アレイ・ジャパン
1月27日(水)仙台/ジャズ・ビレバン

石塚隆充(カンテ/ギター)
五十嵐一生(トランペット)
小山豊(津軽三味線)
吉田サトシ(エレキギター)
コモブチキイチロウ(ベース)
石塚まみ(ピアノ)
大儀見元(パーカッション)

凄いね、このメンツ。
パセオからは石井拓人が忘備録取材!

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2016年1月19日(火)その2461◆憑依する勇気

エスペランサ新春ライヴ/Canela pula
2016年1月15日/東京(高円寺)エスペランサ
【バイレ】小島慶子/ロシオ・ロメーロ/鈴木眞澄/屋良有子
【カンテ】川島桂子/有田圭輔
【ギター】金田豊/小原正裕

 パロマ小島慶子が座長を務めるクアドロフラメンコというのは、必ず面白いように盛り上がる。もちろんメンバーとの普段からの信頼関係の積み重ねがモノを云うのだろうが、ステージで仲間の舞踊手がソロを踊る最中、惜しみなく全身全霊でバックアップするパロマのパルマとハレオが、ソリスタのポテンシャルを最大限に引き出すところにフラメンコ愛の結晶が花咲く。

 ソリスタの心に憑依して、勇気や霊感を直接注入しているのではないかと思えるほど、繊細に心情をとらえダイナミックに実行されるパルマやハレオの効果は甚大である。パルマのクレッシェンドやスフォルツァンドの決まり具合などは、名指揮者の意図を正確に反映しながら、指揮者(=ソリスタ)に新たなインスピレーションを与える頼り甲斐のあるオーケストラ団員を連想させる。そのスリリングな感動は何度対面しても決して色褪せることはない。

 さて、当夜の屋良有子はソレアとタラント。高い密度を感じさせるスローモーションと空間を切り裂くような高速回転のコントラスト・・・

(パセオフラメンコ4月号・公演忘備録につづく)

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2016年1月18日(月)その2460◆初雪や

目を覚ませば、期待通りの銀世界。
暖冬なのであきらめていたのだが、雪好きの江戸っ子には、
懐かしいワクワク感のこみ上げるこの朝の情景。
    
以前ならば、躊躇なくその日の仕事を放棄し、
駒込・六義園や向島・百花園あたりへ雪見に繰り出すところなんだが、
どーゆー訳か裏庭の雪景色に満足してしまう自分の変化に少し驚く。

朝湯を浴びネットを開けば、編集部・井口に代打を頼んだ
昨晩の新春ライヴの公演忘備録が早くもアップされている。
AMI、渡部純子、河内さおり、島崎リノ、片桐勝彦、尾藤大介、
川島桂子、有田圭輔という錚々たる豪華メンバー。
白熱するライヴの情景が、雪の降り止んだ銀世界に舞い踊る。

https://www.facebook.com/yumiko.iguchi.50/posts/939440139470064?notif_t=close_friend_activity

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2016年1月17日(日)その2459◆中野区広報

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図は江戸時代の中野。

なきアルバロに教わった中野北口ブロードウェイの地下市場。
魚介と肉類の買い出しに出かけたのだが、品はそこそこだし、
値段も周辺のスーパーの半値に近いのには驚いた。
どうやら近辺の飲食店にも重宝される人気の市場らしい。

昨晩は刺盛りとガーリックステーキ。
で、今晩は牛スジ大根とタコ飯、明晩は豚バラ・ブロックでカレーの段取り。
お二人さま三日分、それなりの晩めし具材で計四千円弱という優良コスパ。
中野にお寄りの節はどうぞのぞいてみてやってくだせえっ!て、
何やら怪しげな中野区広報やってる中野在住二年生。

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2016年1月16日(土)その2458◆これもひとつの

敬語を使いさえすればオールマイティだと信じ、
さらに相手(主に社会的地位)によってコロコロ態度を変える。
ういう世界観に遭遇すると、思わず逃げ出したくなる昨今。
まあ、これもひとつのフラメンコ病なのかと想う。

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しゃちょ日記バックナンバー/2016年01月①

2016年01月01日 | しゃちょ日記

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2016年1月15日(金)その2457◆お気に入り金曜コース

昨晩のガチンコ中田佳代子ライヴ(次回も来年一月に決定!)と
その後のスタッフ新年会の余韻でぐっすり爆睡、体調ばっちり。

今日はこれからパセオ三月号の広告整理、
この秋アントニオ・ガデス舞踊団来日公演の推薦文執筆、
特許を取ったフラメンコ・メトロノーム発明者のギタリスト原田和彦さんと打ち合わせ、
そして夜はパロマ小島慶子Canela pulaの新春ライヴと即帰りでそのパセオ四月号忘備録執筆。
で、24:20タモリ倶楽部を肴に晩酌の段取り。
明日は明日の風を吹かせるが、なんとなくお気に入りの金曜コース。

