フラメンコ超緩色系

月刊パセオフラメンコの社長ブログ

しゃちょ日記バックナンバー/2014年01月①

2014年01月01日 | しゃちょ日記

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2014年1月1日(水)/その1463◇贈る言葉

あけましておめでとうございます。
みなさまのご多幸を、今回特別に祈祷料無料でお祈りいたします。


本日元旦正午より、江東にある兄の家で恒例の新年会。
この十数年は連れ合いがその場で作るパエージャが甥や姪たちに大人気だ。

さて、昨年国家公務員となった兄の長男には今年からお年玉をもらいたい。
この春東大大学院に進む次男には私の代わりに原稿を書いてもらいたい。
現在浪人中の末の姪にはそろそろ傘貼りの内職や私を介護する準備を始めてもらいたい。
いーか、お前たち。献金、原稿書き、傘貼り、介護、その他キャバクラ・ソープ巡りなど、
この優しく男前の叔父ちゃん(通称トムクルーズ)には、
お前たちのささやかな善意をすべて受け容れてやれるだけの器と潔い覚悟があるのだ。

私ら世代の十年というのはアッという間だが、
お前ら世代にとっての青春の十年というのは、異様に長く重たい期間であるはずだ。
まあ、せいぜい冒険を重ねて、今のうちにゴリゴリ痛い目に遭っておくことだ。
本当の勉強は50を越えてからだから、ともかく今は折れない心だけを現場で鍛えておけ。
そうすれば、お前たちが心からソンケーするこの立派な叔父ちゃんのように、
50を越えても痛い目に遭い続けるだろうが、なーに、
それだって慣れてしまえばどーってことないもんだと、いつしか気づくことであろう。(汗)

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 (三十年前のパセオフラメンコ創刊の頃、使用前の筆者)

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2014年1月1日(水)/その1464◇相棒

朝寝坊を楽しみ、
昼から兄宅でドンチャン騒ぎ、
酔い覚ましに夕暮れの生まれ故郷を連れ合いと歩き、
夜は『相棒』で締めた。

うれし楽しい元旦があっけなく終わる。
59回目の元旦まであと一年。

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 (30年前の連れ合い)

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2014年1月2日(木)/その1465◇ハムレット

明日を仕事始めと決めたら、
今日という祭りの楽しみが倍増した。
明日もまたこの手を使ってみたいが、
そうすると3月号が出ないところが悩ましい。

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2014年1月2日(木)/その1466◇ヘベレケおやぢ

去年は4本ばかりローカル・ラジオに出演した。
テレビや映画にも出たいが、それだとよくて死体役なので、
台本なしでペラペラ喋らせてもらえるラジオは実はとっても楽しい。
そのうちの一本がこれで、放送当日は聴き逃したが、いつでもインターネットで聴ける。

http://flamenco-nikki.jp/post/151

聴き手は古くからのmixi仲間で、
高円寺エスペランサなどにも出演する美人バイライーラ〝しの〟。
呑み屋のカウンターで綺麗なねーちゃんを口説いてるような楽しい雰囲気だが、
内容的にはもちろん聴くべきところはない。

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2014年1月3日(金)/その1467◇お感情

「姐さ~ん、お感情お願~い!」

「は~い。じゃあ今日は怒っちゃいましょーか~~ぷんぷんっ」

おおっ、これが気の利いた呑み屋で近ごろ流行の喜怒哀楽のサービスかあ! って、
そんなわけねーだろ。

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2014年1月4日(土)/その1468◇マイ・ダーウィン


        臣下論~主の機嫌


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2014年1月5日(日)/その1469◇タフなヴィジョン

 「一本のロウソクから何千本ものロウソクに火をつけることが出来る。
 だからと云って、それで最初のロウソクの寿命が短くなることはない。
 わかち合うことで、幸福は決して減らない」

 さすがにブッダはタフだな。
 バッハやフラメンコにも同様のタフさがある。

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2014年1月6日(月)/その1470◇過大評価

「俺は、絶対落ち込まないのよ。
 落ち込む人っていうのは、自分のこと過大評価しすぎやねん。
 過大評価しているからうまくいかなくて落ち込むのよ。
 人間なんて、今日できたこと・やったことがすべてやねん」
                                     (明石家さんま)

 明石家さんまさん不滅のエネルギー源はここにあったか!


