パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

働く妻

2010年10月27日 | 給食当番
10月27日(水)晴れ

キラキラとした目で「あたし、来週からパートに出るから!」と宣言した妻。
勝手に決めて、もう面接も受けて、採用の電話ももらってからの事後報告である。
「だって、もし面接で落ちたら恥ずかしいでしょ。」
聞けば、同じ町内の、とある事務所内の食堂らしい。
彼女のなかで、社員食堂だから、学校の給食のようなものだろうという軽い気持ちだったようだ。
面接の時に、40食くらいを二人で作るとは聞いてきたらしいが、
果たしてそれが楽なのか大変なのか、それはオレも良くわからない。
ただ、普段の彼女の料理の手際とかを考えると・・・嫌な予感はしていた。

今週月曜日、初出勤。
夜、帰宅すると・・・ぐったりとへたばった妻がいた・・・
想像していたことをはるかに超えたハードさだったようだ。
彼女のガラスの腰は砕けかけているらしく、80ばあさんのように腰を曲げて歩く。
彼女の話だと、社員食堂といえど、普通の安い食堂のようなもので、
日替わり定食3種類、うどん・そば(たぬき、きつね、山菜、月見、カレー)、ラーメン
カレー、50円の小鉢が数種類。
9時から11時半までの間で、それだけの料理を作り、11時45分から1時まで社員さんが来店。
社員さんが出て行った後、残り物をマカナイとして食べ、片付けして帰宅。
どう頑張っても2時には終わらないらしい。
お金も扱うし(彼女の脳の中の、算数的思考する箇所は限りなく頼りない)
もちろん、料理も手際良く作らないといけない(彼女の料理とは真逆)
お客さんとの直接接触もある(彼女の人見知りは人一倍ならぬ人3倍ほど)
その他、食材の調達も自分たちでやり、経費の計算も自分たちで。
とにかく、一から十までを任されているらしい。
彼女の『社員食堂のイメージ』は、給食のように、決まった一種類のものを
40食提供し、福利厚生かなにかで落とすから、社員さんはふらっと食べにきて
ふらっと出て行く。
お金は、まとめて会社が払う形であろう、と勝手に想像してたらしい。
ところがどっこいである。
おまけに料理も分担制どころか、レシピすらなく、ただ『献立』と大ざっぱな材料名が書いた紙があるだけ。
いきなり初日に「じゃあ、テキトーに酢豚のたれを作っててください」と言われ、彼女は呆然としたらしい。
そりゃそうだ、彼女の料理は、いちいちレシピを見て、計量スプーンできっちりすりきり計るというものだ。
まるで理科の実験だ。
彼女の料理に『テキトー』とか『目分量』とか『大体』というものはない。
カレーですら、いまだにカレー粉の箱の裏を見ながら分量を量りながら作るくらいだ。
話を聞きながら、こっちがいたたまれない気持ちに襲われる。
だから一言相談して欲しかったよ、そんな無謀な挑戦をする前に。
「君には向いてないよ」と、暗に早めに見切りをつけるように言ってはみるが
彼女「だって、何だか負けたみたいじゃん!!!」
変なところで負けず嫌いで強情なヤツだ。
腰を曲げて「アイタタタタ・・・」と歩きながら、時折「は~~~っ」と大きなため息・・・
ったく!!!
ま、さすがの彼女も、相当参ってるみたいだ。
オレは、せっせと彼女の腰に湿布を貼ってやり、マッサージをしてあげるのであった。
コメント (6)
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