尾崎まことの詩と写真★「ことばと光と影と」

不思議の森へあなたを訪ねて下さい。
「人生は正しいのです、どんな場合にも」(リルケ)
2005.10/22開設

詩「星と風の日記」

2011年10月18日 15時05分00秒 | 新詩集
深夜星々のあいだを
冷たい風が川のように流れてゆき
その下の国道を
トラックが過ぎてゆく
たとえば
妻の手作りのサンドイッチを
その運転手がほおばっていたとしても
それはとても自然なことでなの
誰も日記に書かない

深夜ベッドの上で
疲れ切り
寝いっている男が
今でもある女を 
死ぬほど愛していて
殺すほど憎んでいて
同時に
その女を
二度と思い出せなくても
それはとても自然なことなので
誰も日記に書かない

その日の星々と
川のように流れている風の他は

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