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2014年1月7日(火)/その1471◇骨折り儲け

 「たいせつなのは、自分のしたいことを、自分で知っていることだよ」

 スナフキンの台詞だという。
 こんなシンプルな事実に到達するのに、私の場合、50数年費やしている。
 机上論的には十代後半で理解していたはずだ。
 意識と無意識を統一するのは案外と骨が折れる。

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2014年1月8日(水)/その1472◇復帰待ち

しゃちょさま
おはようございます^o^
ご無沙汰してます。

ご存知でしょうか...ご心配おかけしてすみません。
昨年、私、乳がんになっていることがわかりました。
スタジオのホームページで公表し、経過もお知らせしています。

ここ数年、ひたすら突っ走ってきて、
やっと、さぁ、これから!という時でした。
今までなかったおやすみする時間がたくさん出来、
いろんなことを考えました。
癌を受け入れることが出来ても、
フラメンコを今まで通り出来ない自分を受け入れることが、
なかなかできなかったように思います。

でも、少しずつ、変わってこれたかな...
新人公演の時の写真を、やっと買いました。
必死な自分を、がんばったね、いいね!と
素直に思えるようになりました。

新人公演といえば、思い出す中には小倉さんがいます。
小倉さんにも、メールしました。
お忙しい時期に、あたたかいメールで、
励ましていたただきました。

ずっと何年も購読していたパセオも、継続手続きできていないまま、
癌がわかり、遠のいていましたが、
またみたい!と思うようになりました。
今日、購入手続きします。

必ず、復帰します!
時間はかかるかもしれませんが、必ず、また踊ります^_^
なんだか、朝から重いメッセージですみません!

昨年の新人公演初日が、抗がん剤投与開始で、入院した日でした。
今年は、新人公演みにいきたいな。
お会いできるのを、楽しみにしています。
パセオから元気もらってがんばります!
今年一年、しゃちょさんにとって、素敵な一年でありますように

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今朝のミクシィ経由で、
私好みの明るく元気な美人バイラオーラからこんなメッセを受け取った。
別の局面で私にも近い状況がないこともないので、
彼女の心は少しだけわかる。だから元気をもらったのは私の方だ。
彼女の了解をもらって、ほぼ全文掲載した。
生きるヒントを共有するのがフラメンコだと、私には思える。
健闘を祈る。心から祈る。

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2014年1月9日(木)/その1473◇やけくその詩

「さあ、一人ずつ泳いでもらうぞっ!」

小学2年から脚の故障で体育授業はパスだった私にとって4年ぶりのプール授業。
生徒はプールの横幅10メーターを一人ずつ泳ぎ、各々の泳ぎについて、
やくざみたいなコワモテ吉岡先生がアドバイスくださるというのだ。
皆スイスイ泳ぎ、私の順番は迫る。
ちなみに私は泳げない。

泳ぎ上手な学年一の美少女リエの前で大恥さらすのか。
非情にも私の順番がやって来て、はいっ、次っ! と笛が鳴る。
ヤケクソという真情を幼い魂に焼き付けつつ、
とりあえず足を交互にバタバタさせながら、
クロールもどきに必死で両手を交互にかくが、もちろん息継ぎどころではない。

だが信じられないことに、ともかく私は、生まれて初めて泳げていた。
水底に足をつけることなく、無事私は自力で対岸にたどり着くことができたのだ。
だが、見た目には単に溺れて暴れる哀れな少年と映ったことだろう。(汗)
言葉を失った吉岡先生は、ビミョーに引きつった笑みで、恐る恐る私にうなずくだけだった。

それから16年後、同じような経験を味わった。
出版のイロハも知らず、月刊パセオフラメンコを創刊した28歳の私。
その私に創刊号を持ち込まれた書店の仕入担当さんは、
みな一様に吉岡先生と同じ顔をしていた。

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2014年1月10日(金)/その1474◇さようなら、今井先生

作曲家・舞台演出家の今井重幸(いまい・しげゆき)氏が、
本年1月4日81歳でその真摯にしてエネルギッシュな生涯をまっとうされた。
1月9~10日に東京・護国寺でとり行なわれた葬儀には、
音楽・演劇やフラメンコの関係者が多数詰めかけ、
氏の生前の多岐にわたる様々な功績を偲んだ。

