12月23日(木)晴れ
小説家とは、何と罪作りなものよ。
先日、井上ひさし著「一週間」を読み始めた夫が
「シベリア抑留の話なんだけどさぁ~
『不毛地帯』のイメージと、違ってくるんだよねえ。」
あ~、不毛地帯!
思い出してもぞっとするような過酷な状況下での労働。
唐沢寿明扮する壱岐正が、極寒の地での・・・と思い出す妻に、夫が言うには・・・
収容所内で日本人将校が部下の兵隊たちの食料を日常的に横取りしてたらしいんだよねえ~
結局のところ、一番ひどい目にあったのは下っ端の兵隊で、将校とかは、それほどひどいわけじゃなかった・・・ってなことを言う。
う~む・・・
なんだかなあ~
不思議というか、違和感というか、変な気持ち。
最近、良くこの気持ちに襲われる。
同じく、山崎豊子著『運命の人』を読みながら、佐藤栄作氏のイメージがボロボロと崩れていった時も、この気持ちを感じた。
何にもわからない小学生の頃、ノーベル平和賞を受賞した佐藤氏は、
それだけで凄い人、偉い人だったのだ。
その後、成長して、沖縄のこととか勉強すれば、もっと違う感想とか持ったのだろうが、
何も考えない、アホでお気楽な人生を歩んできたので
沖縄密約事件のことも知らずにこの年になっている。
そして・・・この衝撃である。
さらには、この事件、有罪が確定してからも、何十年経った今でもまだ延々と訴訟だなんだと続いている。
夕べだったか、付けっぱなしのテレビから流れてきたのは
復帰前の沖縄の県知事選での裏工作。
またも同じ気持ちに襲われる。
この、機密文書とか外交文書とかの暴露、あるいは何十年も経ってからの公開は
どういう意味を持つものなのか。
尖閣諸島沖の中国船衝突映像の流出問題も、また同じ気持ちが襲う。
いや、この問題にしたって、ワタクシ、良いも悪いもはっきり決められないでいるのだが、
ただただ「気持ち悪い感じ」なのだ。
人間は、一面性ではないのもわかってる。
特に政治に関しては、清廉潔白だけではやっていけないことだって重々承知。
それゆえ、こっち側から見ると「いい人」が、あっち側から見ると「悪い人」ってこともある。
井上ひさし氏の見た側と、山崎豊子氏の見た側は真逆とまでは言わないが、ずれていただろうことも理解できる。
その二つの面、あるいは三つ四つの面の中から、
自分が『真実の面』を選ばなければならないということか。
大河ドラマで、新撰組の話を見ながら幕府を恨む気持ちを持ち、
龍馬を見ながら新撰組をウザく思う気持ちを持つようなワタクシには
非常に難しいことである。
小説家とは、何と罪作りなものよ。
先日、井上ひさし著「一週間」を読み始めた夫が
「シベリア抑留の話なんだけどさぁ~
『不毛地帯』のイメージと、違ってくるんだよねえ。」
あ~、不毛地帯!
思い出してもぞっとするような過酷な状況下での労働。
唐沢寿明扮する壱岐正が、極寒の地での・・・と思い出す妻に、夫が言うには・・・
収容所内で日本人将校が部下の兵隊たちの食料を日常的に横取りしてたらしいんだよねえ~
結局のところ、一番ひどい目にあったのは下っ端の兵隊で、将校とかは、それほどひどいわけじゃなかった・・・ってなことを言う。
う~む・・・
なんだかなあ~
不思議というか、違和感というか、変な気持ち。
最近、良くこの気持ちに襲われる。
同じく、山崎豊子著『運命の人』を読みながら、佐藤栄作氏のイメージがボロボロと崩れていった時も、この気持ちを感じた。
何にもわからない小学生の頃、ノーベル平和賞を受賞した佐藤氏は、
それだけで凄い人、偉い人だったのだ。
その後、成長して、沖縄のこととか勉強すれば、もっと違う感想とか持ったのだろうが、
何も考えない、アホでお気楽な人生を歩んできたので
沖縄密約事件のことも知らずにこの年になっている。
そして・・・この衝撃である。
さらには、この事件、有罪が確定してからも、何十年経った今でもまだ延々と訴訟だなんだと続いている。
夕べだったか、付けっぱなしのテレビから流れてきたのは
復帰前の沖縄の県知事選での裏工作。
またも同じ気持ちに襲われる。
この、機密文書とか外交文書とかの暴露、あるいは何十年も経ってからの公開は
どういう意味を持つものなのか。
尖閣諸島沖の中国船衝突映像の流出問題も、また同じ気持ちが襲う。
いや、この問題にしたって、ワタクシ、良いも悪いもはっきり決められないでいるのだが、
ただただ「気持ち悪い感じ」なのだ。
人間は、一面性ではないのもわかってる。
特に政治に関しては、清廉潔白だけではやっていけないことだって重々承知。
それゆえ、こっち側から見ると「いい人」が、あっち側から見ると「悪い人」ってこともある。
井上ひさし氏の見た側と、山崎豊子氏の見た側は真逆とまでは言わないが、ずれていただろうことも理解できる。
その二つの面、あるいは三つ四つの面の中から、
自分が『真実の面』を選ばなければならないということか。
大河ドラマで、新撰組の話を見ながら幕府を恨む気持ちを持ち、
龍馬を見ながら新撰組をウザく思う気持ちを持つようなワタクシには
非常に難しいことである。