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2016年1月14日(木)その2456◆華盛りライヴ週間

パセオ2月号(1/20発売)ではマエストラ岡田昌己と堂々の対談。
いよいよ本日木曜は、中田の佳代ちゃんライヴ。
予約受付開始直後にソールドアウト。 
本場スペインのアレグリアス・コンクール準優勝、
あのアルテイソレラ出身の超大物である。
型破りとゆーか、掟破りのスケールである(汗)。

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パセオフラメンコライヴVol.014
中田佳代子ソロライヴ
2016年1月14日(木)20時開演
於:高円寺エスペランサ

出演:               
中田佳代子(バイレ)
石塚隆充(カンテ)
鈴木尚(ギター)
SAYAKA (ヴァイオリン)
GENKI (パーカッション)

プログラム:(内緒です!)
Tarantos
Oloroso -Siguiriya-
Alegrías
Solo de cante
La caña
Fin de fiesta

※多少の内容変更あり。20時3分までにはスタート、
 終演は21時15分頃。その後は24時まで通常営業。


そして明日金曜晩は、 エスペランサ新春ライヴCanela pula Especial 2016。
〝フラメンコのモーツァルト〟パロマ小島慶子が座長を務める初春の風物詩。
Canela pula(金田豊、小原正裕、川島桂子、パロマ)に加え、
ロシオ・ロメーロ、鈴木真澄、屋良有子、有田圭輔という超豪華出演陣。
今回はパセオ公演忘備録(4月号)担当で、この日のうちに書いちまう段取り。

さらに日曜晩の新春ライヴ(AMI/渡部純子/河内さおり/島崎リノ/川島桂子/有田圭輔/
片桐勝彦/尾藤大介)も、場合によっては忘備録を担当するという華盛りフラメンコ週間!

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2016年1月13日(水)その2455◆こいつぁ春から

年明け早々、新たに四つのパセオライヴが確定した。

08/04(木)三枝雄輔&三枝麻衣(踊り)☆初登場!
11/24(木)エル・プラテアオ(歌)
12/08(木)フラメンコロイド(歌&ギター)☆初登場!
      松村哲志Ⓖ 高橋愛夜Ⓒ 阿部真Ⓒ   
12/22(木)石塚隆充(歌)

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(三枝雄輔と三枝麻衣)

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(フラメンコロイド)

出演日の返信待ちも、また意中のライヴもさらに数本あり、
2016年のプロデュースは月2~3本のペースで年計30本を超える勢い。
ライヴ取材は未来ある後輩たちに徐々に引き継ぐ方針だが、
現代舞踊協会の河上鈴子スペイン舞踊賞(二年に一度)の選考も引き受けてしまったし、
ここしばらくは週一ペースとなる見込み。

ちなみに1月のパセオライヴ(1/14中田佳代子、1/28松丸百合)は、
もに座席指定ソールドアウト・立ち見キャンセル待ち状態。     

http://www.paseo-flamenco.com/daily/2016/02/post_82.php#005881

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2016年1月12日(火)その2454◆良しとしておく

「休刊まで残り11号となりました」。

ズブリ胸を突き刺す編集後記。
1984年、パセオと同年に創刊した週刊将棋。
刊行32年のうち20数年は毎週愛読している。
六段の資格も、この週刊将棋の検定で獲った。

次の一手や詰将棋などがボケの進行を遅らせてくれる上に、
週にいっぺんおとなり大吉で独り呑みする折の最良のパートーナー。
この四月からの独り呑みをいかに楽しむかのメドはまるで立っちゃいない。

大企業(毎日新聞社)がバックなので、ずっと安泰かと楽観していたが、
現代は逆にだからこそバッサリ切られてしまう時代なのだろう。
パセオだって大口スポンサーが一時なりとも存在したなら、
逆に一年を待たずして切り捨てられてしまったことだろう。
両刃の剣に出逢う才覚がなかったことを、とりあえず良しとしておく。
アリにはアリが向いてるのだと、涙ながらに良しとしておく。