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今井氏は一般社団法人日本フラメンコ協会の創立当初からの理事としてフラメンコ界に尽力し、
その理事会には昨年末まで出席されたという。
氏は東京都出身、作曲家の伊福部昭(映画『ゴジラ』の音楽が有名)に師事し、
純音楽を本線にテレビ・映画・舞台の音楽を長期にわたって手掛けた。
また、演出家としても活躍し、舞踏家の土方巽や長嶺ヤス子らを世に送り出した。

1968年(35歳)にはラファエル・デ・コルドパ舞踊団『恋は魔術師』の
音楽を編曲・指揮、構成・演出を手掛けた。
翌1969年にはさまざまな分野の前衛アングラ芸術の発信地として、
その後伝説となった〝渋谷ジァン・ジァン〟の創設に関わった。

その後も益々活躍の場を広げ、小松原庸子スペイン舞踊団をはじめとする
多くのフラメンコ舞踊家の音楽・演出に活躍し、
2005年の日本フラメンコ協会設立15周年記念公演『バラと桜と祝祭』では、
「ソレアによる前奏曲」「モーロ風舞曲」「古代的舞曲」を作曲し、
構成・台本・音楽・総合演出を担当した。

また、2011年の日本カスタネット協会創立10周年記念公演では、
協会会長・真貝裕司(札幌交響楽団・第一打楽器奏者)作曲委嘱による
カスタネット・コンチェルト「ファンダンゴスの変容」が初演された。
世界でも類を見ないこのカスタネット協奏曲には、
今井重幸の音楽とフラメンコへの深い想いが凝縮された輝かしい名曲であり
再演が待ち望まれる。
重幸先生、永きにわたり、本当におつかれさまでした。 (小山雄二)

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2014年1月11日(土)/その1475◇バナナはどーなる?

久しぶりの楽園。
隅田川の東、向島百花園。

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交通のアクセスはイマイチだが、
ここまで地味~な佇まいは都内随一かもしれない。
江戸や明治の粋人たちは百花園のひなびた情緒を愛したが、
これと云った見処はひとつもない。
それでも年に五回ほど出掛けるのはおそらく帰巣本能だろう。

リュックに三冊詰めて昼前には出発。
「叡智の断片」池澤夏樹
「本所しぐれ町物語」藤沢周平
「月刊パセオフラメンコ」2月号

おやつは300円まで。
ただし、ゆでたまごは含まない。

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2014年1月12日(日)/その1476◇今井翼の徹子の部屋

 今井翼さんのフラメンコ師匠・佐藤浩希さんからの緊急お知らせ!

 「今井翼くんが1月13日(月)13:20〜 テレビ朝日 徹子の部屋に出演します。
 翼くん、フラメンコ踊ります!
 私は振付とパルマ(手拍子)担当しました。
 ミュージシャンは矢野吉峰(パルマ)、末木三四郎(パルマ)、
 斎藤誠(ギター)、三木重人(バイオリン)です。
 是非ご覧ください!


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 月曜は出社を遅らせ、今井翼「徹子の部屋」、
 火曜は退社を早めて、今井翼「日生劇場プレゾン」!

 

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2014年1月13日(月)/その1477◇フォー!

ナベ好きで構成されるわが家は、四季を通し週一でナベを囲む。
安いし、野菜もふんだんに摂れるし、湯を沸かす時間で即食えるしな。

最近の流行はマイケル鍋。
うす味出汁はコンソメと昆布と日本酒。
主役はシャウエッセンと生餃子で、相方はニラ、キャベツ、椎茸、人参、豆腐など。
こいつをポン酢で食うのだが、三人で食えば@400円で腹一杯。
仕上げは出汁に塩胡椒で生ラーメンがいいね。

教えてくれた呑み友は〝上原のアルパチーノ〟と呼ばれる親切なイケ面サーファーだが、
名画ゴッドファーザーの名残りで通称はマイケル。
だからマイケル鍋。
十歳後輩の彼は日本語ペラペラだが、
マイケルと呼ぶと「フォー!」と応えるところに世代間ギャップを感じる。

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2014年1月14日(火)/その1479◇不肖の作者

未来を視ようとしなくなるとき、人は過去に執着する。
想い出は財産だけれども、そこにこだわり過ぎると、その価値は減るばかりだ。(byおれ)

まあ、作者不肖だな。

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2014年1月14日(火)/その1478◇心がけ

「ブスは使えないわね」

テレビの就活のニュースを観ながら、そう彼女はつぶやく。
時たま遅いランチを食う、パセオ隣りのカフェのマダム。
男でも女でも、綺麗な子は素直でよく働く子が多いけど、
ルックスのせいにして夢も希望もあきらめちゃってる子はダメ。
自発性がないし挨拶も働きも悪いわ。

