尾崎まことの詩と写真★「ことばと光と影と」

不思議の森へあなたを訪ねて下さい。
「人生は正しいのです、どんな場合にも」(リルケ)
2005.10/22開設

詩「方舟」

2011年09月17日 00時11分42秒 | 新詩集
誰も愛していないというのなら
自分だけを愛しているということであり
つまり孤独の資格がまだないということである
ほんとうに孤独を知りたければ
ひとりを深く愛することだ

あてどなく流されているノアの舟に
夜そのもののように降る雨

孤独とは
鳥や獣たちと共に
人の終わりとして
あるいは人のはじめとして
その雨音を今なお聞いている耳のことである

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