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2016年1月12日(火)その2453◆実際

人間万事塞翁が馬(人間ばんじ、さいおうがウマ)と云うが、
実際のところは「人間バンジー歳追うがまま」に近い。

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2016年1月11日(月)その2452◆宗論

「宗論(宗教の優劣を競う議論)はどちら負けても釈迦の恥」

学生時代、寄席で初聴きした落語のワンシーン。
キリストもムハンマドも、シャカの前にゃあ小せえと。
なるほど、うめえこと云うもんだが、上から目線の極致でもある。

哲学や宗教に夢中だったあのころ、
「神仏を敬い、神仏に頼らず」という見解に着地したきっかけは、
案外この噺(宗論)だったような気もしてきた。

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2016年1月11日(月)その2451◆成人式

今日は祝祭日だという認識はあったが、
それが成人の日だといま知った。

あれからもう四十年経つのか。
東京外れ江戸川区の成人式は豪勢だった。
区政も落ち着き、ちょっと見栄を張りたい時期だったのだろう。
数十軒の無料屋台がド派手に並ぶ呑み食い放題。
代表スピーチは高校同級のタカエ(後年の出世頭)で、       
ゲストはビリーバンバンだったな。
もちろん当時は暴れる奴なんかいやしない。
二十歳を契機に酒煙草を止める奴もいた。

高三から付き合う小柳ルミ子似のユミコが着物でやって来たので、
これじゃやれねーじゃんかとケンカになった。
なので仲間と街へ繰り出し、麻雀打って行きつけで呑んだ。
家に戻ると母から着物のプレゼント。すでにヘベレケだったが、
袖を通して兄貴とご近所の呑み屋へ繰り出すところで記憶が途切れている。

すでに成人×3回分を生きたことになるが、
やってることはあまり変わらんなとトホホな気分で、
さあ今日はフルタイムでもろもろ原稿書き。

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2016年1月10日(日)その2450◆追悼

「がんが見つかったら生き方の中で何を優先しようかな、
と検診の段階から思い浮かべていくのが大事ではないかと、
自分の体験からは思います」

こんなふうにツイッターで語っていたという。               
朝の「とくダネ!」などで見掛けたこの人のコメントが好きだった。
ジャーナリスト竹田圭吾さんが、本日午後51歳で他界された。
自分の言葉で淡々としっかり語る人で、私よりも年長だと思っていた。

やりたいことを死ぬまでやり続けられたこと。
そのことへの敬愛と共感とが私なりの追悼。

https://www.youtube.com/watch?v=xx8VUuPaW30

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2016年1月9日(土)その2449◆協働

決してあわてない攻守のバランス。
常に全体が視えている。
抽象的ではあるが、未来を射抜いている。

それらはまるでグールド弾くバッハ二声、
あるいはチョコラーテ(カンテ)とリカルドの(ギター)の絡み。

経験値の高さと、知識を飛び超える創造性。
それらを土台とする読みの広さ、深さ。
制限時間内に冷静に結論する決断力。

そのおそるべき精度を互いに競い合う対話。
一方があるからもう一方も通常エリアを超えられる協働作業。
森内NHK選手権者を村山七段が破った大熱戦。
佐藤天彦八段の明晰な解説は、現在棋界最善か。

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2016年1月9日(土)その2448◆意味不明

飲食の屋台が立ちならぶ、南海の小島らしき浜辺。
その砂浜の波打ち際を、どこまでも突っ走る千原ジュニア。
どうやらこの夢では、その彼が私ということらしい。

いろんな障害物にぶつかりながらも、
痛みは感じずスピードは落ちず疲れることもない。
ただし、疾走することの目的が不明である。
何かを追っかけてるわけでもないし、追われてるわけでもない。

前方でチンピラらしき数名が通せんぼをするので、
さらに加速し真空飛びヒザ蹴りを喰らわせ、
噴き出す血柱を尻目にそのまま突っ走る。
やがて彼方にダイヤモンドヘッドが見えてくる。

よし、とりあえずあそこまで。
だが惜しくもそこで夢はおしまい。
回想とも願望とも思えず、とりあえず朝湯。

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2016年1月8日(金)その2447◆敬礼

かつて日本に〝憧れのおフランス〟が闊歩していた時代。

ご多分に洩れず大学生の私も、あの時代の最先端だったフランスのサルトル
(1905~1980年)の哲学や、ブーレーズ(1925~2016年)の音楽に大いにカブれた。
だから数日前のブーレーズ逝去の報には思わず溜息ついた。

作曲家ブーレーズには今もって強い興味は持てない。
だが指揮者ブーレーズにはすでに四十年以上〝知性の宝石箱〟的な魔力を感じ続ける。
全体をガッシリ構築しながら鋭くディテールに踏み込む全能ぶりは、
クレバーな作曲家だけに可能な指揮法だ。

指揮者ブーレーズ44歳、世界中がブッたまげたのが
ストラヴィンスキー『春の祭典』1969年コロムビア盤。
精緻で明快な解剖図のようなクオリティ、
そして管弦楽の機能性を極める神々しいまでのバランス感覚。
当時の名だたるバレエ・カンパニーの多くがブーレーズ盤で踊っていたことを想い出す。