私「でもさ、顔はブスでも表情のステキな子って、よくいるじゃない?」
マダム「あっ、そーゆー子はすでにブスじゃないから」
私「ああなるほど、そーゆーフトコロの深い話か」
マダム「顔の造作なんて、気持ち次第でいくらでも変わるから。あたしの顔見りゃわかるじゃない(笑)」

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2014年1月14日(火)/その1480◇遠足

逆エビ固めでパセオ3月号レイアウト入稿を完了させ、今宵は今井翼座長の日生劇場プレゾンへ!

おやつは283円(ツバサ)までだが、ゆでたまごとバナナとホッピーはこれに含まない。
終演後は地元どさんこ直行~爆睡~明朝パセオ忘備録番外執筆の段取り。

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2014年1月15日(水)/その1481◇今井翼プレゾン

早起きして昨晩の今井翼プレゾンの番外忘備録(パセオ4月号)を書こうと思ったら、
パセオの人気ライターみゅしゃ(井口由美子)がすでに的確な考察をネットにアップしている。
すまんがこの原稿いただきっ!(笑)。
mixiやってる方はこちらからどーぞ!
http://mixi.jp/view_diary.pl?owner_id=6763710&id=1919864879


とは云え、ゆうべ寝る前にメモったやつを幾つか。

「彼がライフワークと決めたフラメンコはまだまだ始まったばかりだが、
プロダンサーとしての今井翼はすでに完成の域に達しつつも無限の伸びしろを残している」

「ボクシング世界チャンピオン井岡一翔の芸風との共通点。
優れた身体能力とプロ根性。余裕あるディフェンス、素早く的確なKO必至のパンチ力。
やはり翔ぶ人はちがう。でも眺めているだけじゃダメ。自分なりにやんなきゃ」

「光が強いほど、陰影は濃くなる」

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しゃちょ日記バックナンバー/2014年01月②

2014年01月01日 | しゃちょ日記

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2014年1月31日(金)/その1498◇漢方のような

「決心したからってその通りに運ぶわけじゃないが、
 決心しないことには何も始まらない」

ずいぶん前に書いたウェブ日記を読んでたら、
そんな思いつきがそこそこ当たっていたことに驚いた。

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2014年1月30日(木)/その1497◇条件付

ベーコン、豚バラ、じゃがいも、人参、玉ネギ、にんにく、エリンギ。
ま、このままカレーにしてもいいんだが、予定通りクリームシチューに。
各素材の食感を楽しむ下茹で具合にポイントありとみる。

ハス向かいのスーパーがいんげんやブロッコリーを切らしてたので、
青物にはちんげん菜を。煮込み上がりに合わせ、
軽く塩コショウで炒めて鍋にトッピング。
艶々したちんげんグリーンと鮮やかな人参オレンジとの色合いが美しい。

綺麗なコントラストだね!とジェーと連れ合いが目を輝かせる。
料理は目で食う、と云う。
舌にさえ目をつぶってもらえれば、私の料理はおおむね美味しい。

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2014年1月29日(水)/その1496◇恐怖の3月号

月刊パセオフラメンコ3月号(2/20発行)入稿完了。
次号4月号から小倉青年が編集長をおっ始めるので、
そこに余裕を持たせる援護射撃から、
3月号ではこの私が書いて書いて書きまくった!・・・
そう、もうお分かりかと察するが、つまり・・・
ぶっちゃけ3月号に期待や油断は禁物である。(TT)

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2014年1月28日(火)/その1495◇私のために祈る

パセオ4月号「Hola!(毎月三十名のアルティスタ・関係者近況)」も大詰め。
きのうは、この春新国立劇場で新生『FLAMENCO曽根崎心中』に挑む
鍵田真由美・佐藤浩希の電話取材ほか8本をすませ、残すは3本のみ。

小倉新編集長の大型企画取材で、午後から美貌のバイラオーラ河野睦来社。
数年前の協会新人公演の折、劇場型のスケール感と音楽との一体性に惚れ込み、
以来注目している。少しだけ話したが、
彼女が自ら設定する壁を超える日はそう遠くないと思った。

