「遠い海」
夜、夢で見る海はもちろん
目覚め想う海も
遠いのであった
そして
まじかに見る
まぶしい海もまた
暗い海と同じように
遠いのであった
僕は目で
そのことを
つまり体が
ひとつの海だというのに
この海が
遠くに感じるということを
あなたに知らせた
あなたの目には
海と僕が
映っていた
あなただけだ
僕のことを
不幸だと言ったのは
リンゴをかじるように
海に体を沈めては
お互いの性器を
触ったり
浮かんでは
子供のように
甲高い声をだしたり
一日
あっという間に
年をとった
僕もあなたも
海なのに
この海も
あの海も
海は
いつも遠い
夜、夢で見る海はもちろん
目覚め想う海も
遠いのであった
そして
まじかに見る
まぶしい海もまた
暗い海と同じように
遠いのであった
僕は目で
そのことを
つまり体が
ひとつの海だというのに
この海が
遠くに感じるということを
あなたに知らせた
あなたの目には
海と僕が
映っていた
あなただけだ
僕のことを
不幸だと言ったのは
リンゴをかじるように
海に体を沈めては
お互いの性器を
触ったり
浮かんでは
子供のように
甲高い声をだしたり
一日
あっという間に
年をとった
僕もあなたも
海なのに
この海も
あの海も
海は
いつも遠い