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ちなみに、その22年後(66歳)に再録音されたハルサイ1991年グラモフォン盤は、
ほとんどの部分で旧盤を上回っているのに、何故かそれを耳が欲しがらない。
これはひねくれ者の私がゆえの問題だろう。
とんがりにとんがりまくった若きブーレーズこそが、
私の〝憧れのおフランス〟だったことに今さら気づき、
苦笑とともに名指揮者ピエール・ブーレーズに最敬礼を捧げる。
               
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2016年1月7日(木)その2446◆男も愛嬌

ジェーの本名は小山慈平(じへい)。
すべてに等しく(平たく)慈しみをと、単なる思い付きで命名したのが13年前。
信じがたいことに、たいそうな血統書付きである。

休日早朝に千葉県の佐倉までもらいに行ったのだが、
多数候補の中で彼は一番やんちゃだった。
所狭しと部屋を駆けまわる奴が、突然連れ合いと私のド真ん中にやってきて、
ぺコンと仰向けになってお腹を出し、愛嬌をきらきら放つ両の眼で、じっと私たちを見つめた。
その刹那、カルロス・クライバーのベートーヴェン(運命)冒頭が脳裏に鳴り響いた。

「こいつだな」と笑い、ちゅうちょなく私たちは彼を選んだ。

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2016年1月6日(水)その2445◆ぶっちゃけ

相手によって卑屈になったり尊大になったりするのはいやだなと思ったのは
パセオ創刊の頃で、そのころからほとんど敬語を使わなくなった。
つまり誰に対しても言葉使いは尊大になった(笑)

その代わり、音楽でいうところのメロディや歌いまわし、
さらにフラメンコでいうところのアイレに力点を置いた。
江戸っ子が大好きな自然な〝ぶっちゃけ感〟を重視したのだ。
その結果めでたく、実に見事に下品でナマイキな人間に仕上がった(爆笑)

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2016年1月6日(水)その2445◆運命の女神

じっくり腰を据えつつも、
着想的には、運命の前髪つかみ。
今年のポイントはここだな。

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2016年1月5日(火)その2444◆極上ライヴ、予約受付開始!

2016年パセオフラメンコライヴ。
お一人さま予約は五割を超え、アウェイ感減少の一途に。
ひとりでも、あるいはフラメンコ初体験の友達を気軽に安心して誘える、
ハズレなしのガチンコ普及型本格フラメンコライヴ。
今年は月2~3本の開催となる見込み。
今日から四月の極上ライヴ二本を受付開始(1/8まではメール受付のみ)。

4/14(木)vol.020 大塚友美(踊り)
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4/28(木)vol.021 本間静香(踊り)
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予約順にいい席確保するので、ご予約はお早めに。
【メール予約】selva@tablaoesperanza.com
それと途中キャンセルの場合は、早めにお電話してね。
キャンセル待ちの人たちに幸運を回したいので!

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2016年1月4日(月)その2443◆明日のジェー

エデンの東、ジェームズ・ディーンを気取り、
静かに、しかし不敵に目を輝かせる散歩帰りのジェー。

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昨秋まぢ死に損なった彼だが、ほとんど回復するに至った。
ちょっと脚に来てるが、まあ、そんなもんで済んだのは至って上等。
いつかはわからんが、犬も人もやがて確実に死ぬ。
そのことを想えば、今やりたいことは実に明快となる。
奴もそのことを感覚的に理解したのではないか、と思えるフシがある。

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2016年1月3日(日)その2442◆年の初め

まずは明朝、これでエンジンかけて初春の試運転。
だいぶポンコツになったし、スピードも出ないが、
まあガソリンだけはよく喰うわ ( ̄▽ ̄)

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2016年1月2日(土)その2441◆時代遅れ

年明け早々の都電の旅。

身の丈にぴったりフィットする好ましいスピード感(←遅っ)
しっとり穏やかに移りゆく懐かしい下町の情景。
王子あたりで見掛けたバカボンのママ風エレガント。
和華(のどか)さを支えるものは過酷な現実。
現実を支えるものは和華なヴィジョン。
時代遅れはわかっちゃいるが、この感触で歩みたい一年の計。

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2016年1月1日(金)その2440◆故郷今昔

いい天気!     
本日正午より、兄貴一家が暮らす故郷・小松川の実家で恒例の新年会。

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「江戸末期の広重描く小松川」

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「生まれ育った昭和三十年代の小松川」

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「再開発後の現在の小松川」

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2016年1月1日(金)その2439◆戦争してる場合か

新たな一年の最初の日。
と同時に、残り少ない人生の最初の日。

美しい地球を守るために人類は滅亡すべき・・てな議論が、
この広い宇宙のどこかで活発化しているような気がする。
放っといてくれや!と胸を張るにはどーすりゃいいか。
とりあえずこの一年、地球人として暮らしてみっか。

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