翌日の仕込みを終え、よれよれでたどり着いた地元〝どさんこ〟は、
藤圭子風若女将(自称・山口百恵)の過労・腰痛で臨時休業。
私のために回復を祈る。
はす向かいのスーパーで肴を見つくろって家で熱燗、バタンキュー。

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2014年1月27日(月)/その1494◇アマプロ差

知ろうとしないのが素人(しろうと)、
苦労と思わないのが玄人(くろうと)。

う~む、底は浅いけど、意外と奥は深いねえ。

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2014年1月26日(日)/その1493◇フラメンコのオリンピック

「伝統あるスペインのコンクール決勝に、
 日本人代表(カンテ、ギター、バイレ)が直接出場できる!」

来年2015年夏、それが実現する見込みだ。
何と云ってもスペイン側の交渉人・小倉真理子(カニサレス夫人)の頑張りが大きかった。
日本側の交渉人は私が務めたが、実現可能な設計図を引いたのは
フラメンコ協会事務局長・田代淳である。

「十年後には、日本をはじめとする諸外国数十国からその代表者が出場する
〝フラメンコのオリンピック〟が実現している」

昨年末の直接交渉時に、こうしたヴィジョンをスペイン・日本の双方で共有できた段階で、
2010年に世界無形文化遺産に認定されたフラメンコは、
その国際的未来を築く新たな局面を迎えたと断言していいだろう。
ただし、スペイン・日本間でも、また日本国内においても、
一筋縄では往かないハードルが多々待ち受けることは存分に覚悟しておく必要はある。

この先の調整をスムーズにするために、
日本の窓口は一般社団法人日本フラメンコ協会に一本化した。
多くの関係団体や関係者・愛好家の協力は必須であり、
今月からその実務の遂行が本格的にスタートする。
前代未聞のこのプロジェクトの広報を担当する私は、
順次パセオフラメンコにその進捗レポート(さしあたり4月号)を掲載する。

今宵はそのフラメンコ協会の新年会。
うれし楽しい波乱の幕開けである。

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2014年1月25日(土)/その1492◇グチはいらない

パセオフラメンコ最新号
「フラメンコギターの若き天才~徳永健太郎/ケンタローWorld②」より

「本場のアルティスタは何かが違う」
「持って生まれたノリには絶対勝てない」
「いくら勉強しても習得出来ない特別なものもある」・・・。

スペインでフラメンコを修業中の外国人たちはよくこんなふうに云います。
でも、僕にはそれが云い訳のようにも聞こえます。
そんなことは最初から解っていたことじゃないか。
僕らはその先にあるものを探しに、わざわざ遠い国からやって来たんじゃないかって。
僕にはフラメンコはもっとシンプルなものに思えるんです。
知識として何かを覚えるのではなく、
どのようにして覚えてゆくかってことが肝心なんじゃないかって。

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2014年1月24日(金)/その1491◇森田志保の重力

パセオフラメンコ最新号「Hola!/アルティスタ近況」より〝森田志保〟

「私の感じるフラメンコを映像で表現しました。
時間をかけて、たくさんの人がエネルギーを注ぎ込んだ作品です」。
2月1~2日(セルバンテス文化センター)で
ショートフィルム『GRAVITACION/重力』の公開&ライヴを開催。
映像に歌で参加したあの今枝友加も一時帰国でライヴ出演!

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2014年1月23日(木)/その1490◇あしたのジェー

いま明らかになる〝あしたのジェー〟の真実!

千葉県佐倉市出身。
本名:小山慈平(じへい)。
11歳オス・土佐犬。
座右の銘は「ここ掘れワンワン!」

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2014年1月22日(水)/その1489◇松濤のダ・ヴィンチ

「多くは女性読者なんだったら、もっとイケメンの写真を載っけなきゃさ!」

〝松濤のダ・ヴィンチ〟の異名を取るアキオは、
初めてパセオを観るなりそう云った。
某国営放送ラジオ番組の現役プロデューサーで、
私よりひと周りくらい先輩の地元呑み友だ。
目からウロコとはこのことで、
イケメン徳永健太郎のヴィジュアル連載などはその翌日に決めた企画だし、
4月号からはその戦略が強化されることになる。

バイトの関係で16で呑み始めたが、
いま想えば呑み屋は私にとって実質的な学校だった。
生意気云ってボコボコにされながらも、
老若男女や職業思想のボーダーを超える学びの場だったから、
月謝が高いのはやむを得ない。
とまあ、この手のウサン臭い云い訳が辛うじて成立する限り、
呑み屋通いは続くんだと思っちまうわけ。

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2014年1月21日(火)/その1488◇進化するフラメンコ小説

「カルメン・アマジャがやったように、巨大なタンバリンを作って、その上で踊りたいの。
でも実はカホンみたいに木で出来てて、中に弦を張ったりして音変えたりとか......。
この作品は彼女へのオマージュだから」
「タイトルは決めたのか?」
「〝shinobu〟だけど、でも心の中では別のタイトルを付けてる。
〝真実を作り出す偽り〟っていうの。それがアルテだって誰かが言ってたから」

パセオフラメンコ最新号「フラメンコ小説〝BLOOD ORANGE〟⑧(東敬子)」より
(次号はいよいよ最終回!)

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2014年1月20日(月)/その1487◇恋と愛のポイント

「恋は相手の長所を見つけること、愛は相手の短所を認めること」

野原ひろし氏はこう云った。
あの〝クレヨンしんちゃん〟の父として精一杯の発言だったと思う。
私だってこれに同感だし、つまり私だって精一杯の発言なんだが、
ここは実際、老若男女を問わず、
懲りない人類の模擬解脱ポイントであるような気がするのだ。

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2014年1月19日(日)/その1486◇同時に磨く

パセオフラメンコ最新号「編集後記」より。

宗教を持たない私にはそれがお祈り代わりであるような気がする。
特に歯磨きしながら藤沢周平を読む行為には、
歯と文章力を同時に磨ける効率のよさも感じる。

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2014年1月18日(土)/その1485◇もがきながら生きる

パセオフラメンコ最新号「佐藤浩希/もがきながら生きる」
(文/井口由美子)より。

「自分の人生をそこで実現させようとか、そんな甘い世界じゃない、と思っています」

 フラメンコで自分を表現しようと思っている人は多いと思うのですが、
 そこで自己完結をしてはいけない、ということでしょうか?

「そう、自分を出すとか出さないとかというレベルで終わってしまうと、
 人々は感動してくれないような気がします。そんなもの見たって別に、ってね。
 フラメンコには自分を・・・」・・・

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2014年1月18日(土)/その1484◇無謀な設定

「何呑む?、竹野内」

敬称略である。呼び捨てである。
この数日、パセオ隣りのカフェと、家の斜向かいの呑み屋限定で、こう云われる。
いけねっ、そりゃ俺のことかい!と即座に気づけぬところに、
設定上の無茶さ具合が哀しいまでに表出している。

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2014年1月17日(金)/その1483◇ワルあがき

心が折れたときなど、現実逃避に出かけるパセオおとなりのカフェ。
夜はバーに変身するので、正月早々久しぶりに呑みに行くと、
私のボトルにはこう書かれてあった。

「竹野内 豊」

う~む、巧いね。
マダム(自称・安西マリア~29歳)は私の弱点を的確に突いて来る。
わかっちゃいるけど、ボトルの名札見たさに行きたくなるのだ。
だが実際には私なんかまだまだで、どー見てもトムクルーズどまりなのである。

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2014年1月16日(木)/その1482◇私の訃報

昔どっかの雑誌でそんな企画(『私の訃報』みたいなの)があったが、
すでに他人事でもないので自ら正確無比なデータを記す(無断使用可)。

小山雄二(こやま・ゆうじ)/1955年(昭和30年)4月14日、東京都江戸川区小松川出身。
小松川保育園、小松川第二小学校、小松川第二中学校、小松川高校、法大哲学科卒。
場末のパブのギタリスト・三味線師匠・雀士などを経て、
1980年、主に能力・性格の問題から就職を断念して独立。
1984年、月刊パセオフラメンコ創刊。株式会社パセオ代表取締役。
201?年の桜の頃に、寿命のため死去。
故人が愛した春のうららの隅田川に散骨される。
生涯バッハとフラメンコ、藤沢周平と落語をこよなく愛した。
結婚歴は二回あるが逮捕歴と財産と人望はなかった。
普通自動車免許と将棋六段に辛うじて合格したが、
座右の銘は「はしょれメロス」で人間として失格だった。
惜しい人をなくしたと葬儀に参列した多くの人々(約三名)は口々に嘆いたが、
故郷・小松川が小松菜の原産地だったことが生涯唯一の故人の自慢だった。合掌。

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